W3C UNESCO IITE 即日発表

W3CとユネスコIITEがWebアクセシビリティの無料オンラインコースを開講



https://www.w3.org/ 2019年12月3日:国際障害者デーに、W3C (World Wide Web Consortium)およびユネスコIITE (ユネスコ教育情報技術研究所・UNESCO IITE)は、無料のオンライントレーニングコースを開講しました。これは「Introduction to Web Accessibility (Webアクセシビリティの概要 )」と題してMOOC (Massive Open Online Course)で開講された、W3C会員組織のエキスパートを講師に迎えたW3CのWeb Accessibility Initiative (WAI)のプログラムです。本プログラムは、デジタルアクセシビリティを紹介しながら、障害を持つ人がWebサイトとアプリを適切に使用できる国際基準項目を擁しています。これにより受講者は、全てのWebユーザーのユーザー体験を向上させるための基盤を学ぶことができます。

W3C CEOのJeffrey Jaffeは、「W3Cの理念は、「Web for All (全ての人にWebを)」です。そしてこれは、W3Cが日頃取り組んでいるアクセス可能なWebを推し進める国際標準と、そのガイドラインを策定することで達成するものです。しかしながらアクセシブルなWebはW3Cだけでは具現化しません。Webコミュニティ全てが、全てのWebサイトをアクセシブルにする必要があります。このコースは全てのWebサイトにアクセスできることに重点を置いています。」 と述べています。

W3CとユネスコがWebアクセシビリティへの認識を高める

W3Cとその会員組織からなる技術のエキスパートのチームは、ユネスコIITEの教育ネットワークと組み合わせることで、国際規模でWebアクセシビリティの重要性をさらに広めてゆきます。

ユネスコIITEのディレクターであるTao Zhan氏は、「このオンラインプログラムは各種障害の対応のため、歴史的とも言える条件付きの学習格差を削減し、知識と質の高い教育の場を増やすべく、世界で初めて開講されたものです。ユネスコIITEは安全で、健康で、非暴力的で、障害に聡く、性差のない情報通信技術の使用を促進するために協働で努力を続けています。」とコメントを寄せました。

W3CxのIntroduction to Web Accessibilityは本日から登録ができます。開講は2020年1月28日からです。

Webアクセシビリティの基礎を幅広く知らせるために

Webアクセシビリティ入門コースは、Webアクセシビリティの基礎と障害の有無によるそれぞれの利点を含んで設計されており、幅広いWeb技術に携わるプロフェッショナルな人々を対象としています。Webは私たちの日常生活に不可欠なものであり、世界中の組織や政府は、障害を持つ人々のアクセシビリティに対する対応を強化しています。

本コースは、障害を持つ人々の実際の物語を通してビジネスの場でのケースを含むWebアクセシビリティの有形および無形のメリットを組み込みながらWebアクセシビリティを論理的に追求するプログラムです。これはもちろん、Webアクセシビリティに関する国際標準や評価基準、そしてWebアクセシビリティを組織の設計や開発プロセスへ統合する技術も盛り込んでいます。コースには、受講者が開発した特定のスキルのオプション(例えばコーディングやビジネス開発)も含まれています。

このコースは、W3C WAIのアクセシビリティトレーニングを構築・拡張するモジュールであるオープンカリキュラムに基づいて設計されています。このカリキュラムは基盤として誰でもが安心して使用でき、EC (欧州委員会)が資金提供するWAI-Guideプロジェクトの支援を受けて、W3C Education and Outreach Working Group (EOWG)のコンセンサスプログラムを通して開発されました (Grant 822245)。

W3C会員組織のエキスパートからなる講師陣が揃う

edXは、非営利団体からなる教育と学習のためのプラットフォームです。W3Cx のWebアクセシビリティ入門コースは、WAIオープンカリキュラムを使用しているDeque社、Infoaxia社、Intopia社、Knowbility社、The Paciello Group社、Web Key IT社からの講師陣のもとに行われます。

この講師陣が講義するプログラムは、Webアクセシビリティの定義とスコープを網羅します。視覚障害、学習障害、認知障害、神経障害、身体障害、言語障害、視覚障害など、Webアクセシビリティによって影響を受ける全ての障害に対して、障害者が様々な支援技術と適応する手段を使用して、Webを操作する方法を含んでいます。受講者は、Webアクセシビリティのビジネスおよび社会的利点やW3Cの世界標準技術と活用方法を学びながら、Webアクセシビリティに取り組み始めることができます。

無料のW3Cxのオプション – 証明書発行

edX創設者兼CEOであるAnant Agarwal氏は、W3Cと新コースについて以下のように述べています。「W3CはWeb標準を策定する重要な組織であり、それは全ての人にインターネットが機能することを保証する極めて肝要な存在です。W3Cは2015年からexXのパートナーですが、W3C ecXの新しいコースである「Webアクセシビリティの概要」は、Webデベロッパーが障害を持つ人々のためにアクセスしやすいサイトの作成に特に焦点を当てていることを嬉しく思います。」

W3C学習プラットフォーム上の「Webアクセシビリティの概要」は、世界をリードする非営利のオンライン学習プラットフォームを提供するedXの6番目のオンラインコースです。最初のHTML5オンラインコースがW3Cxで開始されて以来、世界中から950,000人以上の受講者がW3Cxコースに登録し、プロとして、あるいは新しい領域にチャレンジしています。彼らはW3CxフロントエンドWebデベロッパープロフェッショナル認定プログラム (HTML5 & CSS Fundamentals、CSS Basics、HTML5 Coding Essentials and Best Practices, JavaScript Introduction, HTML5 Apps and Games)のコースをそれぞれ受講し、彼らのキャリアはとどまるところを知らずに広がっています。

受講者は無料で「Webアクセシビリティの概要」を受講するか、99アメリカドルを支払って修了認定証明書を受け取るか、のいずれかを選択できます。edXから発行された証明書は、履歴書に掲載することはもちろん、オンラインコースを修了したことの証明として雇用者や学校、その他機関に提出できます。またその証明書を通して、受講者はいつでも教材にアクセスできます。

W3C (ワールド・ワイド・Web・コンソーシアム)について

W3C (ワールド・ワイド・Web・コンソーシアム)の使命は、世界中の人々にとってWebがオープンでアクセス可能で相互運用可能であることを保証するための技術標準とガイドラインを作成することによって、Webを最大限に活用することです。W3Cは、HTML5、CSSなど広く知られた仕様をOpen Web Platformの理念の元に開発しながら、セキュリティとプライバシーの確保にも取り組んでいます。これらはすべてオープンに開発され、無料で独自のW3C特許ポリシーの下で提供されます。W3Cは、オンラインビデオをキャプションと字幕でよりアクセシブルにするための作品として2016年の技術・工学エミー賞を、テレビ上での視聴をすべての人に、なおかつアクセシブルとするための技術で2019年にも同賞を受賞しました。

「One Web」に対するW3Cのビジョンには、400を超える会員組織と数10の業界部門を代表する何千人もの真摯な技術者が集まっています。W3Cは、米国のMITコンピュータ科学・人工知能研究所(MIT CSAIL)、フランスに本部を置く欧州情報数学研究会(ERCIM)、日本の慶應義塾大学、中国の北京航空航天大学が共同で運営しています。詳細については https://www.w3.org/を参照ください。

Web Accessibility Initiative (WAI)について

W3C Web Accessibility Initiative (WAI)は、W3C (World Wide Web Consortium)の不可欠な活動です。WAIは世界中の組織と協力して、Webのコアテクノロジーがアクセシビリティ機能をサポートするように次に挙げる諸活動を通じて障害者向けのWebアクセシビリティを追求しています。Webコンテンツ、ユーザーエージェント、およびオーサリングツールのガイドラインの開発、アクセシビリティのための評価および修復ツールの開発、教育とアウトリーチ、Webの将来のアクセシビリティを改善できる研究開発機関との調整、Webアクセシビリティ標準の諸調整と調和の促進。

WAIは産業界、障害者コミュニティ、アクセシビリティ研究、政府からの代表を含む、作業全体にわたる複数の利害関係社から寄与を受けています。1997年の設立以来、WAIはすでに広く知られているようにWeb Contents Accessibility Guideline (WCAG)、Authoring Tool Accessibility Guideline (ATAG)、User Agent Accessibility Guideline (UAAG)、およびAccessible Rich Internet Application (WAI-ARIA)を作成しています。これらのアクセシビリティ標準の実装をサポートするための技術的および教育ガイダンスはこちらをご覧ください。 https://www.w3.org/WAI/

UNESCO Institute for Information Technologies in Education (UNESCO IITE・ユネスコIITE)について

20年以上にわたり「全ての学習者が問題と問題を等しく重視する」という基本理念はユネスコ教育情報技術研究所 (ユネスコIITE)の願いであり、それは実績となっています。ユネスコIITEは1997年にユネスコのカテゴリ1研究所として設立され、教育におけるICTの世界的な任務を果たし、背景や能力、場所、状況に関係なく、全ての人々に平等な教育と学習の機会の促進に大きく貢献しています。ユネスコIITEは、その活発な活動において教育における情報通信技術(ICT)を促進する一方で、包括的かつ公平な教育の条件の制定と維持の双方において国際的および各国の利害関係者と熱心に活動を継続しています。詳しくはこちらを参照下さい。 https://iite.unesco.org/

End Press Release

W3C Media Contact

Amy van der Hiel, W3C Media Relations Coordinator <w3t-pr@w3.org>
+1.617.253.5628 (US, Eastern Time)

UNESCO IITE Media Contact

Elena Varkvasova, Project Specialist, Unit of Teacher Professional Development and Networking, UNESCO IITE <e.varkvasova@unesco.org>
+7 965 496 72 00 (GMT/UTC+3)