W3C

Scalable Vector Graphics 勧告候補の公開について

相互運用性の鍵となる実装のテストへ向けて

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(also available in English)


http://www.w3.org/ -- 2000年8月2日 -- World Wide Web Consortium (W3C) は、 Scalable Vector Graphics (SVG)を W3C 勧告候補 (Candidate Recommendation) として公開いたしました。 W3C 勧告候補としての公開は、Web 開発コミュニティ全体に対して広く SVG の実装を行っていただき、 同時に技術的なご意見を寄せていただくためのものです。

Web デザイナーの Scalable Vector Graphics への要求

Web デザイナーは、多様なデバイスや各種の画面サイズ、 様々な解像度のプリンタに適応可能な画像形式を必要としています。 また、豊富な画像表現能力と、優れた国際化の機能、 反応のよいアニメーションや対話的な動作といった機能が、電子商取引、出版、 ビジネス間のコミュニケーションなどの分野で利用され広がりつつある XML 基盤技術の利点を活かした形で利用可能となることも求められています。

W3Cグラフィックスアクティビティ代表である Chris Lilley は次のように説明しています。 「Web デザイナーは、 多岐にわたるデバイスを用いる広範な読者を対象とするようになりつつあります。 彼らが必要としている画像形式は、 様々な目的に応じてスタイルの変更が可能でなくてはなりません。 しかし、とりわけ重要な事として、その画像は、 最近の文章やビジネスデータと同様に、 XML の形式で取り扱える必要があります。 SVG は特にこれを可能とするように設計されています。」

XML がもたらす検索可能性、ダイナミズム、拡張性

Web デザイナーは、 ベンダーやプラットフォームに依存しない相互運用性を求めています。 W3CExtensible Markup Language (XML) は、Web 上の文書とデータの交換の際に利用される汎用的な形式となっています。 SVG は、 XML の利点をベクトル画像の世界にもたらすものです。これにより、 ロゴや図式などのような画像の中に含まれるテキストの情報を検索したり索引化することが可能となるだけでなく、 これらの情報を複数の言語で表示することも可能になります。 これは、アクセシビリティと国際化の双方の観点において重要な利点です。

関連する W3C の仕様、例えば Document Object Model (DOM) などを用いて、 画像やテキストのサーバによる容易な生成やクライアント側での動的な変更が可能になります。 また、SVGCSS および XSL スタイルシート、 RDF メタデータ、 SMIL アニメーションや XML Linking などの W3C の技術から様々な恩恵を得ることができます。

SVG は単独で用いる画像形式として優れているだけでなく、 他の XML の文法と組み合わせて使う時に最大限の力を発揮できます。 例えば、マルチメディアアプリケーションの配付や、ビジネスデータの保管、 数式の表現などとの組み合わせが考えられます。

XML の長所をベクトル画像に取り入れることの利点は、 豊かな表現力を要する画像の配布を必要とする全ての分野に有効です。 例えば、広告、電子商取引、プロセス管理、地図、金融サービス、 教育といった分野はすぐに SVG の恩恵を受ける事ができます。

W3C による開発中の技術の安定性への保証とテストスイートの提供

勧告候補としての公開は、広く開発者コミュニティに対する実装の呼び掛けであり、 完成に近づきつつある同仕様の利用と、 それに基づくアプリケーションの構築を行っていただきたいという期待を意味しています。 すでに多くの SVG のオープンソース/商用双方の実装が存在しますW3CSVG 仕様の全体が実装可能かどうか、 それによってベンダー中立でプラットフォームに依存しない相互運用性が保証できるかどうかについて検証を行っています。

W3C では、 その最初のSVG テストスイートを拡張中で、SVG 勧告候補に適合するように更新中です。 SVG テストスイートの作者である、 Lofton Henderson は次のように説明しています。 「我々は開発者に対して、 仕様を用いた彼らの実装をチェックするのに必要となるツールを提供しようとしています。 テストスイートを用いることで、 開発者はアプリケーションを仕様に準拠したものにする事ができ、 デザイナーはそれらを信頼して利用できるようになります。」

SVG に対する産業界からの支援とすでに利用可能な実装

SVG ワーキンググループは、 以下にアルファベット順で示す重要な産業界および研究組織からの参加者によって構成されています。 Adobe Systems, AOL/Netscape, Apple, Autodesk, Canon, Corel, CSIRO, Eastman Kodak, Excosoft, Hewlett-Packard, IBM, ILOG, IntraNet Systems, Macromedia, Microsoft, OASIS, Opera, Oxford Brookes University, Quark, Sun Microsystems, および Xerox の各組織です。

SVG を出力可能な描画ツールは増加中であり、 またすでに SVG は様々なプラットフォームで表示可能です。 ベクトル画像の有用性を既に理解されている進歩的なデザイナーの方々は、 SVGXML の統合に関する経験を既に手に入れつつあります。

SVG が勧告候補として公開されている間に、ワーキンググループによって個々の SVG の機能に関する各実装の機能評価と、一般からの意見の統合が行われます。


World Wide Web Consortium [W3C] について

W3C は、 Web の発展と相互運用性を確保するための共通のプロトコルを開発することにより、 Web の可能性を最大限に引き出すべく、 設立されました。W3C は、 アメリカ合衆国マサチューセッツ工科大学計算機科学研究所 (MIT/LCS)、 フランス国立情報処理自動化研究所 (INRIA)、 及び日本の慶應義塾大学がホスト機関として共同運営にあたっている国際的な産業コンソーシアムです。 コンソーシアムにより提供されるサービスには、 開発者及び利用者のための World Wide Web に関する豊富な情報、策定された規格を具体化し、 奨励するための標準的なコードの実装、 新技術を応用した様々なプロトタイプやサンプルアプリケーションの開発などが挙げられます。 現在までに、440を超える組織がコンソーシアムの会員となっています。 詳しくは http://www.w3.org/ をご参照下さい。