XML 1.0 の公開について (W3C 勧告)

XML 1.0 Fact Sheet


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Fact Sheet


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(also available in English)

はじめに

1996年初めには、 Web 上で広く使われている HTML の様々な問題点が明らかになってきました。 もっとはっきり言うと、 Web の利用者が HTML の将来の方向性として求めるものが異なってきたということです。 これらのニーズに応えつつ、 かつ、HTML の成功の基となった、シンプルさや、表現力とハイパーテキスト、 そして GUI との統合性を保ちつづける方法を見出すことは困難に思われました。

このような状況下で、 1996年6月に W3C では現在の W3C XML Activity の基となるプロジェクトを開始し、 今日の W3C 勧告へと至りました。 XML の開発は出版業界の専門家や Web パイオニアなどからなるユニークな構成のワーキンググループによって行なわれました。

主な特長

インターネットでの使用に最適

XML は、インターネットでの使用を前提として開発されており、 例えば複数の文書コンポーネントを配信する際の制約を取り除くよう注意深く設計されています。 また、XML を共有している外部リソース指定は、 Web で標準的に用いられている URI により行なうことができます。

SGML の経験を踏まえたものである

SGML (標準一般化マーク付け言語) が ISO 標準になり 10年がたち、 公共・民間機関における大規模な出版で有効に活用できることが証明されました。 XML は、SGML に 比べてかなりシンプルでありながら、 SGML と完全に互換性があるため、 既に使われている SGML のツールとその操作法を活用することができます。

処理が簡単

XML を処理するためのプログラムは簡単に作成することができます。 仕様のドラフトが最初に公開されてから数日で、 開発者のサポートなしにプログラムを書くユーザが現れ、 XML を実装したアプリケーションは現在二桁に上っており、 その数はなお急増しています。

国際化への配慮

XML は国際化に関するこれまでの経験に基づいた配慮が払われ、かつ、 一般化しすぎることで互換性を損なうという危険を回避しています。 これは、国際化された文字集合である Unicode/ISO 10646 を採用することで実現されました。

汎用性

XML は、 オーサリングやインデクシングなどのアプリケーションをサポートするための多くの機能を備えています。 XML ワーキンググループでは、 当初文書主体のフォーマットを開発していると考えていましたが、 登場し始めた頃の XML アプリケーションは、当初の予想を超えて、 構造化データの交換、特に一般化されたメタデータの分野に集中しています。 このことからも、XML の一般性は明らかです。

自動処理をサポートする設計

インターネット上で用いられている他のデータ形式とは違い、 XML はエラーや例外処理に関して厳密な規定を設けています。 これにより、 データは適正形式 (well-formed) に通常なっており、 エラー発生時に、よく知られた方法で復旧処理が行なえるものとすることで、 アプリケーション開発者は、 比較的軽量で簡単なデータ操作モジュールを使用して、 XML 対応ソフトウェアを作成することができます。

ワーキンググループのプロセス

XML は、W3C のプロセスに従い、 Special Interest Group (SIG) から技術面の意見や情報の提供を受けながら、 より小人数で構成されるグループ (XML ワーキンググループ) で開発され、 監修を経てその仕様が作られました。 W3C スタッフはこの過程を円滑に進めるために指導的な役割を果たしました。

XML は、いくつかの設計目標を掲げ、 一連のドラフト仕様を作成することで開発が進められ、 XML 1.0 勧告として完成しました。 開発にあたっての重要な技術的討論や決定は、 実際に顔を合わせた場で行なわれることは非常にまれで、 ほとんど電話会議・ 電子メール・Web ページ作成を通じて行なわれました。 これにより世界中に分散しているワーキンググループの構成員が、 XML の開発に貢献する機会を得ることができ、かつ、 開発のスピードを飛躍的に加速することができました。

XML 1.0 の誕生は、W3C の存在理由である、 合意に基づいた標準構築プロセスの成功を示すものです。

XML 開発の経緯

1994年

10月:
World Wide Web Consortium (W3C) 創立

1995年

3月:
SGML on the Web" Activity 開始

1996年

6月:
SGML Activity が公式に始動
8月:
SGML Editorial Review Board (ERB) および SGML ワーキンググループ (WG) の設立が正式に認可
9月:
サンフランシスコで行なわれた "Seybold" にて、 SGML Activity の報告
SGML ERB 始動
11月:
ボストンにて行なわれた "SGML '96" にて、 最初の XML ワーキングドラフトが発表

1997年

4月:
WWW6 (6th International World Wide Web Conference) にて最初の XML-link ワーキングドラフト発表および XML-lang ワーキングドラフト更新
6月:
XML-lang ワーキングドラフト更新
7月:
XML-langXML に、XML-linkXLL に改称
XLL ワーキングドラフト更新
SGML ERBSGML ワーキンググループを解散し、 新たな W3C プロセスに基づき、XML ワーキンググループと XML SIG に改組
8月:
XML ワーキングドラフト更新
11月:
XML ワーキングドラフト更新
12月:
XML 1.0 勧告案を "SGML/XML '97 会議" にて公開

1998年

2月:
XML 1.0 を W3C 勧告として公開

XML の詳細については <URL:http://www.w3.org/XML/> をご覧ください。

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$Date: 1998/02/13 10:07:55 $