平川 泰之

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安心して利用できる Web の実現に向けた活動を開始

インターネット詐欺など Web 上での不正防止への重要な一歩となる Security Context

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平川 泰之, <chibao@w3.org>, +81-466-49-1170
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(also available in English and Français; see also translations in other languages)


http://www.w3.org/ — 20061017 — World Wide Web Consortium (W3C) は本日、Web を閲覧する際に利用者らが直面する課題を把握し、より安全な Web 基盤の構築を目的とした活動を開始いたします。新たに設置される Web Security Context ワーキンググループでは、利用者が信頼性に基づく適切な判断を行えるよう、Web ブラウザによるより効果的な支援を実現する標準を策定します。

W3C 技術統括責任者を務める Tim Berners-Lee は次のように述べています。「Web を利用する際に、閲覧中の Web ページの所有者が本当は誰なのかを、Web ブラウザが明示できるようにして欲しいと感じています。信頼性のあるセキュリティ技術は既に実現、運用されていますが、これからはそれらのセキュリティ技術を、経由する通信路全域を通して Web 利用者が利用できることが必要です。Web 利用において、Web ブラウザは利用者自身の分身として振舞うことになりますが、昨今拡大が懸念されるなりすましといった不正を防止するには、Web ブラウザはもっと利用者を支援すべきと考えています。」

本ワーキンググループでは、1) 利用者の security context を把握するために、利用者に対してどのような情報がブラウザから提供される必要があるのかについて合意を形成し、2) それらの情報を提示し、注意を喚起する革新的な方法を見出すとともに、3) 利用者に対して重要なセキュリティ情報を提示するブラウザインタフェースが、なりすましの影響を受けにくくする方法を提案する、という3本の柱を活動目標として掲げています。

Web 認証における透明性と有用性に関する W3C ワークショップの成果となる Security Context

本ワーキンググループは、昨年末の報道発表の通り、20063月に開催された Web 認証における透明性と有用性に関する W3C ワークショップの成功を受け、設置されます。本ワークショップでは、インターネット犯罪の実情を聴聞すべく、GoogleHPIBMKDEMicrosoftMozilla FoundationNokiaOpera SoftwareSun MicrosystemsVeriSignYahoo! の他、オンライン金融業界大手を含む様々な組織が参加し、業界間の橋渡しの場ともなりました。

本ワークショップでは、セキュアなインタフェースや、その実現に際し、コンテンツ提供者が必要とするデータに対する明白な関心が存在することが明らかにされました。W3C ではこれを受け、ブラウザ提供者、セキュリティ専門家、研究機関、金融機関、そして実際の利用者らに対し、本ワーキンググループへの積極的な参加を呼び掛けます。本ワーキンググループではまた、既にこれらの領域において活動実績を持つ IETFOASISLiberty Alliance を始めとする他の組織との連携も視野に入れています。

Web Security Context ワーキンググループの活動綱領は、一般の皆様も含めた議論やご意見に基づいています。活動綱領に従い、本ワーキンググループでは、一般の皆様も参加可能な公開メーリングリストを継続的に提供するとともに、W3C ロイヤリティフリー特許方針に基づいて運営されます。本ワーキンググループは、Thomas Roessler が活動責任者を務める W3Cセキュリティ アクティビティ内に設置され、IBMMary Ellen Zurko 氏がワーキンググループ議長に就任します。

World Wide Web Consortium [W3C] について

World Wide Web Consortium (W3C) は、会員組織、専任スタッフ、そして一般の皆様が一丸となって Web 標準の策定に取組む国際的なコンソーシアムです。W3C は、Web の長期的な発展を保証すべく設計された Web 標準や指針の策定を通じ、その使命の遂行に努めます。現在までに 400 を超える組織がコンソーシアムの会員となっています。W3C は、日本の慶應義塾大学、フランスに本部を置く欧州情報処理数学研究コンソーシアム (ERCIM)、及びアメリカ合衆国マサチューセッツ工科大学計算機科学人工知能研究所 (MIT CSAIL) の各ホスト機関により共同運営されています。加えて各国地域における普及推進拠点となる W3C オフィスを世界各地に設置しています。詳しくは W3CWeb サイト http://www.w3.org/ をご参照下さい。