参加組織が500を超えた World Wide Web Consortium

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Web の可能性を最大限に引き出すために34ヵ国からメンバーが参加

W3C メンバーリスト

 

http://www.w3.org/ -- 2001年4月17日 -- World Wide Web Consortium (W3C) は本日、Web の開発と普及を行なうために世界30ヵ国以上の国の産業界、 研究機関、政府機関、市民団体をはじめとする様々組織が参加している W3C のメンバー数が500を超えたことを発表いたしました。

リーダ、革新者らを引き寄せる W3C

6年半前、W3C は Web アーキテクチャのコンポーネントの設計、 標準化を行なう場として Tim Berners-Lee によって設立されました。 1994年当時、Web には分裂が起こる危険性がありました。 W3C は競争関係にある利害関係者が集まり、議論をし、一緒に働く場を提供しました。 みなさんご存知の Hyper Text Markup Language (HTML), Extensible Markup Language (XML)、 Extensible Hypertext Markup Language (XHTML)、Cascading Style Sheets (CSS をはじめとする、多くの Web の核となる技術は W3C から生み出されたものなのです。

今日、500以上の組織が W3C のメンバーとして活動しています。 さらに、多数の Invited Expert が26以上の W3C 勧告作成のために進んで自らの時間と英知を提供しています。彼らが W3C に参加したのは、W3C こそが彼らの働く場であり、未来の Web 技術である Semantic Web, XML Protocol, Scalable Vector Graphics (SVG) などが現在作成されている場だからです。

合意を通して標準化、相互運用技術を開発する W3C

20年前、 人々は同じ企業の他のソフトウェアとしか協調作業できないソフトウェアを購入していました。 現在、人々はより多くの選択の自由を得ることができ、 ソフトウェアコンポーネントが交換可能であると当然のように期待しています。 また、人々は好きなソフトウェア、例えばグラフィカルなデスクトップブラウザ、 音声合成装置、点字用ディスプレイ、 携帯電話などで Web コンテンツを受信することができると期待しています。 ベンダーに対して中立の W3C は、オープンな (独自仕様でない) コンピュータ言語や通信プロトコルの開発と推進によって相互運用性を高め、 以前あったような市場の分裂を防いでいます。 これは、合意とオープンな議論の推進によって実現されています。

W3C は、デザインと標準化を並行に行なう極めて稀な組織です。その結果として、 W3C は通常の生産曲線より効率良く技術を開発できることがあります。 それらの技術は現在、世界中の産業界で採用されようとしています。 全ての Web ユーザに対して責任を明確にするために、 W3C プロセスはどのように作業の開始、実施、レビュー、 完了がなされるかを明記しています。

W3C のワーキンググループは、 直接開発者コミュニティー全体に対してレビューをお願いし、 W3C メンバー以外からのコメントに対してもメンバーと同様に対応します。 W3C の総メンバー数は記録的なレベルに達したとしても、 なされた作業は最終的には Web とそのユーザに対して最大限に有用な機能を提供するためのものです。

真にワールドワイドな World Wide Web Consortium

W3C の大きな目的の一つに、 これらの恩恵をハードウェア、ソフトウェア、ネットワーク、言語、文化、 場所などの違いや身体的・精神的能力にかかわらず、 全ての人に提供するというものがあります。 W3C の 国際化Device IndependenceVoice BrowserWeb Accessibility Initiative といった分野における活動は、 ユニバーサルアクセスの実現のため努力していることを示す良い例です。

W3C には3つのホストがあり、 各ホストには22の W3C のアクティビティで行なわれている作業を主導、監督する技術の専門家がいます。 ホストは、W3C に加入した順に、アメリカの MIT、フランスの INRIA、 日本の慶應義塾大学です。 65名以上のスタッフが世界中で W3C のために働いており、 多くの技術スタッフがいるという点で標準化団体のなかでも稀な存在です。

さらに、Web 開発と W3C への国際的な参画を推進するために、多くの国に W3C オフィスを開設しています。 W3C オフィスはそれぞれの国の連絡先であり、W3C と W3C が作成した仕様を各国で広めるための活動の手助けを行なっています。 各 W3C オフィスは、W3C のアクティビティへの参加を促進するために、 それぞれの国の Web コミュニティと一緒に作業を行なっています。

World Wide Web Consortium [W3C] について

W3C は、Web の発展と相互運用性を確保するための共通のプロトコルを開発することにより、 Web の可能性を最大限に引き出すべく設立されました。 W3C は、アメリカ合衆国マサチューセッツ工科大学計算機科学研究所 (MIT/LCS)、 フランス国立情報処理自動化研究所 (INRIA)、及び日本の慶應義塾大学がホスト機関として共同運営にあたっている国際産業コンソーシアムです。 コンソーシアムにより提供されるサービスには、 開発者及び利用者のための World Wide Web に関する豊富な情報、 新技術を応用した様々なプロトタイプやサンプルアプリケーションの開発などが挙げられます。 現在までに、500を超える組織がコンソーシアムの会員となっています。 詳しくは http://www.w3.org/ をご参照下さい。

 

問い合わせ先 (アメリカ) --
Janet Daly, <janet@w3.org>, +1.617.253.5884 または +1.617.253.2613
問い合わせ先 (ヨーロッパ) --
Marie-Claire Forgue, <mcf@w3.org>, +33.492.38.75.94
問い合わせ先 (アジア) --
竹内 佐衣子, <saeko@w3.org>, +81.466.49.1170

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