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http://www.w3.org/ — 2005年11月22日 — World Wide Web Consortium (W3C) は、対象毎に垂直統合された医療業界の各分野と Semantic Web 専門家らとを結び、保健医療及び生命科学業界における協業、研究開発、技術革新等の改善に取り組む新たなインタレストグループを設置いたします。ユーザコミュニティによって規定された特定のサービス群に対し、標準化された Semantic Web 仕様群の導入を目指す Semantic Web for Health Care and Life Sciences Interest Group (HCLSIG) (保健医療と生命科学のための Semantic Web インタレストグループ) は、この種の取組みでは W3C 初となります。
W3C 技術統括責任者を務める Tim Berners-Lee は次のように述べています。「この活動は、動的かつ多面的で相互依存なコミュニティ間での利用を通じ、W3C 標準仕様群の力量を問う新たな試みです。これはまた、この分野の専門家らの声に耳を傾け、如何に我々の活動成果が彼らの要望を満たすかを見極めるとともに、今後の彼らの要求に応えるための絶好の機会でもあります。」
生命科学に携わる研究者コミュニティにおいても、医療機関側にとっても、対象領域を越えたデータ共有が妨げられると、技術革新が限定的なものとなるだけでなく、効果的な医療サービス提供の妨げともなります。例えば、化学者や生物学者、臨床医師らが生成したデータや情報は、相互に恩恵をもたらすものであるにもかかわらず、多くは互いに利用できません。これらの様々なコミュニティ同士を連携させ、それらコミュニティの要求に適う情報基盤を構築するためには、関係者を集めるだけでなく、意味論的に高度なシステム、プロセス、あるいは情報の相互運用性を確保する枠組みに基盤を置く取組みが求められます。
様々な形式で取り扱われる生物学的ないし医学的な情報を研究機関の枠組みを越えて相互に橋渡す新たな情報モデルを構築することは、急速な発展を続ける保健医療及び生命科学研究においてその成功を左右する重要な鍵となります。医療あるいは研究情報に意味論に基づく情報を埋め込むことで、研究者らが疾病治療法を効果的に調べたり、より安全かつ安価な薬を製造したり、医療機関による患者の特性に合わせた個人向け医療管理サービスの提供を実現したりする際に必要とされる知識に対し、より適切にアクセスできるようになります。Semantic Web 技術を用いることで、試行錯誤に基づく手法から脱却し、医療研究におけるより効果的な判断に必要な分子経路情報を容易に活用できるようになります。
HCLSIG では、Semantic Web 技術を採用するビジネスの有用性を明らかにする利用事例や、中核をなす語彙やオントロジ、固有の識別子に対する実践例や指針などの取りまとめを行います。本活動は、これらを目的としたコミュニケーション、教育、協業、実施を支援する公開討論の場と位置付けられます。本活動はまた、今後の発展に向けた提案を集約、蓄積すべく他の Semantic Web グループと連携するだけでなく、Semantic Web 技術の採用を支援、推奨し、保健医療及び生命科学業界における相互運用可能かつ取扱い方針に準拠した運用が可能なデータないしデータベースの開発を促進します。
W3C は、優れた効果をもたらす Web 技術基盤を構築すべく、政策方針策定者、技術者、研究者、言語学者といった多様なコミュニティが一堂に会する場です。HCLSIG の設置を受け、W3C は垂直統合された対象分野毎に Web 標準仕様を応用するための新たな一歩を記すことになります。
本グループは W3C Semantic Web アクティビティ内に設置され、W3C Technology and Society ドメインによって管轄されます。詳しくは W3C Semantic Web Health Care and Life Sciences ページをご覧下さい。
W3C は、Web の発展を促進し、相互運用性を保証する共通のプロトコルを開発することにより、Web の可能性を最大限に導き出すべく設立されました。W3C は、日本の慶應義塾大学、フランスに本部を置く欧州情報処理数学研究コンソーシアム (ERCIM)、及びアメリカ合衆国マサチューセッツ工科大学計算機科学人工知能研究所 (MIT CSAIL) がホスト機関として共同運営する会員制の国際産業コンソーシアムです。コンソーシアムにより提供されるサービスには、開発者及び利用者のための World Wide Web に関する豊富な情報、新技術を応用した様々なプロトタイプやサンプルアプリケーションの開発などが挙げられます。現在までに 400 近い組織がコンソーシアムの会員となっています。詳しくは W3C の Web サイト http://www.w3.org/ をご参照下さい。