ブラウザのアクセシビリティガイドラインのドラフト公開について

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出版日:

WAI Develops Key Step Toward Improving Web Browsing for People with Disabilities

 

http://www.w3.org/ -- 1998年 6月18日 -- World Wide Web Consortium (W3C) は本日、 "WAI Accessibility Guidelines: User Agent" の最初のドラフトを公開いたしました。 本ガイドラインは、 障害者の Web へのアクセスを保証していくための取り組みを一歩前進させるものです。 本ガイドラインは、 Web にアクセスするすべての人々にとって Web を利用しやすいものにすることを目的として、 Web Accessibility Initiative (WAI) で策定され、 特にブラウザのユーザインタフェースに焦点を当てたものとなっています。

「"WAI Accessibility Guidelines: User Agent" は、 ブラウザやマルチメディアプレーヤの開発者に対し、 障害者にも利用しやすい製品の開発に必要な情報を提供します」 (Web Accessibility Initiative International Program Office の Director、 Judy Brewer 談)

本ガイドラインでは、コンテンツの提示方法の制御、 閲覧中のコンテンツに関する情報取得、 Web ブラウザの操作や制御、 アクセシビリティ関連機能の制御、 さまざまな技術との互換性についての指針をまとめています。 さらに、アクセシビリティの向上のためには、 実装することが必須である HTML 4.0 と Cascading Style Sheets, Level 2 (CSS2) の重要な項目についても、 このガイドラインでは触れています。

複数の Web ブラウザ開発メーカーが支持

本ガイドラインの策定作業は、 Web ブラウザの開発メーカーを含む産業界および障害者団体・研究組織の専門家からなる WAI User Agent Guidelines ワーキンググループによって行なわれています。 同ワーキンググループの活動に参加している企業には、 Microsoft CorporationOpera SoftwareThe Productivity Works, Inc.IBM Special Needs Systems などが含まれています。 本ガイドラインは、 Web 関連市場の中でも重要な位置をしめる市場のニーズに、 Web ブラウザ開発者が対応していく上で必要となる情報を提供するものです。

障害者のニーズへの対応

本ガイドラインは、 WAI の活動に参加している多くの障害者団体と産業界、 研究組織の共同作業による成果であり、 障害者のニーズを反映したものとなっています。

「ブラウザ開発メーカーとの協力のもとに策定しているこのガイドラインは、 障害を持つユーザにも利用しやすいブラウザの設計のために、 重要な点を明らかにしていくものです。 これがドラフトとして公開されている間、 このガイドラインに対して多くの人々からの意見をいただければと考えています」 (WAI User Agent Guidelines ワーキンググループの Chair であり、 University of Illinois at Urbana-Champaign の Assistive Communication and Information Technology の Coordinator、Jon Gunderson 氏談)

WAI Accessibility Guidelines について

本ガイドラインは、 Web ページの作成、 および Web ブラウザやオーサリングツールに関する指針を定める "WAI Accessibility Guidelines" の一部として作成されているものです。 本ガイドラインに加えて、以下の二つの文書が "WAI Accessibility guidelines" に含まれます。

"WAI Accessibility Guidelines: Page Authoring"
Web ページ作成者や Web サイトの開発者向けの、 アクセシビリティに関するガイドライン。 1998年2月3日に W3C ワーキングドラフトとして公開。
<URL:http://www.w3.org/TR/WD-WAI-PAGEAUTH>
"WAI Accessibility Guidelines: Authoring Tools" (現在策定作業中)
オーサリングツールそのものを、 幅広いユーザにとって利用しやすいものにするためのユーザインタフェースについて、 またアクセシビリティの高い Web ページを自動的に作成するために必要な機能についての、 オーサリングツール開発者向けのガイドライン。

Web Accessibility Initiative と International Program Office について

W3C の "WAI Accessibility Guidelines" は、 Web のアクセシビリティを向上させていくために、 世界各国の組織と共同で行なっている活動の一つです。 WAI は、 次に挙げる主な五分野の活動を通じて、 Web のアクセシビリティの向上を図っています。 1) Web の核となる技術が、 アクセシビリティに考慮したものとなるようにするための活動。 2) Web ページ作成やユーザエージェント、 オーサリングツールに関するガイドラインの策定。 3) Web ページの評価、および Web ページのアクセシビリティ向上のためのツールの開発。 4) Web のアクセシビリティに関する教育・啓蒙活動。 5) 将来的に Web のアクセシビリティに影響を与える可能性がある技術の研究・開発状況についての情報収集。

以下の政府組織および W3C 会員の業界関連企業が、 Web Accessibility Initiative International Program Office のスポンサーとなっています。

Web Accessibility Initiative に関する詳しい情報は、 <URL:http://www.w3.org/WAI> をご覧ください。

World Wide Web Consortium (W3C) について

World Wide Web Consortium (W3C) は、 米国マサチューセッツ工科大学計算機科学研究所 (MIT/LCS)フランス国立情報処理自動化研究所 (INRIA)、 日本の慶應義塾大学 SFC 研究所 (Keio-SFC) がホスト機関として共同運営に当たっています。 World Wide Web (WWW) 技術に関する情報の提供をはじめ、 作成された規格を実現する標準的コードの実装、 新技術を応用したさまざまなプロトタイプやサンプルアプリケーションの開発などに取り組んでいます。 現在260を超える組織がコンソーシアムの会員として参加しています。

World Wide Web Consortium に関するより詳しい情報は、 <URL:http://www.w3.org/> をご覧ください。

W3C ホスト

 

Contact America --
Sally Khudairi <khudairi@w3.org>
Ian Jacobs <ij@w3.org> +1.212.684.1814

Contact Europe --
Ned Mitchell <ned@ala.com> +33 1 43 22 79 56
Andrew Lloyd <allo@ala.com> +44 127 367 5100

Contact Asia --
松原 祐三子 <matsubara@w3.org> +81.466.49.1170

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