2008年5月28日 (日本時間)
World Wide Web Consortium (W3C)
マサチューセッツ工科大学計算機科学人工知能研究所
欧州情報処理数学研究コンソーシアム
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http://www.w3.org/ — 2008年5月27日 — World Wide Web Consortium (W3C) は本日、情報格差の是正を支援する携帯機器技術の可能性を調査すべく、新たに設置される社会的発展のためのモバイル Web 検討部会 (MW4D IG) への参加組織を募集いたします。本検討部会では、情報通信技術の利用に際し、社会的弱者や農村地域が直面する課題について調査、検討します。本検討部会はこれらの課題を議論する学際的な公開討論の場として、その議論を通じ、全ての人に Web を、という W3C の使命の達成に寄与します。
kiwanja.net 開設者であり、本検討部会共同議長を務める Ken Banks 氏は、「調査を重ねる毎に、開発途上国での携帯機器技術がもたらす有効性は際立ってきています。携帯機器を通じ、貧困層向け金融事業が開始され、雇用が確保されるとともに、保健医療やその他の有益な情報提供事業も実現されています。その一方で、利用者側機器における標準化の欠如、通信網自体の制約、事業負担、識字率の問題、農村地域に実在する情報の必要性に対する理解、といった重要な課題も解決されなければなりません。そのためには、本検討部会の新設を通じた学際的な取組みが不可欠です。」 と述べています。
本活動は W3C において重要度を増す社会的発展に関する先鞭的取組みの一環となります。本検討部会は、本年6月2-3日の2日間にわたり、ブラジル連邦共和国 サンパウロにて開催される社会的発展を促進する携帯機器技術の役割に関する W3C 研究会 "Workshop on the Role of Mobile Technologies in Fostering Social Development" に合わせて設置されます。本研究会は、既報の通り、経済が発展途上にある地域で、携帯電話を通じた電子的なサービスの提供における課題を把握することを目的に開催されます。
GSMA 2006年次報告、及び、ITU 2007年次報告によれば、2007年末時点で30億人以上が携帯電話を利用し、全世界人口の 80% が GSM 携帯電話網を利用可能となっています。これらの数値は、農村地域での行政、商取引、教育、保健医療といったサービス基盤としての携帯電話利用の可能性を如実に示しています。その一方で、それら地域における接続性の確保と、各地域向けのコンテンツ制作、アプリケーション開発の促進という重要な課題は積み残されたままです。
本検討部会ではこれらの課題について調査し、解決に向けた最有力策を確認するとともに、今後の発展に向けた指針を提案します。活動成功に向け、本検討部会では多様な分野における専門的知見を求め、携帯機器技術、Web 技術、有用性、持続可能性、起業家活動に携わる専門家の皆様からの参加者及び参加組織を募集します。W3C では特に、実地経験や専門的知見に長けた非政府組織 (NGO) 関係者や、草の根的手法で対象となる地域社会における要件や必要性を把握するため、開発途上地域からの学術研究者らの参加を求めます。
W3C では、欧州連合による第7次研究枠組み計画 (FP7) からの賛助に基づく Digital World Forum プロジェクトの一環として、本検討部会を設置します。本活動はまた、移動時における Web 利用に関する問題点や課題を把握、解決することを目的とした W3C のモバイル Web イニシアティヴ (MWI) 活動の一環として実施されます。
World Wide Web Consortium (W3C) は、会員組織、専任スタッフ、そして一般の皆様が一丸となって Web 標準の策定に取組む国際的なコンソーシアムです。W3C は、Web の長期的な発展を保証すべく設計された Web 標準や指針の策定を通じ、その使命の遂行に努めます。現在までに 400 を超える組織がコンソーシアムの会員となっています。W3C は、日本の慶應義塾大学、フランスに本部を置く欧州情報処理数学研究コンソーシアム (ERCIM)、及び米国 マサチューセッツ工科大学計算機科学人工知能研究所 (MIT CSAIL) の各運営組織により共同運営されています。加えて各国地域における普及推進拠点となる W3C 事務局を世界各地に設置しています。詳しくは W3C の Web サイト http://www.w3.org/ をご覧下さい。