平川 泰之

W3C OASIS Logo 報道発表一覧 | RSS

WebCGM 2.0 の公開について (W3C 勧告)

W3COASIS との協調に基づき広範な専門知識を結集した、工業デザイン向けの新たな Web 標準

W3C お問合せ先:
日本、アジア平川 泰之, <chibao@w3.org>, +81-466-49-1170
ヨーロッパ、アフリカ、中東Marie-Claire Forgue, <mcf@w3.org>, +33 4 92 38 75 94 または +33 6 76 86 33 41
アメリカ、オーストラリア、その他Janet Daly, <janet@w3.org>, +1.617.253.5884 または +1.617.253.2613
OASIS お問合せ先:
Carol Geyer, <carol.geyer@oasis-open.org>, +1.978.667.5115 または +1.978.284.0403

(also available in English and Français; see also translations in other languages)


http://www.w3.org/ — 2007130 — World Wide Web Consortium (W3C) 及び OASIS は本日、電子文書において利用可能な工業デザイン向けの新たな業界標準となる WebCGM 2.0 を公開いたしました。W3COASIS との協調により、防衛産業、航空機産業、建築産業、運輸産業などで広範に利用されている WebCGM の相互運用性の向上が図られます。

W3C最高執行責任者を務める Steve Bratt は次のように宣言します。「工業デザイナーの皆様は本日より、W3COASIS との共同作業による恩恵を享受することになります。この重要な技術に対する新たな機能や改良を求める開発者やデザイナーの皆様からのご要望にお応えし、W3C 及び OASIS は互いの取組みや専門知識を結集し、WebCGM 2.0 を策定いたしました。」

OASIS会長最高執行責任者を務める Patrick Gannon 氏は次のように述べています。「WebCGM は、標準化組織が市場や業界を第一に協調することでもたらされる恩恵を如実に示しています。この度の OASISW3C との協同の成果である本仕様は、Web に対応した唯一かつオープンな CGM 標準として、双方の標準化組織において各会員組織の承認を受けています。この広範な支持を背景に、世界中の実装者らは自信を持って WebCGM を採用できるものと確信しています。」

工業デザインなど、産業分野における高品位かつ高精細な図版を Web 上でも利用可能にする WebCGM

Computer Graphics Metafile の略である CGM は、電子文書において利用可能な工業デザイン向けの木構造のバイナリ画像形式で、特に防衛産業、航空機産業、運輸産業といった技術産業分野において採用されている ISO 標準です。Web 上での文書作成、共有が普及するにつれ、特にハイパーリンクやホットスポットといった対話連携機能の点で、Web 上での CGM の最適な利用方法を明確化する必要があると判断されました。

WebCGM により、特に工業デザインを始めとする製図、専門知識の電子文書化、あるいは地球物理学データの可視化といった高度なアプリケーションが実現できます。WebCGM はまた、対応方法がまちまちになる可能性もあった Web 文書アプリケーションにおける CGM への対応方法を統一するとともに、ISO CGM 標準の主要な利用者らや実装者らとの間で取り交わされた重要な相互運用性の確保に対する合意を象徴したものとも言えます。

OASISW3C とで協同策定された WebCGM 2.0

W3CWebCGM 1.0 勧告初版 (WebCGM Profile) を公開したのは1999年のことでした。WebCGM の普及促進を目的に設立された独立組織である CGM Open は、程なくして OASIS に吸収合併されています。その後、利用者らが機能追加や改良を求め始めたことで、WebCGM 2.0 に対する関心だけでなく支持も次第に拡大していきました。これを受け、本格的な策定作業を開始するにあたり、OASISW3C との間で、両組織が協同で新標準の策定作業を推進できるよう、相互に覚書を交わしました。これにより、OASIS WebCGM 技術委員会W3C WebCGM 作業部会の双方から柔軟に参加できるようになりました。

API を提供し、目的を達成する WebCGM 2.0

WebCGM 2.0 では、プログラムが WebCGM 実体へアクセスするための API として DOM 仕様を、イメージ以外のメタデータを外部実体化するために XML Companion File (XCF) 仕様をそれぞれ採用しています。WebCGM 2.0 はまた、高精細で高機能な WebCGM 1.0 の基本理念を踏襲、拡張しています。WebCGM の設計意図は、高度な表現能力を実現する一方で、簡潔さと実装しやすさをも確保しつつ、双方を両立させることにあります。最小限ではありますが、標準化された高機能なメタデータ要素群により、WebCGM イメージ内容に対する検索や問合せ、イメージの構造化や階層化、ハイパーリンクの設定や文書ガイドといった機能が実現されています。

WebCGM 2.0 は、OASIS 及び W3C において各々の組織における仕様に対する最高水準の批准を意味する、OASIS 標準及び W3C 勧告としてそれぞれ承認されています。

OASIS について

OASIS (Organization for the Advancement of Structured Information Standards) は、e – ビジネス標準の開発、統合および採用を推進する非営利国際コンソーシアムです。業界のコンセンサスを促進し、ばらばらの取り組みを統合するために特別に策定した軽快かつオープンプロセスにより、会員自らが OASIS の技術アジェンダを設定します。OASIS は、Web サービス、セキュリティ、商取引、公共部門、ならびに特定アプリケーション市場向けのオープン標準を作り出します。OASIS1993年に設立して以来、世界100カ国の 600 以上の団体や個人会員を含む 5,000 人以上が OASIS に参加しています。詳しくは http://www.oasis-open.org をご覧下さい。

World Wide Web Consortium [W3C] について

World Wide Web Consortium (W3C) は、会員組織、専任スタッフ、そして一般の皆様が一丸となって Web 標準の策定に取組む国際的なコンソーシアムです。W3C は、Web の長期的な発展を保証すべく設計された Web 標準や指針の策定を通じ、その使命の遂行に努めます。現在までに 400 を超える組織がコンソーシアムの会員となっています。W3C は、日本の慶應義塾大学、フランスに本部を置く欧州情報処理数学研究コンソーシアム (ERCIM)、及びアメリカ合衆国マサチューセッツ工科大学計算機科学人工知能研究所 (MIT CSAIL) の各ホスト機関により共同運営されています。加えて各国地域における普及推進拠点となる W3C 事務局を世界各地に設置しています。詳しくは W3CWeb サイト http://www.w3.org/ をご覧下さい。