W3C

日本語組版処理の要件(日本語版)

W3C 技術ノート 2012年4月3日

このバージョン:
http://www.w3.org/TR/2012/NOTE-jlreq-20120403/
http://www.w3.org/TR/2012/NOTE-jlreq-20120403/ja/ (日本語版)
最新バージョン:
http://www.w3.org/TR/jlreq/
旧バージョン:
http://www.w3.org/TR/2011/WD-jlreq-20111129/
http://www.w3.org/TR/2011/WD-jlreq-20111129/ja/ (日本語版)
編者(第1版):
阿南 康宏, Microsoft
千葉 弘幸, Invited Expert
枝本 順三郎, Invited Expert
Richard Ishida, W3C
石野 恵一郎, Antenna House
小林 龍生, JustSystems
小林 敏, Invited Expert
小野澤 賢三, Invited Expert
Felix 佐々木, University of Applied Sciences Potsdam
編者(第2版):
千葉 弘幸, Invited Expert
枝本 順三郎, Invited Expert
Richard Ishida, W3C
石野 恵一郎, Antenna House
加藤 誠一, Microsoft
小林 龍生, Invited Expert
小林 敏, Invited Expert
小野澤 賢三, Invited Expert
Felix 佐々木, DFKI GmbH
塩澤 元, Invited Expert

この文書の正式版は英語版です.

この文書の正誤表は,http://www.w3.org/International/errata/jlreq.htmをご覧ください.


要約

この文書は,CSS,SVGおよびXSL-FOなどの技術で実現が求められる一般的な日本語組版の要件を記述したものです.この文書は,主としてJIS X 4051(日本語組版規則)に基づいていますが,一部,JIS X 4051に記載されていない事項にも言及しています.この第2版は,見出しの扱い,図版や表の配置,注や合印等の版面デザインに関する多くの情報が増補されています.

この文書の位置付け

この文書の位置付けについては,正式版である英語版を参照してください.


目次

第1章 序論

第1章 序論


1.1 この文書の目的

すべての文化集団は,独自の言語,文字,書記システムを持つ.それゆえ,個々の書記システムをサイバースペースに移転することは,文化的資産の継承という意味で,情報通信技術にとって非常に重要な責務といえよう.

この責務を実現するための基礎的な作業として,この文書では,日本語という書記システムにおける組版上の問題点をまとめた.具体的な解決策を提示することではなく,要望事項の説明をすることにした.それは,実装レベルの問題を考える前提条件をまず明確にすることが重要であると考えたからである.

1.2 この文書の作成方法

この文書の作成は,W3C Japanese Layout Task Forceが行った.このタスクフォースは,次のようなメンバーで構成され,ユーザーコミュニティーからの要望と専門家による解決策を調和させるために様々な議論を行ってきた.

  1. 日本語組版の専門家(“JIS X 4051:日本語文書の組版方法”のエディターたち)

  2. 日本における国際化,標準化活動の専門家(マイクロソフト,アンテナハウス,ジャストシステムの社員)

  3. W3CCSSSVGXSL国際化コアの各ワーキンググループメンバー

また,このタスクフォースは,バイリンガルによるものとしても,画期的なものといえよう.ディスカッションは,日本語の組版を問題とすることから,主として日本語で行った.しかし,議事録とメーリングリストは英語のものを用意した.また,W3CのCSS,SVG,XSL,国際化コアなどのワーキンググループメンバーとの英語及び日本語によるフェイス・ツウ・フェイスの会議も開催した.

文書も日本語で準備し,これを英訳し,2つの文書を公開することにした.用語についても,特殊な用語は極力避けるように努めた.英語の用語との対応についても,用語の定義内容を検討し,概念に対応できない部分を持つ場合は,日本語の用語はローマ字で表現し,今後の課題として残した.さらに,日本語組版を見慣れていない読者のために,要望事項の説明をわかりやすい英語と図表で行うように努力した.

1.3 この文書の執筆方針

日本語組版は,欧文組版と異なる事項がある.主に次の点で異なる.

  1. 日本語組版には,横組だけでなく,縦組がある.

  2. 原則として,日本語組版で使用する漢字等(cl-19)平仮名(cl-15)片仮名(cl-16)の文字の外枠は,正方形にデザインされており,これを,隙間なく詰めて組んでいく.なお,“漢字等(cl-19)”,“平仮名(cl-15)”などと示すものは,文字クラス名である(文字クラスの詳細は3.9 文字クラスについてを参照).

この文書では,このことを前提にして,主に日本語組版の特徴を次の方針で解説する.

  1. 日本語組版のあらゆる事項を対象とするのではなく,欧文組版と異なる事項を主に取り上げた.

  2. 日本語組版の表現された結果又は表現されるべき結果だけを問題とする.あくまで日本語組版として要求される事項を取り上げ,具体的にどのように処理するかは別の次元の問題と考えるからである.

  3. 日本語組版に関する日本工業規格(JIS)に“JIS X 4051(日本語文書の組版方法)”がある.これとの参照関係をできるだけ示すことを心掛けた.本文書では,記述をできる限り本質的で重要な事項に限定した.そのため,詳細な処理内容はJIS X 4051にゆずり,参照だけで示した箇所がある.JIS X 4051の記述のうち,本文書に記述がない部分は,特別な例外的な場合や,行組版についての具体的なアルゴリズム記述に限られる.なお,本文書では,JIS X 4051で規定されている内容だけではなく,それ以外で重要と思われる事項についても解説するようにした.したがって,本文書の内容を実装することで,日本の大部分の市場要求に応えることができる.

    また,この文書とJIS X 4051との関係でいえば,JIS X 4051の要点の解説あるいは要約,補足説明,それに関わる周辺情報の追加,JIS X 4051で規定していない事項の解説ということになる.したがって,基本的な事項を理解するためであれば,この文書で十分であるが,細部にわたる例外的な内容を知るためにはJIS X 4051を参照する必要がある.

  4. ある組版処理が,どのような局面で使用されるかをできるだけ示すように心掛けた.

  5. 日本語組版に日常的に接していない読者のために,説明している事項の使用頻度について簡単に解説した.これは実際に調査した結果ではなく,執筆者の読書経験による判断である.これは日常的に日本語組版に接している読者にはある程度判断できることであるが,そうでない読者のために,ある程度の使用頻度情報を伝えるためである.したがって,組版処理事項の重要さをある程度判断できるようにすることを主な目的とするので,情報の正確性を意図しているものではない.

    例えば,“割注の使用頻度は多くないが,その該当用語が出てきた箇所に直接補足説明できることから,古典や翻訳書において人物・用語等の簡単な紹介に重要な役割を果たしている”のように説明し,これに対し,“ルビは,最近では新聞でも採用しており,多くの文書で利用されている”のように示すことにする.

  6. 日本語組版に接していない読者を考慮し,できるだけ図解して示すようにした.また,例示も多くするように心掛けた.

  7. 組版処理と読みやすい組版設計の関係は別問題である.しかし,両者は不可分の関係があり,解説でも両者を同時に説明する事項も出てくる.しかし,できるだけ両者を区別して記述することを心掛けた.具体的な方法としては,読みやすい組版設計の解説は,できるだけ注記で述べるようにした.

  8. この文書の解説では,組版処理の対象を主に書籍とする.執筆者の経験がその点に最も深いこともあるが,日本語組版処理において質の面から書籍の組版が重要と考えるからである.量が多いというだけでなく,質の面から見ると,書籍組版は多くの問題点を持っている.書籍組版は,その処理内容が多様であり,これらについて最も古くから多くの人々により問題点が考えられ,かつ指摘されてきた経緯がある.処理そのものについては,書籍の組版処理はむずかしく,また要求のレベルが高かったという点もある.また,書籍で考えられてきた事項の多くが,その他の文書でも応用できる点が多いといえよう.

    しかし,使用頻度という点でいえば,雑誌,マニュアル,Web上の文書等の重要性は,書籍と変わらない.また,これらの文書の組版処理では,書籍とは異なる事項も含んでいる.これらにおける問題点は,次の課題としたい.

1.4 この文書の構成

この文書は,次の4つの部分で構成されている.

第1章 序論

第2章 日本語組版の基本

第3章 行の組版処理

第4章 見出し・注・図版・表・段落の配置処理

第2章 日本語組版の基本では,日本語組版で使用される文字の特徴,縦組横組の相違点,基本版面の設計方法及びその適用方法などについて解説する.

第3章 行の組版処理では,漢字等(cl-19)平仮名(cl-15)片仮名(cl-16)及び約物だけでなく文字に添えて行間に配置されるルビ処理及び欧文用文字(cl-27)を含む和欧文混植などの行の組版処理並びに行内での文字配置方法を解説する.

第4章 見出し・注・図版・表・段落の配置処理では,見出し図版などの構成方法及び配置方法を解説する.

なお,日本語組版は,原則として全角モノスペースの文字・記号を字間を空けずに(ベタ組にして)配置する.このことを前提にして本の基本となる版面基本版面)を設計する.そのうえで実際のページでは,基本版面の設計に従い図版や文字・記号などを配置する.この基本版面の設計と,それに従いどのように図版や文字・記号などを配置するかを理解することは,日本語組版を理解する重要なポイントである.そこで,第2章 日本語組版の基本では,基本版面の設計とその適用方法について,詳細に解説した.特に,2.5 基本版面の設計要素の各ページに対する適用では,次の3点について,基本版面で設計した事項のどこを厳守し,どのような例外が出るかについて,典型的な例を解説した.ここでの説明の目的は,日本語組版を理解してもらうためのものであり,各要素の詳細な解説は,第3章 行の組版処理第4章 見出し・注・図版・表・段落の配置処理で行うので,説明が一部では重なる部分も出てくる.

  1. 基本版面で決定した版面の全体のサイズ又は段組などその構造をできるだけ維持する.ただし,例外がある.

  2. 基本版面で決定した行の位置をできるだけ維持する.ただし,例外がある.

  3. 基本版面で決定した文字位置をできるだけ維持する.ただし,例外がある.

1.5 用語の参照その他

この文書で使用している用語の定義は,附属書G 用語集に掲げる.用語の表記,参照等は,次のように行った.“用語集”に掲げる用語への参照は,節項目の初出の箇所以外は,特に関連が深い箇所に限って行った.なお,英語版の対応用語については,対応する英語の用語がない,あるいは意味の近い用語があっても,その用語の使用により誤解を生む恐れがある用語は,ヘボン式のローマ字表記とした(ただし,b,m,pの前では“m”としないで,“n”とした).

また,“用語集”に掲げる用語については,日本における標準的な定義を示すことを考慮し,JIS Z 8125 又は JIS X 4051 に定義されている用語で,かつ,この文書で使用する用語の意味と差異のないものは,そこに示されている定義を掲げた.

文字クラス名には,その後ろの括弧内に文字クラス番号を掲げた.それぞれの文字クラスに含まれる非漢字の一覧は,附属書A 文字クラス一覧に掲げた.個々の文字については,その後ろにISO/IEC 10646(UCS)の名称を掲げた.

この文書でよく参照しているJIS X 4051の名称は,以下である.

JIS X 4051 : 2004 日本語文書の組版方法(Formatting rules for Japanese documents

JIS X 4051 は,日本規格協会(http://www.jsa.or.jp/)から入手できる(PDFデータの頒布はしていない).ただし,日本工業標準調査会(http://www.jisc.go.jp/)で,この規格を検索することにより,PDFの閲覧が可能である(閲覧のみに限られる).

第2章 日本語組版の基本


2.1 日本語組版に使用する文字と配置の原則

2.1.1 日本語組版に使用する文字

日本語組版に使用する和文文字では,主に漢字等(cl-19)平仮名(cl-15)及び片仮名(cl-16)を使用する(図 2.1).

漢字等・平仮名・片仮名
図 2.1 漢字等・平仮名・片仮名

注1)

日本語組版には,漢字等(cl-19)平仮名(cl-15)及び片仮名(cl-16)以外に,多くの約物類を使用する(図 2.2).その他に,アラビア数字,ラテン文字,ギリシャ文字などの欧文用文字(cl-27)を混用する場合がある.この文書では,日本語組版で使用する文字について組版上の振る舞いから文字クラスとして分類し,解説する.

日本語組版に使用する約物類の例
図 2.2 日本語組版に使用する約物類の例

注2)

この文書における文字クラスの詳細は,3.9 文字クラスについてで解説する.また,附属書A 文字クラス一覧に各文字クラスに含まれる文字・記号とISO/IEC 10646(UCS)のAnnex Aで規定されている“基本日本文字集合”(UCSのコレクション285)及び“拡張非漢字集合”(UCSのコレクション286)に含まれる非漢字との対応を示す.

2.1.2 漢字等,平仮名,片仮名

漢字等(cl-19)平仮名(cl-15)及び片仮名(cl-16)は,正方形の文字の外枠を持っており,その文字の外枠の天地左右中央に,文字の外枠よりやや小さくした字面を持っている(逆にいえば,字面の上下左右と文字の外枠との間には,字面により大きさは異なるが,若干の空白を持っている).文字サイズは,この文字の外枠のサイズで示す(図 2.3).なお,字幅は,文字を配列する方向(字詰め方向)の文字の外枠の大きさをいい,横組では文字の幅となるが,縦組では文字の高さとなる(図 2.3).漢字等(cl-19)平仮名(cl-15)及び片仮名(cl-16)の外枠は正方形なので,その字幅は全角となる.

漢字と仮名のサイズの示し方
図 2.3 漢字と仮名のサイズの示し方

注1)

小書きの仮名(cl-11)(ぁぃぅァィゥなど)は,縦組では文字の外枠の天地中央で右寄り,横組では文字の外枠の左右中央で下寄りに字面を配置する(図 2.4).また,約物などでは,文字の外枠の天地左右中央に配置しない例がある.

小書きの仮名と文字の外枠
図 2.4 小書きの仮名と文字の外枠

2.1.3 漢字及び仮名の配置の原則

漢字等(cl-19)平仮名(cl-15)及び片仮名(cl-16)は,行に文字を配置していく際には,原則として,文字の外枠を密着させて配置するベタ組にする(図 2.5).

ベタ組の例 (横組の場合)
図 2.5 ベタ組の例(横組の場合)

注1)

活字組版の時代から漢字等(cl-19)平仮名(cl-15)及び片仮名(cl-16)の設計は,縦組でも横組でも読みやすく,かつ,ベタ組とした場合に読みやすいように設計されていた.ただし,活字組版では,文字サイズ別に何段階かに分けて原図母型の元になるもの)を作成していた.しかし,今日では,同一の原図から単純に拡大・縮小して使用するので,大きな文字サイズにした際には,字間の調整が必要になる場合も出てきた.(なお,小さい文字サイズにする場合,そのまま縮小すると,解像度によっては文字の線幅にバラツキが出る.そこで各文字ごとに線幅の補正情報(ヒントデータ)を持たせ,出力品質の維持がはかられている.)

注2)

次のようにベタ組にしない方法も,印刷物の内容によっては採用されている.

  1. アキ組:字間に一定の空き量を入れて文字を配置する方法(図 2.6).

    アキ組の例 (横組の場合)
    図 2.6 アキ組の例(横組の場合)

    書籍におけるアキ組は,次のような場合に利用されている.(アキ組については,均等詰めを含めてJIS X 4051の4.18.1のb)に規定されている.)

    1. 字数の少ないと字数の多い柱とのバランスをとるために,字数の少ない柱をアキ組にする.柱のアキ組の例は,JIS X 4051の附属書5に掲げられている.

    2. 字数の少ない見出しと字数の多い見出しとのバランスをとるために,字数の少ない見出しをアキ組にする.見出しのアキ組の例は,JIS X 4051の附属書6に掲げられている.

    3. 図版キャプションの字数が少ない場合に,図版や表のサイズとバランスをとるためにアキ組にする.

    4. 1行の字数が少ない漢詩や日本語の詩歌でアキ組にする場合がある.

  2. 均等割り:字間を均等に空け,文字列の両端を行頭及び行末にそろえる方法(図 2.7).

    均等割りの例 (横組の場合)
    図 2.7 均等割りの例(横組の場合)

    書籍における均等割りは,表の和文の項目見出しの長さをそろえる場合に利用されている(図 2.8).また,名簿などで人名の部分で均等割りにする例がある.(均等割りについては,字取り処理を含めてJIS X 4051の4.18.1に規定されている.)

    表の均等割りの例
    図 2.8 表の均等割りの例
  3. 詰め組:ベタ組より字間を詰めて,文字の外枠の一部が重なるように文字を配置する方法.この場合,重なる量を同一にする方法(均等詰め図 2.9)と,仮名や約物等の字面に応じて,字面が重ならない程度まで詰めて文字を配置する方法(字面詰め図 2.10)がある.

    均等詰めの例 (横組の場合,上側はベタ組,下側が均等詰めの例)
    図 2.9 均等詰めの例(横組の場合,上側はベタ組,下側が均等詰めの例)
    字面詰めの例 (横組の場合,上側はベタ組,下側が字面詰めの例)
    図 2.10 字面詰めの例(横組の場合,上側はベタ組,下側が字面詰めの例)

    詰め組は,書籍では大きな文字サイズの見出し等で採用されている例がある.字と字との間隔について,本文ではベタ組が最も読みやすい.しかし,そのまま拡大した場合には,大きな文字サイズになった場合,字と字との間隔の見え方について,ややバランスを欠く例もあり,採用されている.また,読みやすさを重視する書籍の本文で採用している例は少ないが,雑誌の本文や広告のコピー等では,詰め組を採用している例がある.誌面構成のデザインを重視,文字部分をまとまったものとして演出したいということであろう.

2.2 日本語文書の基本となる組体裁

2.2.1 組体裁の設計

日本語文書の組体裁は,以下の順序で設計する.

  • まず,基本となる組体裁を設計する.

  • 次に,それを基準として文書の実際のページ設計を行う.

2.2.2 基本となる組体裁

基本となる組体裁は,書籍では1パターンであることが多いが,雑誌では一般に数パターンを作成する.

書籍では,1パターンといっても,2.2.5 基本版面と実際のページの設計例のcで解説するように,目次などは基本となる組体裁を元に設計をしなおす.また,索引は,基本となる組体裁とは異なる設計になる例が多く,縦組の書籍でも,索引は横組とし,段組とする例が多い.この場合でも,基本となる組体裁で設計した版面サイズと索引の版面サイズが近似するように設計する.

雑誌は,性格の異なる記事の集合である.そこで記事内容により,ある部分は9ポイントの3段組,ある部分は8ポイントの4段組と,記事内容により組体裁を変えている例が多い.

2.2.3 基本となる組体裁の主な設計要素

基本となる組体裁の設計要素 (縦組の例)
図 2.11 基本となる組体裁の設計要素(縦組の例)

基本となる組体裁の主な設計要素としては,次がある(縦組の例を図 2.11に示す).

  1. 仕上りサイズと綴じる側(図 2.12,日本語文書では一般に縦組では右綴じ,横組では左綴じ

  2. 基本となる組方向(縦組又は横組)

  3. 基本版面の体裁及びその仕上りサイズに対する位置

  4. ノンブルの体裁

綴じる側 (右綴じと左綴じ)
図 2.12 綴じる側(右綴じと左綴じ)

注1)

基本版面を決定することは,単にページに長方形の領域を設定するだけではなく,その領域に論理的な格子を設定し,文字や見出し図版などを配置する基準としているように思われるかもしれない.しかし,一旦基本版面を決定したあとは,文字をそのような格子に沿って配置する必要はない.基本版面で決定された論理的な行の位置を保持しようとする強い重力のような力は働いている.しかし,文字の行への配置に際しては,格子の存在を考慮する必要は一切ない.唯一の力は,行頭行末を基本版面の天と地に合わせようとするものだけである.

日本語組版と基本版面の基本的概念を理解するためには,格子モデルよりも,大きさが基本版面の1行に相当する,いわばスリットモデルをイメージした方が理解が容易であろう.

2.2.4 基本版面の設計要素

本の基本として設計される版面体裁が基本版面である.基本版面の設計要素としては,次がある(図 2.13).

  1. 使用する文字サイズ及びフォント名

  2. 組方向(縦組又は横組)

  3. 段組の場合は,段数及び段間

  4. 1行の行長

  5. 1ページに配置する行数(段組の場合は1段に配置する行数)

  6. 行間

基本版面の設計要素 (縦組の例)
図 2.13 基本版面の設計要素(縦組の例)

注1)

基本版面で設計した各要素が,実際のページでどのように適用されるかは日本語組版の特徴を理解するための重要なポイントである.そこで,その詳細は2.5 基本版面の設計要素の各ページに対する適用で解説する.

注2)

基本版面の指定等については,JIS X 4051の7.5に規定されている.

注3)

仕上りサイズ別の基本版面の設計例(柱及びノンブルの設計例も含く)及び組版例が,JIS X 4051の附属書3及び附属書4に掲げられているので参考になる.

注4)

処理系にもよるが,文字サイズの指示には複数の単位が使用できる.書籍において,文字サイズの指示に使用されている単位としては,主にポイントと級(Q,q)がある.ポイントは,活字組版で使用されていた単位で,JIS Z 8305(活字の基準寸法)では,1ポイントは0.3514mmと規定しており,このサイズが現在でも使用されている.ただし,1ポイントを1/72インチ(約0.3528mm)とすることができる処理系も多く,このサイズを採用しているものもある.級は写真植字で使用されていた単位で,1Qは0.25mmである.文字サイズの指示では,慣れているものが使いやすいということもあり,どれか1つに整理するのは困難であり,同じ出版社内でも複数の単位が使用されている例がある.

2.2.5 基本版面と実際のページの設計例

基本となる組体裁を設計し,それを基準に文書の実際のページにおける各要素の配置設計を行うが,その例をいくつか示しておく(なお,この点を含め,基本版面の設計要素が各ページでどのように適用されるかについては2.5 基本版面の設計要素の各ページに対する適用で解説する).

  1. 見出しを配置する領域と位置

    見出しを配置する領域の行送り方向のサイズは,基本版面で設定した行の位置を元に,それの何行分を用いるかという方法で設計する(この処理方法については,JIS X 4051の8.3.3のd)に規定されている).見出しの字詰め方向字下げは,基本版面で設定した文字位置を基準に,その何字分を下げるかという方法で一般に設計する.図 2.14の例は,見出しを基本版面で設定した行の位置の3行分の中央に配置し,基本版面で設定した文字サイズの4字分下がった位置に配置している.

    基本版面で設計した行の位置を基準とした見出しの設計例
    図 2.14 基本版面で設計した行の位置を基準とした見出しの設計例

    注1)

    見出しの種類や構成,その配置方法等についての詳細は,4.1 見出し処理(改ページ処理も含む)で解説する.

  2. 配置する図版のサイズ

    横組の段組,例えば2段組に図版を配置する場合,図版の左右サイズは,できるだけ基本版面で設計した1段の左右サイズ又は基本版面の左右サイズを基準に設計し,そのいずれかのサイズで配置できるときは,そのように決める(図 2.15).また,その位置は,多くは版面の又はにそろえて配置する(図 2.15).

    横組の2段組における図版の設計例
    図 2.15 横組の2段組における図版の設計例

    縦組でも,段組にする場合は,例えば,3段組の図版の天地サイズは,できるだけ基本版面で設計した1段若しくは2段の天地サイズ,又は基本版面の天地サイズを基準に設計し,そのいずれかのサイズで配置できるときは,そのように決める(図 2.16).また,その位置は,多くは版面の天又は地にそろえて配置する(図 2.16).

    縦組の3段組における図版の設計例
    図 2.16 縦組の3段組における図版の設計例

    注1)

    図版の配置方法についての詳細は,4.3 図版の配置処理で解説する.

  3. 目次の版面サイズ

    書籍の目次の版面サイズは,基本版面のサイズを基準に設計する.例えば,縦組の目次では,左右の行送り方向のサイズは基本版面のサイズと同じにし,天地の字詰め方向のサイズは,やや小さくする例が多い(図 2.17).

    縦組の目次版面の設計例
    図 2.17 縦組の目次版面の設計例

    注1)

    基本版面と異なる版面にした場合の柱及びノンブルの位置については,2.6.2 柱及びノンブルの配置の原則で解説する(図 2.51).

2.3 組方向(縦組と横組)

2.3.1 日本語組版における組方向

日本語組版における組方向は,縦組(縦書き)と横組(横書き)がある.

注1)

日本語組版に使用する漢字等(cl-19)平仮名(cl-15)及び片仮名(cl-16)は,原則として正方形の文字なので,活字組版の時代から,縦組・横組共用の印刷用文字の配置方向を変えるだけで,縦組と横組の組版が可能であった(図 2.18).なお,横組専用の活字の設計も一部で行われた例があるが,あまり普及しなかった.

縦組と横組 (矢印は文字を読んでいく順序を示す)
図 2.18 縦組と横組(矢印は文字を読んでいく順序を示す)

注2)

縦組と横組の組版されたページ数を調査したデータはほとんどないが,日本における縦組と横組の本の刊行点数は,ほぼ同じくらいと予想される.

注3)

公用文は横組が推奨され,教科書等では特別な科目を除き,多くが横組であり,また,携帯小説の読者も増えており,今後は横組が増えていくと予想される.しかし,大部数の新聞のすべては縦組であり,一般の読者を対象とする発行部数の多い雑誌もほとんど縦組である.また,書籍でも読者の多い小説などでは,ほとんどが縦組である(小説は縦組でないと読めないという読者もいる).したがって,日本語組版において,縦組が重要であるということは,当分は変わらないと予想される.

注4)

1つの印刷物の中では,原則として縦組と横組のどちらか一方の組方向で組版するが,縦組の書籍の場合は,横組にしてを配置するなどして,部分的に横組が混用される場合も多い(図 2.19).例えば,ページ内に配置する及びキャプション図版のキャプション,柱,ノンブルなど.

縦組の本における横組の混用例
図 2.19 縦組の本における横組の混用例

2.3.2 縦組と横組の主な相違点

縦組横組の主な相違点としては,次がある.

  1. 文字,行,及びページ配置,並びに綴じの方向は,次のようになる.

    注1)

    縦組と横組における文字,行,及び段の配置方向は,JIS X 4051の7.4.4に規定されている.

    1. 縦組の場合(2段組の例である図 2.20

      縦組における文字などの配置方向
      図 2.20 縦組における文字などの配置方向
      1. 文字は上から下に,行は右から左に配置する.

      2. は上から下に,ページは表面から開始,右から左に配置する(左方向から右方向に本は開いていく,図 2.21).

        縦組における本の開いていく方向
        図 2.21 縦組における本の開いていく方向
    2. 横組の場合(2段組の例である図 2.22

      横組における文字などの配置方向
      図 2.22 横組における文字などの配置方向
      1. 文字は左から右に,行は上から下に配置する.

      2. は左から右に,ページは表面から開始,左から右に配置する(右方向から左方向に本は開いていく,図 2.23).

        横組における本の開いていく方向
        図 2.23 横組における本の開いていく方向
  2. 文中に挿入される英数字の向きは,次のようになる.

    1. 縦組の場合は,次の3つの配置方法がある.

      1. 和文文字と同じように正常な向きで,1字1字配置する.主に1文字の英数字,大文字の頭字語(図 2.24)など.

        縦組における英数字の配置例1
        図 2.24 縦組における英数字の配置例1

        注1)

        和文文字と同じように正常な向きで,1字1字配置する場合に使用する英数字は,活字組版時代から固有の字幅を持つ欧文組版用の文字(プロポーショナルな文字)ではなく,全角でデザインされたモノスペースの欧字や数字を用いていた.

      2. 文字を時計回りに90度回転し,配置する.主に英字の単語,文など(図 2.25).

        縦組における英数字の配置例2
        図 2.25 縦組における英数字の配置例2

        注1)

        図 2.25において“editor”の文字の外枠の前後に隙間がある.この隙間は,和文と欧文を混ぜて配置する場合の必要な処理であり,詳細は3.2.6 プロポーショナルな​欧字を用いた​和欧文混植処理で解説する.

      3. 正常な向きのまま,横組にする(縦中横図 2.26).主に2桁の数字の場合などで利用されている(縦中横の処理は,JIS X 4051の4.8に規定されている).

        縦組における英数字の配置例3 (縦中横)
        図 2.26 縦組における英数字の配置例3(縦中横)
    2. 横組の場合は,正常な向きで配置する.

  3. 表,図版などを,サイズの関係から時計回り又は反時計回りに90度回転して配置する場合,次のようにする(この処理は,JIS X 4051の7.3に規定されている).

    1. 縦組の場合は,表,図版などの上側を右側にする(図 2.27).

      縦組において表を時計回りに90度回転して配置した例
      図 2.27 縦組において表を時計回りに90度回転して配置した例
    2. 横組の場合は,表,図版などの上側を左側にする(図 2.28).

      横組において表を反時計回りに90度回転して配置した例
      図 2.28 横組において表を反時計回りに90度回転して配置した例

      注1)

      これは,本を読んでいく流れに従うためである.

  4. 改丁改ページなどの直前ページにおいて,段組の行がページの途中で終わる場合は,次のようにする(改丁・改ページの処理は,JIS X 4051の8.1.1に規定されている).

    1. 縦組の場合は,“なりゆき”とし,各段の左右行数は不ぞろいになる(図 2.29).

      縦組の段組における改丁・改ページの直前ページの処理例
      図 2.29 縦組の段組における改丁・改ページの直前ページの処理例
    2. 横組の場合は,各段の行数を平均にする.ただし,行数が段数で割り切れない場合,その不足する行数は,最終段の末尾を空けるようにする(図 2.30).

      横組の段組における改丁・改ページの直前ページの処理例
      図 2.30 横組の段組における改丁・改ページの直前ページの処理例

      注1)

      縦組の場合,左右又は上下のバランスは,それほど問題とならない.これに対し,横組では,左右のバランスをできるだけ考慮した方が配置位置として安定するからである.

2.4 基本版面の設計

2.4.1 基本版面の設計手順

日本語組版では,正方形の文字の外枠ベタ組にすることから,まず基本版面のサイズを設計し,そのうえで,仕上りサイズに対する基本版面の位置を決めている.そこで,基本版面は,次の手順で設定する(図 2.31).

  1. 基本版面のサイズを決める

    1. 1段組の場合は,文字サイズ,1行の行長字詰め数),1ページの行数及び行間を決める.

    2. 多段組の場合は,文字サイズ,1行の行長(字詰め数),1段の行数,行間,段数及び段間を決める.

      基本版面の設定手順の1
      図 2.31 基本版面の設定手順の1
  2. 仕上りサイズに対する基本版面の配置位置を決める

    基本版面の配置位置の指定方法には,次がある.

    1. 天地位置:中央,左右位置:中央

    2. 天地位置:の空き量(横組の場合)又はの空き量(縦組の場合)を指定,左右位置:中央

    3. 天地位置:中央,左右位置:のどの空き量を指定

    4. 天地位置:天の空き量(横組の場合)又は地の空き量(縦組の場合)を指定,左右位置:のどの空き量を指定

    基本版面の設定手順の2
    図 2.32 基本版面の設定手順の2

    注1)

    一般には,基本版面を仕上りサイズの天地左右中央に配置する例が多い.つまり,デフォルトは仕上りサイズの天地左右中央であり,基本版面のサイズによっては,天地中央よりやや上げる・下げる,又は左右に移動させるなどの操作を行う.

    注2)

    仕上りサイズと四方のマージンを設定することにより基本版面のサイズを決める方法は,日本語組版では一般に行わない.この方法でしか設定できない場合は,あらかじめ基本版面のサイズと,仕上りサイズに対する基本版面の配置から四方のマージンを計算しておき,設定することになる.

2.4.2 基本版面の設計の注意点

基本版面は,次のような事項を考慮し設計する(以下の説明は処理内容というよりは,どのように設計するかという問題についての解説である.なお,基本版面の指定については,JIS X 4051の7.4.1に規定がある).

  1. 仕上りサイズ及び余白を考慮して決定する.一般には,仕上りサイズと基本版面のサイズがほぼ相似形になるように決める.

  2. 大人を読者対象とした本の場合の文字サイズは,一般に9ポイント(≒3.2mm)が多い.辞書など特別な本を除き,最低でも8ポイント(≒2.8mm)である.

    注1)

    欧文の場合,10ポイント(≒3.5mm)又は12ポイント(≒4.2mm)がよく使用されている.これは和文文字と欧文文字との文字設計の違いによる.

  3. 1行の行長は,文字サイズの整数倍に設定する(図 2.33).

    1行の行長は文字サイズの整数倍
    図 2.33 1行の行長は文字サイズの整数倍

    注1)

    これは,2つの理由による.この2つを満足させるために,行長は,文字サイズの整数倍に設定する必要がある.

    1. 日本語組版では,1行の行長に満たない段落の最終行を除き,行長をそろえるのが原則である.

    2. 漢字等(cl-19)平仮名(cl-15)片仮名(cl-16)などの印刷用の文字の外枠は,原則として正方形である.また,各文字間をベタ組とするのが原則である.

    注2)

    1行の行長(字詰め数)は,縦組の場合,最大で52字くらい,横組では最大で40字くらいにする.仕上りサイズの関係で,1行の行長がこれ以上になる場合は,段組にして,1行の行長を短くすることが望ましい.

  4. 行と行の間の空き量(行間)は,特別な場合を除き,一定の値を確保する.また,各行の行の位置は,できるだけそろえるようにする.そこで,一般に基本版面の行送り方向のサイズは,行数と行間で設定する.

    注1)

    日本語組版では,行間にルビ圏点傍線下線などを配置する例がある.このようなものを配置した場合でも,行間は一定にし,変更しない(図 2.34).本文中にとそれを参照するための合印を行間に配置する方法があるが,この場合も同様に扱う.これらの要素が配置される文書では,基本版面の設計段階で,これらの要素との関連で,行間の大きさをどの程度にするか検討することが望ましい.なお,ルビなどの配置法そのものについては,第3章 行の組版処理で解説する.

    行間にルビなどを配置した例
    図 2.34 行間にルビなどを配置した例

    注2)

    割注は,基本版面で設定した行送り方向の行の幅(基本版面で設定した文字サイズ)よりはみ出して配置する.この場合でも,割注の入らない部分の行間を一定にし,割注のある箇所は狭くなるようにする(図 2.35).したがって,割注が入る場合は,行間をある程度大きくしておく必要がある.この他に,縦中横上付き下付き添え字などについても,行送り方向の行の幅よりはみ出して配置する場合は,同様に扱う.なお,割注などの配置法そのものについては,第3章 行の組版処理で解説する.

    割注が入った場合の行間の処理例
    図 2.35 割注が入った場合の行間の処理例

    注3)

    基本版面の行間は,基本版面の文字サイズの二分アキ以上,全角アキ以下の範囲とすることが多い.行長が短い場合は,二分アキでもよい.35字を超えるような行長では,全角アキか,それよりやや詰めた行間にするのがよい.

    注4)

    古典の注釈本などで,行間にルビやその他の要素を数多く配置する場合などを除き,行間を全角アキ以上にすることはない.行間を全角アキ以上にしたからといって,読みやすくなるわけではない.

    注5)

    欧文の組版の行間は,文字サイズの三分アキ又はそれ以下とする場合も多い.これと比較すると日本語組版の行間は大きくなる.これも,和文文字と欧文文字との文字設計の違いによる.

    注6)

    基本版面を指定する方法には,行間にかえ,行送りで設定する方法もある.行送りは,隣接する行同士の基準点から基準点までの距離である(図 2.36).基準点は,処理系により異なるが,縦組の場合は左右中央,横組の場合は天地中央とする例が多い.配置する文字が全部同じサイズの場合は,以下の関係がある.

    • 行送り=文字サイズ÷2+行間+文字サイズ÷2=文字サイズ+行間

    • 行間=行送り-文字サイズ

    基本版面を行送りで指定する方法
    図 2.36 基本版面を行送りで指定する方法

以上のように設定した基本版面のサイズは,次のように計算できる.

  • 縦組の1段の場合

    左右サイズ=使用する文字サイズ×1ページの行数+行間×(1ページの行数-1)

    例)

    298ポイント=9ポイント×18行+8ポイント×(18行-1)

    天地サイズ=使用する文字サイズ×1行の行長

    例)

    468ポイント=9ポイント×52字

  • 縦組の多段の場合

    左右サイズ=使用する文字サイズ×1段の行数+行間×(1段の行数-1)

    例)

    309ポイント=9ポイント×21行+6ポイント×(21行-1)

    天地サイズ=使用する文字サイズ×1行の行長×段数+段間×(段数-1)

    例)

    468ポイント=9ポイント×25字×2段+18ポイント×(2段-1)

  • 横組の1段の場合

    左右サイズ=使用する文字サイズ×1行の行長

    例)

    315ポイント=9ポイント×35字

    天地サイズ=使用する文字サイズ×1ページの行数+行間×(1ページの行数-1)

    例)

    468ポイント=9ポイント×28行+8ポイント×(28行-1)

  • 横組の多段の場合

    左右サイズ=使用する文字サイズ×1行の行長×段数+段間×(段数-1)

    例)

    320ポイント=8ポイント×19字×2段+16ポイント×(2段-1)

    天地サイズ=使用する文字サイズ×1段の行数+行間×(1段の行数-1)

    例)

    476ポイント=8ポイント×40行+4ポイント×(40行-1)

2.5 基本版面の設計要素の各ページに対する適用

2.5.1 基本版面からはみ出す例

それぞれのページに配置する各要素は,基本版面で設定した版面の内側に配置する.しかし,次のような例外がある.

  1. 版面又は段の先頭に配置する行の右側(縦組)又は上側(横組)にルビ傍線圏点などを付ける場合は,版面の領域の外側に接して配置する(図 2.37).版面の末尾に配置する行の左側(縦組)又は下側(横組)にルビ,下線などを付ける場合は,版面の領域の外側に接して配置する.次項を含め,このことは基本版面で設定した行の位置を確保するためである.本文中にと参照するための合印を行間に配置する方法があるが,この場合も同様に扱う.

    版面の外側に配置したルビの例
    図 2.37 版面の外側に配置したルビの例
  2. 版面の先頭又は末尾に配置する行に基本版面で設定した行送り方向の行の幅(基本版面で設定した文字サイズ)よりはみ出して配置する要素がある場合は,基本版面で設定した行送り方向の行の幅よりはみ出して配置する部分を,版面の領域の外側にはみ出して配置する(前項とこの項の処理は,JIS X 4051の12.1.1に規定されている).例えば,縦中横の設定を行った文字列の横幅が基本版面で設定した文字サイズより大きくなる場合などである.この他に,割注上付き下付き添え字なども同様な扱いとする.

  3. ぶら下げ組とよばれる処理をした場合は,行頭禁則の処理を必要とする句点類(cl-06)及び読点類(cl-07)に限り,行末の版面の領域の外側に接して配置する(図 2.38).なお,ぶら下げ組についてはJIS X 4051に規定されていないが,同規格の解説8.1)c)に説明がある.

    ぶら下げ組により版面の外側に配置した句点と読点の例
    図 2.38 ぶら下げ組により版面の外側に配置した句点と読点の例

    注1)

    ぶら下げ組は,字間による行の調整処理を少なくする方法である.

    注2)

    ぶら下げ組を採用している書籍は多い.

  4. 図版を各ページに配置する場合,一般に基本版面で設定した範囲内に配置する.しかし,配置する図版や表によっては,基本版面で設定した範囲をはみ出して配置する場合もある.

    1. 配置する図版や表を基本版面に収めると文字が読みにくくなるため,サイズを基本版面より大きくせざるを得ない場合.

    2. 視覚的効果を出すために基本版面で設定した範囲をはみ出して配置する.特に紙面いっぱいに配置する“裁切り”とよばれる方法は,書籍では多くないが,雑誌などではよく行われている(図 2.39).

      裁切りの例
      図 2.39 裁切りの例
  5. その他,図版のキャプションを段の領域の外側,段間に配置する方法も雑誌などでは行われている(この配置方法は体裁がよくないという意見もある).

2.5.2 基本版面で設定した行位置の適用

各ページにおける行の配置位置は,基本版面で設定した行の位置に従うのが原則である.前掲した図(図 2.34)のようにルビや圏点が付いた場合だけでなく,例えば,次の図 2.40に示したように,行中の一部として基本版面で設定した文字サイズより小さな文字が入る場合でも,基本版面で設定した行の位置を基準に配置し,それに後続する行も基本版面で設定した行の位置にくるようにする.

行中に小さい文字が入った場合の行の位置
図 2.40 行中に小さい文字が入った場合の行の位置

注1)

括弧書きの文字を小さくするのは,その部分が補足的な説明ということからである.ただし,その扱い方としては,次の3つの方式がある.限定した箇所のみ文字を小さくする方法が最もよく利用されている.

  1. 参照ページなど,限定した箇所のみを小さくする.

  2. 括弧内の文字をすべて小さくする(図 2.40に示した方法である).

  3. 括弧内の文字はすべて,基本版面で設定した文字サイズと同じにする.

ただし,行の配置位置については,次のような例外がある.

  1. 横組で,図版や表の左右にテキストを配置しない方法とした場合,1ページに2つ以上の図版や表が挿入されたときは,基本版面で設定した行の位置からずれることがある(図 2.41).ただし,基本版面で設定した行の位置に配置する方法もある(図 2.42).前者の方法は,図版や表の前後の空き量をできるだけ均一にするという考え方による(この方法を採用している書籍が多い).この処理方法については,JIS X 4051の10.3.2のd)に規定がある.

    図版等を複数配置した場合の行の配置例1
    図 2.41 図版等を複数配置した場合の行の配置例1
    図版等を複数配置した場合の行の配置例2
    図 2.42 図版等を複数配置した場合の行の配置例2
  2. 段落間に挿入される後注及び横組でページの下端に挿入される脚注は,基本版面で設定した文字サイズよりは小さくする.これに伴い行間も狭くするので,基本版面で設定した行の位置とはそろわない.例えば,縦組において,段落の間に入る後注の配置位置の例を図 2.43に示す.なお,後注の組版処理については,JIS X 4051の9.3,脚注は9.4に規定されている.

    縦組の後注の配置例
    図 2.43 縦組の後注の配置例
  3. 見出しは,前述したように必ずしも基本版面で設定した行の位置とはそろわないことがある.しかし,その行送り方向に占める領域は,基本版面で設定した行を基準に設計する(図 2.14).

2.5.3 基本版面で設定した文字位置の適用

各行に配置する文字の位置は,基本版面で設定したベタ組とした文字の配置位置に従うのが原則である.しかし,前掲したいくつかの図でも基本版面で設定した文字の位置に従っていない例がある.こうした事例は多いが,以下では,典型的な例をいくつか示す(詳細は第3章 行の組版処理で解説する).

注1)

基本版面で設定した文字サイズのベタ組にしない箇所がある場合,その行の行頭から行末までの長さが,基本版面として設定した行長にならないケースも発生する.しかし,1行の行長に満たない段落の最終行を除き,それ以外の行の行頭から行末までの長さは,基本版面として設定した行長にそろえるのが原則である.そこで,行長をそろえる処理が必要になる.この処理方法については,3.8 行の調整処理で解説する.

  1. 行中の一部として基本版面で設定した9ポより小さな文字が挿入される図 2.40の場合である.この場合は,原則として,基本版面で設定した9ポの部分は9ポの文字の外枠に従いベタ組にするとともに,小さくした8ポの部分は,小さくした8ポの文字の外枠に従いベタ組にする.

  2. 行中にプロポーショナルの欧字図 2.25のように,文字を時計回りに90度回転して配置する場合は,プロポーショナルの欧字は,その字幅に応じて配置するので,基本版面で設定した文字位置とはそろわなくなる(図 2.44).欧字の後ろに連続する和文の配置位置もずれてくる.

    行中に欧字を配置した例
    図 2.44 行中に欧字を配置した例
  3. 改行した行の先頭(改行行頭)や段落の2行目以下の行頭(折返し行頭)に配置する始め括弧類(cl-01)の配置方法は,いくつかある(詳細は3.1.5 行頭の​始め括弧類の​配置方法で解説する).改行行頭の字下げを全角アキとする場合,又は折返し行頭に空き量をとらない配置法である天付きとする場合は,図 2.45のように2字目以下の文字は,基本版面で設定した文字位置とはそろわなくなる.しかし,行長をそろえる調整処理を行っているので,行末の文字は,基本版面で設定した文字位置にそろっている.

    行頭の始め括弧類の配置方法により文字位置がずれた例
    図 2.45 行頭の始め括弧類の配置方法により文字位置がずれた例
  4. 第3章 行の組版処理で解説するように句点類(cl-06)読点類(cl-07)始め括弧類(cl-01)及び終わり括弧類(cl-02)の字幅は半角であるが,これらの約物漢字等(cl-19)片仮名(cl-16)又は平仮名(cl-15)連続する場合は,原則として,それぞれの約物の前又は後ろに二分アキをとることで,結果として全角というサイズにする.しかし,句点類(cl-06)読点類(cl-07)始め括弧類(cl-01)及び/又は終わり括弧類(cl-02)が連続する場合は,二分アキをとらない箇所があり,このケースでは基本版面で設定した文字位置にそろわないことになる(図 2.46).これは,見た目の体裁をよくするためである.

    句点類と始め括弧類が連続,及び終わり括弧類が連続する例
    図 2.46 句点類と始め括弧類が連続,及び終わり括弧類が連続する例
  5. 第3章 行の組版処理で解説するように終わり括弧類(cl-02)句点類(cl-06)及び読点類(cl-07)を行頭に配置してはならないという規則(行頭禁則という),並びに始め括弧類(cl-01)を行末に配置してはならないという規則(行末禁則)がある.これらが行頭又は行末にくる場合は,なんらかの調整が必要になる.その調整処理のために基本版面で設定した文字位置にそろわない場合が出てくる.

    行頭禁則又は行末禁則を避ける調整をした例
    図 2.47 行頭禁則又は行末禁則を避ける調整をした例

2.6 柱とノンブル

2.6.1 柱及びノンブルの位置

縦組の書籍における両柱方式2.6.3 柱及びノンブルの配置方式)による及びノンブルの代表的配置位置例を図 2.48に示す.

縦組の書籍における両柱方式による柱及びノンブルの代表的な配置位置例
図 2.48 縦組の書籍における両柱方式による柱及びノンブルの代表的な配置位置例

横組の書籍における両柱方式(2.6.3 柱及びノンブルの配置方式)による柱及びノンブルの代表的な配置位置例を図 2.49に示す.

横組の書籍における両柱方式による柱及びノンブルの代表的な配置位置例
図 2.49 横組の書籍における両柱方式による柱及びノンブルの代表的な配置位置例

柱及びノンブルの位置は,一般に仕上りサイズに対する絶対的な位置関係ではなく,基本版面との相対的な位置関係で設定する(柱の配置については,JIS X 4051の7.6.4に,ノンブルの配置については,JIS X 4051の7.5.4に規定がある).

例)

縦組の書籍で小口寄りに柱を横組にして配置した場合の例(図 2.50

基本版面との上下方向の空き量は9ポイント(9ポアキ)

基本版面との左右方向の空き量(入りともいう)は9ポイント(9ポアキ)

柱の配置指定例 (縦組)
図 2.50 柱の配置指定例(縦組)

柱及びノンブルの基本版面との位置関係では,次のような点に注意する.

  1. 縦組の書籍においてノンブル又は柱を横組にして配置する場合は,基本版面との上下方向の最低の空き量を,基本版面の文字サイズ全角アキとする.横組の書籍の場合は,同じ組方向となるので,基本版面の文字サイズよりやや大きくする.

  2. 縦組の書籍又は横組の書籍において,ノンブル又は柱を横組にして配置する場合は,左ページでは,基本版面の左端の延長線にノンブル又は柱の先頭をそろえて配置するか,基本版面の左端の延長線から基本版面の文字サイズの全角アキだけ右に寄せた位置に配置する.右ページでは,基本版面の右端の延長線にノンブル又は柱の末尾をそろえて配置するか,基本版面の右端の延長線から基本版面の文字サイズの全角アキだけ左に寄せた位置にノンブル又は柱の末尾をそろえて配置する.

  3. 縦組の書籍又は横組の書籍において,同一位置にノンブル及び柱を横組にして並べて配置する場合は,ノンブルと柱との空き量を柱に使用する文字サイズの2倍アキ又は1.5倍アキとする.また,柱とノンブルの位置は,左ページではノンブルを左側に,柱を右側に配置し,右ページではノンブルを右側に,柱を左側に配置する.この場合のノンブルの左右位置は,上記bに従う.

  4. 縦組の書籍において,ノンブル及び柱を小口側に縦組にして配置する場合(図 2.48の(e))は,基本版面との左右方向の最低の空き量を,基本版面の行間とする.天から基本版面の文字サイズで4倍くらい下げた位置に柱の先頭をそろえて配置し,から基本版面の文字サイズで5倍くらい上げた位置にノンブルの末尾をそろえて配置する.

    注1)

    ノンブルを縦組で掲げる場合は,一般に漢数字(一二三四五六七八九〇)を用い,横組で掲げる場合は,一般にアラビア数字を用いる.また,前付の部分を別ノンブルにした場合は,横組で掲げるノンブルは,一般にローマ数字の小文字を用いる.

2.6.2 柱及びノンブルの配置の原則

柱及びノンブルは,1冊の本の中では,同じ位置に配置する.

注1)

目次索引などの文字を配置する領域が,基本版面のサイズより小さくなる場合でも,仕上りサイズに対する柱及びノンブルの位置は同じである.したがって,目次,索引などの文字を配置する領域が基本版面のサイズより小さくなった分だけ,目次,索引などの文字を配置する領域と,柱及びノンブルとの空き量は変化する.次に示す図 2.51は,図 2.17で示した基本版面より小さくした目次の版面と柱及びノンブルとの位置関係を示したものであり,図 2.52は,基本版面より左右方向で各4ポイント小さくしただけでなく,上下方向でも各5ポイント小さくした索引の版面と柱の位置関係を示したものである.

基本版面より小さくなった目次の版面と柱及びノンブルとの位置関係
図 2.51 基本版面より小さくなった目次の版面と柱及びノンブルとの位置関係
基本版面より小さくなった索引の版面と柱との位置関係
図 2.52 基本版面より小さくなった索引の版面と柱との位置関係

ノンブルは,紙葉の表面を“1”として開始するので,縦組の書籍の見開きにおいては,右ページは偶数ページ,左ページは奇数ページとなり(図 2.53),横組の書籍の見開きにおいては,左ページは偶数ページ,右ページは奇数ページとなる(図 2.54).

縦組の書籍における見開きのノンブル
図 2.53 縦組の書籍における見開きのノンブル
横組の書籍における見開きのノンブル
図 2.54 横組の書籍における見開きのノンブル

2.6.3 柱及びノンブルの配置方式

柱には,両柱方式図 2.55)と片柱方式図 2.56)とがある(柱の掲げ方についてはJIS X 4051の7.6.2に,ノンブルの掲げ方については7.5.2に規定がある).

両柱方式の例
図 2.55 両柱方式の例
片柱方式の例
図 2.56 片柱方式の例

注1)

は,原則として各ページに1つだけ配置するが,辞典などでは,各ページに内容を示す柱を複数配置する場合もある.

注2)

ノンブルも原則として各ページに1つだけ配置するが,次のようなケースでは各ページに複数を配置する場合もある.

  1. 縦組の書籍の巻末に横組にした索引,参考文献などを配置する場合,逆ノンブル通しノンブルの2つを表示する.

  2. 多巻物で,1冊のページ数の他に,全巻を通した通しノンブルを表示する.

  1. 両柱方式では,偶数ページに章などのアウトラインレベルの高い見出し又は書名を掲げ,奇数ページには,偶数ページに掲げた書名又は見出しよりアウトラインレベルの低い節などの見出しを掲げる.ただし,目次などアウトラインレベルの異なる見出しのない部分では,偶数ページと奇数ページに同じを掲げる.

    注1)

    に何を掲げるかは,その書籍の内容による.読者が各ページに何が書かれているかを検索する,又は現在説明されている内容を確認することが主な目的である.その点では書名を掲げるのはあまり意味があることではない.3つのランクの見出しがあった場合は,最も大きな見出しと,その次にランクする見出しを掲げるというのが,最も普通な方法であろう.

  2. 片柱方式では,いずれかのレベルの見出しを掲げる.

  3. 柱は,原則として見出しと同じ内容を掲げるが,次のような例外がある.

    1. 縦組の書籍において見出しを横組のにして掲げる場合,数字表記などを横組の表記法に変更する(2.3.2 縦組と横組の主な相違点).

    2. 見出しの字数が多い場合,文章を修正し,字数を少なくする.あまり字数の多い柱を掲げるのは体裁がよくないからである.

    3. 論文集などでは,著者名を見出しの後ろに括弧類などでくくって示す.

  4. 柱及びノンブル組方向は,原則として基本版面の組方向と同じにするが,縦組の書籍における柱・ノンブルの組方向は,横組とする場合が多い.

  5. は,原則として片柱方式の場合はすべての奇数ページ,両柱方式の場合は全ページに掲げるが,次のようなページでは表示しない.これは体裁の問題からである.

    1. 柱を表示しないページ

      1. 中扉及び半扉

      2. 柱の配置領域が,図版などと重なったページ

      3. 白ページ

    2. 柱を表示しなくてもよいページ

      1. 柱の配置領域に隣接して図版,表などが配置されているページ

      2. 改丁改ページ等で始まる見出しが掲げられているページ

  6. ノンブルは,原則として全ページに掲げるが,次のようなページでは表示しない.これは体裁の問題からである.

    1. ノンブルを表示しないページ

      1. ノンブルの配置領域が,図版などと重なったページ

      2. 白ページ

    2. ノンブルを表示しなくてもよいページ

      1. 中扉及び半扉

      2. 横書きの書籍においてノンブルを横組にして天側の余白に配置した場合で,改丁・改ページなどで見出しが始まるページ(この場合,ノンブルを地の中央に移動して表示する方法もある)

    注1)

    ページはあるが,そのページを数えない場合には,次のような例がある.

    • 本扉を別紙とした場合

    • 巻頭に別紙で口絵を挿入した場合

    • 別紙の挿絵や中扉を本文中に挿入した場合

  7. ノンブルは,1冊の本を通して数字を連続させる方法(通しノンブルという)と,前付後付部分を別に1から数字を開始してノンブルを付ける方法(別ノンブルという)とがある.また,マニュアル等では,章別に1から数字を開始する方法もある(この場合は,1から開始した数字の前に章名を示す接頭辞を付けることが多い).

    注1)

    前付と本文を別ノンブルとする場合は,それぞれを1から数字を開始してノンブルを付ける.この場合,前付部分は,本文と区別するためにローマ数字の小文字を使用する例が多い.

    注2)

    縦組の書籍で横組の索引を付けた場合は,次のような方法がある.

    1. 本の終わりから開始する横組の索引に,本の流れからいえば逆方向に1から数字を開始してノンブルを付ける(逆ノンブルという).

    2. 本の終わりから開始する横組の索引に,本の流れ方向に従い1から数字を開始してノンブルを付ける(索引の流れからは逆になる,通しノンブルという).

    3. 逆ノンブルと通しノンブルの両方を付ける.この場合は,通しノンブルの配置位置は本文と同じにし,逆ノンブルの位置は別の箇所にし(例えば,通しノンブルが地のときは逆ノンブルは天),本文と同じアラビア数字を用いるが,その前後に括弧を付けるなどして区別を付ける方法がよく利用されている.

第3章 行の組版処理


3.1 約物などの組版処理

3.1.1 縦組と横組で異なる約物など

縦組横組で異なる約物などを使用する例がある.主な例を次に示す.(なお,以下の文書では,約物を含む文字・記号について,その組版上の振る舞いで分類し,文字クラスとしてグループに分けて扱う.用語の後ろの括弧内に“(cl-01)”などと示すものは,その文字クラスの番号である.文字クラスの詳細は3.9 文字クラスについてで解説する.)

  1. 句点類(cl-06)読点類(cl-07)

    1. 縦組では,句点類(cl-06)には,句点[。] (IDEOGRAPHIC FULL STOP)を,読点類(cl-07)には読点[、] (IDEOGRAPHIC COMMA)を使用する.

    2. 横組で使用する句点類(cl-06)読点類(cl-07)の組合せには,次の3つの方式がある.

      1. コンマ[,] (COMMA)とピリオド[.] (FULL STOP)を使用する(図 3.1).

        コンマとピリオドを使用した例
        図 3.1 コンマとピリオドを使用した例
      2. コンマ[,] (COMMA)と句点[。] (IDEOGRAPHIC FULL STOP)を使用する(図 3.2).

        コンマと句点を使用した例
        図 3.2 コンマと句点を使用した例
      3. 読点[、] (IDEOGRAPHIC COMMA)と句点[。] (IDEOGRAPHIC FULL STOP)を使用する(図 3.3).

        読点と句点を使用した例
        図 3.3 読点と句点を使用した例

      注1)

      横組では,欧文が混用される場合も多い.そこで,欧文の句読点であるコンマとピリオドとそろえるとしたのがiの方式である.理工学書でよく利用されている方式である.iiは,iのピリオド[.] (FULL STOP)が和文とのバランスが悪く,小さいということから句点[。] (IDEOGRAPHIC FULL STOP)に変えた方法であり,日本の公用文で採用されている方式である(かつては公用文でも,コンマ[,] (COMMA)とピリオド[.] (FULL STOP)を使用したことがある).

  2. かぎ括弧(始めかぎ括弧[「] (LEFT CORNER BRACKET)及び終わりかぎ括弧[」] (RIGHT CORNER BRACKET))とクォーテーションマーク(左ダブルクォーテーションマーク[“] (LEFT DOUBLE QUOTATION MARK)及び右ダブルクォーテーションマーク[”] (RIGHT DOUBLE QUOTATION MARK)並びに左シングルクォーテーションマーク[‘] (LEFT SINGLE QUOTATION MARK)及び右シングルクォーテーションマーク[’] (RIGHT SINGLE QUOTATION MARK)

    1. 縦組では,始めかぎ括弧[「] (LEFT CORNER BRACKET)及び終わりかぎ括弧[」] (RIGHT CORNER BRACKET)を用いる(図 3.4).

      始めかぎ括弧及び終わりかぎ括弧を使用した例
      図 3.4 始めかぎ括弧及び終わりかぎ括弧を使用した例
    2. 横組では,始めかぎ括弧[「] (LEFT CORNER BRACKET)及び終わりかぎ括弧[」] (RIGHT CORNER BRACKET)に替えて左ダブルクォーテーションマーク[“] (LEFT DOUBLE QUOTATION MARK)及び右ダブルクォーテーションマーク[”] (RIGHT DOUBLE QUOTATION MARK),又は左シングルクォーテーションマーク[‘] (LEFT SINGLE QUOTATION MARK)及び右シングルクォーテーションマーク[’] (RIGHT SINGLE QUOTATION MARK)を用いる方法がある(図 3.5).

      左ダブルクォーテーションマーク及び右ダブルクォーテーションマークを使用した例
      図 3.5 左ダブルクォーテーションマーク及び右ダブルクォーテーションマークを使用した例

      注1)

      かぎ括弧(始めかぎ括弧[「] (LEFT CORNER BRACKET)及び終わりかぎ括弧[」] (RIGHT CORNER BRACKET))を横組で用いると,特に終わりかぎ括弧[」] (RIGHT CORNER BRACKET)の体裁がよくないのが理由である.しかし,最近は,かぎ括弧の使用が増えている.

      注2)

      ダブルクォーテーションマークに似た括弧類にダブルミニュート(始めダブルミニュート[] (REVERSED DOUBLE PRIME QUOTATION MARK)及び終わりダブルミニュート[] (LOW DOUBLE PRIME QUOTATION MARK))がある(図 3.6).これは,縦組専用の括弧類であり,横組では使用しない.

      始めダブルミニュート及び終わりダブルミニュートを使用した例
      図 3.6 始めダブルミニュート及び終わりダブルミニュートを使用した例

      注3)

      左ダブルクォーテーションマーク[“] (LEFT DOUBLE QUOTATION MARK)及び右ダブルクォーテーションマーク[”] (RIGHT DOUBLE QUOTATION MARK)は,横組専用の括弧類であり,縦組では使用しない.また,左シングルクォーテーションマーク[‘] (LEFT SINGLE QUOTATION MARK)及び右シングルクォーテーションマーク[’] (RIGHT SINGLE QUOTATION MARK)も横組専用の括弧類であり,縦組では使用しない.ただし,縦組において欧文用文字(cl-27)などを時計回りに90度回転させて配置する場合に使用する例がある.

  3. ブラケット(始め大括弧[[] (LEFT SQUARE BRACKET)及び終わり大括弧[]] (RIGHT SQUARE BRACKET))と,きっこう(始めきっこう括弧[〔] (LEFT TORTOISE SHELL BRACKET)及び終わりきっこう括弧[〕] (RIGHT TORTOISE SHELL BRACKET))

    ブラケット([ ])を縦組用に変形したものが,きっこう(〔 〕)である.したがって,特別な場合を除き,横組ではブラケットを使用する.

注1)

句点類(cl-06)及び読点類(cl-07)は,縦組用と横組用では,文字の外枠に対する字面の配置位置が異なる.始め括弧類(cl-01)終わり括弧類(cl-02)及びハイフン類(cl-03)は,縦組用と横組用で字面の向きを変更する.その他,小書きの仮名(cl-11)は,前述したように文字の外枠に対する字面の位置が縦組用と横組用では異なる.また,長音記号[ー] (KATAKANA-HIRAGANA PROLONGED SOUND MARK)は,字形の向きを変更するだけではなく,字形そのものも変更している.横組用の長音記号は,縦組用の長音記号を単純に反時計回りに90度回転したものではない(図 3.7).

横組用の長音記号と縦組用の長音記号
図 3.7 横組用の長音記号と縦組用の長音記号

3.1.2 句読点や,括弧類などの基本的な配置方法

約物などを行に配置する場合の基本的な配置は,次のようにする.

注1)

約物を含め,その他の文字・記号を行頭及び行末に配置する方法,並びに隣接する文字の間隔の原則的な処理方法についての詳細は,3.9 文字クラスについてで説明する文字クラスに従い,表の形式にして附属書B 文字間の空き量に示す.

読点類(cl-07)句点類(cl-06)始め括弧類(cl-01)終わり括弧類(cl-02)及び中点類(cl-05)字幅は,半角であるが,これらの約物が漢字等(cl-19)平仮名(cl-15)又は片仮名(cl-16)と連続する場合は,原則として,それぞれの約物の前又は後ろ(中点類(cl-05)は,その前及び後ろ)に一定の空き量をとることで,結果として全角というサイズになる(図 3.8).漢字等(cl-19)平仮名(cl-15),及び片仮名(cl-16)の全角というサイズとそろえるとともに,これらの約物の前及び/又は後ろに空き量をとることにより,文章の区切りを示すためである.行中での句点類(cl-06)の後ろの空き量を除いて,原則とした空き量は,行の調整処理における詰める場合の対象とし,結果的に0となることもある(行の調整処理については3.8 行の調整処理を参照).

句読点などの字幅と前後の空き量
句読点などの字幅と前後の空き量
図 3.8 句読点などの字幅と前後の空き量
  1. 読点類(cl-07)では,原則として後ろを二分アキにする.

  2. 句点類(cl-06)では,行中では後ろを二分アキにし,行末では後ろを原則として二分アキにする.

  3. 始め括弧類(cl-01)では,原則として前を二分アキにする.

  4. 終わり括弧類(cl-02)では,原則として後ろを二分アキにする.

  5. 中点類(cl-05)では,原則として前及び後ろを四分アキにする.

注1)

フォントが持っている約物がどのような字幅を持っているかは問題としない.結果として,ここで説明した配置方法になればよい.例えば,始め括弧類(cl-01)及び終わり括弧類(cl-02)の字幅を全角として扱う場合,終わり括弧類(cl-02)の後ろに始め括弧類(cl-01)が連続するときは,その字間にマイナス二分アキを挿入すると考えてもよい(マイナスの二分アキ又は四分アキを用意している処理系もある).なお,活字組版においても,二分アキを調整するために,半角のボディ+二分アキという方法が一般的であった.そのために原稿に従って活字を集める作業である文選では句読点や括弧類は拾わず,ページの体裁にする植字の際に約物を拾っていた.その後,モノタイプの利用が進み,全角サイズのボディの約物も利用されるようになり,全角と半角の約物が混用されてきた.

始め小括弧及び終わり小括弧並びに始め山括弧及び終わり山括弧の配置例 (左がベタ組とした例)
図 3.9 始め小括弧及び終わり小括弧並びに始め山括弧及び終わり山括弧の配置例(左がベタ組とした例)

注2)

始め括弧類(cl-01)終わり括弧類(cl-02)のうち,始め小括弧[(] (LEFT PARENTHESIS)及び終わり小括弧[)] (RIGHT PARENTHESIS)並びに始め山括弧[〈] (LEFT ANGLE BRACKET)及び終わり山括弧[〉] (LEFT ANGLE BRACKET)は,補足説明等に利用され,他の始め括弧類(cl-01)終わり括弧類(cl-02)と扱いがやや異なる.このようなことから,始め小括弧[(] (LEFT PARENTHESIS)及び終わり小括弧[)] (RIGHT PARENTHESIS)並びに始め山括弧[〈] (LEFT ANGLE BRACKET)及び終わり山括弧[〉] (LEFT ANGLE BRACKET)については,その前又は後ろの二分アキを確保しないで,ベタ組とする方針で処理する方法もある(図 3.9).

3.1.3 読点及び中点の例外的な配置方法

次のような場合においては,読点[、] (IDEOGRAPHIC COMMA)の後ろ及び中点[・] (KATAKANA MIDDLE DOT)の前後の空き量をとらないことを原則とする.これは体裁上からの処理である.

  1. 縦組において漢数字の位取りを示す読点[、] (IDEOGRAPHIC COMMA)の後ろはベタ組にする(図 3.10の右側).

    読点の例外的な配置例
    図 3.10 読点の例外的な配置例

    注1)

    縦組において漢数字で概略の数を示す場合も,体裁の面から読点[、] (IDEOGRAPHIC COMMA)の後ろはベタ組にすることが望ましい(図 3.11の右側).

    漢数字で概略の数を示す読点の配置例
    図 3.11 漢数字で概略の数を示す読点の配置例
  2. 縦組において漢数字の小数点を示す中点[・] (KATAKANA MIDDLE DOT)の前後はベタ組にする(図 3.12の右側).

    中点の例外の配置例
    図 3.12 中点の例外の配置例

    注1)

    なお,横組において,中点[・] (KATAKANA MIDDLE DOT)単位記号中の文字(cl-25)として単位記号の中で使用する場合,中点[・] (KATAKANA MIDDLE DOT)連数字中の文字(cl-24)の中で使用する場合及び欧文用文字(cl-27)を用いた数式・化学式の中で使用する場合は,[・] (KATAKANA MIDDLE DOT)の前後はベタ組にする.

3.1.4 始め括弧類終わり括弧類読点類句点類及び​中点類が​連続する​場合の​配置方法

始め括弧類(cl-01)終わり括弧類(cl-02)読点類(cl-07)句点類(cl-06)及び中点類(cl-05)が連続する場合は,次のようにする(図 3.13).これは体裁上からの処理である.なお,行中における句点類(cl-06)の後ろの二分アキを除いて,行末における句点類(cl-06)の後ろの二分アキを含めて原則として二分アキ又は四分アキとする箇所は,行の調整処理の詰める場合の対象にしてよい(行の調整処理については,3.8 行の調整処理を参照).なお,行末に配置する終わり括弧類(cl-02)句点類(cl-06)読点類(cl-07)及び中点類(cl-05)の配置方法については3.1.9 行末に配置する終わり括弧類,句点類,読点類及び​中点類の​配置方法を参照.

  1. 読点類(cl-07)又は句点類(cl-06)の後ろに終わり括弧類(cl-02)が連続する場合は,読点類(cl-07)又は句点類(cl-06)と終わり括弧類の字間はベタ組とし,終わり括弧類の後ろを原則として二分アキとする(図 3.13の①).

  2. 終わり括弧類(cl-02)の後ろに読点類(cl-07)が連続する場合は,終わり括弧類(cl-02)読点類(cl-07)字間ベタ組とし,読点類(cl-07)の後ろを原則として二分アキとする.また,終わり括弧類(cl-02)の後ろに句点類(cl-06)が連続する場合は,終わり括弧類(cl-02)句点類(cl-06)の字間はベタ組とし,行中では句点類(cl-06)の後ろを二分アキとし,行末では句点類(cl-06)の後ろを原則として二分アキとする(図 3.13の②).

  3. 読点類(cl-07)の後ろに始め括弧類(cl-01)が連続する場合は,読点類と始め括弧類の字間は,原則として二分アキとする(図 3.13の③).また,行中で句点類(cl-06)の後ろに始め括弧類(cl-01)が連続する場合は,句点類と始め括弧類の字間は,二分アキとする.ただし,句点類(cl-06)が行末に位置した場合は,句点類(cl-06)の後ろを原則として二分アキにする.

  4. 終わり括弧類(cl-02)の後ろに始め括弧類(cl-01)が連続する場合は,終わり括弧類と始め括弧類の字間は,原則として二分アキとする(図 3.13の④).

  5. 始め括弧類(cl-01)の後ろに始め括弧類(cl-01)が連続する場合は,その字間はベタ組とし,前にくる始め括弧類の前を原則として二分アキとする(図 3.13の⑤).

  6. 終わり括弧類(cl-02)の後ろに終わり括弧類(cl-02)が連続する場合は,その字間はベタ組とし,後ろにくる終わり括弧類の後ろを原則として二分アキとする(図 3.13の⑥).

  7. 終わり括弧類(cl-02)の後ろに中点類(cl-05)が連続する場合は,後ろの中点類の前及び後ろを原則として四分アキとする(図 3.13の⑦).

  8. 中点類(cl-05)の後ろに始め括弧類(cl-01)が連続する場合は,前の中点類の後ろを原則として四分アキとする(図 3.13の⑦).

始め括弧類,終わり括弧類,読点類,句点類及び中点類が連続する場合の配置例
図 3.13 始め括弧類,終わり括弧類,読点類,句点類及び中点類が連続する場合の配置例

それぞれの後ろ又は前を二分アキ,又は前後を四分アキにし,全角の幅にすると空き量が目立ち,体裁がよくないからである(図 3.14).

始め括弧類,終わり括弧類,読点類,句点類及び中点類が連続する場合の不適切な配置例
図 3.14 始め括弧類,終わり括弧類,読点類,句点類及び中点類が連続する場合の不適切な配置例

注1)

日本語組版では,全角を基本とするが,その原則通りにすると体裁がよくない場合が出てくる.このような例外的な場合は,原則である全角にするのではなく,体裁を優先し,全角としない例外処理を行う.この例外処理をどのような箇所で,どのように行うかが組版の品質にからんでくる.いかに矛盾を解決するか,という問題でもある.

3.1.5 行頭の​始め括弧類の​配置方法

行頭に配置する始め括弧類(cl-01)の配置方法には,図 3.15のような方式がある.なお,改行の行頭(段落における第1行目の行頭)の字下げを全角アキとする場合である.

  1. 改行行頭の字下げは全角アキ,折返し行頭は行頭に空き量をとらない配置法である天付きとする(図 3.15の①).

  2. 改行行頭の字下げは全角半(全角の1.5倍)アキ,折返し行頭の字下げは二分アキとする(図 3.15の②).

  3. 改行行頭の字下げは二分アキ,折返し行頭は天付きとする(図 3.15の③).

行頭に配置する始め括弧類の配置例
図 3.15 行頭に配置する始め括弧類の配置例

注1)

元々括弧類の字幅は半角であったのであるから,何も空き量を入れなければ図 3.15の①の方法となる.これに対し,②の方法は,行頭の括弧類の字幅について空き量を含めて全角とする処理方法である.JIS X 4051では,①の方法を採用している(ただし,オプションで②の方法も選択できる).③の方法は,小説などで会話が多い場合,改行行頭の括弧の字下げを全角アキ又は全角半(全角の1.5倍)アキとすると下がり過ぎになることから考えられた方法である(これが一般書にも採用されるようになっている).講談社,新潮社,文藝春秋,中央公論新社,筑摩書房など文芸関係の出版社では,③の方法が採用されている.岩波書店やその他の出版社では①の方法を採用している.以前の岩波書店の縦組では②の方法であり,この方法を採用している例はかなりあった.しかし,今日では②の方法を採用している例は少なくなった.

注2)

段落の最初の行頭の字下げは,全角アキとするのが原則である.ただし,次のような問題点がある.

  1. すべての段落の最初の行頭の字下げを全角アキとする.これが一般的な方式である.なお,段落の最初の行頭の字下げを全角アキとする場合でも,図 3.16に示すように,文節が連続しているときは,天付きとする(小説などでは字下げを全角アキとする方式も採用されている).横組で別行とする数式を“であるから”などで受ける段落も天付きとする.

    別行の括弧書き(会話など)の次にくる行頭の配置例
    図 3.16 別行の括弧書き(会話など)の次にくる行頭の配置例
  2. 見出しの字下げを“0”とした場合,体裁を考慮して,その直後の段落における最初の行頭に限り天付きとする方法もある.なお,すべての段落における最初の行頭を天付きとすると,段落の区切りがあいまいになり望ましくない.

3.1.6 区切り約物及びハイフン類の配置方法

区切り約物(cl-04)(疑問符[?] (QUESTION MARK)と感嘆符[!] (EXCLAMATION MARK))の字幅は,全角とし,次のように配置する.

  1. 文末にくる区切り約物(cl-04)の前はベタ組とし,区切り約物(cl-04)の後ろは全角アキとする(図 3.17).ただし,区切り約物の後ろに終わり括弧類(cl-02)がくる場合は,この字間はベタ組とし,終わり括弧類の後ろを二分アキにする(図 3.17).

    区切り約物の配置例 (縦組の場合)
    図 3.17 区切り約物の配置例(縦組の場合)

    注1)

    区切り約物(cl-04)の後ろの全角アキは,通常,全角和字間隔(cl-14)を用いて空けている.

    注2)

    文末に区切り約物(cl-04)が付いた場合は,句点類(cl-06)は付けない.

    注3)

    文末ではなく,文中で区切り約物(cl-04)が付く場合がある.この場合は,区切り約物の前後をベタ組にするか,その前後を四分アキにする(図 3.18).

    文中の区切り約物の配置例 (縦組の場合)
    図 3.18 文中の区切り約物の配置例(縦組の場合)

    注4)

    区切り約物(cl-04)及びハイフン類(cl-03)の配置方法についての詳細は,3.9 文字クラスについてで説明する文字クラスに従い,表の形式にして附属書B 文字間の空き量で示す.

  2. 文末に付く区切り約物(cl-04)が行末にくる場合は,次のようにする(図 3.19).

    行末の区切り約物の配置例 (縦組の場合)
    図 3.19 行末の区切り約物の配置例(縦組の場合)
    1. 行長がそこに使用されている文字サイズの13倍とする.この場合,12倍の位置にきたときは区切り約物(cl-04)の後ろを全角アキとする.

    2. 行長がそこに使用されている文字サイズの13倍とする.この場合,13倍の位置にくるときは区切り約物(cl-04)の後ろをベタ組とする.さらに,次の行頭の下がりは全角アキとしないで,天付きとする.

ハイフン類(cl-03)のハイフン[‐] (HYPHEN)字幅四分角,二分ダッシュ[–] (EN DASH)及び二重ハイフン[゠] (KATAKANA-HIRAGANA DOUBLE HYPHEN)の字幅は半角,波ダッシュ[〜] (WAVE DASH)の字幅は全角とし,ハイフン類(cl-03)の前後はベタ組とする.ただし,ハイフン類(cl-03)の後ろに始め括弧類(cl-01)がくる場合はそれらの字間を原則として二分アキハイフン類(cl-03)の後ろに中点類(cl-05)がくる場合はそれらの字間を原則として四分アキとする.

3.1.7 行頭禁則

終わり括弧類(cl-02)ハイフン類(cl-03)区切り約物(cl-04)中点類(cl-05)句点類(cl-06)読点類(cl-07)繰返し記号(cl-09)長音記号(cl-10)小書きの仮名(cl-11)及び割注終わり括弧類(cl-29)を行頭に配置してはならない(行頭禁則).これは体裁がよくないからである.

注1)

文字クラスとしての繰返し記号(cl-09)の中の繰返し記号[々] (IDEOGRAPHIC ITERATION MARK)長音記号(cl-10)及び小書きの仮名(cl-11)を行頭禁則としない方法もあり,この方法を採用している書籍も多い.また,繰返し記号[々] (IDEOGRAPHIC ITERATION MARK)が行頭に配置された場合,元の漢字に置き換える方法もある.例えば,“家(行末)+々(行頭)”となった場合,“家(行末)+家(行頭)”とする方法である.

注2)

中点[・] (KATAKANA MIDDLE DOT)を行頭に配置することを許容とする考え方もある.

注3)

新聞では,上記に加え,区切り約物(cl-04)(疑問符[?] (QUESTION MARK)と感嘆符[!] (EXCLAMATION MARK))を行頭に配置することを許容している.これは1行の行長が短いことによる.行長が短いと,詰めて調整する場合も,空けて調整する場合も,少ない箇所で調整を行い,字間の調整が極端になる.これを避けるために行頭禁則の条件をゆるやかにしたものと思われる.

注4)

上記の注に示した許容事項を含め,行頭禁則及び次項で解説する行末禁則の詳細は,3.9 文字クラスについてで説明する文字クラスに従い,表の形式にして附属書B 文字間の空き量で示す.また,行頭禁則及び行末禁則は,分割禁止と考えることもでき,これらを含めての詳細は,附属書C 文字間での分割の可否で示す.さらに,行頭禁則,行末禁則及び分割禁止については,複数の考え方があることから,附属書C 文字間での分割の可否C.3 補記で,4つのレベルに分けて,許容する(禁止としない)文字クラスを示す.

3.1.8 行末禁則

始め括弧類(cl-01)及び割注始め括弧類(cl-28)を行末に配置してはならない(行末禁則).これは体裁がよくないからである.

注1)

行頭禁則行末禁則,分離(分割)禁止などの禁則を避けるために行われる処理のことを禁則処理という.

3.1.9 行末に配置する終わり括弧類,句点類,読点類及び​中点類の​配置方法

行末に配置する終わり括弧類(cl-02)読点類(cl-07)及び句点類(cl-06)は,その後ろを原則として二分アキとする(図 3.20).この,原則として二分アキとする箇所は,行の調整処理の詰める場合の対象にして,ベタ組としてもよい(行の調整処理については,3.8 行の調整処理を参照).ただし,空き量を二分アキにするか又はベタ組にするかのどちらかで,その中間の値(例えば四分アキなど)としてはならない.また,行末に配置する中点類(cl-05)は,その前及び後ろを原則として四分アキとし,全角の扱いとする(図 3.20).この原則として四分アキとする箇所も,行の調整処理の詰める場合の対象にして,中点類(cl-05)の前及び後ろを一緒にベタ組としてもよい(行の調整処理については3.8 行の調整処理を参照).ただし,空き量を四分アキとするかベタ組にするかのどちらかで,その中間の値としてはならない.

行末に配置する終わり括弧類,句点類,読点類及び中点類を全角扱いとする配置例
図 3.20 行末に配置する終わり括弧類,句点類,読点類及び中点類を全角扱いとする配置例

注1)

JIS X 4051では,終わり括弧類(cl-02)句点類(cl-06)読点類(cl-07)及び中点類(cl-05)の行末における配置を次のように扱っている(図 3.21).

句点類(cl-06)

句点類(cl-06)の後ろは,行末に配置する場合を含めて必ず二分アキを確保する.この二分アキは,行の調整処理の詰める場合の対象にしてはならない.

読点類(cl-07)

読点類(cl-07)の後ろは,ベタ組にする.

終わり括弧類(cl-02)

終わり括弧類(cl-02)の後ろは,ベタ組にする.

中点類(cl-05)

中点類(cl-05)の前は原則として四分アキとし,後ろはベタ組とする.

行末に配置する終わり括弧類,句点類,読点類及び中点類の配置例 (JIS X 4051)
図 3.21 行末に配置する終わり括弧類,句点類,読点類及び中点類の配置例(JIS X 4051)

注2)

活字組版時代は,次の考え方が主流であった(図 3.22).

  1. 句点類(cl-06)読点類(cl-07)及び終わり括弧類(cl-02)では,二分アキが確保できれば,確保する.つまり,二分アキが原則である.また,中点類(cl-05)は,その前及び後ろで四分アキが確保できれば,確保する.つまり,四分アキが原則である.

  2. 行長に過不足が発生し,行の調整処理で詰める処理の必要がある場合(3.8 行の調整処理を参照),優先的に句点類(cl-06)読点類(cl-07)及び終わり括弧類(cl-02)の後ろの二分アキをベタ組にする.これは,行末でもあり,これらの後ろの二分アキがベタ組になってもほとんど問題にならないからである.なお,この二分アキを中間的な四分アキにするという方法は採用されていなかった.二分アキ又はベタ組のいずれかを選択する,ということである.また,行の調整処理で詰める処理が必要な場合,句点類(cl-06)読点類(cl-07)及び終わり括弧類(cl-02)の後ろの二分アキより優先順位は低くなるが,中点類(cl-05)の前後の四分アキをベタ組にする.

行末に配置する終わり括弧類,読点類及び句点類の後ろを二分アキ又はベタ組とした配置例
図 3.22 行末に配置する終わり括弧類,読点類及び句点類の後ろを二分アキ又はベタ組とした配置例

注3)

DTPなどでは,行末に配置する句点類(cl-06)読点類(cl-07)及び終わり括弧類(cl-02)のすべての後ろをベタ組とする処理法も行われている(図 3.23).

行末に配置する終わり括弧類,句点類及び読点類の後ろをすべてベタ組とした配置例
図 3.23 行末に配置する終わり括弧類,句点類及び読点類の後ろをすべてベタ組とした配置例

3.1.10 分割禁止

次のような文字・記号が連続する場合は,その字間で2行に分割しない(分割禁止).これは,それらの文字・記号を一体として扱いたいためである.

注1)

行頭禁則又は行末禁則も,前の文字・記号と行頭禁則文字との字間で2行に分割しない(分割禁止),行末禁則文字と次にくる文字・記号との字間で2行に分割しない(分割禁止),と考えることができる.

注2)

2行に分割してはいけない箇所及び2行に分割してよい箇所の詳細は,3.9 文字クラスについてで説明する文字クラスに従い,表の形式にして附属書C 文字間での分割の可否で示す.

  1. 連続する全角ダッシュ[—] (EM DASH)と全角ダッシュ[—] (EM DASH)との間(具体的には2倍ダッシュ[――])(図 3.24).なお,処理系によっては,[―] (HORIZONTAL BAR)にも,同様の振る舞いを実装しているものもある.

    全角ダッシュと全角ダッシュとの間は分割禁止
    図 3.24 全角ダッシュと全角ダッシュとの間は分割禁止

    注1)

    全角ダッシュ[—] (EM DASH)の前後にくる他の文字との字間はベタ組にする.ただし,全角ダッシュ[—] (EM DASH)の前後に次の文字が配置される場合は,空き量を確保する.後述する三点リーダ[…] (HORIZONTAL ELLIPSIS)二点リーダ[‥] (TWO DOT LEADER)前置省略記号(cl-12)又は後置省略記号(cl-13)と,その前後に位置した文字との字間も,全角ダッシュ[—] (EM DASH)の場合と同様である.

    1. 全角ダッシュ[—] (EM DASH)の前に終わり括弧類(cl-02)又は読点類(cl-07)がくる場合は,それらの字間は原則として二分アキとする.また,行中で全角ダッシュ[—] (EM DASH)の前に句点類(cl-06)がくる場合は,その字間は二分アキとする.ただし,句点類(cl-06)が行末に位置した場合は,句点類(cl-06)の後ろを原則として二分アキにする.

    2. 全角ダッシュ[—] (EM DASH)の後ろに始め括弧類(cl-01)がくる場合は,その字間は原則として二分アキとする.

    3. 全角ダッシュ[—] (EM DASH)の前又は後ろに中点類(cl-05)がくる場合は,その字間は原則として四分アキとする.

    注2)

    2倍ダッシュは,それを一体にして扱うということから分割禁止としていた.また,活字組版において2倍ダッシュは,2倍角のボディで作成されており,分割できないということから,その禁止の度合いが高かった.しかし,どうしても止むを得ないという場合は,全角ダッシュにして,2行に分割することも許容されていた.

  2. 連続する三点リーダ[…] (HORIZONTAL ELLIPSIS)又は二点リーダ[‥] (TWO DOT LEADER)の字間(具体的には2倍三点リーダ[……]又は2倍二点リーダ[‥‥]).

    三点リーダと三点リーダとの間は分割禁止
    図 3.25 三点リーダと三点リーダとの間は分割禁止

    注1)

    活字組版において2倍三点リーダなどは,全角の三点リーダを並べていたので,その禁止の度合いは,2倍ダッシュより幾分かは低かった.

  3. 連続するアラビア数字の字間(図 3.26図 3.27図 3.28).アラビア数字は,位置で桁を示すことによる.

    注1)

    連続する漢数字の字間では分割可である(位取りを示す読点,概数を示す読点,小数点を示す中点[・] (KATAKANA MIDDLE DOT)の前では分割不可であるが,それらの後ろでは分割は可である).漢数字は,“二百三十五”のように単位語を入れて表記するのが本来的な使い方であり,その位置で位を示す必要がないからである.これに対し,アラビア数字は,その数字の位置で位を示す必要があるので,原則として分割は不可である.なお,縦組でアラビア数字を正常な向きで1字1字並べた場合は,アラビア数字の漢数字的な使い方ということで,このアラビア数字の字間でも分割可である.

    注2)

    アラビア数字の表記では,小数点にピリオド[.] (FULL STOP),位取りにコンマ[,] (COMMA)又は空白を使用する.これらの前及び後ろも含めて分割禁止である(図 3.28図 3.28の“4”の前の空白は,位取りを示す空白である).

  4. 前置省略記号(cl-12)(円記号[¥] (YEN SIGN),ドル記号[$] (DOLLAR SIGN)など)とその後ろにくるアラビア数字・漢数字との間(図 3.26).それらの文字列を一体として扱いたいためである.

    前置省略記号とアラビア数字の間は分割禁止
    図 3.26 前置省略記号とアラビア数字の間は分割禁止
  5. 後置省略記号(cl-13)(パーセント[%] (PERCENT SIGN),パーミル[‰] (PER MILLE SIGN)など)とその前にくるアラビア数字漢数字との間(図 3.27).それらの文字列を一体として扱いたいためである.

    アラビア数字と後置省略記号の間は分割禁止
    図 3.27 アラビア数字と後置省略記号の間は分割禁止

    注1)

    パーセント[%] (PERCENT SIGN)については,その前にくるアラビア数字・漢数字との間で分割を認める考え方もある.パーセント[%] (PERCENT SIGN)が記号として独立性が高いということからであろう.なお,“50パーセント”とした場合は,“0”と“パ”の間では,分割可である.

  6. 欧文用文字(cl-27)の単語のハイフネーション可能な箇所以外の字間及び単位記号(km, kg, mmなど)の字間(図 3.28).

    欧字の単位記号(単位記号中の文字)の字間は分割禁止
    図 3.28 欧字の単位記号(単位記号中の文字)の字間は分割禁止

    注1)

    欧文用文字(cl-27)の単語は,音節(シラブル)に従い,行末にハイフン[‐] (HYPHEN)を付けることで,分割が可能になる.

    注2)

    この文書では,プロポーショナルな欧字を用いたkm,kgなどの単位記号の文字クラスは,単位記号中の文字(cl-25)として扱う.

    注3)

    図 3.28の“4”と“k”の字間が四分アキとなっているのは,単位記号中の文字(cl-25)とその前に配置するアラビア数字又は量を示す欧文用文字(cl-27)との字間を四分アキとすることが慣習になっていることによる.“4”と“k”との字間で2行に分割する場合は,“4”と“k”の字間の四分アキは行頭及び行末にはとらない.なお,図 3.28の“3”と“4”の間の空き量については,cの注2)を参照.

  7. モノルビで配置したルビ文字列の字間(図 3.29).一体として扱うためである.なお,モノルビが付いた親文字とモノルビが付いた親文字との字間は,分割可能である.

  8. グループルビで配置した親文字列及びルビ文字列の字間(図 3.29).一体として扱うためである.

    ルビ文字列の分割禁止の例
    図 3.29 ルビ文字列の分割禁止の例

    注1)

    複数の親文字で構成される熟語ルビは,親文字の1字ごとに対応したルビ文字とのグループの間では,分割してよい(図 3.30).ただし,親文字の1字ごとに対応したルビ文字(図 3.30を例にすると“哺”とルビ文字の“ほ”,“乳”とルビ文字の“にゆう”,“類”とルビ文字の“るい”)は,それぞれの親文字と対応したルビ文字とを一体として扱い,それぞれのルビ文字列の字間は分割してはならない.

    熟語ルビを分割した例
    図 3.30 熟語ルビを分割した例
  9. 親文字とその前又は後ろに付く添え字との字間.添え字が付く親文字の文字列,及び添え字の文字列の字間(図 3.31).それらの文字列を一体として扱いたいためである.

    添え字及び親文字の字間は分割禁止
    図 3.31 添え字及び親文字の字間は分割禁止
  10. と本文との対応を付けるために合印が付くことが多い.この合印の前及び合印の文字列の字間(図 3.32).これは体裁上の問題による.

    注の合印の前では分割禁止
    図 3.32 注の合印の前では分割禁止

    注1)

    この文書では,合印の文字列の文字クラスは,合印中の文字(cl-20)として扱う.

    注2)

    合印の後ろには句点類(cl-06)がくる場合は多い.この場合は,合印と句点類の間でも,句点類は行頭禁止であるから分割禁止となる(図 3.32).

  11. 割注行を囲む割注始め括弧類(cl-28)の後ろ,割注行を囲む割注終わり括弧類(cl-29)の前.

  12. 同一の振分け.同一の振分けは,一体として扱う.

3.1.11 行の調整処理で​字間を​空ける処理に​使用しない箇所

行の調整処理の際に,字間を空けて処理する場合,次の字間には空き量を入れることは避ける(分離禁止ともいう).これは,それらの文字・記号を一体として扱いたいためである(行の調整処理については,3.8 行の調整処理を参照).

注1)

行の調整処理の際に,ベタ組の字間を空けて処理できる主な箇所は,平仮名(cl-15)片仮名(cl-16)漢字等(cl-19)相互の字間ということができる.なお,空けて調整する場合は,欧文単語間の空き量なども対象になる.

注2)

行の調整処理の際に字間を空ける処理が可能な箇所の詳細は,3.9 文字クラスについてで説明する文字クラスに従い,表の形式にして附属書E 行の調整処理で​空ける処理が​可能な箇所で示す.

  1. 3.1.10 分割禁止で掲げた字間は,すべて行の調整処理で字間を空ける箇所としては避ける.

    注1)

    規定された調整処理では処理できない場合に限り,欧字の単語の字間を空けることを許容する考え方もある.

  2. 上記以外では,次も行の調整処理で字間を空ける箇所としては避ける.

    1. 始め括弧類(cl-01)及び終わり括弧類(cl-02)の前及び後ろ.

      注1)

      始め括弧類(cl-01)の後ろ及び終わり括弧類(cl-02)の前は,分割禁止であり,かつ行の調整処理で字間を空ける処理を避ける箇所である.これに対し,始め括弧類の前及び終わり括弧類の後ろは,分割禁止ではないが,行の調整処理で字間を空ける処理を避ける箇所である.句点類(cl-06)読点類(cl-07)についても,終わり括弧類と同じように考えることができる.

    2. 句点類(cl-06)及び読点類(cl-07)の前及び後ろ.

    3. 中点類(cl-05)の前及び後ろ.

    4. 区切り約物(cl-04)の前及び後ろ.

    5. ハイフン類(cl-03)の前及び後ろ.

    6. 全角アキなどの和字間隔の前及び後ろ.

    7. 熟語ルビが付いた親文字列の字間

3.1.12 行の調整処理例

行の調整処理の処理方法については,3.8 行の調整処理で解説するが,行の調整処理が必要になる要因の1つに約物の組版処理が関係することから,ここでは行の調整処理が必要となる主な2つの例とその調整例について解説する(図 3.33).

  1. 日本語組版では,1行の行長に満たない段落の最終行を除き,行長をそろえるのが原則である.行長は,前述したように文字サイズの整数倍に設定するので,全角の文字を並べていく限りでは,行長はそろうことになる(図 3.33の①).

  2. 図 3.33の②では,読点[、] (IDEOGRAPHIC COMMA)と始めかぎ括弧[「] (LEFT CORNER BRACKET)が連続し,この2つの約物全体の字幅及び空き量の合計は1.5倍となり,行長で二分の過不足が発生する.そこで,図 3.33の③のように始めかぎ括弧[「] (LEFT CORNER BRACKET)の前の二分アキ及び終わりかぎ括弧[」] (RIGHT CORNER BRACKET)の後ろの二分アキを四分アキに詰める処理(追込み処理という)が可能なので,ここで二分の過不足の調整を行い,行長をそろえる.

  3. 図 3.33の④では,15字目に始め括弧類(cl-01)がくるので,この配置を回避する調整が必要になる.その行で全角の分を詰める処理が可能であれば,その処理を行い,2行目の“前”の文字を1行目の15字目に配置し,問題を回避できる.しかし,この例では全角の分を詰める処理が不可能なので,図 3.33の⑤のように始め括弧類を2行目に移動し,1行目の字間を空ける調整が可能な箇所で空ける処理(追出し処理という)を行い,1行目の行長をそろえる処理を行う.

    行の調整を行った例
    図 3.33 行の調整を行った例

3.2 和欧文混植処理(縦中横処理を含む)

3.2.1 和文と欧文との混植

和文の中にラテン文字やギリシャ文字などの欧字・欧文を混植和欧文混植)する例は多い.次のような例がある.

  1. AとBといったように欧字1字を記号として使用する.

  2. editorのように欧字の単語をそのまま使用する.

  3. GDPやDTPなどの組織名や事項に関する頭字語として使用する.

  4. 欧文の文献表示などで著者名や書名などを原本通り表記する.

箇条書き見出しの頭に付く番号,さらに,単位記号・元素記号・数学記号等でも欧字は使用されており,日本語組版にとっては,和欧文混植は,ごく一般的な事例になっている.

注1)

和文中に欧文の1つ又は複数の段落をそのまま引用する例はあるが,一般の本では,そのような例は少ない.しかし,外国語の学習書では,1つ又は複数の段落を表示し,それに対する解説を和文で行うという例は多い.その他,専門書,専門雑誌などでも欧文の1つ又は複数の段落をそのまま掲げる例がある.

注2)

縦組単位記号は,例えばセンチメートル(又はセンチ)のように片仮名を用いて表す方法が一般に採用されているが,横組では,国際単位系(SI)の表記に従い,cmのような表記を採用している例が多い.

注3)

和欧文混植処理については,JIS X 4051では“4.7 和欧文混植処理”に規定されている.

3.2.2 横組の和欧文混植に用いる文字

横組では,原則としてプロポーショナル欧字を用いる(図 3.34).また,アラビア数字は,半角のアラビア数字又はプロポーショナルなアラビア数字を用いる.なお,欧文間隔(cl-26)は,三分アキを原則とする.ただし,行頭,割注行頭,行末及び割注行末の欧文間隔(cl-26)は,空き量を0とする.

横組にプロポーショナルな欧字を用いた例
図 3.34 横組にプロポーショナルな欧字を用いた例
全角のモノスペースの欧字を用いた例 (横組ではこのような文字は使用しない)
図 3.35 全角のモノスペースの欧字を用いた例(横組ではこのような文字は使用しない)

注1)

図 3.35のように,全角モノスペースの欧字を用いた印刷物も目にするが,体裁がよくないので,このような文字は使用しない.

注2)

横組で使用するアラビア数字は,和文書体と調和のとれたアラビア数字を用いるが,行の調整処理を考慮すると半角の字幅としたアラビア数字を用いるのが望ましい.和文書体に付属しているアラビア数字では,半角の字幅にしている例がある.

注3)

和文との混植に用いる欧字・アラビア数字の書体は,和文書体にセットされている文字(例えば図 3.36のようにリュウミンR-KLのプロポーショナルな欧字・アラビア数字)を使用する方法と,欧文専用の書体を和文書体と組み合わせて使用する方法がある(例えば図 3.37のように和文はリュウミンR-KL,欧字・アラビア数字はTimes New Roman).

リュウミンR-KLのプロポーショナルな欧字・アラビア数字を用いた例
図 3.36 リュウミンR-KLのプロポーショナルな欧字・アラビア数字を用いた例
リュウミンR-KLと欧字・アラビア数字にTimes New Romanを用いた例
図 3.37 リュウミンR-KLと欧字・アラビア数字にTimes New Romanを用いた例

注4)

ここで示した欧文間隔(cl-26)の空き量は,日本語の書籍の中に欧字が混植される場合を前提にしている.一般的にいえば,使用する欧字の書体,文字サイズや行間なども考慮する必要がある.

3.2.3 縦組の和欧文混植に用いる文字

縦組では,2.3.2 縦組と横組の主な相違点で解説したように,欧字及びアラビア数字を配置する方法としては,次の3つの方法がある.

  1. 和文文字と同じように正常な向きで,1字1字配置する(図 3.38).文中に配置する欧字又はアラビア数字が1字の場合は,この方法で配置する.この場合,欧字及びアラビア数字は,一般に全角のモノスペースの文字を用いる.プロポーショナルな文字を用い,全角のスペースに正常な向きにして配置する方法もある.

    正常な向きで配置した欧字の例
    図 3.38 正常な向きで配置した欧字の例
  2. 文字を時計回りに90度回転し,配置する(図 3.39).文中に配置する欧字が一般の単語又は文の場合は,この方法で配置する.この場合,横組と同様にプロポーショナルな文字(又はアラビア数字は半角の文字)を用いる.

    文字を時計回りに90度回転し配置した欧字の例
    図 3.39 文字を時計回りに90度回転し配置した欧字の例
  3. 縦中横(正常な向きのまま,横組にする)にして配置する(図 3.40).2桁のアラビア数字,行の幅とほぼ同じ程度かやや行の幅よりはみ出す程度の記号として用いる2文字程度の欧字の文字列では,一般に縦中横にする(後者の2文字程度の欧字の文字列は,文字を時計回りに90度回転し,配置する方法もある).この場合,プロポーショナルな文字(又はアラビア数字は半角の文字)を用いる.

    縦中横にしたアラビア数字の例
    図 3.40 縦中横にしたアラビア数字の例

    注1)

    頭字語(例えばGNPなど)又は頭字語類似の単語(例えばWeb)では,一般には1字1字を正常な向きで配置する(図 3.41).ただし,文字を時計回りに90度回転し,配置する例もある(図 3.42).

    正常な向きで配置した頭字語の例
    図 3.41 正常な向きで配置した頭字語の例
    文字を時計回りに90度回転し配置した頭字語の例
    図 3.42 文字を時計回りに90度回転し配置した頭字語の例

    注2)

    縦組における数字は,従来はアラビア数字を使用しないで,漢数字を使用するのが原則とされていた(縦組においては,道路番号,自動車番号など限られた場合にしかアラビア数字は使用されていなかった).しかし,新聞を始めとして縦組中でアラビア数字を使用する例が増えていることから,縦中横の利用が増大している.

3.2.4 全角のモノスペースの欧字及び​全角の​モノスペースの​アラビア数字の​配置方法

縦組で全角のモノスペースの欧字及び全角のモノスペースのアラビア数字を正常な向きで1字1字配置する場合は,一般の漢字と同様に前後に配置する平仮名(cl-15)片仮名(cl-16)又は漢字等(cl-19)との字間をベタ組にして配置する(図 3.43).また,句点類(cl-06)読点類(cl-07)若しくは終わり括弧類(cl-02)の後ろ,又は始め括弧類(cl-01)の前に全角のモノスペースの欧字又は全角のモノスペースのアラビア数字がくる場合は,読点類(cl-07)若しくは終わり括弧類(cl-02)の後ろ,又は始め括弧類(cl-01)の前は,原則として二分アキとし,句点類(cl-06)の後ろは二分アキとする.句点類(cl-06)読点類(cl-07),若しくは終わり括弧類(cl-02)の前,又は始め括弧類(cl-01)の後ろに全角のモノスペースの欧字又は全角のモノスペースのアラビア数字がくる場合は,句点類(cl-06)読点類(cl-07)若しくは終わり括弧類(cl-02)の前,又は始め括弧類(cl-01)の後ろをベタ組とする.

全角のモノスペースの欧字及び全角のモノスペースのアラビア数字の配置例
図 3.43 全角のモノスペースの欧字及び全角のモノスペースのアラビア数字の配置例
全角のモノスペースのアラビア数字の途中に小数点として入る中点の配置例
図 3.44 全角のモノスペースのアラビア数字の途中に小数点として入る中点の配置例

注1)

この文書では,全角のモノスペースの欧字及び全角のモノスペースのアラビア数字の文字クラスは,漢字等(cl-19)として扱う.したがって,全角のモノスペースの欧字及び全角のモノスペースのアラビア数字の前後に中点類(cl-05)がくる場合は,中点類(cl-05)と全角のモノスペースの欧字又は全角のモノスペースのアラビア数字との空き量は,原則として四分アキとする.ただし,全角のモノスペースのアラビア数字の途中に小数点として中点[・] (KATAKANA MIDDLE DOT)を用いる場合は,漢数字の場合と同様に,原則としてその前後をベタ組とする.

注2)

全角のモノスペースの欧字及び全角のモノスペースのアラビア数字を含む漢字等(cl-19)の配置方法についての詳細は,3.9 文字クラスについてで説明する文字クラスに従い,表の形式にして附属書B 文字間の空き量以下で示す.

3.2.5 縦中横の処理

縦中横に配置する文字列は,横方向(左から右方向)にベタ組で配置し,その文字列全体を行の中央に配置する(図 3.45).なお,縦中横の前後に配置する平仮名(cl-15)片仮名(cl-16)又は漢字等(cl-19)との字間は,ベタ組にする.縦中横の文字列が読点類(cl-07)若しくは終わり括弧類(cl-02)の後ろ,又は始め括弧類(cl-01)の前にくる場合は,それらとの字間を原則として二分アキとする.行中で縦中横の文字列が句点類(cl-06)の後ろにくる場合は,その字間を二分アキとする.ただし,句点類(cl-06)が行末に位置した場合は,句点類(cl-06)の後ろを原則として二分アキにする.句点類(cl-06)読点類(cl-07)若しくは終わり括弧類(cl-02)の前,又は始め括弧類(cl-01)の後ろに縦中横の文字列がくる場合は,その字間はベタ組とする.

縦中横の配置例
図 3.45 縦中横の配置例

注1)

縦中横で配置する文字列(縦中横中の文字(cl-30))と隣接する文字間の間隔についての処理方法の詳細は,3.9 文字クラスについてで説明する文字クラスに従い,表の形式にして附属書B 文字間の空き量以下で示す.

3.2.6 プロポーショナルな​欧字を用いた​和欧文混植処理

縦組で文字を時計回りに90度回転して配置する欧字・欧文・アラビア数字又は横組で混植する欧字・欧文・アラビア数字の配置方法は,次のようにする.

  1. 欧文の単語の文字列は,ハイフネーション可能な箇所以外で2行に分割してはならない.

  2. 追込み処理で字間を詰める場合,その処理対象として欧文間隔(cl-26)を優先的に使用し,追出し処理で字間を空ける場合も,その処理対象として欧文間隔を優先的に使用する.

  3. 追出し処理の際には,欧文及びアラビア数字の字間は,字間を空ける調整箇所としない.

  4. 欧字・アラビア数字の前後に配置される平仮名(cl-15)片仮名(cl-16)又は漢字等(cl-19)との字間は,四分アキとする(図 3.46).(この四分アキを行の調整処理に使用する場合の詳細については3.8.2 詰める処理と空ける処理及び3.8.4 空ける処理の優先順位を参照.)

    平仮名,片仮名又は漢字等と欧字・アラビア数字の字間を四分アキとした例
    図 3.46 平仮名,片仮名又は漢字等と欧字・アラビア数字の字間を四分アキとした例

    ただし,次の箇所では,四分アキとしない(図 3.47).

    1. 行頭においては,欧字・アラビア数字の前は空けない.行末においては,欧字・アラビア数字の後ろは空けない.

    2. 読点類(cl-07)若しくは終わり括弧類(cl-02)の後ろ,又は始め括弧類(cl-01)の前を原則として二分アキとする.また,行中の句点類(cl-06)の後ろは二分アキとし,句点類(cl-06)が行末に位置した場合は,句点類(cl-06)の後ろを原則として二分アキにする.

    3. 句点類(cl-06)読点類(cl-07)若しくは終わり括弧類(cl-02)の前,又は始め括弧類(cl-01)の後ろに欧字・アラビア数字がくる場合は,その字間はベタ組とする.

欧字・アラビア数字の前後を四分アキとしない箇所
図 3.47 欧字・アラビア数字の前後を四分アキとしない箇所

注1)

この文書では,プロポーショナルな欧字アラビア数字の文字クラスは,欧文用文字(cl-27)として扱う.また,和文との混植用に設計された半角のアラビア数字がある.このアラビア数字の文字クラスは,この文書では連数字中の文字(cl-24)として扱う.

注2)

欧字・アラビア数字の前後に配置される平仮名(cl-15)片仮名(cl-16)又は漢字等(cl-19)との字間を四分アキにするのは,プロポーショナルな欧字・アラビア数字と和文では,文字設計の考え方に相違があり,欧字・アラビア数字と和文との字間をベタ組にすると(図 3.48),字間が詰まり過ぎになるからである.

平仮名,片仮名又は漢字等と欧字・アラビア数字との字間をベタ組とした例 (このような配置法にはしない)
図 3.48 平仮名,片仮名又は漢字等と欧字・アラビア数字との字間をベタ組とした例(このような配置法にはしない)

3.3 ルビと圏点処理

3.3.1 ルビの使用

ルビとは,文字のそば(縦組では一般に右側,横組では一般に上側)に付けて文字の読み方,意味などを示す小さな文字のことである(図 3.49).ルビを付ける場合,その対象となる文字のことを親文字という.ルビとしては,漢字等(cl-19)の読みを示す平仮名(cl-15)などを付けることが多く,“振り仮名”ともよばれている.

ルビと親文字
図 3.49 ルビと親文字

注1)

ルビの使用は,漢字表記の考え方や組版におけるルビ処理方法などに影響され,変化している.特に,日本における漢字表記の基準とされてきた“当用漢字表”(1946年11月16日,内閣訓令・告示)の“使用上の注意”において,“ふりがなは,原則として使わない”とあったことから,以前はルビの使用は少なかった.しかし,“当用漢字表”を改正した“常用漢字表”(1981年10月1日,内閣訓令・告示)では,表そのものの考え方が変化した(“当用漢字表”は一般社会で使用する漢字の範囲を示したもの,“常用漢字表”は一般の社会生活において現代の国語を書き表す場合の漢字使用の目安を示したもの).例えば,“常用漢字表”の“答申前文”には,“読みにくいと思われるような場合は,必要に応じて振り仮名を用いるような配慮をするのも一つの方法であろう”とある.こうしたことから,今日ではルビの使用が増えている.従来から雑誌や書籍におけるルビ使用は,一般的なことであったが,最近では新聞でもルビを使用するようになっている.

注2)

ルビの組版処理は,JIS X 4051においては第2次規格で規定が追加され,さらに2004年の改正で,熟語ルビ肩付きルビ,親文字の両側に付けるルビ処理の規定が追加されている(“4.12 ルビ処理”).

ルビの組版処理の方法としては,次の3つがある.

  1. モノルビ:親文字の1字ごとに対応してルビを付けて配置する(3.3.5 モノルビの親文字に対する配置位置).

  2. 熟語ルビ:個々の親文字の読みとともに熟語としてのまとまりを重視して配置する(3.3.7 熟語ルビの親文字に対する配置位置及び附属書F 熟語ルビの配置方法).

  3. グループルビ:複数の親文字で構成される語全体に掛かるように配置する(処理方法は3.3.6 グループルビの親文字に対する配置位置).

このような複数の処理方法が必要になるのは,以下で説明するようにルビを付ける目的,ルビの役割の違いがあることによる.

  1. 漢字等(cl-19)の読み方を示す主に平仮名(cl-15)のルビを付ける.これには,次の2つがある.

    1. 1文字の親文字(漢字等(cl-19))の音読み又は訓読みの読み方を示す1文字の平仮名(cl-15)又は複数の平仮名(cl-15)のルビを付ける(図 3.50).このように親文字列の1文字ごとに対応させたルビの処理方法をモノルビという.

      漢字等の1字の読みを示すルビの例
      図 3.50 漢字等の1字の読みを示すルビの例
    2. 日本語表記では,複数の漢字等(cl-19)で構成された熟語をよく使う.この熟語を構成する個々の漢字等(cl-19)について,音読み又は訓読みの読み方を示す平仮名(cl-15)のルビを付ける(このようなルビの使用例は多い).このような熟語に付けるルビについて,親文字とルビ文字との対応には,2つの方法がある.

      1. 前項と同様に,個々の漢字等(cl-19)(親文字)の1文字ごとにそのルビを対応させる方法.つまり,モノルビとしてルビを処理する方法である(図 3.51).

        熟語に付くルビをモノルビで処理した例
        図 3.51 熟語に付くルビをモノルビで処理した例

        注1)

        図 3.51において,親文字の“凝”と“視”の字間四分アキになっている.したがって,この行が段落の途中の行であった場合は,なんらかの行の調整処理が必要になる.

      2. 個々の漢字等(cl-19)の読み方を示すと同時に,熟語単位での配置も考慮して配置する方法(図 3.52).この方法は熟語ルビとよばれている.熟語ルビは,熟語を構成する漢字等(cl-19)の1文字1文字の読み方を示すとともに,熟語としてのまとまりを持っているので,ルビもまとまりとして読める必要がある.熟語ルビは,熟語としてのまとまりを重視した配置方法といえる.

        熟語に付くルビを熟語ルビで処理した例
        図 3.52 熟語に付くルビを熟語ルビで処理した例

        注1)

        モノルビで処理した図 3.51熟語ルビで処理した図 3.52では,熟語を構成する個々の漢字等(cl-19)に付くルビ文字がすべて2字以下の場合は,その配置位置の関係は同じになる.しかし,モノルビでルビを付けた場合には,ルビ付きの親文字間を行の調整処理で字間を空ける処理の対象としている(図 3.51でいえば,“鬼”と“門”の字間,“方”と“角”との字間).これに対し,熟語ルビでルビを付けた場合には,ルビ付きの親文字間を行の調整処理で字間を空ける処理の対象としない,という違いがある.

        注2)

        熟語に付けるルビとの対応関係の指示方法について,“凝視”を例に概念として示せば,次のようになろう.

        モノルビの例)

        “凝+(ぎよう)”“視+(し)”

        熟語ルビの例1)

        “凝+(ぎよう)視+(し)”

        熟語ルビの例2)

        “(凝視)+(ぎよう/し)”

        注3)

        熟語に付けるルビでは,書籍の場合は,熟語としてのまとまりを重視する配置方法が一般的である.ただし,コンピュータ組版の機械的な処理では,熟語としてのまとまりを重視する配置方法はむずかしく,そのような配置方法としない例も増えている.新聞などでも,熟語としてのまとまりを重視する配置方法にはしていない.なお,学習参考書などでは,個々の漢字等(cl-19)の読み方を示すことが重要と考え,従来から個々の漢字等(cl-19)の読み方を示すことを重視した配置方法としている.

        注4)

        熟語としてのまとまりを重視する場合,複合語のときは,その複合語全体を熟語1語として考えてルビを対応させる方法と,複合語を構成する熟語単位にルビを対応させる方法がある(図 3.53).氏名の場合も姓名を一体としてルビを対応させる方法と,性と名を別の単位としてルビを対応させる方法がある.いずれにするかは編集方針による.

        複合語に付けるルビの例
        図 3.53 複合語に付けるルビの例

        注5)

        熟語は,漢字等(cl-19)の1文字ごとに音読み又は訓読みするケースが多いが,中には熟語をまとめて訓読みする場合がある(熟字訓という)(図 3.54).この場合は,親文字である2文字又は3文字の漢字等(cl-19)の文字列にルビをまとめて付ければよいので,漢字等(cl-19)平仮名(cl-15)などの親文字に片仮名(cl-16)で構成された言葉をルビとして付ける場合(図 3.55)と同じである.

        熟字訓のルビの例
        図 3.54 熟字訓のルビの例
  2. 漢字等(cl-19)平仮名(cl-15)などの言葉(語)に,ルビとして別な言葉を片仮名(cl-16)で示す(読み方を示すのではなく,意味を示すルビを付けるということでもある).漢字等(cl-19)の1字の言葉に別の言葉を対応させる場合(例えば,“市”に“バザール”というルビを付ける)は,漢字等(cl-19)の1字の読み方を示した場合(例えば,“市”に“いち”というルビを付ける)と同じように考えればよいが,2文字以上の漢字等(cl-19)平仮名(cl-15)などの親文字列に片仮名(cl-16)のルビを付ける場合は,個々の親文字とルビとの対応は問題とならず,親文字列全体に対してルビ文字列を対応させる必要がある.このケースで最も多い例は,親文字である漢字等(cl-19)の熟語に対し,それとほぼ同じ意味の外来語である片仮名(cl-16)で構成された言葉をルビとして示す場合である(図 3.55).翻訳が増大し,また片仮名語が増えていることから,このようなルビの使用例は多くなっている.このように2文字以上の親文字列全体にまとめて付けるルビ(ルビ文字列は片仮名(cl-16)に限らない.図 3.54及び図 3.56)は,グループルビとよばれている.グループルビは,一体として扱い,2行に分割できない(熟語ルビは,親文字列の漢字等(cl-19)の字間で2行に分割できる).

    漢字等の熟語に片仮名を付けたルビの例
    図 3.55 漢字等の熟語に片仮名を付けたルビの例

    注1)

    漢字等(cl-19)の1字に対し,読み方を示すルビを付ける場合と,意味を示すルビを付ける場合の組版処理がまったく同じというわけではない.後述する肩付きという方式を選んだ場合でも,意味を示すルビは中付きにするという考え方もある.

  3. 親文字である欧文の単語の読み方又は意味を示す言葉(一般に片仮名(cl-16))をルビとして付ける(図 3.56).逆に親文字である漢字等(cl-19)平仮名(cl-15)などの言葉に,それと同じ意味を示す欧文の単語をルビとして付ける(図 3.56).この例は,aやbに比べると使用例は少ないが,学習参考書,翻訳書,旅行案内などではよく利用されている.

    親文字又はルビが欧文の単語の例
    図 3.56 親文字又はルビが欧文の単語の例

    注1)

    親文字としての複数の欧字の文字列に片仮名(cl-16)若しくは平仮名(cl-15)のルビを付ける又は複数の漢字等(cl-19)平仮名(cl-15)の親文字列に欧字のルビを付ける処理は,bと同様に親文字列全体にまとめてルビを対応させるという点では同じである.しかし,親文字とルビの文字列の長さが同じでないときは,詳細は3.3.8 ルビが親文字よりはみ出した場合の処理で解説するが,親文字及びルビが漢字等(cl-19)平仮名(cl-15)又は片仮名(cl-16)の場合は,その字間を空けて長さのバランスをとる処理を一般に行う(図 3.55).これに対し,親文字又はルビが欧文の単語の場合は,親文字とルビの文字列の長さが不ぞろいであっても,親文字列の欧字又はルビ文字列の欧字は,それぞれの文字の固有の字幅に応じて配置し字間は空けない,という違いがある(図 3.56).

  4. 親文字である平仮名(cl-15)などにルビとして漢字等(cl-19)を付ける(振り漢字という).この使用例は非常に少ない.

以下では,主にa,bのルビの組版処理について解説する.

3.3.2 ルビの付け方

ルビをどのような言葉に,どのように付けるかは各種の方法がある.

  1. 出てくる漢字等(cl-19)のすべてにルビを付ける方式を総ルビという.

  2. 出てくる漢字等(cl-19)のすべてではなく,読み方がむずかしい一部の漢字等(cl-19)のみに付ける方式をパラルビという.

    注1)

    パラルビの場合,出てくるむずかしい同じ漢字等(cl-19)のすべてにルビを付ける方式と,むずかしい漢字等(cl-19)の初出のものに限りルビを付ける方式とがある.初出も,本ごとの初出,章ごとの初出,見開きページごとの初出など,いくつかの方式がある.

なお,熟語は,まとまりとして読むものなので,熟語にルビを付ける場合,熟語を構成する一部のむずかしい漢字等(cl-19)にのみルビを付けるのではなく,熟語を構成するすべての漢字等(cl-19)の読み方を示すのが望ましい(図 3.57).

熟語に付けるルビの例 (左側:望ましい例.右側:望ましくない例)
図 3.57 熟語に付けるルビの例(左側:望ましい例.右側:望ましくない例)

3.3.3 ルビの文字サイズ

ルビの文字サイズは,原則として親文字の文字サイズの1/2とする(図 3.58).

ルビの文字サイズを1/2とした例
図 3.58 ルビの文字サイズを1/2とした例

全角字幅漢字等(cl-19)にルビ文字を3字付ける場合に使用している三分ルビとよばれるルビもある(使用例は少ない).縦組用の三分ルビは,ルビ文字の左右の幅は親文字の1/2とするが,ルビ文字の天地サイズを親文字の1/3とする.横組用の三分ルビは,ルビ文字の天地サイズは親文字の1/2とするが,ルビ文字の左右の幅は親文字の1/3とする(図 3.59).

三分ルビの例
図 3.59 三分ルビの例

また,12ポイント以上の大きな文字サイズの見出しなどにルビを付ける場合(用例は少ない),親文字とルビとのバランスを考慮し,ルビ文字のサイズは一般に親文字の文字サイズの1/2より小さくしている.

親文字の文字サイズの1/2より小さくしたルビの例
図 3.60 親文字の文字サイズの1/2より小さくしたルビの例

注1)

幼児又は高齢者向けの本で,本文の文字サイズを12ポイントとする例もある.この場合のルビの文字サイズは親文字の文字サイズの1/2の6ポイントでよい.

注2)

親文字の文字サイズが小さい場合(例えば7ポイント未満の場合),ルビ文字はその1/2でさらに小さくなり,可読性を損なう.そこで親文字の文字サイズが小さい場合は,ルビを付けることは望ましくない.親文字の直後に括弧を付けて読み方などを示すという方法をとるとよい.

注3)

ルビの文字サイズとはやや異なる事項であるが,ルビに小書きの仮名(cl-11)を使用するかどうかも問題となる.ルビ文字は小さいので,活字組版では,そもそもルビ文字には小書きの仮名は準備されていなかった(使用できなかった).今日ではルビに小書きの仮名を使用する例もあるが,可読性を考慮すると,小書きの仮名のルビは,特定の読みを限定したい固有名詞などに限り使用するのが望ましい.

3.3.4 親文字のどちら側にルビを付ける

縦組の場合,ルビは親文字の右側,横組の場合,ルビは親文字の上側に付けるのが原則である.

特別な場合は,縦組でルビは親文字の左側,横組ではルビは親文字の下側に付ける例があるが,そのように付ける例は非常に少ない.

また,漢字等(cl-19)の読みを示すルビと意味を示すルビといったように両側に付ける例(図 3.61)もあるが,このように付ける例も非常に少ない.

親文字の両側にルビを付けた例
図 3.61 親文字の両側にルビを付けた例

以下では,ルビの文字サイズを親文字の文字サイズの1/2とし,縦組では親文字の右側,横組では親文字の上側にルビを付ける場合に限定し,その配置方法を解説する.最初にモノルビグループルビ及び熟語ルビの親文字とルビ文字の原則的な配置方法を解説し,その後で,前後に配置する文字との関係,さらに行頭行末における配置方法を解説する.

3.3.5 モノルビの親文字に対する配置位置

モノルビの場合,モノルビのルビ文字列はベタ組とし,ルビ文字列が欧字やアラビア数字など固有の字幅を持つ文字の場合には,それぞれの文字の固有の字幅に応じて配置する.そのうえで,親文字列とルビ文字列の中央をそろえて配置することが原則である.しかし,親文字とルビの組合せに種々の例があり,様々な工夫もされているので,例を挙げながら解説する.

親文字1文字に平仮名(cl-15)のルビ文字が2字付く場合は,親文字の長さとルビ文字の文字列の長さはそろい,図 3.62のようになる.

ルビ文字が2字の場合の配置例
図 3.62 ルビ文字が2字の場合の配置例

親文字1文字に付く平仮名(cl-15)のルビ文字が1字の場合は,次の2つの方法がある.

  1. 縦組においては親文字の天地中央とルビ文字の天地中央をそろえて配置する(図 3.63).横組においては親文字の左右中央とルビ文字の左右中央をそろえて配置する(図 3.63).この配置方法は,中付き(中付きルビ)とよばれている.

    中付きと肩付きの例
    図 3.63 中付きと肩付きの例
  2. 縦組においては親文字の上端とルビ文字の上端をそろえて配置する(図 3.63).この配置方法は,肩付き(肩付きルビ)とよばれている.なお,横組では,肩付きの配置方法にはしない.横組において親文字の左端とルビ文字の左端をそろえて配置すると,左右のバランスが壊れ,体裁がよくないからである(図 3.64).

    横組で肩付きとした例 (このような配置法にはしない)
    図 3.64 横組で肩付きとした例(このような配置法にはしない)

注1)

活字組版においては,肩付きとする方法が一般的であったが,今日では縦組においても中付きとする方法が徐々に増えている.ただし,親文字とルビの上端をそろえた肩付きの方が慣れており,読みやすいという意見もある.

親文字1文字に平仮名(cl-15)ルビ文字が3字以上付く場合は,ルビ文字列はベタ組にする.しかし,親文字列よりルビ文字列が長くなるので,その配置位置が問題となる.ルビ文字が1字の場合にどの方法を採用したかにより異なる.一般に次のようにしている.なお,親文字からルビがはみ出した場合における前後にくる文字との字間処理は3.3.8 ルビが親文字よりはみ出した場合の処理で解説する.

  1. 縦組において,ルビ文字が1字の配置方法を中付きとした場合は,親文字の天地中央とルビ文字列全体の天地中央をそろえて配置する(図 3.65).横組においては親文字の左右中央とルビ文字列全体の左右中央をそろえて配置する(図 3.65).

    親文字にルビ文字が3字以上付く場合の配置例1
    図 3.65 親文字にルビ文字が3字以上付く場合の配置例1
  2. 縦組においてルビ文字が1字の配置方法を肩付きとした場合は,次の2つの方法がある.

    1. 親文字の天地中央とルビ文字列全体の天地中央をそろえて配置する(図 3.65).

    2. 親文字の前後に配置する文字の種類及びルビ文字の字数により親文字からのルビのはみ出しが後ろになるか,前になるか,又は両側になるかを決めるが,下側へのはみ出しを優先する(図 3.66).

親文字にルビ文字が3字以上付く場合の配置例2 (縦組)
図 3.66 親文字にルビ文字が3字以上付く場合の配置例2(縦組)

注1)

肩付きと中付きは,従来は親文字1字で,かつルビ文字が1字の場合のルビの配置方法についてのみ使用されていた用語である.しかし,ルビ文字が3字以上の場合についても拡大解釈して使用する例もある.この文書では,肩付き及び中付きという用語は,本来の意味に限定して使用している.

注2)

ルビ文字が3字以上付いた場合,下側へのはみ出しを優先するという方法は,親文字の字間及びその前後の字間をできるだけ空けない処理をするという考え方からのものである.活字組版で行われていた方法である.

モノルビの場合,親文字とそれに付くルビ文字の文字列は,一体として扱い,2行に分割してはならない.

3.3.6 グループルビの親文字に対する配置位置

親文字の文字列の長さとルビ文字の文字列の長さが同じ場合は,それぞれの文字列をベタ組にし,文字列の中心をそろえて配置する(図 3.67).

親文字と同じ長さの場合のグループルビの配置例
図 3.67 親文字と同じ長さの場合のグループルビの配置例

親文字の文字列の長さよりルビ文字の文字列の長さが短い場合は,親文字の文字列をベタ組にし,ルビ文字の文字列の字間及びその前後を適当に空け,親文字とのバランスをとる.この場合,JIS X 4051で規定しているように,ルビ文字の文字列の字間の空き量の大きさ2に対して,先頭までの空き量及び親文字の文字列の末尾からルビ文字の文字列の末尾までの空き量を1の比率で空けると体裁がよい(図 3.68).親文字の文字列及びルビ文字の文字列の先頭及び末尾をそろえ,ルビ文字の文字列の字間だけを空ける方法もある(図 3.69).

親文字よりルビが短い場合のグループルビの配置例1
図 3.68 親文字よりルビが短い場合のグループルビの配置例1
親文字よりルビが短い場合のグループルビの配置例2
図 3.69 親文字よりルビが短い場合のグループルビの配置例2

注1)

活字組版では,ルビ文字の字間調整が細かくできない場合も多く,親文字とルビ文字の字数に応じて,適宜ルビ文字の文字列の先頭及び末尾を空けない方法と空ける方法を選択して行ってきた.また,ルビ文字の文字列の先頭及び末尾を空ける場合は,ルビ文字の文字列の字間の空き量の大きさ2に対して,その先頭及び末尾の空き量を1の比率で空けると体裁がよい,といわれていた.

注2)

親文字の文字列の長さに比べ,ルビ文字の文字列の長さが極端に短い場合,JIS X 4051で規定している方法では,ルビ文字の文字列の先頭及び末尾がルビ文字の文字サイズで2倍以上空いてしまう場合がある.これは誤読の原因ともなりかねないので,ルビ文字の文字列の先頭及び末尾の空き量は,ルビ文字の文字サイズの全角(又は1.5倍)アキまでとした方がよい(図 3.70).

親文字に比べルビが極端に短い場合のグループルビの配置例
図 3.70 親文字に比べルビが極端に短い場合のグループルビの配置例

親文字の文字列の長さよりルビ文字の文字列の長さが長い場合は,ルビ文字の文字列をベタ組とし,親文字の文字列の字間及びその前後を適当に空け,ルビ文字とのバランスをとる.この場合,JIS X 4051で規定しているように,親文字の文字列の字間の空き量の大きさ2に対して,ルビ文字の文字列の先頭から親文字の文字列の先頭までの空き量及びルビ文字の文字列の末尾から親文字の文字列の末尾までの空き量の大きさを1の比率で空けると体裁がよい(図 3.71).親文字の文字列とルビ文字の文字列の先頭及び末尾をそろえ,親文字の文字列の字間だけを空ける方法もある(図 3.72).

親文字よりルビが長い場合のグループルビの配置例1
図 3.71 親文字よりルビが長い場合のグループルビの配置例1
親文字よりルビが長い場合のグループルビの配置例2
図 3.72 親文字よりルビが長い場合のグループルビの配置例2

グループルビの場合,親文字の文字列とそれに付くルビ文字の文字列は,一体として扱い,2行に分割してはならない.また,親文字の文字列とそれに付くルビ文字の文字列を合わせた親文字群は,行の調整処理の際に字間を空ける処理をしてはならない.

3.3.7 熟語ルビの親文字に対する配置位置

熟語を構成するそれぞれの漢字等(cl-19)に付くルビ文字がそれぞれ2文字以下の場合,それぞれの親文字の漢字等(cl-19)とルビ文字を対応させ,3.3.5 モノルビの親文字に対する配置位置で述べた方法で配置する(図 3.73).

熟語ルビの配置例1
図 3.73 熟語ルビの配置例1

熟語を構成するそれぞれの漢字等(cl-19)の中で,1字でもそれに対応するルビ文字が3字以上のものがある場合,熟語全体とルビ文字の文字列を対応させて配置する.熟語全体とルビ文字の文字列を対応させる方法としては,JIS X 4051で規定しているように3.3.6 グループルビの親文字に対する配置位置項のグループルビと同様な方法で配置する方法(図 3.74)と,熟語の構成,さらにその熟語の前後にくる文字の種類を考慮して配置する方法とがある(図 3.75).後者の方法では,熟語を構成するそれぞれの漢字等(cl-19)に対応するルビ文字が,熟語内の他の漢字等(cl-19)に最大でルビ文字サイズで全角(又は1.5倍)まで掛かってよい,としている(この処理方法の詳細は,附属書F 熟語ルビの配置方法で解説する).

熟語ルビの配置例2
図 3.74 熟語ルビの配置例2
熟語ルビの配置例3
図 3.75 熟語ルビの配置例3

注1)

熟語ルビには,それぞれの漢字等(cl-19)との対応でいえばルビ文字1字+ルビ文字3字又はルビ文字3字+ルビ文字1字が付くケースが多い.これをモノルビとして処理すると図 3.76のようになる.これはあまり体裁がよくない.

熟語に付くルビをモノルビとして配置した例
図 3.76 熟語に付くルビをモノルビとして配置した例

熟語ルビは,それぞれの漢字等(cl-19)とそれに対応するルビ文字を単位として2行に分割してもよい.漢字等(cl-19)が2字の熟語を分割する場合は,それぞれがモノルビとして処理されることになる.漢字等(cl-19)が3字の熟語ルビを分割する場合は,漢字等(cl-19)が1字のモノルビと漢字等(cl-19)が2字の熟語ルビ,又は漢字等(cl-19)が2字の熟語ルビと漢字等(cl-19)が1字のモノルビになる.それぞれの漢字等(cl-19)とそれに対応するルビ文字との関係を維持するので,分割以前と以後とでは,漢字等(cl-19)とルビ文字との対応が変わる場合もある(図 3.77).ただし,熟語を構成する漢字等(cl-19)熟語ルビを付けた場合には,ルビ付きの親文字の字間は,行の調整処理で字間を空ける処理の対象としない.

熟語ルビを2行に分割して配置した例
図 3.77 熟語ルビを2行に分割して配置した例

注1)

熟語の構成などを考慮して配置する熟語ルビの配置方法は,熟語の構成,行頭・行中・行末かの位置,その前後に配置される文字などにより変化する.この処理方法の詳細は,複雑になるので,附属書F 熟語ルビの配置方法で解説する.

注2)

ルビ文字が付いた親文字群については,親文字群中の文字(熟語ルビ以外のルビ付き)(cl-22)親文字群中の文字(熟語ルビ付き)(cl-23)に分け,それと隣接する文字間の間隔についての処理方法の詳細は,3.9 文字クラスについてで説明する文字クラスに従い,表の形式にして附属書B 文字間の空き量以下で示す.

3.3.8 ルビが親文字よりはみ出した場合の処理

ルビ文字の文字列が親文字の文字列より短い場合は,親文字の前後に配置する他の漢字等(cl-19)平仮名(cl-15)とルビの付く親文字との字間をベタ組にして配置すればよい(図 3.78).

ルビ文字の文字列が親文字の文字列より短い場合は前後の文字との間はベタ組
図 3.78 ルビ文字の文字列が親文字の文字列より短い場合は前後の文字との間はベタ組

ルビ文字の文字列が親文字の文字列より長い場合は,親文字の前後に配置する他の漢字等(cl-19)平仮名(cl-15)約物などにどこまで親文字よりはみ出したルビ文字が掛かってよいかが問題となる.一般に次のように処理している(図 3.79図 3.80).これはもっぱら誤読を避けること,及び体裁を考慮しての処理である.なお,ルビ文字の文字列が親文字の文字列よりはみ出した場合についての詳細は,3.9 文字クラスについてで説明する文字クラスに従い,表の形式にして附属書 B 文字間の空き量で示す.

ルビ文字のはみ出しがある場合の配置例1
図 3.79 ルビ文字のはみ出しがある場合の配置例1
ルビ文字のはみ出しがある場合の配置例2
図 3.80 ルビ文字のはみ出しがある場合の配置例2
  1. 前又は後ろにくる漢字等(cl-19)ルビ文字を掛けてはならない

  2. 前又は後ろにくる平仮名(cl-15)片仮名(cl-16)長音記号(cl-10)又は小書きの仮名(cl-11)に最大でルビ文字サイズの全角までルビ文字を掛けてもよい

    注1)

    平仮名(cl-15)などに最大でルビ文字サイズの全角までルビ文字を掛けてよいということから,図 3.81のように1文字の平仮名(cl-15)の前後に配置されるルビ文字のはみ出しがつながってしまう場合もある.これは誤読される恐れもあり,望ましくない.前のルビ文字列と後ろの文字列との間をルビ文字サイズの全角くらい空けるのが望ましい.この配置処理としては,中間に入る1文字の平仮名(cl-15)に掛かってよい限界について,前及び後ろのルビ文字列の両方を少なくする方法と,後ろに配置するルビ文字列の掛かる限界を少なくする方法とが考えられる.後者の場合,平仮名(cl-15)などにルビ文字列が掛かってよい限界を,前から掛かるのか,後ろから掛かるのかで変えることで解決する.後ろに配置する平仮名(cl-15)などに,はみ出したルビ文字列を前から掛ける場合は,ルビ文字サイズの全角までルビ文字列は掛かってよい.しかし,前に配置する平仮名(cl-15)などについて,はみ出したルビ文字列を後ろから掛ける場合は,その平仮名(cl-15)などに別のルビ文字列が前から掛かっているとき,前から掛かっている別のルビ文字列の掛かっている量を差し引いた値までとする.図 3.81の例でいえば,前から掛かるルビの“き”は,“の”に掛かってもよいが,後ろに配置するルビの“お”は,すでに“き”がルビ文字サイズの全角まで掛かっているので,“の”には掛けてはいけないことになり,図 3.82のようになる.

    ルビ文字のはみ出しがつながってしまう望ましくない例
    図 3.81 ルビ文字のはみ出しがつながってしまう望ましくない例
    ルビ文字のはみ出しがつながらないようにした例
    図 3.82 ルビ文字のはみ出しがつながらないようにした例
  3. 前にくる終わり括弧類(cl-02)句点類(cl-06)若しくは読点類(cl-07)の後ろにある二分アキ,又は後ろにくる始め括弧類(cl-01)の前にある二分アキには,最大でルビ文字サイズで全角までルビ文字を掛けてもよい.ただし,行の調整処理で二分アキが詰められている場合は,調整で詰められた空き量までとする(例えば,四分アキとなっていれば,最大でルビ文字サイズの二分までルビ文字を掛けてもよい).

  4. 分離禁止文字(cl-08)にも,最大でルビ文字サイズの全角までルビ文字を掛けてもよい.

  5. 中点類(cl-05)にも最大でルビ文字サイズの全角までルビ文字を掛けてもよい.ただし,中点類の前後の四分アキが行の調整処理で詰められている場合は,前にくる中点類の場合は中点類の後ろの空き量+ルビ文字サイズの二分まで,後ろにくる中点類の場合は中点類の前の空き量+ルビ文字サイズの二分までである.

  6. 後ろにくる終わり括弧類(cl-02)には,最大でルビ文字サイズの全角までルビ文字を掛けてもよい.この場合,終わり括弧類の後ろの空き量に掛けてはならない.

  7. 後ろにくる句点類(cl-06)又は読点類(cl-07)には,最大でルビ文字サイズの全角までルビ文字を掛けてもよい.この場合,句点類又は読点類の後ろの空き量に掛けてはならない.

  8. 前にくる始め括弧類(cl-01)にも,最大でルビ文字サイズの全角までルビ文字を掛けてもよい.この場合,始め括弧類の前の空き量に掛けてはならない.

注1)

前にくる始め括弧類(cl-01),特に始めかぎ括弧[「] (LEFT CORNER BRACKET)にルビ文字を掛けることは体裁がよくないので,避けた方がよいという考え方もある.この考え方では,始め括弧類(cl-01)にルビ文字を掛けない処理とするか,又は最大でルビ文字サイズの二分までルビ文字を掛ける処理方法とする.

注2)

JIS X 4051では,片仮名は漢字と同じ文字クラスに含まれている.したがって,片仮名についてはルビ文字を掛けることは禁止されている.

注3)

ルビが付いた親文字群の前又は後ろの文字が,漢字等(cl-19)平仮名(cl-15)又は片仮名(cl-16)のいずれでも,最大でルビ文字サイズの二分までルビ文字を掛けてもよい,とする処理法もある(図 3.83).

ルビ文字のはみ出しがある場合の配置例3
図 3.83 ルビ文字のはみ出しがある場合の配置例3

注4)

漢字等(cl-19)平仮名(cl-15)及び片仮名(cl-16)のすべてにルビを掛けない,とする処理法もある(図 3.84).

ルビ文字のはみ出しがある場合の配置例4
図 3.84 ルビ文字のはみ出しがある場合の配置例4

行頭又は行末にルビが付いた親文字を配置する場合,ルビ文字の文字列が親文字の文字列より短いときは,親文字の先頭又は末尾を行頭又は行末にそろえて配置すればよい.

行頭又は行末にルビが付いた親文字を配置する場合,ルビ文字の文字列が親文字の文字列より長いときは,親文字よりはみ出したルビ文字の文字列の先頭又は末尾を行頭又は行末にそろえて配置する(図 3.85).また,親文字の先頭又は末尾を行頭又は行末にそろえて配置する方法もある(図 3.86).

ルビ文字の行頭・行末の配置例1
図 3.85 ルビ文字の行頭・行末の配置例1
ルビ文字の行頭・行末の配置例2
図 3.86 ルビ文字の行頭・行末の配置例2

親文字の先頭又は末尾を行頭又は行末にそろえて配置する方法では,行頭又は行末では,ルビ文字が版面又はの領域よりはみ出すことは認められていないので,親文字とルビ文字の配置方法を変更する必要がある.次のようにする.

  1. モノルビの行頭:ルビ文字の文字列の先頭と親文字の文字列の先頭をそろえる形に変更する(図 3.86).

  2. モノルビの行末:ルビ文字の文字列の末尾と親文字の文字列の末尾をそろえる形に変更する(図 3.86).

  3. グループルビ行頭ルビ文字の文字列の先頭と親文字の文字列の先頭をそろえ,親文の文字列の字間の空き量と,親文字の文字列の末尾からルビ文字の文字列の末尾までの空き量とを1対1の比率に変更する(JIS X 4051で規定している方法,図 3.87).

    ルビ文字の行頭・行末の配置例3
    図 3.87 ルビ文字の行頭・行末の配置例3
  4. グループルビ行末ルビ文字の文字列の末尾と親文字の文字列の末尾をそろえ,親文字の文字列の字間の空き量と,親文字の文字列の先頭からルビ文字の文字列の先頭までの空き量とを1対1の比率に変更する(JIS X 4051で規定している方法,図 3.87).

  5. グループルビと同様に処理した熟語ルビが行頭又は行末にきた場合:c又はdと同じ処理になる.

  6. 熟語の構成などを考慮して配置する熟語ルビが行頭にきた場合:ルビ文字の文字列の先頭と親文字の文字列の先頭を行頭にそろえて配置する.この場合,熟語を構成するそれぞれの漢字等(cl-19)に付くルビ文字が熟語内の他の漢字等(cl-19)に最大でルビ文字サイズで全角(又は1.5倍)まで掛かってよい.それ以上掛かる場合は,親文字の文字列からルビ文字の文字列をはみ出させるか,親文字の字間を空ける.

  7. 熟語の構成などを考慮して配置する熟語ルビが行末にきた場合:ルビ文字の文字列の末尾と親文字の文字列の末尾を行末にそろえて配置する.この場合,熟語を構成するそれぞれの漢字等(cl-19)に付くルビ文字が熟語内の他の漢字等(cl-19)に最大でルビ文字サイズで全角(又は1.5倍)まで掛かってよい.それ以上掛かる場合は,親文字の文字列からルビ文字の文字列をはみ出させるか,親文字の字間を空ける.

  8. 熟語ルビを親文字単位で2行に分割した場合:熟語ルビは,2行に分割され,行末及び行頭に分かれることがある.漢字等(cl-19)が2字の熟語の場合は,行末に漢字等(cl-19)が1字のモノルビ,次の行頭に漢字等(cl-19)が1字のモノルビという形になる.漢字等(cl-19)が3字の場合は,漢字等(cl-19)が1字のモノルビと漢字等(cl-19)が2字の熟語ルビ又は漢字等(cl-19)が2字の熟語ルビと漢字等(cl-19)が1字のモノルビとなる.漢字等(cl-19)が1字のモノルビの形になった場合は,a項又はb項で処理することになる.漢字等(cl-19)が2字以上の熟語ルビとなった場合は,e項,f項又はg項で処理することになる.

3.3.9 圏点の処理

圏点(傍点ともいう)は,漢字等(cl-19)平仮名(cl-15)などの文字列に付け,その文字列を強調する役割を果たす.

注1)

日本語組版において文中の一部の文字列を強調する方法としては,圏点を付ける方法以外に,その部分の書体を変更する(例えばゴシック体),文字の色を変更する(例えば赤色の文字にする),括弧類でくくる(例えば始めかぎ括弧[「] (LEFT CORNER BRACKET)及び終わりかぎ括弧[」] (RIGHT CORNER BRACKET),又は始め山括弧[〈] (LEFT ANGLE BRACKET)及び終わり山括弧[〉] (RIGHT ANGLE BRACKET)でくくる),傍線(又は下線)を付けるなどの方法がある.どの方式にするかは編集方針による.一般に書体を変更する方法や括弧類でくくる方法がよく使用されている.圏点を付ける方法はやや少ないが,漢文等では古くからで使用されており,歴史のある伝統的な方法である.

注2)

慣行として,圏点は,句点類(cl-06)読点類(cl-07)始め括弧類(cl-01)終わり括弧類(cl-02)などには付けない.

圏点の組版処理は,次のようにする(図 3.88).

圏点の配置例
図 3.88 圏点の配置例
  1. 圏点の文字サイズは,圏点を付ける対象となる親文字の文字サイズの1/2とする.

  2. 圏点の位置は,縦組では親文字の右側とし,横組では親文字の上側とし,親文字に接し,それぞれの中心をそろえて配置する.

  3. 圏点にどのような記号を付けるかは指定によるが,一般に縦組ではゴマ[] (SESAME DOT)横組ではビュレット[] (BULLET)が使用されている.

3.4 割注処理

3.4.1 割注の利用

割注とは,行の途中に挿入する挿入注)の一種で,2行に割って(割り書きという)挿入することから,その名前が付けられている.割注の使用頻度は多くないが,その該当用語が出てきた箇所に直接補足説明できることから,学習参考書,旅行ガイド,事典類,解説書などで利用されており,人物・用語等の簡単な紹介に重要な役割を果たしている(図 3.89).縦組での利用が多く,横組での例は非常に少ない.

割注の例
図 3.89 割注の例

注1)

割注については,JIS X 4051では“4.16 割注処理”に規定がある.

3.4.2 割注の文字サイズと行間など

割注の文字サイズは,指定によるが,一般に6ポイント程度の文字が使用されている(図 3.89).

割注そのものの行間は,一般に0である.つまり,行間をとらない(図 3.90).

割注は,図 3.90のように,通常,2行に割り書きし,割注全体の先頭及び末尾に,行送り方向の割注の幅と同じ文字サイズの始め小括弧[(] (LEFT PARENTHESIS)及び終わり小括弧[)] (RIGHT PARENTHESIS)でくくる形式が多い.したがって,割注を囲む括弧類(以下,割注始め括弧類(cl-28)及び割注終わり括弧類(cl-29)とよぶ)のサイズは,割注の文字サイズの2倍にする.なお,割注始め括弧類の前,及び割注終わり括弧類の後ろの漢字等,平仮名,片仮名との字間ベタ組とする.

注1)

割注を始め括弧類(cl-01)及び終わり括弧類(cl-02)でくくらずに,指定された一定の空き量をとる方法もある.

注2)

割注始め括弧類(cl-28)及び割注終わり括弧類(cl-29)と隣接する文字間の間隔についての処理方法の詳細は,3.9 文字クラスについてで説明する文字クラスに従い,表の形式にして附属書B 文字間の空き量で示す.

割注の指定例
図 3.90 割注の指定例

割注の中には始め括弧類(cl-01)終わり括弧類(cl-02)句点類(cl-06)読点類(cl-07)も使用される.これらの組版処理は,本文と同じである.

割注は,本文の1行の行送り方向の幅の中心と,割注の行送り方向の幅の中心をそろえて配置する.割注の2行の行送り方向の幅は,本文の行の幅より大きくなるが,はみ出しは両方に均等に出すことになる.この場合の行間は,割注のない部分の行間を基本版面として設定した行間とし,割注の部分は狭くなる(図 2.35及び図 3.89).したがって,基本版面を設定する際に,これを考慮し,行間を広めに設計する必要がある.割注は,横組に用いられる場合もあるが,その例はほとんど学習参考書や百科事典に限られる.

割注の2行の行長は,できるだけそろえる.本文の1行の中に割注がすべて配置できる場合は,2行に分割可能な箇所で,かつ割注全体の文字列の半分に最も近い位置で分割する(この場合の2行に分割するルール(分割可能箇所)も本文と同じである).ただし,割注の2行目の行長を1行目の行長より長くしない(図 3.91).

1行の中に割注がすべて配置できる場合の例
図 3.91 1行の中に割注がすべて配置できる場合の例

3.4.3 割注を本文の2行以上にわたって配置する処理

割注の挿入位置や分量によっては,本文の1行の中に割注がすべて配置できなく,割注を本文の2行又は3行以上にわたって配置する場合がある.この場合の文字列の配置順序及びそれぞれの割注の行長は,図 3.92又は図 3.93のようにする.

2行にわたって割注を配置する例
図 3.92 2行にわたって割注を配置する例
3行にわたって割注を配置する例
図 3.93 3行にわたって割注を配置する例

注1)

割注の利用は,そもそも人物や事項に簡単な説明を付けるもので,注記の字数がそれほど多くならない場合に利用する形式である.したがって,割注が本文の2行にわたって配置されることは,その挿入位置により頻出する.しかし,3行にわたって配置される例はほとんどない.このような注になるのであれば,別の形式の注にすることを検討する必要がある.

3.5 段落整形,そろえ及び段落末尾処理

3.5.1 段落先頭行の字下げ

ある意味のまとまりを持った複数の文で構成されている段落(意味上の段落)を示す場合に,通常,新しい段落で改行にしている.この際,段落先頭行の字下げ(JIS X 4051では“段落字下げ”という用語を使用している)については,次のような方法がある.なお,字下げする場合は,その段落で使用している文字サイズ全角アキが原則である.

注1)

段落先頭行の字下げについては,JIS X 4051では“4.17 段落整形処理”に規定されている.なお,段落整形とは,字下げ,字上げ,インデントなどの段落の書式をいう.

注2)

段落先頭行の字下げを全角とした場合の始め括弧類(cl-01)の組版処理については,本文書の3.1.5 行頭の​始め括弧類の​配置方法を参照.

  1. すべての段落の先頭行の字下げを行う.ほとんどの書籍・雑誌は,この方法を採用している(図 3.94).

    段落の先頭行の字下げを行った例
    図 3.94 段落の先頭行の字下げを行った例

    注1)

    改行にして始めかぎ括弧[「] (LEFT CORNER BRACKET)及び終わりかぎ括弧[」] (RIGHT CORNER BRACKET)でくくった会話などを“といった……”などと受けて続く場合は,文節が連続していると考え,段落の先頭行の字下げは行わないで天付きとする(図 3.95).横組の別行にした数式を受けて,改行で“となるので……”などと受ける場合も,同様に段落の先頭行の字下げは行わない.ただし,小説などでは,すべて段落の先頭行の字下げは行うという処理方法も行われている(図 3.96).

    会話の直後の行の配置例1
    図 3.95 会話の直後の行の配置例1
    会話の直後の行の配置例2
    図 3.96 会話の直後の行の配置例2
  2. すべての段落の先頭行の字下げを行わないで,天付きとする(図 3.97).横組などの一部の書籍・雑誌で体裁を優先して採用している例があるが,あまり読みやすいとはいえない.

    段落の先頭行の字下げを行わない例
    図 3.97 段落の先頭行の字下げを行わない例
  3. 段落の先頭行の字下げは原則として行うが,見出しの直後の段落に限り字下げを行わないで,天付きとする(図 3.98).字下げを行わない見出しと体裁をそろえるということもあり,横組の一部の書籍・雑誌などでこの方法が採用されている.

    見出しの直後の段落に限り字下げを行わない例
    図 3.98 見出しの直後の段落に限り字下げを行わない例

なお,箇条書きなどでは,逆に,段落の2行目以下の行頭を字下げするという方法も行われている(図 3.99).“問答形式(Q&A)”などとよばれる処理方法である.番号が付く場合など,この番号が目立つという効果がある.

箇条書きの配置例
図 3.99 箇条書きの配置例

注1)

箇条書きについては,JIS X 4051では“8.4 箇条書き処理”に規定がある.

3.5.2 字下げ字上げ

字下げは,版面(1段組の場合)又はの領域(多段組の場合)の行頭側の端から指定された量だけ行頭位置を下げる処理である.逆に行末側の端から指定された量だけ行末位置を上げる処理が字上げである.

字下げは,引用文を別行にして示す場合(図 3.100)や,別行の見出しで行う例がある.字上げは,別行の見出しなどで行う場合や引用文に例がある.

別行の引用文を字下げした例
図 3.100 別行の引用文を字下げした例

注1)

別行にする引用文では,本文と同じ文字サイズで字下げだけで本文との区別を表す方法と,文字サイズも本文よりは小さくする方法がある.前者の方法が多い.この場合,一般に本文の文字サイズの2倍の字下げとする例が多い.分量の多い引用文が数多く挿入される場合は,全角の字下げとして,さらに別行の引用文の前後を1行アキとする方法も行われている.文字サイズを本文より小さくして字下げを行う方法は,後注などの注の字下げと同様である(このような注の字下げについては,4.2.4 縦組又は横組の後注処理を参照).

3.5.3 そろえの処理

日本語組版でいう“そろえ”とは,1行の文字列について,指定した位置に文字の配置位置を合わせることである.見出しや詩などの比較的短い行をある一定の長さと位置に調整することである.次のような方法がある(図 3.101).指定された行長以下の文字列を処理する方法なので,見出しや,複数行からなるが短い文章で構成される“詩”などで,指定の位置にそろえる場合に利用されている.

そろえの配置例
図 3.101 そろえの配置例

注1)

そろえの処理については,JIS X 4051では“4.18 そろえ等の処理”に規定されている.

  1. 中央そろえ:隣接する文字の字間は,原則としてベタ組(和文と欧文との字間,始め括弧類(cl-01)の前,終わり括弧類(cl-02)の後ろなど附属書B 文字間の空き量に示した原則とする空き量が必要なときは,その空き量を入れる)とするか,又は明示的に指定された空き量がある場合はその空き量を挿入し,行頭側及び行末側の空き量を均等にし,文字列の中央を,行の中央の位置に合わせて配置する.

  2. 行頭そろえ:隣接する文字の字間は,原則としてベタ組(和文と欧文との字間,始め括弧類(cl-01)の前,終わり括弧類(cl-02)の後ろなど附属書B 文字間の空き量に示した原則とする空き量が必要なときは,その空き量を入れる)とするか,又は明示的に指定された空き量がある場合はその空き量を挿入し,文字列の先頭を行頭の位置に合わせ,1行に満たないときは行末側を空けて配置する.

  3. 行末そろえ:隣接する文字の字間は,原則としてベタ組(和文と欧文との字間,始め括弧類(cl-01)の前,終わり括弧類(cl-02)の後ろなど附属書B 文字間の空き量に示した原則とする空き量が必要なときは,その空き量を入れる)とするか,又は明示的に指定された空き量がある場合はその空き量を挿入し,文字列の末尾を行末の位置に合わせ,1行に満たないときは行頭側を空けて配置する.

  4. 均等割り:隣接する文字の字間は,原則としてベタ組(和文と欧文との字間,始め括弧類(cl-01)の前,終わり括弧類(cl-02)の後ろなど附属書B 文字間の空き量に示した原則とする空き量が必要なときは,その空き量を入れる)とするか,又は明示的に指定された空き量がある場合はその空き量を挿入し,そのうえで,行の調整を行う際に空ける調整が可能な箇所で字間を均等に空けて,文字列の先頭を行頭の位置に,文字列の末尾を行末の位置に合わせる.

注1)

そろえは,見出しやの項目の配置方法でいくつかの方法が行われている.例えば,横組の見出しは左右のバランスを考慮し中央そろえが多いが,行頭そろえにする例もある.

注2)

均等割りは,俳句を別行にして掲げる場合によく利用されている(図 3.102).

均等割りにした俳句の配置例
図 3.102 均等割りにした俳句の配置例

3.5.4 段落末尾処理

段落末尾処理とは,段落の最終行の文字数が,ある文字数未満になることを避けるための処理のことである.ウィドウ(widow)処理ともいう.

注1)

段落末尾処理については,JIS X 4051では“4.20 段落末尾処理”に規定されている.

注2)

日本語組版では,段落末尾処理はあまり重視されていない.しかし,段落の最終行が1字だけになる場合(これは許容している例が多い),もっと極端に改丁改ページで始まる直前のページに1字だけ配置されるという場合は,避けるようにする(図 3.103).

改ページで始まる直前のページに1字だけ配置された例 (これは避ける)
図 3.103 改ページで始まる直前のページに1字だけ配置された例(これは避ける)

3.6 タブ処理

3.6.1 タブ処理の利用

タブ処理とは,ある特定の文字列を行中の指定された位置に合わせて配置することである.1つあるいは複数の文字列を行の特定の位置に配置する場合に利用できる.形式のデータの配置,箇条書きなどに利用されている(図 3.104).

タブ処理の機能を使用して配置した例
図 3.104 タブ処理の機能を使用して配置した例

注1)

タブ処理については,JIS X 4051では“4.21 タブ処理”に規定がある.

タブ処理を行うためには,タブ位置及びそのタブ種(配置位置にどのようにそろえるかの形式)の指定,さらに,その指定位置に配置する文字列が必要である.そこで,タブ処理を行う文字列の前にタブ記号を挿入しておく必要がある.タブ記号の直後にある文字列がタブ処理を行う対象の文字列になる(図 3.105).そして,1行中に挿入したタブ記号の数だけのタブ位置とそのタブ種を指定する.

タブ記号とタブ処理の対象となる文字列
図 3.105 タブ記号とタブ処理の対象となる文字列

3.6.2 タブ処理で指定する配置位置にそろえる形式

タブ処理で指定する配置位置にどのようにそろえるかの形式(タブ種)としては,次のようなものが必要になる.

  1. 左(上)そろえタブ:タブ処理を行う対象の文字列の先頭をタブ位置に合わせて配置する(図 3.106).左そろえタブは横組の場合のタブ種,上そろえタブは縦組の場合のタブ種である.

    左(上)そろえタブの例
    図 3.106 左(上)そろえタブの例
  2. 右(下)そろえタブ:タブ処理を行う対象の文字列の末尾をタブ位置に合わせて配置する(図 3.107).右そろえタブは横組の場合のタブ種,下そろえタブは縦組の場合のタブ種である.

    右(下)そろえタブの例
    図 3.107 右(下)そろえタブの例
  3. 中央そろえタブ:タブ処理を行う対象の文字列の中央をタブ位置に合わせて配置する(図 3.108).

    中央そろえタブの例
    図 3.108 中央そろえタブの例
  4. 指定文字そろえタブ:タブ処理を行う対象の文字列の中にある指定された文字(例えばピリオド)の先頭をタブ位置に合わせて配置する(図 3.109).

    指定文字そろえタブの例
    図 3.109 指定文字そろえタブの例

3.6.3 タブ処理を行う対象の文字列の配置方法

行頭から,タブ記号で区切られた文字列と,タブ処理として指定された配置位置(タブ位置)を,順番に対応させて配置する.それぞれの文字列に含まれる始め括弧類(cl-01)終わり括弧類(cl-02)などの組版処理は,本文と同じである.

いくつかの配置例を示す.ただし,b以降は設計段階では予想しなかった配置となる場合が多く,一般に,タブ位置の設計のやり直しが必要になる.

  1. タブ処理の対象となる文字列が行の最初の文字列であれば,行頭に一番近いタブ位置にその文字列を合わせ,以下,順番に対応させて配置する(図 3.110).

    タブ処理による配置例1
    図 3.110 タブ処理による配置例1
  2. タブ処理の対象となる文字列が長くて,次にくるタブ位置をはみ出した場合は,その長い文字列の後ろのタブ処理の対象となる文字列は,そのはみ出した長い文字列の末尾以降にある最初のタブ位置が対応する(図 3.111).

    タブ処理による配置例2
    図 3.111 タブ処理による配置例2
  3. 指定位置にタブ処理の対象となる文字列を配置した結果,前の文字列と重なってしまった場合は,直前の文字列の末尾に続けて配置する(図 3.112).

    タブ処理による配置例3
    図 3.112 タブ処理による配置例3
  4. タブ処理の対象となる文字列に対応するタブ位置がない場合は,次行の先頭のタブ位置から順番に対応をとって配置する(図 3.113).

    タブ処理による配置例4
    図 3.113 タブ処理による配置例4

3.7 その他の行組版処理

3.7.1 添え字処理

添え字とは,文字のそばに付ける上付き文字又は下付き文字をいう.国際単位系(SI)の単位,数式,化学式等で使用されている.

注1)

添え字については,JIS X 4051では“4.13 添え字処理”に規定がある.

上付き文字は,一般に親文字の後ろに付くが,化学式では前に付く場合がある.下付き文字は,一般に親文字の後ろに付くが,化学式では前に付く場合がある.親文字と添え字との字間ベタ組にする.

添え字が付く例をいくつか掲げる(図 3.114).なお,添え字については,添え字が付く親文字を含め,この文書では親文字群中の文字(添え字付き)(cl-21)として扱う.

添え字の配置例
図 3.114 添え字の配置例

注1)

親文字群中の文字(添え字付き)(cl-21)と隣接する文字間の間隔についての処理方法の詳細は,3.9 文字クラスについてで説明する文字クラスに従い,表の形式にして附属書B 文字間の空き量に示す.

添え字の文字サイズ及び親文字に対する添え字の行送り方向の配置位置については,JIS X 4051では,“処理系定義とする”となっている.添え字の文字サイズは,親文字のサイズにもよるが,一般に親文字の60%くらいがよいであろう.

なお,親文字群中の文字(添え字付き)(cl-21)の文字列の字間で2行に分割してはならない.また,その文字列の字間は,行の調整処理で字間を空ける箇所にはしない.

注1)

縦組の中に添え字が付いた文字列(親文字群中の文字(添え字付き)(cl-21))を配置する場合は,文字を時計回りに90度回転し,配置する.文字列が短い場合は縦中横にして配置してもよい.

注2)

親文字の後ろに下付き上付きとが2つ付く場合がある.この場合は,数式では親文字と下付きとをベタ組で配置し,その後ろにベタ組で上付きを配置する方法が一般的である.化学式でも同様であるが,式の意味から上付きも親文字とベタ組で配置する場合もある.

3.7.2 振分け処理

振分けとは,1行の途中に複数の言葉や文を配置する処理である.複数の選択肢を示す場合などに利用されている(図 3.115).学習参考書,マニュアル,解説書などで使用している例がある.振分けを行う場合,複数の行を括弧類でくくることも多い.

振分けの例
図 3.115 振分けの例

振分け処理は,一般に次のように行っている(図 3.116).以下では,振分けするそれぞれの文字列を振分け行とよぶ.

  1. 振分けに使用する文字は,その段落で使用している文字サイズとするが,やや小さい文字サイズにしたり,書体を変える場合もある.

  2. 同一の振分け処理の中のすべての振分け行の先頭は,そろえる.

  3. 振分けの行長は,同一の振分け処理の中で最も長い振分け行の行長を振分け行長とする.ただし,振分けの行長を指定し,長い同一の振分け行を折り返して複数の行にすることもある.この場合の2行目以下の行頭は指定による.同一の振分け行とする文字列中に改行の指定がある場合は,その指定箇所で振分け行を分割する.この場合の行頭は,振分け行の1行目の位置とそろえる.また,同一の振分け行を複数の行に分割した場合の行間は0とする.

  4. 異なる振分け行の行送り方向の行間は,指定による.

  5. 同一振分け処理に含まれる行送り方向の幅(の合計)の中心と,本文の行の中心とをそろえて配置する.

  6. 振分けの前後を括弧類で囲む場合,括弧類の行送り方向の幅は,振分け行の行送り方向の幅(の合計)とそろえる.

  7. 同一の振分けは,一体として扱い,本文の複数の行にわたって配置してはならない.

振分けの配置方法
図 3.116 振分けの配置方法

振分けを含む段落の行間は,指定による.そこに配置される振分けの内容を考慮して指定する必要がある.

振分けは割注と異なり,一般に行送り方向のサイズが大きくなる.そこで,版面又はの領域の外側へのはみ出しは認められていない.版面又は段の領域の範囲内に配置する.

3.7.3 字取り処理

日本人名の名簿を一覧にする場合など,行中の文字列の一部について全長を指定する例がある.このような場合に,行中の指定された文字列を,字間を調整して,字詰め方向について指定された長さにする処理が字取り処理である(図 3.117).人名など字数の異なる文字列を指定した一定の長さでそろえたい場合に利用できる.

字取り処理の例1
図 3.117 字取り処理の例1

横組などでは,例えば,章番号などの後ろに続く文字列だけを,字取り処理する例がある.例えば,2字の文字列の字取りは,空き過ぎになるので例外的に柱の文字サイズの6倍とし,3字から6字までの文字列の字取りを柱の文字サイズの7倍とする(図 3.118).この例では,7字以上は,ベタ組とする.

字取り処理の例2
図 3.118 字取り処理の例2

字取り処理は,次のように行う.

  1. 字取りの全長の指定は,そこに使用されている文字サイズの整数倍とする.

  2. 指定された文字列について,字間を均等に空け,字詰め方向の先頭から末尾までを,指定された長さにする.ただし,次のような箇所は,空ける対象としない

    1. 2行に分割してはならない箇所.連数字中の文字(cl-24)の字間,欧文用文字(cl-27)の字間,同一の分離禁止文字(cl-08)の字間など.これらの文字列は一体として扱いたいからである.

      注1)

      始め括弧類(cl-01)の前,終わり括弧類(cl-02)の後ろなど行の調整処理で空ける対象箇所としない字間も問題となる.これらの箇所は,議論の分かれるところだが,字取り処理で空ける対象箇所としてよいだろう.ただし,始め括弧類(cl-01)の後ろ及び終わり括弧類(cl-02)の前は,2行に分割してはならない箇所なので,字取り処理で空ける対象箇所としない.次に,すべての字間を空けた例,ここで説明した方法,始め括弧類(cl-01)及び終わり括弧類(cl-02)の前後をすべて空けない例を図 3.119に示す.

      始め括弧類及び終わり括弧類を含んだ文字列の字取り例
      図 3.119 始め括弧類及び終わり括弧類を含んだ文字列の字取り例
    2. 欧文間隔(cl-26)和字間隔(cl-14)など空白を挿入してある箇所は,その空白の前及び後ろの2箇所ではなく,空白の前(又は後ろ)だけとする.空白の前後2箇所で空けると空き過ぎになる.

  3. 指定された文字列が1字の場合など,字間を空ける箇所がないときは,文字列の後ろを空けておく.

3.7.4 等号類と演算記号の処理

理工学書だけでなく,一般の本でも,等号[=] (EQUALS SIGN),ほとんど等しい[≒] (APPROXIMATELY EQUAL TO OR THE IMAGE OF),正符号[+] (PLUS SIGN),負符号[−] (MINUS SIGN)などの数学記号が使用されている.日本語組版では,等号,ほとんど等しいなどと,正符号,負符号などでは組版処理方法が異なる.そこで,この文書では,等号の類似記号を等号類(cl-17)に,正符号などの類似記号を演算記号(cl-18)に分けて,それらに限り,処理方法を解説する.

注1)

等号類(cl-17)及び演算記号(cl-18)にどのような記号が含まれるかは,3.9 文字クラスについてで解説する.

注2)

理工学書などでは,水平の罫線を使用した分数(やぐら組ともよばれている),根号式,積分記号,直和記号(シグマ)なども使用される.これらの記号は,一般書ではそれほど使用されていないので,この文書では,これらの処理は範囲としない.

等号類(cl-17)及び演算記号(cl-18)の組版処理は,次のようにする.

  1. 等号類(cl-17)及び演算記号(cl-18)の字幅は,全角とする(図 3.120).

  2. 別行としないで,行の途中に配置する等号類(cl-17)及び演算記号(cl-18)は,その前後に配置する連数字中の文字(cl-24)欧文用文字(cl-27)及び親文字群中の文字(添え字付き)(cl-21)との字間をベタ組とする(図 3.120).なお,数式の先頭及び/又は末尾が連数字中の文字(cl-24)又は欧文用文字(cl-27)の場合は,漢字等(cl-19)平仮名(cl-15)及び片仮名(cl-16)と数式との間は,四分アキとする.

    行の途中に配置する等号類及び演算記号の配置例
    図 3.120 行の途中に配置する等号類及び演算記号の配置例

    注1)

    漢字等(cl-19)平仮名(cl-15)及び片仮名(cl-16)の前後に等号類(cl-17)又は演算記号(cl-18)がくる場合も,その字間はベタ組とする(図 3.121).ただし,“これは5となり”のように演算記号(cl-18)連数字中の文字(cl-24)が連続する文字列,又は“これはaとなり”のように演算記号(cl-18)と量を示す欧文用文字(cl-27)が連続する文字列を配置する場合は,前に配置する漢字等(cl-19)平仮名(cl-15)及び片仮名(cl-16)と演算記号との字間は四分アキとした方がよい(図 3.121).

    漢字等,平仮名及び片仮名の前後に統合類又は演算記号を配置した例
    図 3.121 漢字等,平仮名及び片仮名の前後に統合類又は演算記号を配置した例
  3. 別行とする数式,化学式などに配置する等号類(cl-17)連数字中の文字(cl-24)欧文用文字(cl-27)及び親文字群中の文字(添え字付き)(cl-21)との字間は,四分アキとする.別行とする数式,化学式などに配置する演算記号(cl-18)と,連数字中の文字(cl-24)欧文用文字(cl-27)及び親文字群中の文字(添え字付き)(cl-21)との字間は,ベタ組とする.

    別行式に配置する等号類及び演算記号の配置例1
    図 3.122 別行式に配置する等号類及び演算記号の配置例1

    注1)

    別行とする数式化学式などは,横組では版面又は段の領域の左右中央に配置する例が多い.縦組で時計回りに90度回転させて数式,化学式などを配置する場合は,行頭から指定した字下げした位置に配置する例が多い.

    注2)

    別行とする数式などでは,連数字中の文字(cl-24)及び欧文用文字(cl-27)等号類(cl-17)の前後の字間をベタ組とする方法や二分アキとする方法もある.また,等号類(cl-17)の前後の字間を四分アキ又は二分アキとした場合は,演算記号(cl-18)連数字中の文字(cl-24)及び欧文用文字(cl-27)との前後の字間を四分アキとする方法もある.

    別行式に配置する等号類及び演算記号の配置例2
    図 3.123 別行式に配置する等号類及び演算記号の配置例2
  4. 等号類(cl-17)及び演算記号(cl-18)は,その前後に配置する連数字中の文字(cl-24)欧文用文字(cl-27)及び親文字群中の文字(添え字付き)(cl-21)などとの字間で2行に分割してよい.

    注1)

    別行式で,2行に分割する位置をある程度任意に選択できる場合は,まず等号類(cl-17)の前で2行に分割するとよい.それができない場合は,演算記号(cl-18)の前で2行に分割するとよい.

    注2)

    数式,化学式に配置する中点[・] (KATAKANA MIDDLE DOT)始め括弧類(cl-01)及び終わり括弧類(cl-02)は,等号類(cl-17)又は演算記号(cl-18)の前後に空き量を確保する場合を除き,中点[・] (KATAKANA MIDDLE DOT)の前後,始め括弧類(cl-01)の前及び終わり括弧類(cl-02)の後ろはベタ組とする.

3.8 行の調整処理

3.8.1 行の調整処理の必要性

禁則処理その他の要因により行長に過不足が出る場合は,行の調整処理を行う.段落内では,分割禁止とされていない箇所で文字列を分割し,それぞれの行を構成していく.この際,段落末尾の1行の行長に満たない行以外の行は,指定された行長にし,段落末尾の1行の行長に満たない行以外の行頭及び行末の位置を所定の位置に配置する必要がある.段落末尾の1行の行長に満たない行は,隣接する文字の字間に附属書B 文字間の空き量に示した原則とする空き量を挿入するか,又は指定された空き量がある場合はその空き量を挿入する以外は,原則としてベタ組にして文字列の先頭を行頭にそろえて配置し,文字列の末尾は行末にそろえる必要はない.

注1)

欧文組版においてみられるragged right (flush left),ragged left (flash right),ragged centerとよばれる方法は,日本語組版,特に書籍の本文においては,一般に行われていない.書籍の本文における段落の処理は,欧文組版でいう“justification”が原則である.なお,欧文組版の場合のjustificationは,主に単語間の空き量(語間)を増減して1行の行長をそろえるのに対し,日本語組版では,欧文間隔(cl-26)だけでなく,以下に述べるように多くの箇所を調整に利用している.

注2)

段落の最終行は,1行の行長以下であれば,特に調整の必要はない.ただし,最終行が行長よりわずかに長く,後述する始め括弧類(cl-01)終わり括弧類(cl-02)などの前後の空き量を詰めて行長にそろえる処理が可能な場合は,行長の調整処理が行われることになる.

注3)

段落を処理対象とした行の調整処理とは処理対象が異なるが,指定された行長以下の1行の文字列の位置を指定した位置に合わせる方法については,3.5.3 そろえの処理で解説する.

行の調整処理が必要となる要因は様々であるが,主なものに次のような例がある.

  1. 連数字中の文字(cl-24)欧文用文字(cl-27)など字幅が全角でない文字・記号を混用する(図 3.124).

    連数字中の文字,欧文用文字を使用した例
    図 3.124 連数字中の文字,欧文用文字を使用した例
  2. 約物が連続する.例えば,終わり括弧類(cl-02)句点類(cl-06)が連続した場合は,終わり括弧類(cl-02)句点類(cl-06)及び空き量の合計は1.5倍となる(図 3.125).ただし,終わり括弧類(cl-02)句点類(cl-06),さらに始め括弧類(cl-01)が連続した場合は,これら約物の字幅と空き量の合計は2倍となるので,過不足はでない(図 3.125).

    約物が連続した例
    図 3.125 約物が連続した例
  3. 文字サイズの異なる文字を混用する(図 3.126).

    括弧内の文字サイズを1段階小さくした例
    図 3.126 括弧内の文字サイズを1段階小さくした例

    注1)

    参照ページの表示,用語の説明などにおいて括弧を付けて補足説明する場合,基本版面の文字サイズよりは1段階小さい文字サイズにする例がある.

  4. 行頭禁則行末禁則又は分割禁止を回避する(図 3.33).

3.8.2 詰める処理と空ける処理

行の調整処理は,規定されている空き量を確保した箇所又はベタ組の字間で調整する.その方法としては,次がある.

  1. 規定されている空き量を詰める処理追込み処理).追込み処理では,読点類(cl-07)又は終わり括弧類(cl-02)の後ろの二分アキや,始め括弧類(cl-01)の前の二分アキ,欧文間隔(cl-26)などの空き量を規定の範囲内で詰める処理を行う.

  2. 字間を空ける処理追出し処理).追出し処理では,欧文間隔(cl-26)など規定の範囲内で空けることが許されている箇所や,行の調整処理で字間を空ける処理を避けるとされていない箇所の字間について空ける処理を行う.

通常,詰める処理(追込み処理)を優先し,それで処理できない場合は空ける処理(追出し処理)を行う.詰める処理(追込み処理)を優先するのは,ベタ組の箇所はできるだけ空けないという考え方による.

注1)

句点類(cl-06)及び読点類(cl-07)の行頭禁則を回避する方法としてぶら下げ組がある.この方法は,JIS X 4051では規定していないが,その“解説”では説明が行われている.

ぶら下げ組は,句点類(cl-06)及び読点類(cl-07)に限り,版面に接して,指定の行長よりはみ出して配置する方法である(図 3.127).ベタ組の字間を空ける調整が避けられるとして,書籍等でも採用されている.しかし,欧文組では原則としてぶら下げ組は採用されていないので,和文と欧文との混植になじまない,また,ぶら下げ組は本来,活字組版において調整の作業を軽減するために採用されていた方法である,との反対意見がある.なお,図 3.127において,1行目末尾及び5行目末尾のように,行末の18字目に配置できる場合は,そのまま配置する.DTPなどでは,このような句読点を3行目のようにぶら下げ組にする処理を行っている例があるが,不必要な処理といえよう.

ぶら下げ組の例
図 3.127 ぶら下げ組の例

注2)

欧文間隔(cl-26)の空き量を規定の範囲内で詰める処理又は空ける処理についての次項以下での処理方法は,日本語の書籍の中に欧字が混植される場合を前提にしている.欧文間隔(cl-26)の空き量は,一般的にいえば,使用する欧字の書体,文字サイズや行間なども考慮する必要がある.また,詰める処理は行わないで,まず最小の空き量(例えば四分アキ)で処理し,空ける処理だけを行う方法もある.

3.8.3 詰める処理の優先順位

詰める処理(追込み処理)を行う場合は,通常,優先順位と詰める限界を決めて行う.詰める処理は,次の順序で行う.

注1)

JIS X 4051では割注の調整方法も規定しているが,ここでは説明がやや複雑になるので除いた.

注2)

行の調整処理の際に詰める処理(追込み処理)が可能な箇所の詳細は,3.9 文字クラスについてで説明する文字クラスに従い,附属書D 行の調整処理で​詰める処理が​可能な箇所の表4で示す.

  1. 欧文間隔(cl-26)を,最小で四分アキまで文字サイズ比で均等に詰める.

  2. 行末に配置する終わり括弧類(cl-02)読点類(cl-07)及び句点類(cl-06)の後ろの二分アキをベタ組にする.

  3. 行末に配置する中点類(cl-05)の前及び後ろの四分アキを一緒にベタ組にする.

  4. 行中の中点類(cl-05)の前後の四分アキを,最小でベタ組まで文字サイズ比で均等に詰める.

  5. 行中の始め括弧類(cl-01)の前側,並びに終わり括弧類(cl-02)及び読点類(cl-07)の後ろ側の二分アキを,最小でベタ組まで文字サイズ比で均等に詰める.

    注1)

    句点類(cl-06)の後ろの二分アキは,文の区切りとしての役割が大きいので,行末に配置する場合を除いて,調整には使用しない.

    注2)

    読点類(cl-07)と,始め括弧類(cl-01)終わり括弧類(cl-02)では,その役割が異なることから,始め括弧類の前,終わり括弧類の後ろの二分アキを詰める調整を,読点類の後ろの二分アキを詰める調整より優先して処理している例もある.

    注3)

    始め括弧類(cl-01)の前の二分アキ,終わり括弧類(cl-02)の後ろ及び読点類(cl-07)の後ろの二分アキを,ベタ組まで詰めるのは詰め過ぎであるという考えから,詰める限界を最小で四分アキまでとして処理している例もある.

  6. 平仮名(cl-15)片仮名(cl-16)漢字等(cl-19)などと,連数字中の文字(cl-24)欧文用文字(cl-27)又は単位記号中の文字(cl-25)との字間の四分アキを,最小で八分(全角の8分の1)アキまで文字サイズ比で均等に詰める.

    注1)

    漢字等(cl-19)などと,欧文用文字(cl-27)連数字中の文字(cl-24)又は単位記号中の文字(cl-25)との四分アキは,固定した空き量として,調整には使用しない例もある.

なお,JIS X 4051では,行末に配置する終わり括弧類(cl-02)読点類(cl-07)及び中点類(cl-05)の後ろをベタ組とし,行末に配置する句点類(cl-06)の後ろは二分アキとすることから,次の順序で処理するように規定している.

注1)

JIS X 4051で規定している行の調整処理の際に詰める処理(追込み処理)が可能な箇所の詳細は,3.9 文字クラスについてで説明する文字クラスに従い,表の形式にして附属書D 行の調整処理で​詰める処理が​可能な箇所の表5で示す.

  1. 欧文間隔(cl-26)を,最小で四分アキまで文字サイズ比で均等に詰める.

  2. 中点類(cl-05)の前後の空き量を,最小でベタ組まで文字サイズ比で均等に詰める.

  3. 始め括弧類(cl-01)の前側,並びに終わり括弧類(cl-02)及び読点類(cl-07)の後ろ側の二分アキを,最小でベタ組まで文字サイズ比で均等に詰める.

  4. 平仮名(cl-15)片仮名(cl-16)漢字等(cl-19)などと,連数字中の文字(cl-24)欧文用文字(cl-27)又は単位記号中の文字(cl-25)との字間の四分アキを,最小で八分アキまで文字サイズ比で均等に詰める.

3.8.4 空ける処理の優先順位

空ける処理(追出し処理)を行う場合も詰める処理(追込み処理)と同様,優先順位と空ける限界を決めて行う.JIS X 4051では,次の順序で処理するように規定している.

  1. 欧文間隔(cl-26)を,最大で二分アキまで文字サイズ比で均等に空ける.

  2. 平仮名(cl-15)片仮名(cl-16)漢字等(cl-19)などと,連数字中の文字(cl-24)欧文用文字(cl-27)又は単位記号中の文字(cl-25)との字間の四分アキを,最大で二分アキまで(又は三分アキまで)文字サイズ比で均等に空ける.

    注1)

    詰める処理と同様に,漢字等(cl-19)などと,欧文用文字(cl-27)連数字中の文字(cl-24)又は単位記号中の文字(cl-25)との字間の四分アキは,固定した空き量として,空ける調整でも使用しないで処理している例がある.

  3. a及びb以外の行の調整処理で字間を空ける処理を避けるとされていない箇所(空ける処理が可能な箇所)の字間を,最大で四分アキまで文字サイズ比で均等に空ける.

  4. a,b,cで調整できない場合は,a,b,cに加え,分割禁止とされていない文字間を均等に空ける.

    注1)

    JIS X 4051ではdの処理に加えて,欧文用文字(cl-27)の字間を含め,均等に空けるかどうかは,処理系定義とする,となっている.

    注2)

    行の調整処理の際に空ける処理(追い出し処理)が可能な箇所の詳細は,3.9 文字クラスについてで説明する文字クラスに従い,表の形式にして附属書E 行の調整処理で​空ける処理が​可能な箇所で示す.

3.9 文字クラスについて

3.9.1 文字・記号により振る舞い方は異なる

文字や記号を行に配置する場合,次のような点でその振る舞い(配置方法)が異なる.

  1. 文字・記号の字幅は,全角か,半角か,又はそれ以外か.

  2. 行頭に配置してよいか,又は禁止するのか.配置してよい場合,どのように配置するか.

  3. 行末に配置してよいか,又は禁止するのか.配置してよい場合,どのように配置するか.

  4. 文字・記号が並んだ場合,その字間はベタ組にするか,又は一定の空き量をとるのか.例えば,漢字等(cl-19)平仮名(cl-15)が並んだ場合,その字間はベタ組であり,平仮名(cl-15)の後ろに欧文用文字(cl-27)がきた場合,その字間は四分アキとなる.

  5. 文字が並んだ場合,その字間で2行に分割してよいか.例えば,連数字中の文字(cl-24)が並んだ場合,その字間では2行に分割してはならない.

  6. 行の調整処理の際に,その並んだ文字の字間を使用してよいか.例えば,字間を詰めてよいか,逆に字間を空けてよいか.なお,調整処理の優先順位と調整量の限界も問題となる.

3.9.2 文字・記号を振る舞い方により分ける

組版処理を行う場合,前項で述べたような事項について,性格を同じにする文字・記号ごとにグループに分け,文字クラスとして管理する方法がある.

JIS X 4051でも,“6.1.1 文字クラス”に文字クラスが示されている.なお,JIS X 4051では,“ここに挙げた文字以外を,それぞれの文字クラスに追加するか否かは,処理系定義とする”と備考に書かれている.

注1)

JIS X 4051では,各文字クラスに含まれる文字・記号を特定する資料として,その附属書に各文字クラスに含まれる文字・記号とJIS X 0213との対応表が“附属書1”として掲げられている.

この文書における文字クラスは,JIS X 4051における文字クラス分けを一部修正し,次のようにする.なお,附属書A 文字クラス一覧に,各文字クラスに含まれている文字・記号とISO/IEC 10646(UCS)のAnnex Aで規定されている“基本日本語文字集合”(UCSのコレクション285)及び“拡張非漢字集合”(UCSのコレクション286)に含まれる非漢字との対応を示す.

  1. 始め括弧類(cl-01)

    例)

    ‘“(〔[{〈《「『【

    など

  2. 終わり括弧類(cl-02)

    例)

    ’”)〕]}〉》」』】

    など

    注1)

    JIS X 4051では,読点[、] (IDEOGRAPHIC COMMA)及びコンマ[,] (COMMA)については終わり括弧類と同様な配置法となるので,文字クラスとしては終わり括弧類に含めている.しかし,この文書では,読点及びコンマは読点類(cl-07)として文字クラスを独立させ,解説する.

  3. ハイフン類(cl-03)

    例)

    ‐〜

    など

  4. 区切り約物(cl-04)

    例)

    ?!

    など

  5. 中点類(cl-05)

    例)

    ・:;

  6. 句点類(cl-06)

    例)

    。.

  7. 読点類(cl-07)

    例)

    、,

  8. 分離禁止文字(cl-08)

    例)

    —…‥

    など

  9. 繰返し記号(cl-09)

    例)

    ヽヾゝゞ々

    など

    注1)

    繰返し記号[々] (IDEOGRAPHIC ITERATION MARK)などは,JIS X 4051では,行頭禁則和字に含まれているが,この文書では,独立した文字クラスとした.

    注2)

    繰返し記号[々] (IDEOGRAPHIC ITERATION MARK)を行頭禁則の対象としない方法がある.この場合は,漢字等(cl-19)の文字クラスとする.

  10. 長音記号(cl-10)

    例)

    注1)

    長音記号[ー] (KATAKANA-HIRAGANA PROLONGED SOUND MARK)は,JIS X 4051では,行頭禁則和字に含まれているが,この文書では,独立した文字クラスとした.

    注2)

    JIS X 4051では,処理系定義として,長音記号[ー] (KATAKANA-HIRAGANA PROLONGED SOUND MARK)を行頭禁則和字から除くことは認められている.

    注3)

    長音記号[ー] (KATAKANA-HIRAGANA PROLONGED SOUND MARK)を行頭禁則の対象としない場合は,長音記号は,片仮名(cl-16)の文字クラスとする.

  11. 小書きの仮名(cl-11)

    例)

    ぁぃぅぇぉァィゥェォっゃゅょッャュョ

    など

    注1)

    小書きの片仮名ツ[ッ] (KATAKANA LETTER SMALL TU)などは,JIS X 4051では,行頭禁則和字に含まれているが,この文書では,独立した文字クラスとした.したがって,JIS X 4051でいう“行頭禁則和字”は,繰返し記号(cl-09)長音記号(cl-10)及び小書きの仮名(cl-11)の3つに分解されたことになる.

    注2)

    JIS X 4051では,処理系定義として,小書きの仮名(ぁぃぅァィゥなど)を行頭禁則和字から除くことは認められている.

    注3)

    小書きの仮名を行頭禁則の対象としない場合は,そこに含まれる小書きの平仮名は平仮名(cl-15)の文字クラス,小書きの片仮名は片仮名(cl-16)の文字クラスとする.

  12. 前置省略記号(cl-12)

    例)

    ¥$£#

    など

  13. 後置省略記号(cl-13)

    例)

    °′″℃¢%‰

    など

  14. 和字間隔(cl-14)

    例)

    U+3000(IDEOGRAPHIC SPACE)

  15. 平仮名(cl-15)

    例)

    あいうえおかがきぎ

    など

    注1)

    JIS X 4051で,漢字など(1.~12.以外の和字)と平仮名が別のクラスになっているのは,ルビの親文字からのはみ出しがあった場合,そのはみ出しを掛けてよいかどうかで差があるからである.

  16. 片仮名(cl-16)

    例)

    アイウエオカガキギ

    など

    注1)

    片仮名は,JIS X 4051では,漢字などと同じ文字クラス(1.~12.以外の和字)に含まれている.しかし,この文書では,ルビのはみ出しがあった場合,平仮名と同様に掛かってよいとしたことから独立した文字クラスとした.

  17. 等号類(cl-17)

    例)

    =≠<>≦≧⊆⊇∪∩

    など

    注1)

    数式などに使う演算記号(+-÷×等)や等号類(=≠<>≦≧⊆⊇∪∩等)は,JIS X 4051では漢字などと同じ文字クラス(1.~12.以外の和字)又は欧文用文字に含まれている.しかし,欧字やアラビア数字と連続した場合の扱いは,漢字とは異なるので,次項の演算記号とともに新たな文字クラスを作成した.

    注2)

    “∪∩∧∨⊕⊗”は,これまでの組版上の慣習的処理から等号類に含めている.

  18. 演算記号(cl-18)

    例)

    +-÷×

    など

  19. 漢字等(cl-19)

    例)

    亜唖娃阿哀愛挨〃仝〆♂♀

    など

    注1)

    JIS X 4051の文字クラス名は,“1.~12.以外の和字”である.

  20. 合印中の文字(cl-20)

    の参照のために該当する項目の直後の行中に配置した合印中の文字である(4.2.2 注の番号).

  21. 親文字群中の文字(添え字付き)(cl-21)

    注1)

    JIS X 4051の名称は,“添え字付き親文字群中の文字”である.親文字群とは,親文字及びそれに付随するルビ,添え字又は圏点を含めた文字群のことである.

  22. 親文字群中の文字(熟語ルビ以外のルビ付き)(cl-22)

    注1)

    JIS X 4051の名称は,“熟語ルビ以外のルビ付き親文字群中の文字”である.

  23. 親文字群中の文字(熟語ルビ付き)(cl-23)

    注1)

    JIS X 4051の名称は,“熟語ルビ付き親文字群中の文字”である.

  24. 連数字中の文字(cl-24)

    連数字として扱われる連続した数字(アラビア数字)及び小数点のピリオド,並びに位取りのコンマ及び空白のことである.

  25. 単位記号中の文字(cl-25)

    ここでいう単位記号は,国際単位系(SI)として使用されているラテン文字又はギリシャ文字を組み合わせて単位を示すものである.

    注1)

    全角の文字の外枠にラテン文字やアラビア数字などを組み合わせた単位記号がある(全角単位字).このような単位記号は,ここでいう単位記号中の文字には含めない.なお,全角単位字は,主に縦組で使用するもので,横組で使用するのは,体裁がよくないので避けた方がよい(図 3.128).

    全角単位字(上側)と欧文用文字(下側)を用いた単位記号の例
    図 3.128 全角単位字(上側)と欧文用文字(下側)を用いた単位記号の例
  26. 欧文間隔(cl-26)

  27. 欧文用文字(cl-27)

    注1)

    欧文用文字(cl-27)には,欧文として使用する括弧類などの欧文の約物を含む.なお,これらは和文でも欧文でも使用している種類がある.しかし,それらの字幅や字形は異なることが多い.例えば,始め小括弧(始め丸括弧)[(] (LEFT PARENTHESIS)及び終わり小括弧(終わり丸括弧)[)] (RIGHT PARENTHESIS)は,和文用と欧文用とでは,字幅が異なるだけではなく(和文用は文字の外枠の行送り方向の中央,欧文用は並び線ディセンダラインが基準),円弧の深さ(フォントにもよるが,一般に和文用は円弧が深く,欧文用は浅い),字形(フォントにもよるが,和文用は線の太さの変化が小さく,欧文用は変化が大きい)といった違いがある.これらにつき,どの部分に和文用,どの部分に欧文用を使用するかは指定による.和文中は和文用を,欧文中は欧文用を使用するのが原則であるが,判断に迷う例もある.例えば,“エディター(editor)は……”のように和文中に英語の綴りを括弧内に示す例は多い.この始め小括弧(始め丸括弧)[(] (LEFT PARENTHESIS)及び終わり小括弧(終わり丸括弧)[)] (RIGHT PARENTHESIS)は,和文か欧文かということである.この場合の始め小括弧(始め丸括弧)[(] (LEFT PARENTHESIS)及び終わり小括弧(終わり丸括弧)[)] (RIGHT PARENTHESIS)は和文としてよいであろう.

  28. 割注始め括弧類(cl-28)

    例)

    (〔[

    など

  29. 割注終わり括弧類(cl-29)

    例)

    )〕]

    など

    注1)

    割注始め括弧類(cl-28)又は割注終わり括弧類(cl-29)は,割注を囲むために用いる括弧類及び空き量のことである.一般に使用する括弧類と組版処理が異なるので,別の文字クラスにしている.

  30. 縦中横中の文字(cl-30)

3.9.3 文字クラスの配置方法

文字クラスごとに,行頭・行末に配置してよいか,禁止するか,さらに行頭・行末にきた場合の配置法や,それぞれが並んだ場合の文字間の空き量は,前に配置される文字クラスと後ろに配置される文字クラスの組合せ(2次元の表)で示すことができる.JIS X 4051では,表5に“(文字間の)空き量”として示されている.

注1)

2次元の表に示す場合,各文字クラスの他に,“行頭”(前に配置される文字クラスの欄)及び“行末”(後ろに配置される文字クラスの欄)の項目が必要になる.そして,行頭又は行末の配置を禁止する場合は,JIS X 4051では“行頭”及び“行末”の欄に×印で示している.

また,文字クラスの文字・記号が並んだ場合,その字間で2行に分割が可能か,行の調整処理の際に字間を空けてよいかどうかも,各文字クラスの組合せ(2次元の表)で規定できる.このような事項についても,JIS X 4051では2次元の表で示している.2行に分割が可能かどうかは表6,行の調整処理の際に字間を空けてよいかどうかは表7に示されている.

注1)

文字クラスの文字・記号が並んだ場合,行の調整処理の際にその字間を詰めてよいかどうかも各文字クラスの組合せ(2次元の表)で規定できる.しかし,JIS X 4051では,そのような表は示されていない.文章で示されている.

この文書における,それぞれの文字クラスの文字・記号が並んだ場合の文字間の原則的な空き量の表を附属書B 文字間の空き量に掲げる.

この文書における,それぞれの文字クラスの文字・記号が並んだ場合に,その字間で2行に分割が可能かどうかを示す表を附属書C 文字間での分割の可否に掲げる.

この文書における,それぞれの文字クラスの文字・記号が並んだ場合に,行の調整処理の際に字間を詰めてよいかを示す表を附属書D 行の調整処理で​詰める処理が​可能な箇所,行の調整処理の際に字間を空けてよいかを示す表を附属書E 行の調整処理で​空ける処理が​可能な箇所に掲げる.

第4章 見出し・注・図版・表・段落の配置処理


4.1 見出し処理(改ページ処理も含む)

4.1.1 見出しの種類

見出しは,組版処理の方法で分けると,次の4つになる.

  1. 中扉又は半扉

  2. 別行見出し

  3. 同行見出し

  4. 窓見出し

注1)

中扉及び半扉については,JIS X 4051では“8.2 中扉処理”に規定がある.

注2)

別行見出し,同行見出し及び窓見出しについては,JIS X 4051では“8.3 見出し処理”に規定がある.

注3)

見出しにも約物は使用される.これらの処理は,本文と同じである.しかし,見出しでは文字サイズが大きくなることから,始め括弧類(cl-01)の前の二分アキや,終わり括弧類(cl-02)及び読点類(cl-07)の後ろの二分アキを特別にベタ組又は四分アキにすることも行われている.

注4)

雑誌などでは,縦組を基本とする場合でも,見出しを強調するために大きな文字サイズで横組にして掲げる例もある(極端な場合は角度を付けて斜めにして掲げる場合もある).しかし,書籍では,一般にこのような方法は採用していない.

中扉は,書籍の内容を大きく区分する場合に用いる.標題のために1ページを用い(改丁とする),裏面は白ページにする.標題の他に,執筆者名や図版などを掲げる場合もある(図 4.1).事典などでは,本文とは別の用紙を使用する例もある.

中扉の例
図 4.1 中扉の例

半扉は,中扉を簡略にしたもので,裏面を白ページとしないで,裏面から本文を開始する.

多くの書籍では中扉又は半扉を付けている.大きく内容を区切る要素がない場合は,前付の直後,つまり本文の先頭に書名を中扉として掲げることもよく行われている.

別行見出しは,独立した行として見出しを掲げたものである.見出しの直後に本文を続けて配置する.大見出しや中見出しは,この形式である(図 4.2).

別行見出しの例
図 4.2 別行見出しの例

注1)

見出しは,内容を区分するまとまりに付ける標題である.内容の区分は,一般に階層構造をとっており,上位のレベルから中扉(又は半扉)となり,以下は大見出し,中見出し,小見出しとよばれている.

注2)

見出しの階層構造をどのようにするかは,書籍の内容による.一般に3段階又は4段階程度に止めておくのが内容理解の面から望ましいという意見がある.

注3)

段組の場合は,別行見出しを複数の段にまたがって配置する方法がある.“段抜き”という.

段抜きの別行見出しの例
図 4.3 段抜きの別行見出しの例

同行見出しは,見出しに続く文章を改行することなく,見出しの直後に続ける形式の見出しである(図 4.4).同行見出しは,小見出しに利用されている.なお,小見出しは別行見出しとすることもある.

同行見出しの例
図 4.4 同行見出しの例

窓見出しは,同行見出しを少し変形した形式で,見出しに続く文章を改行することなく,見出しの直後に続けるが,見出しの後ろを2行又は3行にする(図 4.5).窓見出しは,小見出しに利用されている.

窓見出しの例
図 4.5 窓見出しの例

4.1.2 別行見出しの構成

別行見出しの構成については,JIS X 4051では大見出し,中見出し及び小見出しについて,それぞれラベル名番号見出し文字列及び副題で構成するとしている(図 4.6).ただし,ラベル名,番号及び副題は,必須要素ではなく,省略してもよいとなっている.

別行見出しの構成
図 4.6 別行見出しの構成

なお,これ以外に見出しの前後に記号を付ける,あるいは罫線を見出しの前後に配置する,罫線で見出しを囲むなどといったことも行われている.

4.1.3 見出しにアクセントを付ける

見出しは,階層構造を示しているわけであるから,それぞれのレベルに応じた表示体裁にする必要がある.見出しについては,次のような事項で見出しのレベルに応じた表示体裁にしている.

  1. 使用する文字サイズ

    見出しのレベルに応じた文字サイズにする場合,例えば,大見出し,中見出し,小見出しとあったときは,小見出しは,本文の文字サイズ(例:9ポイント)より1段階大きく(例:10ポイント),中見出しは小見出しより1段階大きく(例:12ポイント),大見出しは中見出しより1段階大きくする(例:14ポイント).この例に従った文字サイズの見出し例を図 4.7に示す.

    見出しの文字サイズに変化を付けた例
    図 4.7 見出しの文字サイズに変化を付けた例

    注1)

    文字サイズに段階を付ける方法としては,JIS X 4051では,参考として次の2つの方法を紹介している.

    1. JIS Z 8305(活字の基準寸法)の表1に規定されているポイントの大きさの種類として掲げられている文字サイズのうち,左欄に掲げられている種類を基準として段階を選択する方法.[左欄に掲げられている種類は,6ポイント以上についていえば,6,7,8,9,10(以上は1ポイント差),12,14,16,18,20(以上は2ポイント差),24,28,32,36,40ポイント(以上は4ポイント差)である.]

    2. 基準となる文字サイズの一定の比率で大きくしていく方法.この場合は,15~20%くらいずつ増大するのがよい.

    注2)

    小見出しでは,例えば,基本版面の文字サイズを9ポイントとした場合,小見出しの書体を本文の明朝体とは異なるゴシック体にしたときは,文字サイズを1段階下げて,8ポイントとする方法もある.

  2. 使用する書体

    本文と同じ明朝体とする方法と,ゴシック体にする方法とがある.なお,これ以外の書体にする例もあるが,その例は少ない.

    注1)

    本文が8ポイントや9ポイントの場合,明朝体のウェイトはL(細明朝体)かそれよりやや高くしている例が多い.この場合,見出しの文字サイズを大きくしたときは,一般に本文と同じウェイトではやや弱くなるので,ウェイトをやや太いものに変えることも必要になる(図 4.8).

    見出しの明朝体のウェイトに変化を付けた例
    図 4.8 見出しの明朝体のウェイトに変化を付けた例
  3. そろえ(字送り方向の配置位置)

    横組の大見出しや中見出しは,中央そろえにする例が比較的多い.これに対して,縦組では,行頭そろえとし,一般に字下げを行う.

    注1)

    字下げをする場合,大きな見出しから小さな見出しを順次下げていく.下げていく量の差は,基本版面で設定した文字サイズで2字(2倍)くらいにしている.例えば,基本版面の文字サイズを9ポイントとした場合,大見出しは9ポイントの4字(4倍),中見出しは9ポイントの6字(6倍),小見出しは9ポイントの8字(8倍)とする.

    注2)

    見出しを字下げする場合,見出しの先頭と本文の文字位置とのそろえが問題となる.できるだけ基本版面で設定した文字位置ともそろえた方が望ましい.そこで,本文がベタ組であることを前提にすると,見出しの字下げは,基本版面で設定した文字サイズの整数倍に設定することが望ましい(図 4.9).

    見出しを字下げした例
    図 4.9 見出しを字下げした例
  4. 行送り方向の見出しの占める領域行取り

    各ページで行を配置していく場合,基本版面で設定した行位置にそろった方が望ましい.そこで,行送り方向の見出しの占める領域は,基本版面で設定した行位置を基準にして設定する方法が行われている.このような設定方法を行取りという.行取りの組版処理については問題が多いので,詳細は4.1.6 行取りの処理例及び4.1.7 行取り処理した見出しがページ末にきた場合の処理で解説する.

  5. 見出しの配置される部分の開始方法(改ページなど)

    改ページなどの組版処理については,4.1.4 改丁・改ページ・改段処理で解説する.

  6. 見出しのレベルの表示とは直接には関係しないが,見出しでは2字や3字といった極端に字数が少ない場合がある.そこで,見出しの字数に応じてアキ組にする例がある.図 4.10にいくつかの例を掲げておく.

    見出しをアキ組にした例
    図 4.10 見出しをアキ組にした例
  7. その他,罫線で飾りを付ける,記号を付けるなど

4.1.4 改丁・改ページ・改段処理

大見出しなどでは,区切りを明確にするために新しいページから始める方法も行われている.次のような処理が必要になる.

注1)

新しいページから開始する処理については,JIS X 4051では“8.1 改丁・改ページ・改段処理”に規定がある.

  1. 必ず奇数ページから開始する.改丁という.中扉,半扉,大見出しなどで採用されている.

    注1)

    書籍は,表(おもて)面を1ページとして開始する.したがって,縦組の右綴じの場合は,左ページから開始する(左ページおこしという)が改丁になり(図 4.11),横組の左綴じの場合は,右ページから開始する(右ページおこしという)と改丁になる.

    改丁の例 (縦組)
    図 4.11 改丁の例(縦組)
  2. 偶数ページか奇数ページかに関わらず,新しいページから開始する.改ページという.大見出しなどで採用されている.

  3. 必ず偶数ページから開始する.雑誌などで新しい記事を見開きページで開始する場合などに採用されている.縦組の右綴じの場合は,右ページから開始する(右ページおこし),横組の左綴じの場合は,左ページから開始する(左ページおこし)となる.

  4. 段組の場合,新しい段から開始する.改段という.

  5. 前の文章に続ける(図 4.12).“なりゆき”という.中見出しや小見出しは,一般に“なりゆき”で処理している(中見出しは改ページとすることもある).“なりゆき”の場合でも,位置により,たまたま小見出しなどが新しいページの先頭に配置されるケースもある.また“なりゆき”で配置した見出しの位置がページ末又は段の末尾になった場合も,体裁がよくないので,次のページの先頭又は段の先頭に見出しを移動することがある(詳細は4.1.7 行取り処理した見出しがページ末にきた場合の処理).

    “なりゆき”の見出しの例
    図 4.12 “なりゆき”の見出しの例

4.1.5 改ページ等の直前ページの処理

改丁・改ページ・改段処理を行う場合,その直前のページの処理が問題となる(最終ページも同じ扱いとなる).次のようにする.

  1. 1段組の改丁・改ページの場合,改丁・改ページの指定直前に配置した行などの末尾の後ろは空けておけばよい(図 4.13).

    改ページの直前ページの処理例 (1段組)
    図 4.13 改ページの直前ページの処理例(1段組)
  2. 改段の場合,その指定直前に配置した行などの末尾の後ろは空けておけばよい.

  3. 縦組の段組の場合,上段から下段に行を順次配置していく(図 4.14).基本版面で指定された各段に配置する行数はそろえないでよい.

    縦組の段組の場合における改ページ等の直前ページの処理例
    図 4.14 縦組の段組の場合における改ページ等の直前ページの処理例
  4. 横組の多段組の場合,基本版面で指定された各段に配置する行数をそろえる.ただし,そのページに配置する総行数を段数で割り切れなく半端が出る場合は,その半端の不足行は最も右にくる段末を空ける(図 4.15).

    横組の段組の場合における改ページ等の直前ページの処理例
    図 4.15 横組の段組の場合における改ページ等の直前ページの処理例

4.1.6 行取りの処理例

見出しを配置する行送り方向の領域設定で,基本版面で設定した行位置を基準にして設定する方法が行取りである.この場合,見出しの行送り方向に占める領域は,“行の幅×行数+行間×(行数-1)”となる.しかし,見た目には,ページ(又は段)の途中に見出しを配置する場合は,その領域の前及び後ろの行間が加わり,ページ(又は段)の先頭に見出しを配置する場合は,その領域の後ろの行間が加わった大きさとなる.

別行見出しの配置を行取りの考え方で設定する方法には,次のようなものがある.

  1. 基本版面で設定した2行以上の複数行の領域の中央に配置する.例えば,基本版面で設定した3行の中央に配置する場合は,“3行取り中央”という.いくつかの配置例を図 4.16以下に示す.なお,以下の図版において,グレーの長方形は本文の文章を示し,見出しのバックにある点線の長方形は基本版面で設定した文字及び行の配置位置を示すものである.

    注1)

    副題サブタイトル)の文字サイズは,主見出しの文字サイズの2/3くらいがよい.一体として見えるように,主見出しとの行送り方向の空き量も狭くし,例えば,主見出しの文字サイズの1/2くらいにする.字詰め方向の位置も行頭そろえの場合は,主見出しより副題を下げ,中央そろえの場合は副題も中央そろえとする.主見出しと副題は一体として扱い,2ページ又は2段にわたって分割してはならない.

    注2)

    見出しを折り返す場合,折返し箇所は,見出しの字下げの量とのバランスをとり(字下げを行った見出しの末尾が基本版面で設定した行末付近にまでになるのは体裁がよくない),また,文章の内容から判断して行う.例えば,固有名詞などを途中で分割しないようにする.助詞を行頭に配置することも望ましくない.その行間は,見出しが一体として見えるように狭くする.例えば見出し文字列の文字サイズの三分アキ又は二分アキとする.折り返す行頭も1行目より下げる.折り返した見出しは一体として扱い,2ページ又は2段にわたって分割してはならない.

  2. 基本版面で設定した2行以上の複数行の領域の中央に配置し,その前又は後ろに基本版面で設定した行数で空き量を設定する.例えば,基本版面で設定した1行の空き量をとる場合は,1行アキという.いくつかの配置例を図 4.21以下に示す.

  3. 基本版面で設定した2行以上の複数行の領域の指定した位置に見出しを配置する.この場合,見出しの文字サイズ+前の空き量+後ろの空き量の合計が,基本版面で設定した2行以上の複数行の領域の合計と一致していなければならない.いくつかの配置例を図 4.24以下に示す.

  4. 1行の見出しを基本版面で設定した行位置に配置し,その前を1行(又は複数行)空ける(複数行空ける例は少ない).この配置方法は小見出しの場合に利用されている.いくつかの配置例を図 4.26以下に示す.

  5. 行取りで配置するレベルの異なった見出しが複数あった場合,見出しのレベルに応じて行取り数を変える.また,見出しは単独で掲げる場合と,レベルの異なる見出しを連続して掲げる場合がある.この場合,同一のレベルの見出しについて,単独で掲げるときの見出しの行送り方向の空き量と,連続して掲げるときの見出しの行送り方向の空き量をできるだけそろえた方がよい.したがって,同一のレベルの見出しについて,単独で掲げるときの見出しの行取りと,連続して掲げるときの見出しの行取りを変える場合がある.その例を図 4.29に示す.

  6. 見出しを基本版面で設定した複数行の領域に配置するが,複数行の行送り方向の中央に配置するのではなく,配置する行数とその前又は後ろの空き量を指示する方法もある.その例を図 4.30以下に示す.

    指定した複数行の中央に配置した例1 (見出しがページの中ほどにきた場合)
    図 4.16 指定した複数行の中央に配置した例1(見出しがページの中ほどにきた場合)
    指定した複数行の中央に配置した例2 (見出しがページの先頭にきた場合)
    図 4.17 指定した複数行の中央に配置した例2(見出しがページの先頭にきた場合)
    指定した複数行の中央に配置した例3  (縦組の1段組にのみ許される見出しが偶数ページの末尾にきた場合)
    図 4.18 指定した複数行の中央に配置した例3(縦組の1段組にのみ許される見出しが偶数ページの末尾にきた場合)
    指定した複数行の中央に配置した例4 (副題が付いた見出しがページの中ほどにきた場合)
    図 4.19 指定した複数行の中央に配置した例4(副題が付いた見出しがページの中ほどにきた場合)
    指定した複数行の中央に配置した例5 ​(2行になった見出しがページの中ほどにきた場合)
    図 4.20 指定した複数行の中央に配置した例5​(2行になった見出しがページの中ほどにきた場合)
    指定した行の中央に配置し,前を空けた例1 (見出しがページの中ほどにきた場合)
    図 4.21 指定した行の中央に配置し,前を空けた例1(見出しがページの中ほどにきた場合)
    指定した行の中央に配置し,前を空けた例2 (見出しがページの先頭にきた場合)
    図 4.22 指定した行の中央に配置し,前を空けた例2(見出しがページの先頭にきた場合)
    指定した行の中央に配置し,後ろを空けた例​ (見出しがページの先頭にきた場合)
    図 4.23 指定した行の中央に配置し,後ろを空けた例​(見出しがページの先頭にきた場合)
    指定した複数行の指定位置に配置した例1 (見出しがページの中ほどにきた場合)
    図 4.24 指定した複数行の指定位置に配置した例1(見出しがページの中ほどにきた場合)
    指定した複数行の指定位置に配置した例2 (見出しがページの先頭にきた場合)
    図 4.25 指定した複数行の指定位置に配置した例2(見出しがページの先頭にきた場合)
    見出しの前を1行アキにして配置した例1 (見出しがページの中ほどにきた場合)
    図 4.26 見出しの前を1行アキにして配置した例1(見出しがページの中ほどにきた場合)
    見出しの前を1行アキにして配置した例2 (見出しがページの先頭にきた場合)
    図 4.27 見出しの前を1行アキにして配置した例2(見出しがページの先頭にきた場合)
    見出しの前を1行アキにして配置した例3  (見出しが偶数ページの末尾にきた場合(縦組の1段組の場合に限る))
    図 4.28 見出しの前を1行アキにして配置した例3(見出しが偶数ページの末尾にきた場合(縦組の1段組の場合に限る))
    大・中・小見出しの行取りの設定例
    図 4.29 大・中・小見出しの行取りの設定例
    配置する行数とその前又は後ろの空き量を指示した設定例1 (見出しがページの中ほどにきた場合)
    図 4.30 配置する行数とその前又は後ろの空き量を指示した設定例1(見出しがページの中ほどにきた場合)
    配置する行数とその前又は後ろの空き量を指示した設定例1 (見出しがページの先頭にきた場合)
    図 4.31 配置する行数とその前又は後ろの空き量を指示した設定例1(見出しがページの先頭にきた場合)

4.1.7 行取り処理した見出しがページ末にきた場合の処理

行取り処理した見出しがページ末(又はページ先頭)にきた場合の処理については,体裁を考慮して次のように処理する.

  1. 前項のd以外の場合,ページ末に指定された行数が確保できないときは,その行取りの設定がされた見出し全体を次ページの冒頭に配置する.前のページ末は,空けたままにしておく(dの場合は4.1.8 小見出しの前を1行アキにした場合の処理).

  2. ページ末に指定された行数は確保できるが,見出しの後ろに本文の行が1行も配置できない場合,縦組の奇数ページ,横組の奇数ページ及び横組の偶数ページのときは,その行取りの設定がされた見出し全体を次ページの冒頭に配置する(図 4.32).前のページ末は,空けたままにしておく.縦組の偶数ページの場合は,ページ末に見出しを配置する.

    縦組の奇数ページ末の見出しを次ページに配置した例
    図 4.32 縦組の奇数ページ末の見出しを次ページに配置した例

    注1)

    縦組の偶数ページの場合,ページ末に見出しを配置しても見開きとなり,次の奇数ページが連続するからである(図 4.33).ただし,奇数ページと同様に,次ページに配置する方法もある.

    縦組の偶数ページ末に見出しを配置した例
    図 4.33 縦組の偶数ページ末に見出しを配置した例
  3. 行取り処理した見出しが段の領域の末尾にきた場合は,体裁がよくないので,次の段の先頭に配置する.前段の末尾は空けておくのは体裁がよくないので,なんらかの処理を行い,空けないようにするのが望ましいが,やむを得ない場合は空けておく.

4.1.8 小見出しの前を1行アキにした場合の処理

見出しの前を1行アキに設定した小見出しがページ先頭にきた場合は,1行アキの処理の違いから次のような方法がある.

  1. 見出しの前を1行アキに設定した小見出しがページ先頭にきた場合,常に小見出しの前を1行アキにする.小見出しと1行アキはセットであり,これを一体に扱うという考え方からである.

    注1)

    この方針の場合,前のページ末の状態としては,(1)ページ末まで本文が配置されている.(2)1行アキになっている.(3)2行アキになっている,がある.(1)を除き,(2)及び(3)は二重に1行アキを行うことになる(図 4.34).

    見出しの前を1行アキに設定した小見出しがページ先頭にきた場合の配置例1
    図 4.34 見出しの前を1行アキに設定した小見出しがページ先頭にきた場合の配置例1
  2. 見出しの前を1行アキに設定した小見出しがページ先頭にきた場合,常に小見出しの前を1行アキにしない.ページの先頭では,その前に余白があるので,1行アキにする必要はない,という考え方からである.

    注1)

    この方針の場合,前のページ末の状態としては,(1)ページ末まで本文が配置されている.(2)1行アキになっている.(3)2行アキになっている,がある.(1)は1行アキがどちらのページにもなく,1行アキは(2)及び(3)では前のページ末で行われることになる(図 4.35).

    見出しの前を1行アキに設定した小見出しがページ先頭にきた場合の配置例2
    図 4.35 見出しの前を1行アキに設定した小見出しがページ先頭にきた場合の配置例2
  3. 見出しの前を1行アキに設定した小見出しがページ先頭にきた場合,前のページ末まで本文が配置されているときは,1行アキにする.前のページ末で1行アキ又は2行アキになっている場合は,1行アキにしない.いってみれば,“なりゆき”で処理するという方法である(図 4.36).

    見出しの前を1行アキに設定した小見出しがページ先頭にきた場合の配置例3
    図 4.36 見出しの前を1行アキに設定した小見出しがページ先頭にきた場合の配置例3

4.1.9 同行見出しの処理

同行見出しは,小見出しに利用されている.いくつかの同行見出しの配置例を次に掲げる.同行見出しと次に続く本文との空き量は,一般に基本版面の文字サイズの全角アキとする.なお,同行見出しは,ページ末及び段組において段末に配置してよい.

  1. 本文と同じ文字サイズにし,書体をゴシック体にする(図 4.37).

    同行見出しの配置例1
    図 4.37 同行見出しの配置例1
  2. 本文の文字サイズより1段階小さな文字サイズにし,書体をゴシック体にする(図 4.38).

    同行見出しの配置例2
    図 4.38 同行見出しの配置例2
  3. 本文と同じ文字サイズ及び書体にする.ただし,先頭に付くアラビア数字又は欧文用文字(cl-27)の番号をゴシック体又はウェイトの太い書体にし,やや目立つようにする(図 4.39).

    同行見出しの配置例3
    図 4.39 同行見出しの配置例3

4.1.10 見出しの処理

窓見出しも小見出しに利用される.窓見出しでは,ラベル名や番号を付けない.次のように処理する(図 4.40).

注1)

窓見出しは,まとまりがある小見出しの区分が明確になり,新書判(105mm×173mm)とよばれる啓蒙書のシリーズでよく利用されている.

窓見出しの例
図 4.40 窓見出しの例
  1. 窓見出しの文字は,本文より1段階小さくするか同じ文字サイズで,書体をゴシック体にする.

  2. 窓見出しの行数は,最大3行とし,1行の字数は最大で10字くらいとすることが望ましい.JIS X 4051では,“窓見出しの文字数が6字までは1行,20字までは2行,21字以上は3行とすることを既定値とする”と規定している.窓見出しの行数を2行にする場合は,窓見出しの字数の1/2の位置で折り返し,窓見出しの行数を3行にする場合は,窓見出しの字数の1/3及び2/3の位置で折り返す.不足分は,最終行の末尾を空ける.窓見出しを2行又は3行にする場合の行間は,窓見出しの文字サイズの四分アキくらいが望ましい.

  3. 窓見出しの字下げは,基本版面の文字サイズの二分アキくらいがよく,窓見出しの字詰め方向の領域は,基本版面の文字サイズの整数倍とする.窓見出しと本文との空き量は,基本版面の文字サイズの全角以上,2倍未満とする.

  4. 窓見出しが1行の場合は,2行取りの中央に配置し,窓見出しに続く本文は2行配置する.窓見出しが2行又は3行の場合は,3行取りの中央に配置し,窓見出しに続く本文は3行配置する.

    窓見出しが1行の配置例
    図 4.41 窓見出しが1行の配置例
    窓見出しが2行又は3行の配置例
    図 4.42 窓見出しが2行又は3行の配置例
  5. 窓見出しは,ページ末及び段組において段末に配置してよい.ただし,配置する行数が不足する場合は,次ページ又は次段に窓見出しを追い出し,そのページ又はその段の末尾は空けておく.1つの窓見出しを2つのページ又は2つの段にまたがって配置してはならない.

    注1)

    2行の窓見出しがページ末にきた場合,基本版面の3行分の領域が確保できないときは,2行分の領域で配置する方法もある.

4.1.11 段抜きの見出しの処理

段組における複数の段の領域にわたって配置する段抜きの別行見出しは,次のように処理する.

注1)

段組の書籍では,開始ページの大見出しなどは,一般に基本版面で設定した段数を使った段抜きにしている.雑誌の場合は,開始ページのタイトルなどは,一般に基本版面で設定した段数を使った段抜きにしているが,中見出しなどでは,基本版面で設定した段数より少ない段数を使った段抜きにしている例がある.

  1. 基本版面で設定した段数にする段抜きの別行見出しは,一般に改ページ又は改丁で開始する先頭ページに配置する.しかし,ページの途中に配置する場合もある.この場合は,基本版面で設定した段数より少ない段数を使った段抜きの別行見出しを含め,本文は,別行見出しを“かべ”として,その前で折り返すようにする(図 4.43).

    段抜きの別行見出しの前で本文は折り返す例1
    図 4.43 段抜きの別行見出しの前で本文は折り返す例1
  2. 段抜きの見出しの前で折り返す場合,行数に半端が出るときは,その半端の不足行は,最も後ろになる段を空ける(図 4.44).縦組では最下段,横組では最右段を空ける.

    段抜きの別行見出しの前で本文は折り返す例2
    図 4.44 段抜きの別行見出しの前で本文は折り返す例2
  3. 基本版面で設定した段数より少ない段抜きの別行見出しは,ページの途中に配置される場合が多い.この場合の配置位置,つまり,どの段から開始するかは,次のように処理する.

    1. 段の領域に配置していった結果,段抜きの別行見出しが版面内の先頭の段に出現した場合は,先頭の段を開始する段とする(図 4.45).

      段抜きの別行見出しを開始する段の例1
      図 4.45 段抜きの別行見出しを開始する段の例1
    2. 段の領域に配置していった結果,段抜きの別行見出しが版面内の2段目以降の段に出現した場合は,出現した段又はその上の段を開始する段とする.出現位置が段の領域の前(例えば1/2未満の位置)にきた場合は,すぐ上の段とする(図 4.46).出現位置が段の領域の後ろになる場合は,出現した段とする(図 4.47).ただし,配置した結果,段抜きの別行見出しが版面の領域をはみ出した場合は,上の段にする(図 4.48).

      段抜きの別行見出しを開始する段の例2
      図 4.46 段抜きの別行見出しを開始する段の例2
      段抜きの別行見出しを開始する段の例3
      図 4.47 段抜きの別行見出しを開始する段の例3
      段抜きの別行見出しを開始する段の例4
      図 4.48 段抜きの別行見出しを開始する段の例4
  4. 段抜きの別行見出しは,段の末尾に配置してはならない.基本版面で設定した段数にする段抜きの別行見出しは,次ページの先頭に配置する.前のページ末は,改丁・改ページの直前のページと同じ処理を行う.基本版面で設定した段数より少ない段抜きの別行見出しは,配置位置を変更する(開始する段を1段下にする).

4.2 注の処理

4.2.1 注の種類

日本語組版で利用されている注を表す形式としては,始め小括弧[(] (LEFT PARENTHESIS)及び終わり小括弧[)] (RIGHT PARENTHESIS)内に補足する方法や割注以外に次がある.

  1. 後注(こうちゅう):縦組でも横組でも利用される形式で,段落の後ろ,項・節・章の後ろ又は本全体の本文の後ろに掲げる注である.縦組では,この後注が最も多い(図 4.49).横組では脚注に続いて使用例が多い(図 4.50).

    縦組における後注の例
    図 4.49 縦組における後注の例
    横組における後注の例
    図 4.50 横組における後注の例
  2. 頭注(縦組):縦組において,基本版面の天側に掲げられる注である.基本版面の設計段階であらかじめ注のための領域を天側に確保し,ページ(又は見開き)を単位として,その範囲にある項目に関連した注を設定した領域内に配置していく(図 4.51).頭注は,例えば,古典の注釈本において,文中の語句に説明を施す場合によく利用されている.この場合,版面内を上中下の3つの領域に分け,一番上の領域を注,中央領域に古典の原文,下端の領域に翻訳した現代文を掲げるという形式も行われている.

    縦組における頭注の例
    図 4.51 縦組における頭注の例
  3. 脚注(横組):脚注は,基本版面の地側に掲げられる注である(図 4.52).横組では,脚注の利用が最も多い.

    横組における脚注の例
    図 4.52 横組における脚注の例
  4. 脚注(縦組):縦組の脚注は,基本版面の設計段階であらかじめ注のための領域を基本版面の地側に確保し,そこに配置していく.頭注の形式に似ているが,注の配置位置を下部にした形式である(図 4.53).古典などの注釈本や啓蒙的な本で,専門的な事項の説明を施す場合などに利用されている.この形式の注を採用した場合で図版を配置するときは,図版のサイズにもよるが,できるだけ,注の領域に図版も配置するようにしている.

    縦組における脚注の例
    図 4.53 縦組における脚注の例
  5. 傍注(縦組):縦組において,見開きを単位として,その範囲にある項目に関連した注を,見開きの左ページ(奇数ページ)の小口側に掲げる注である(図 4.54).縦組の傍注の使用例は少ないが,本文の流れを阻害しないで,かつ,関連項目の近くに注を掲げることができるので,もっと利用が増えてもよい形式である.

    縦組における傍注の例
    図 4.54 縦組における傍注の例
  6. 傍注(横組):横組おける傍注は,サイドノートとよばれており,基本版面の設計段階であらかじめ注のための領域を小口側に確保し,ページを単位として,その範囲にある項目に関連した注をそこに配置していく(図 4.55).注だけでなく,この領域に図版等も配置される.横組おける傍注の位置を小口側でなく,ページの右側とした例もある(図 4.56).横組の傍注の使用例は多くないが,図版等が入る啓蒙的な本で利用されている.

    横組における傍注の例1 (傍注を小口側に配置)
    図 4.55 横組における傍注の例1(傍注を小口側に配置)
    横組における傍注の例2 (傍注をページの右側に配置)
    図 4.56 横組における傍注の例2(傍注をページの右側に配置)

注1)

注の処理については,JIS X 4051では“9 注の処理”に規定があり,後注(縦組・横組),脚注(横組),傍注(縦組)の処理法が規定されている.

注2)

注にも約物は使用される.これらの処理は本文と同じである.

注3)

書籍の本文における段落の処理と同様に,注の処理でも欧文組版でいう“justification”が原則である.したがって,本文と同様に,注においても行の調整処理が必要になる.その方法も本文と同じである.

注4)

縦組における傍注は,見開きを1つのページと考えれば,横組における脚注を縦組に応用した形式ということができよう.

注5)

上記に掲げた注の形式以外に,学習参考書や歴史の教科書などで人物や事項の簡単な説明,古典の現代文への翻訳などを行間に配置する例がある.このように行間に配置する注の形式もある(図 4.57).行間注などとよばれている.

行間に配置した注の例
図 4.57 行間に配置した注の例

注6)

どのような注の方式を選択するかは,その書籍における注の主な目的,注の分量,注の内容などによる.一般に,注は,参照したい際にすぐに参照できるように,本文の該当箇所のできるだけ近くに配置することが望ましい.しかし,注はとりあえず飛ばして,本文だけを読んでいく場合もあるので,本文だけを読んでいく際に阻害しないような場所に注を配置する,ということも考慮する必要がある.

4.2.2 注の番号

注は,本文の該当箇所との関連を示さないで,そのページにある項目に関連した注を配置する例もある.しかし,多くは本文の該当箇所との関連を示す注の番号を付け,関連を示す方法をとっている.

注1)

縦組の頭注・脚注,横組の傍注などに,本文の該当箇所との関連を示さないで,そのページにある項目に関連した注を配置する例がある.

注2)

注の番号には,アラビア数字(縦組・横組),漢数字(縦組)がよく使用されている.この他に,*,**,…,とアステリスク[*] (ASTERISK)の個数で示す方法,さらに,アステリスク[*] (ASTERISK),ダガー[†] (DAGGER),ダブルダガー[‡] (DOUBLE DAGGER),段落記号[¶] (PILCROW SIGN),節記号[§] (SECTION SIGN),双柱[‖] (DOUBLE VERTICAL LINE TO),番号記号[#] (NUMBER SIGN)で順序を示す方法がある.

注3)

注の番号は,アラビア数字又は漢数字を使用した場合,その前後に括弧類を付ける形式もとられている.縦組では,前に始め小括弧[(] (LEFT PARENTHESIS)を,後ろに終わり小括弧[)] (RIGHT PARENTHESIS)を付ける形式が多く,横組では,後ろにのみ終わり小括弧[)] (RIGHT PARENTHESIS)を付ける形式が多い.

注4)

縦組で注の番号にアラビア数字を用いた場合は,一般に縦中横にしている(図 4.58).

アラビア数字の注の番号を縦中横にした例
図 4.58 アラビア数字の注の番号を縦中横にした例

注5)

縦組で注の番号に漢数字を用いた場合は,文字を変形し,上下の文字の外枠のサイズを50%にした漢数字を使用する例が多い.このような文字は平字(ひらじ)とよばれている(図 4.59).

注の番号に平字の漢数字を使用した例
図 4.59 注の番号に平字の漢数字を使用した例

本文中の該当項目に付けた注の番号を合印(あいじるし)という.文字クラスとしては,合印中の文字(cl-20)となる.

注の番号の開始方法には,いくつかの方針がある.後注の場合は,配置位置にもよるが,章,節などを単位として,章や節が変わるたびに1から開始する形式が多い.縦組の傍注は,見開き単位で開始する形式が多く,横組の脚注は,ページ単位で開始する形式が多い.

頭注(縦組),脚注(縦組),傍注(横組)では,注の番号を付けずに,該当項目を見出し項目としてゴシック体にして冒頭に掲げる形式もとられている(図 4.60).

脚注(縦組)で冒頭の項目名をゴシック体にした例
図 4.60 脚注(縦組)で冒頭の項目名をゴシック体にした例

4.2.3 合印の処理

縦組又は横組の合印合印中の文字(cl-20))は,該当項目に接して,その右側(縦組)又は上側(横組)の行間に配置する方法と,該当項目の後ろの行中に配置する方法がある.

注1)

合印中の文字(cl-20)を該当項目の後ろの行中に配置する場合,文末のときは,一般に句点類(cl-06)の前に配置する.句点類(cl-06)の後ろに配置する方法もあるが,その例は少ない.

該当項目の右側(縦組)又は上側(横組)に配置する場合は,次のようにする(図 4.61図 4.62).

縦組の合印中の文字を右側の行間に配置する例
図 4.61 縦組の合印中の文字を右側の行間に配置する例
横組の合印を上側の行間に配置する例
図 4.62 横組の合印を上側の行間に配置する例
  1. 文字サイズは,6ポイントくらいとする.

  2. 縦組の場合,合印中の文字(cl-20)の最下端と該当項目の最下端とをそろえる.横組の場合,合印中の文字(cl-20)の最右端と該当項目の最右端とをそろえる.そろえた結果,行頭側に付く合印中の文字(cl-20)が版面又は段の領域よりはみ出す場合は,このはみ出しは禁止されているので,合印中の文字(cl-20)の先頭を行頭にそろえる.この場合,該当項目の最下端又は最右端よりはみ出してもよい.

  3. 合印中の文字(cl-20)が付く該当項目は,2行に分割可能な箇所では2行に分割してよいが,合印中の文字(cl-20)始め括弧類(cl-01)及び終わり括弧類(cl-02)を含めて一体として扱い,その字間では2行に分割してはならない.

  4. 合印中の文字(cl-20)が付く場合でも,その行間は変更しない.

  5. 版面又は段の先頭の行に合印中の文字(cl-20)が付く場合,合印中の文字(cl-20)は,版面の外側に接して配置する.(図 4.61図 4.62

縦組において,合印中の文字(cl-20)を該当項目の後ろの行中に配置する場合は,次のようにする(図 4.63).

縦組の合印中の文字を該当項目の後ろの行中に配置する例
図 4.63 縦組の合印中の文字を該当項目の後ろの行中に配置する例
  1. 合印中の文字(cl-20)文字サイズは,基本版面の文字サイズより1段階又は2段階小さくする.

  2. 合印中の文字(cl-20)の行における行送り方向の文字の配置位置は,行の右端にそろえて配置する.

  3. 合印中の文字(cl-20)の前後は,合印中の文字(cl-20)の後ろ側に始め括弧類(cl-01)が配置される場合を除いて,ベタ組とする(附属書B 文字間の空き量).

  4. 合印中の文字(cl-20)始め括弧類(cl-01)及び終わり括弧類(cl-02)を含めて一体として扱い,その字間では2行に分割してはならない.また,行の調整処理で字間を空けてはならない.また,合印中の文字(cl-20)の前とその前に配置される文字・記号との字間も同様とする.

横組において,合印中の文字(cl-20)を該当項目の後ろの行中に配置する場合は,次のようにする(図 4.64).

横組の合印中の文字を該当項目の後ろの行中に配置する例
図 4.64 横組の合印中の文字を該当項目の後ろの行中に配置する例
  1. 合印中の文字(cl-20)に使用する文字は,添え字の上付き文字と同じとする.

  2. 合印中の文字(cl-20)の前後は,合印中の文字(cl-20)の後ろ側に始め括弧類(cl-01)が配置される場合を除いて,ベタ組とする.

  3. 合印中の文字(cl-20)始め括弧類(cl-01)及び終わり括弧類(cl-02)を含めて一体として扱い,その字間では2行に分割してはならない.また,行の調整処理で字間を空けてはならない.また,合印中の文字(cl-20)の前とその前に配置される文字・記号との字間も同様とする.

4.2.4 縦組又は横組の後注処理

段落の後ろに配置した縦組における後注の一般的な配置例を図解して示す(図 4.65).

段落の後ろに配置した縦組の後注の配置例
図 4.65 段落の後ろに配置した縦組の後注の配置例

縦組又は横組において後注を配置する際に,特に問題となる事項を解説する.

  1. 後注の文字サイズは,基本版面の文字サイズより1段階又は2段階小さくする.

    注1)

    例えば,基本版面の文字サイズが9ポイントの場合,B6又は四六判では7ポイント,A5では8ポイント又は7ポイントとする.

  2. 字下げは,基本版面の文字サイズの2倍くらいにする.後注の行長は,後注の文字サイズの整数倍にする.また,後注の末尾は,版面又は段の領域の下端(縦組)又は右端(横組)に接して配置する.これに従い,字下げの量は調整が必要になり,基本版面の文字サイズの整数倍にならない例も多い.

    注1)

    例えば,基本版面の文字サイズが9ポイント,字詰め数が43字の場合,後注の文字サイズを7ポイントとすると,字下げの量は,次のように計算できる.

    基本版面の行長

    387ポイント=9ポイント×43字

    7ポイントの字数に換算

    387ポイント=7ポイント×55字+2ポイント

    後注の行長を7ポイント×53字とすると,字下げの量は,次の計算から,16ポイントとなる.

    16ポイント=387ポイント-7ポイント×53字

    後注の行長を7ポイント×52字とすると,字下げの量は,次の計算から,23ポイントとなる.

    23ポイント=387ポイント-7ポイント×52字

    したがって,この場合の後注の字下げの量は,16ポイント又は23ポイントとする.

  3. 後注の行頭側に付く注の番号の後ろは,一般に後注の文字サイズの全角アキとする.

  4. 後注が2行以上となった場合,後注の2行目以下の字下げは,1行目より,後注の文字サイズの2倍又は全角とする.

  5. 後注の行間は,文字サイズを小さくしているので,それに応じて狭くする.

  6. 改ページ,改丁などで開始する章などの末尾に後注を配置する場合,改ページ,改丁などで開始される直前のページに後注は配置され,後注の後ろは空白となり,大きな問題はでない.後注とその前に配置される本文との行間を決めればよい.しかし,段落の間などに後注を挿入する場合は,後注の前及び後ろに配置される本文との行間が問題となる.原則として,後注とその前後に配置する本文との最小の行間は,基本版面で設定した行間とする.また,通常,版面又は段の末尾に配置される行は,版面又は段の領域の末尾にそろえる.この場合の行送り方向の半端は,原則として後注の後ろを増やして処理するが,版面又は段の末尾に後注がきたときは,後注の前にとる(図 4.66).

    後注前後の行間の処理例
    図 4.66 後注前後の行間の処理例

4.2.5 横組の脚注処理

横組における脚注の配置位置は,1段組の場合は,合印があるページの版面の最下端に接して配置し,多段組の場合は,合印がある段の領域の最下端に接して配置する.そのページ又は段に対応する脚注の全部又は一部が入りきらない場合は,入りきらない脚注部分を次ページ又は次の段に,そのページ又は段に入る脚注の前に挿入する.

注1)

多段組の場合,各段ごとに段の領域に脚注は配置する(図 4.67).しかし,合印があるページの下端に全段を通して配置する方法も行われている(図 4.68).

多段組の脚注の配置例1
図 4.67 多段組の脚注の配置例1
多段組の脚注の配置例2
図 4.68 多段組の脚注の配置例2

注2)

改ページ,改丁などの直前ページなどに脚注を配置する場合も,脚注を区切る罫線を含めて版面の最下端に接して配置し,余白は,本文と脚注との間にとる(図 4.69).本文に連続して配置し,脚注の後ろに余白をとる方法もあるが,日本語組版では,その例は少ない(図 4.70).

脚注の改ページ,改丁などの直前ページへの配置例1
図 4.69 脚注の改ページ,改丁などの直前ページへの配置例1
脚注の改ページ,改丁などの直前ページへの配置例2
図 4.70 脚注の改ページ,改丁などの直前ページへの配置例2

注3)

合印があるページ又は段に,対応する脚注の一部が入りきらず,入りきらない部分を次ページ又は次段に配置する場合は,合印があるページ又は段に配置した脚注の最後及び次ページ又は次段に配置する脚注の先頭に矢印などのガイドを付けるとよい.特に配置先が偶数ページになる場合は,ガイドが必要になる.逆にいえば,このような配置になる場合は,できるだけ避けた方がよい.これは組版上の処理というよりは編集上の工夫が必要になり,例えば,可能であれば本文中の合印の付く位置を変更するなどの工夫を行うとよい.

1段組の横組における脚注の一般的な配置例を図解して示す(図 4.71).

1段組の横組の脚注の配置例
図 4.71 1段組の横組の脚注の配置例

横組の脚注を配置する際に,特に問題となる事項を解説する.

  1. 脚注の文字サイズは,基本版面の文字サイズより1段階又は2段階小さくする.

  2. 脚注は,一般にその前に区切りのための罫線を挿入するので,字下げは行わなくてよい.ただし,脚注の行長は,脚注の文字サイズの整数倍にする必要があるので,基本版面で設定した行長と脚注の行長との差は,左端にとり(字下げとなる),脚注の行末は版面又は段の領域の右端に接するようにする.

    注1)

    例えば,基本版面の文字サイズが9ポイント,字詰数が34字の場合,脚注の文字サイズを7ポイントとすると,字下げの量は,次のように計算できる.

    基本版面の行長

    306ポイント=9ポイント×34字

    7ポイントの字数に換算

    306ポイント=7ポイント×43字+5ポイント

    脚注の行長を7ポイント×43字とすると,字下げの量は5ポイントとなる.

    注2)

    例えば,基本版面の文字サイズが9ポイント,字詰数が35字の場合,脚注の文字サイズを7ポイントとすると,字下げの量は,次のように計算できる.

    基本版面の行長

    315ポイント=9ポイント×35字

    7ポイントの字数に換算

    315ポイント=7ポイント×45字

    脚注の行長を7ポイント×45字とすると,字下げの量は0ポイントとなる.

  3. 脚注の行頭側に付く注の番号の後ろは,一般に脚注の文字サイズの全角アキとする.

  4. 脚注が2行以上となった場合,脚注の2行目以下の字下げを1行目より,脚注の文字サイズの全角アキとするか,逆に,1行目の字下げを2行目より,脚注の文字サイズの全角アキとする(図 4.72).

    脚注の2行目以下又は1行目の字下げの例
    図 4.72 脚注の2行目以下又は1行目の字下げの例
  5. 脚注の行間は,文字サイズを小さくしているので,それに応じて狭くする.脚注の行間は,基本版面の行間にもよるが,脚注の文字サイズの二分くらいか,それよりやや詰めるくらいがよい.

  6. 脚注とその前に配置する本文との間を区切るための罫線を挿入する.この罫線は,表罫(おもてけい)とする.罫線の長さは,基本版面で設定した行長にもよるが,行長の1/3くらいにする.左端は版面又は段の左端にそろえる.区切るための罫線と脚注との行間は,脚注の行間よりやや広くすることが望ましい.

    注1)

    脚注と本文とを区切る罫線を入れない方法もあるが,日本語組版では,その例は少ない.

  7. 脚注と本文とを区切る罫線と,その前にくる本文との空き量(行間)は,最小を基本版面で設定した行間の大きさとする.脚注の下端は,版面又は段の領域の最下端にそろえるので,行送り方向のサイズで半端が出る.この半端は本文と区切りのための罫線との間にとる.したがって,脚注と本文とを区切る罫線と,その前にくる本文との空き量(行間)は,基本版面で設定した行間から,基本版面の文字サイズ+行間未満の値の間で変動する.

    注1)

    脚注と本文とを区切る罫線を入れない方法の場合は,脚注と本文との間の最小の空き量(行間)を基本版面で設定した行間より大きくする必要がある.例えば,基本版面の文字サイズを9ポイントとした場合,この行間の最小の空き量を12ポイントといったように,基本版面の文字サイズよりも大きくした方がよい.

4.2.6 縦組の傍注処理

縦組における傍注の一般的な配置例を図解して示す(図 4.73).

縦組の傍注の配置例
図 4.73 縦組の傍注の配置例

縦組の傍注は,横組の脚注の形式と似ている.したがって,その処理は,横組の脚注の処理の応用でもある.縦組の傍注を配置する際に,特に問題となる事項に限り解説する.

  1. 縦組の傍注は,その見開き内に付いている合印に対応する注を,奇数ページの左端にそろえて配置する.多段組では最下段の左端にそろえて配置する.

  2. 注の分量が多い場合は,偶数ページにはみ出してよい.多段組の場合は,上の段にはみ出してよい.

  3. 対応する傍注の全部又は一部が入りきらない場合には,入りきらない傍注部分を,直後の見開きにおける奇数ページ又は奇数ページの最下段に,次の見開きの合印に対応する傍注の前に挿入する.

  4. 改ページ,改丁などの直前のページなどでは,奇数ページ・偶数ページに関わらず,その部分の最終ページに配置する.なお,最終ページに配置できないではみ出しが出る場合,そのはみ出しは,1段組のときは次ページの先頭から配置し,傍注の配置が済んだところで改ページ,改丁などの処理をする.多段組の場合は,はみ出しは,次ページの先頭段から配置し,傍注の配置が済んだところで改ページ,改丁などの処理をする.

  5. 上記dで配置した結果,余白が出た場合の処理は,脚注のように本文と脚注との間にとる形式ではなく,傍注の後ろにとる方法が多い.

  6. 傍注とその前に配置する本文との間を区切るための罫線を挿入する.この罫線は,表罫(おもてけい)とする.罫線の長さは,基本版面で設定した行長にもよるが,行長の1/3くらいにする.上端は版面又は段の上端にそろえる.区切るための罫線と傍注との行間は,脚注の行間よりやや広くすることが望ましい.

    注1)

    傍注と本文とを区切る罫線を入れない方法もある.

  7. 傍注と本文とを区切る罫線と,その前にくる本文との空き量(行間)は,最小を基本版面で設定した行間の大きさとする.傍注の左端は,版面又は段の領域の最左端にそろえるので,行送り方向のサイズで半端がでる.この半端は本文と区切りのための罫線との間にとる.したがって,傍注と本文とを区切る罫線と,その前にくる本文との空き量(行間)は,基本版面で設定した行間から,基本版面の文字サイズ+行間未満の値の間で変動する.

4.2.7 頭注(縦組)脚注(縦組)傍注(横組)の処理

頭注(縦組),脚注(縦組)及び傍注(横組)(以下,この項では並列注という)の処理は似ているのでまとめて解説する.

注1)

頭注(縦組),脚注(縦組)及び傍注(横組)の処理については,JIS X 4051では規定されていない.

並列注と本文との対応には,次のような方法がある.

  1. 注の番号を付ける方法.本文の該当箇所に合印合印中の文字(cl-20))を付け,並列注の先頭に注の番号を掲げ,それで対応させる.

    注1)

    本文中に付ける合印(合印中の文字(cl-20))の処理は,後注や横組の脚注の場合と同じである.

  2. 記号などで示す方法.本文の該当項目の横に記号を付ける(例えば,アステリスク[*] (ASTERISK)),又は本文の該当語句の書体を変更し(例えば,ゴシック体),並列注の先頭に掲げる項目を強調する書体に変更して(例えば,ゴシック体)示す(図 4.74図 4.75).

    記号を付けて並列注の項目を示した例
    図 4.74 記号を付けて並列注の項目を示した例
    書体を変更して並列注の項目を示した例
    図 4.75 書体を変更して並列注の項目を示した例
  3. そのページ又は見開きにある項目に関係する並列注を掲げるが,本文との対応を示さない方法.並列注の先頭に掲げる項目を強調する書体にして(例えば,ゴシック体),それだけで示す.

並列注を配置する際に,特に問題となる事項を解説する.

  1. 並列注の文字サイズは,基本版面の本文部分の文字サイズより1段階又は2段階小さくする.

  2. 並列注の字詰め方向の長さ行長)は,注の文字サイズの整数倍にする.判型や注の分量にもよるが,15字から20字くらいである.ケースによっては25字程度にする場合もある.

  3. 並列注の行間は,並列注に使用する文字サイズの二分が基準である.並列注の分量が多い場合は,並列注に使用する文字サイズの三分くらいにする例もある.

  4. 並列注の領域の行送り方向のサイズは,基本版面の本文部分の行送り方向のサイズとそろえる.

    注1)

    基本版面における本文部分の行送り方向のサイズは,文字サイズ,行数及び行間(又は行送り)で設定する.このサイズと並列注の領域の行送り方向のサイズはそろえる.したがって,並列注の行送り方向のサイズは,並列注の文字サイズ×並列注の行数+並列注の行間×(並列注の行数-1)で計算した値と一致しない場合がある.

  5. 並列注と本文との字詰め方向の空き量は,基本版面の本文部分の文字サイズの2倍くらいとする.

  6. 後注のように1行目の行頭の位置より2行目の行頭の位置を下げるということは,並列注では,通常,行わない.並列注の先頭行は,天付きとする例が多いが,(一般の段落と同じように)並列注に使用する文字サイズの全角下げる方法もある.

  7. 注の番号とそれに続く並列注との間の空き量は,並列注に使用する文字サイズの二分アキくらいとする.注の番号の書体と対象となる用語を変更し(例えば,ゴシック体),ベタ組で続ける例もある.強調した用語とそれに続く並列注との間の空き量は,並列注に使用する文字サイズの全角アキとする.注の番号などの配置例をいくつか示す(図 4.76).

    頭注(縦組)の注の番号などの配置例
    図 4.76 頭注(縦組)の注の番号などの配置例

並列注を配置する際の本文との位置関係は,次のようにする.

  1. 本文の該当箇所と並列注の位置はできるだけそろえる.縦組では,該当項目の文字の右端と並列注全体の最右端とをそろえ,横組では,該当項目の文字の上端と並列注全体の最上端とをそろえる(図 4.77).

    頭注(縦組)の配置位置例1
    図 4.77 頭注(縦組)の配置位置例1
  2. 上記aにより配置した結果,並列注が並列注のページの領域をはみ出す場合は,ページ単位での調整を行う.ページ単位での調整を行う場合,縦組では右側,横組では上側に移動する(図 4.78).この処理は,並列注全体の最右端又は最上端を並列注領域の先頭に達するまで行い,それでもはみ出しが出る場合は,はみ出した並列注の全部又は一部を次のページの先頭に配置する.なお,縦組で並列注が全体に多数入るような場合は,ページを単位としての調整だけでなく,見開きを単位とした調整の処理を行う方法もある.

    頭注(縦組)の配置位置例2
    図 4.78 頭注(縦組)の配置位置例2

    注1)

    次の見開きに,並列注の全部又は一部を配置する場合は,その見開きの並列注との間に区切りの罫線を入れる例もある.

  3. 同一のページ又は見開きを単位に,その領域に複数の並列注を配置し,位置関係の調整が必要な場合は,次のようにする.

    1. 異なる並列注を密着して並べる場合の行送り方向の間の空き量は,指定した空き量(指定がないときは並列注の行間の大きさ)とする.

    2. 位置の調整を行う際には,前に配置した並列注から位置を決めていき,次に配置する並列注は,本文の該当箇所又は直前の並列注との間に所定の空き量をとって配置していく.その結果,並列注の領域をはみ出した場合は,並列注の領域の末尾から配置していく.その結果,並列注の先頭からはみ出した場合は,先頭から出現順に,各並列注の間に所定の空き量を確保し,配置し,並列注が並列注の領域の末尾からはみ出したときは,はみ出した並列注を次のページ又は見開きの先頭に配置する.

    3. 並列注を次のページ又は見開きに配置した場合,その配置した並列注の後ろに所定の空き量を確保して,その残りの領域を次のページ又は見開きの並列注の配置領域とする.

4.3 図版の配置処理

4.3.1 図版配置の指定方法

書籍に図版(図や写真等)の配置を指定する方法としては,次の2つがある.

  1. あらかじめ本文のテキストについて指定の文字サイズ,字詰めや行間で組版し,文字の配置領域のサイズを分かるようにしておき,それを利用して,ページごとにレイアウトを行い,図版を配置する具体的なページと,そのページ内での詳細な配置位置を指定する方法.

  2. 図版と本文のテキストとの対応を指示し,ページ内での図版配置位置は原則のみを指定する方法.

    注1)

    一般的には,図版が多く入る場合はaの方法,それほど入らない場合はbの方法で指定を行う.bの方法では,図版を配置する具体的なページは,組版の結果として決まるので,奇数ページになるか,偶数ページになるかも結果として決まるケースが多い.

    注2)

    bの方法を縦組で採用した場合,普通は,図 4.79に示したように“天・小口寄り”に図版を配置する.偶数ページに図版を配置する場合はページの右側になり,奇数ページではページの左側になる.

    縦組の図版配置の一般的な例
    図 4.79 縦組の図版配置の一般的な例

    注3)

    bの方法を横組で採用した場合においては,代表的な配置法として,1段組のときは図版を版面の左右中央に配置し,図版の左右には文字を配置しない方法がある.この場合,普通は,図 4.80の左ページに示したように段落の間に図版を配置するか,右ページに示したように版面の(又は)ということになる.

    横組の図版配置の一般的な例
    図 4.80 横組の図版配置の一般的な例

    注4)

    図版には,キャプション及びが付く場合が多い.キャプションは,一般に図版の下側に配置する.また,キャプションには,図版番号が付く例も多い.キャプションは,本文の文字サイズよりは小さくし,フォントも変える場合が多い.2行以上になった場合では,キャプションがまとまって見えるように行間はあまり空けないようにする.キャプションのフォントを変える場合,キャプション全体をゴシック体にする方法(図 4.81の上側の例)と,図番号だけをゴシック体にする方法(図 4.81の下側の例)がある.後者の方法は,適度に強調されるので,図版をそれほど挿入しない場合に採用できる方法である.

    キャプションの組方例
    図 4.81 キャプションの組方例

以下では,bに限定して解説する.また,以下では,図版,キャプション及び注を一体としたデータがあるのものとし,その全体を配置する方法について解説する.

4.3.2 図版配置の基本的な考え方

図版と本文のテキストとの対応を指示し,ページ内での図版配置位置は原則のみを指定する場合,本文のテキストの説明と図版配置位置との関係は,同一ページのできるだけ近い位置が望ましい.

注1)

本文のテキストにおける参照箇所の出現位置,図版のサイズなどにより,本文のテキストにおける参照箇所と同じページに配置できない場合も出てくる.この場合は,次の事項を考慮して配置位置を決める.

  1. 本文のテキストにおける参照箇所の出現ページより前のページに図版を配置するよりは,後ろのページに配置した方がどちらかといえば好ましい.

  2. 本文のテキストの説明は,参照箇所の出現位置だけでなく,それ以前から解説されている場合もあるので,本文のテキストにおける参照箇所の出現ページより前のページ(又は後ろのページ)に図版を配置することは絶対に避けるということにはならない.特に同じ見開きに配置できる場合は,許容できるケースも多い.

  3. 図版の配置位置は,様々な要素を考慮する必要があるので,できるだけ自動処理で行うとしても,組版結果によっては参照箇所を修正する,又は図版サイズを修正するなどといったことが必要になる場合もある.

4.3.3 縦組における図版配置の条件

図 4.79の縦組の場合において,図版を配置する際に必要となる条件としては,次がある.

  1. 書籍では見開きを基準に設計し,“天・小口寄り”などといった指定を行うので,見開きを基準とした指定ができなければならない.具体的には,“小口寄り”又は“のど寄り”という指定に対応しなければならない.

  2. 縦組では,図版の上端を版面の天側に,かつ図版の左端又は右端を版面の小口側に接して配置する例が多いので,版面(又は仕上りサイズ)から指定した位置に図版を配置できなければならない.なお,版面いっぱいに配置する場合でも,図版の内容によっては,版面から1mm程度内側に配置した方が体裁がよいケースもある.

    注1)

    版面から1mm程度内側に配置するのは,見た目で版面の文字面と図版をそろえるためである.

  3. 通常は,bで述べたように版面からの指定位置でよいが,裁切りにする場合などでは,仕上りサイズをはみ出して図版を配置できる必要がある(実例は図 2.39).なお,こうした場合などでは,仕上りサイズの角を原点としての位置指定ができれば,直感的な指定が可能になる.(図 4.82

    裁切りの配置の位置指定の原点例
    図 4.82 裁切りの配置の位置指定の原点例
  4. 図版を配置した周囲に本文のテキストを配置する場合は,通常,最小の空き量及び最大の空き量を指定する.最小の空き量は,一般に本文に使用する文字サイズ(基本版面で設定した文字サイズ)又は本文の行間(基本版面で設定した行間)である.また,周囲に配置する際の行長は,使用する文字サイズの整数倍にする必要がある.

    注1)

    基本版面で設定した文字サイズ9ポイント,行間8ポイントの場合の最小の空き量及び最大の空き量の例を示す(図 4.83).

    字詰め方向の空き量

    9ポイント≦図版と周囲の文字の空き量<18ポイント

    行送り方向の空き量

    9ポイント≦図版と周囲の文字の空き量<26ポイント

    又は,行送り方向の空き量

    8ポイント≦図版と周囲の文字の空き量<25ポイント

    図版の周囲の空き量の例
    図 4.83 図版の周囲の空き量の例

    注2)

    図版とその周囲の本文のテキストとの空き量は,できれば統一した方がよい.例えば,基本版面で設定した文字サイズの1.5倍で統一する.この場合,配置する際の行長は,使用する文字サイズの整数倍にする必要があるので,図版サイズによっては不統一が発生する.しかし,図版サイズは,設計段階では多少の調整が可能である.そこで,字数又は行数について,それぞれの場合における図版サイズの一覧を作成しておき,その一覧の中から当てはまる数値を図版の設計段階で採用すれば,図版周囲の空き量を統一できる.

  5. 本文のテキストを図版の周囲に配置する場合で,その配置領域の字詰め方向の長さが極端に短い場合(例えば基本版面で指定する1行の行長の1/4又は9字以下の場合)は,本文のテキストは配置しないで,空けておいた方がよい(図 4.84).また,図 4.85の左側の例のように,行送り方向の図版の前後には,本文のテキストを1行だけ配置することは体裁がよくないので避ける(図 4.85の例では右側のようにするとよい).

    縦組で配置領域の字詰め方向の長さが極端に短い場合
    図 4.84 縦組で配置領域の字詰め方向の長さが極端に短い場合
    縦組で行送り方向の図版の後ろに1行だけ配置した例 (左側を右側の配置に変更する)
    図 4.85 縦組で行送り方向の図版の後ろに1行だけ配置した例(左側を右側の配置に変更する)

    注1)

    字詰め方向の図版の周囲に文字を配置することは,回り込みという.

4.3.4 横組における図版配置の条件

図 4.80の横組の場合において,図版を配置する際に必要となる条件としては,次のような事項がある.

注1)

以下では,主に1段組の場合に限定して問題を考えていくことにする.

  1. 図 4.80の場合,説明のある段落の直後に配置することが基本である(図 4.86).

    図版を説明のある段落の直後に配置した例
    図 4.86 図版を説明のある段落の直後に配置した例

    この位置にスペースの関係で配置できない場合は,版面の地又は次ページの天に配置する(図 4.87).

    図版を地又は天に配置した例
    図 4.87 図版を地又は天に配置した例

    注1)

    段組の場合は,その段の領域の地又は次段の天に配置する.

  2. 図 4.80のように図版の左右には本文のテキストを配置しないで空けておく方法が多い.しかし,ページの小口側(図 4.88)又は右側(図 4.89)に配置する方法もある.ページの小口側又は右側に配置する場合でも,縦組のように天側に配置するのではなく,図 4.88又は図 4.89のように本文のテキストと連動して配置位置を決めることが多い.つまり,説明のあるページ途中の段落の横か,天又は地に配置する.

    版面の小口側に図版を配置した例
    図 4.88 版面の小口側に図版を配置した例
    版面の右側に図版を配置した例
    図 4.89 版面の右側に図版を配置した例
  3. 図 4.90の左側のように行送り方向の図版の前後に本文のテキストを1行だけ配置するのは,縦組同様に体裁がよくないので避ける.図 4.90の例でいえば,図の下の1行を図版の上に移動し,図版は版面の下端に配置する.

    横組で行送り方向の図版の後ろに1行だけ配置した例 (左側を右側の配置に変更する)
    図 4.90 横組で行送り方向の図版の後ろに1行だけ配置した例(左側を右側の配置に変更する)
  4. 段組において,複数の段にまたがって配置する図版は,一般に天か地に配置する(図 4.91).

    複数段にまたがって配置した図版の例
    図 4.91 複数段にまたがって配置した図版の例

4.3.5 JIS X 4051における図版配置の基本的な考え方

これまでの説明を前提にして,JIS X 4051の図版をページに配置する処理の主な規定内容を紹介する.

  1. JIS X 4051では,図版配置については“相対位置指定”と“絶対位置指定”の2つの方法を規定している.次に同規格の用語の定義を掲げる.

    相対位置指定:ブロック類の指定が本文段落などの流れとともに出現した行を配置位置基準とし,行送り方向の分割を不可とする,ブロック類の配置位置指定方法.(ブロック類:図・写真等のブロック及び表のブロックの総称)

    絶対位置指定:ブロック類の指定が出現した版面又は見開きを単位とする領域からの絶対的な位置を配置位置基準とする,ブロック類の配置位置指定方法.

    図 4.79のように天及び小口からの2方向から指定する場合は,絶対位置指定の方法となる.

    図 4.80図 4.88又は図 4.89のように,字詰め方向は指定の位置,行送り方向は,リンクした本文のテキストの位置により決まるものは,相対位置指定ということになる(もちろん天又は地に配置する場合は絶対位置指定の方法も可能である).

    なお,JIS X 4051では,絶対位置指定の方法では,のど・小口の指定方法の配置を規定している.しかし,相対位置指定では,のど・小口の指定方法の配置を規定していない.相対位置指定であっても,のど・小口の指定方法による配置ができることが望ましい.

  2. いずれの方法もリンクした本文のテキスト(JIS X 4051の用語では本文段落)と配置する図版が同一ページにある場合は,図 4.85 又は図 4.90 のように図版の行送り方向の前又は後ろに1行だけ配置する場合を除き問題はない.対応する本文のテキストの位置又は図版のサイズの関係から,図版が版面又は段の領域からはみ出した場合,また,本文のテキストと図版を配置するページが異なる場合が問題となる.JIS X 4051では,この点につき,以下のように規定している.

    1. 相対位置指定の方法では,本文のテキストにおけるリンクの指定が出現した行の直後に図版を配置することになっている.配置した結果,版面や段の領域から図版がはみ出した場合は,図 4.92のように版面又は段の領域内にある部分(a)と,領域からはみ出した部分(b)の長さを比較する.本文のテキストの説明より先になることはできれば避けたいので,単純に1/2ではなく,比重を変更してある.具体的には,図 4.92のように,abとの関係がa 2bの場合は,図 4.93のように,図版はそのページ(同一のページ)内に配置し,リンクの指定がある行を含め図版の領域と重なる行は次のページに移動する.

      相対位置指定で同一ページに配置する例 (a ≧ 2bの場合の位置調整前)
      図 4.92 相対位置指定で同一ページに配置する例a 2bの場合の位置調整前)
      相対位置指定で同一のページに配置する例 (a ≧ 2bの場合の位置調整後)
      図 4.93 相対位置指定で同一のページに配置する例a 2bの場合の位置調整後)

      また,図 4.94のようにa < 2bの場合は,図 4.95のように図版を次のページに移動し,その空いた領域には,次のページから本文のテキストをもってくることになる.

      相対位置指定で次のページに配置する例 (a < 2bの場合の位置調整前)
      図 4.94 相対位置指定で次のページに配置する例a < 2bの場合の位置調整前)
      相対位置指定で次のページに配置する例 (a < 2bの場合の位置調整後)
      図 4.95 相対位置指定で次のページに配置する例a < 2bの場合の位置調整後)

      注1)

      本文のテキストにおける図版についての説明は必ずしも限定した特定の箇所ではなく,ある範囲の中で解説している例が多い.リンクの指定が後ろになっても,ある程度は許容できるという考え方である.

      注2)

      同一のページに配置するか,又は次のページに配置するかを決める際の比重を1/3(1:2)とすることが,すべてのケースで正解ということにはならないだろう.したがって,この比率は変更できると考えてよい.しかし,1/3とすることで,かなりのケースには対応できるものと考えることができよう.

      注3)

      配置する図版を次のページに配置した場合は,空いた部分には当然,次のページから本文のテキストを移動し,また,同一のページに配置するためには,その部分にある本文のテキストを次のページに移動する処理が必要になる.

    2. 絶対位置指定の方法でも,同様の考え方である.しかし,比較する量は相対位置指定の方法とは異なる.

      絶対位置指定の方法では,まず本文のテキストにおいてリンクの指定が出現した時点における指定の出現位置と版面又は段の領域の最後までの距離を計算する(図 4.96の左側のa).次にそのページの指定位置に図版を配置した結果としてリンクの指定が移動し,その移動したリンクの指定が同一ページの場合は,そのページに図版を配置すればよい.

      リンクの指定が次のページになった場合は,そのリンクの指定と版面又は段の領域の先頭までの距離を計算する(図 4.96の右側のb).

      絶対位置指定における配置例1 (左は図版配置前,右は配置後)(a < 2bの場合)
      図 4.96 絶対位置指定における配置例1(左は図版配置前,右は配置後)(a < 2bの場合)

      そのうえで,abを比較し,a 2bの場合は,最初にリンクの指定が出現したページに図版を配置し,a < 2bの場合は,最初にリンクの指定が出現した次のページに図版を配置する.図 4.96の例ではa < 2bとなるので,図版は左ページ(13ページ)の左側に移動することになる(図 4.97).

      図版の配置例1の最終的な配置位置
      図 4.97 図版の配置例1の最終的な配置位置

      例えば,図 4.98のように,右ページ(12ページ)のページ末から数えて5行目に最初にリンクの指定が出現し,図版を配置した結果,リンクの指定が左ページ(13ページ)の2行目に移動した場合はa 2bとなるので,右ページ(12ページ)に図版を配置したままとなる.

      絶対位置指定における配置例2 (左は図版配置前,右は配置後)
      図 4.98 絶対位置指定における配置例2(左は図版配置前,右は配置後)
  3. その他の図版配置についての規定をいくつか紹介しておくことにする.

    1. 絶対位置指定の方法では,行送り方向の前後に1行だけテキストを配置するケースは予想できるので避けることができる.これに対して相対位置指定の方法では,結果として行送り方向の前後に1行だけテキストを配置するケースが発生する.これは体裁がよくないので,避けるための処理法をJIS X 4051では規定している.

    2. 段落の間などに様々な要素が入り,行送り方向の版面サイズの領域調整が必要になる.この場合に,基本版面で設定した体裁(文字サイズや行間など)と異なる体裁となる要素について,その要素の前後の空き量を均一にする考え方と,できるだけ基本版面で設定した行の配置位置を維持する考え方とがある.JIS X 4051では,これら2つの方法を規定している(詳細は4.5 行・段落などの行送り方向の配置処理で解説する).

    3. 図版の周囲に必要な空き量を確保し,本文のテキストを回り込みで配置する場合の行長は,そこに使用する文字の整数倍にする必要があり,その規定も行われている(図 4.79).

    4. また,回り込みでは,極端に字数が少ない場合は,空けておいた方がよい.回り込みで配置する字数が基本版面で指定する1行の行長の1/4以下又は9字以下の場合は,本文のテキストを配置しないことを規定している.図 4.88又は図 4.89で,ページの途中に相対位置指定の方法で配置した場合,図版の上と下の空き量はそろえる必要があり,その点も規定している(図 4.99).

      ページの途中に配置した図版と文字との上下の空き量
      図 4.99 ページの途中に配置した図版と文字との上下の空き量
    5. 見開きを単位にした図版の配置については,絶対位置指定による方法を規定している(その方法は,4.4.5 見開きに配置する表の処理).

4.4 表の処理

4.4.1 表の構成

は,こま(小間,セル)内に数字や事項などを配置し,そのこまを縦及び横の列又は行として配置,一覧できるようにしたものである.

注1)

表の処理については,JIS X 4051では“11.表処理”に規定がある.

表の構成については,JIS X 4051では,横組の例として次のような図を掲げている(図 4.100).以下では,ここで用いている用語を使用する.

表の構成 (JIS X 4051による)
図 4.100 表の構成(JIS X 4051による)

なお,表は,多くのジャンルで規定されているので,以下では,主に日本語組版特有の問題に限定して解説する.

4.4.2 表の全体の組方向

表の全体の組方向としては,横組及び縦組がある.

注1)

表の全体の組方向とは,表の基本とする組方向である(表においては,こまごとに組方向を変更することができる).表の全体の組方向としては,縦組の書籍であっても,数値などを掲げた表は,ほとんど横組とし,縦組とした表は少ない.しかし,縦組の書籍の後付などに掲げる年譜年表などの表では縦組とする例は多い(図 4.101及び図 4.110).

表の全体の組方向が縦組の表の例
図 4.101 表の全体の組方向が縦組の表の例

注2)

一部のこまの組方向を,表の全体の組方向と異なる組方向にする表は,多くはないが,ヘッダー列に項目名を表示する場合などに例がある(図 4.102).

組方向の異なるこまを含んだ表の例
図 4.102 組方向の異なるこまを含んだ表の例

表の全体の組方向が横組の場合の原点の位置及びこま内容の配列順序は,次のようにする(図 4.103).

  1. 原点は,表の全体の左上とする.

  2. 行内でのこまの順序は,左のこまから右のこまへとする.

  3. 表内での行の順序は,上の行から下の行へとする.

  4. 列こま合成したこまを含む表の場合,列こま合成したこまに配置するこま内容は,列こま合成した複数の行の最初の行に限る.図 4.103を例にすると,1列目2行目のこまには,4番目のこま内容を配置するが,3行目では,8番目のこま内容は列こま合成したこまを飛ばし,2列目に配置する.

    横組の表における原点の位置及びこま内容の配列順序
    図 4.103 横組の表における原点の位置及びこま内容の配列順序

表の全体の組方向が縦組の場合の原点の位置及びこま内容の配列順序は,次のようにする(図 4.104).

縦組の表における原点の位置及びこま内容の配列順序
図 4.104 縦組の表における原点の位置及びこま内容の配列順序
  1. 原点は,表の全体の右上とする.

  2. 行内でのこまの順序は,上のこまから下のこまへとする.

  3. 表内での行の順序は,右の行から左の行へとする.

  4. 列こま合成したこまを含む表の場合,列こま合成したこまに配置するこま内容は,列こま合成した複数の行の最初の行に限る.図 4.104を例にすると,1列目2行目のこまには,4番目のこま内容を配置するが,3行目では,8番目のこま内容は列こま合成したこまを飛ばし,2列目に配置する.

1つのこま内容における組方向は,横組又は縦組のいずれか一方とする.混在してはならない.組方向を変更したい場合は,別のこまにする.

4.4.3 表を配置した例

基本版面の組方向が縦組の書籍に表を配置した例を次に掲げる(図 4.105).この配置された表について,問題となる事項について補足しておく.

基本版面の組方向が縦組の書籍に表を配置した例
図 4.105 基本版面の組方向が縦組の書籍に表を配置した例
  1. 基本版面の組方向は縦組であるが,表全体の組方向は横組である.ただし,一部のヘッダー列は列こま合成して,そのこまの組方向は縦組にしている.

  2. 表に使用する文字サイズは,基本版面の文字サイズ(9ポイント)よりは小さく7ポイントにしてある(8ポイントとする例もある).キャプションも同じ7ポイントであるが,表番号のみ強調してゴシック体にしてある(キャプション全体をゴシック体とする例もある).注は表の文字サイズより小さく6ポイントである.

  3. 罫線は,必要な部分に限定して使用している.一番上の罫線のみ強調して中細罫(ちゅうぼそけい)とし(この部分を裏罫(うらけい)又は表罫(おもてけい)とする例もある),その他は表罫を使用している.

    注1)

    表罫中細罫及び裏罫の太さについては,JIS X 4051では参考として,次の数値を掲げている.

    表罫

    0.12 mm

    中細罫

    0.25 mm

    裏罫

    0.4 mm

    注2)

    表罫,裏罫及び中細罫の名称は,活字組版からのものであるが,コンピュータ組版でも使用されている.活字組版における表罫及び裏罫は,図 4.106のような形をしており,細くなった部分を上にして使用すると表罫となり,上下を反対にして太い部分を上にすると裏罫となる.そのことから上である“表”と,上下を反対にした“裏”という名称が付いている.中細罫は,上部の細い部分を,表罫と裏罫の中間の幅になるようにしたもので,中細罫も上下反対にすると裏罫になる.したがって,活字組版の場合,表罫,中細罫又は裏罫において,それぞれで表現される罫線の幅は異なるが,土台部分は同じ幅となる.なお,土台部分には,1ポイント又は五号(=10.5ポイント)の1/8(≒1.3ポイント)の幅のものが使用されていた.土台そのものが罫線の幅となる裏罫では,後者の方が前者よりは印刷された結果として,やや太くなる.

    活字組版における表罫と裏罫
    図 4.106 活字組版における表罫と裏罫

    注3)

    JIS X 4051では,表を“複数の項目を見やすいように二次元的に配置し,罫線で区切ったもの”と定義しており,備考に“罫線を用いない表は,不可視という属性の罫線を用いているものと解釈する”と説明がされている.

    注4)

    JIS X 4051の備考に“罫線は,罫線の太さの中心までの距離を指定された空き量として罫線を配置する”との記載がある.したがって,この方法で処理する場合は,罫線とこま内容との空き量の処理では罫線の幅は“0”ということになる.これに対し,幅のある罫線の端より指定された空き量(こま余白)を確保する方法もある.この文書における空き量の考え方は,後者であるが,表罫の場合は,どちらの方法でも大きな差はない.

  4. 表の先頭の1行目は,ヘッダー行である.表の最左端の2列(一部は行こま合成して1列)は,ヘッダー列である.

  5. 各列の幅は,同一の列のこまに配置する項目のうちで,最も左右の幅の大きな文字列を計算し,その左右の空き量としてそのこま内容の文字サイズの各二分アキを加え,かつ,表に使用した文字サイズの整数倍になるように設定してある.また,同じような内容が配置される場合は,その幅が同じになるようにしてある(左から数えて4列目と5列目).

    注1)

    横組の表において,項目と罫線との空き量の最小は,一般に,その表に使用した文字サイズの二分アキ(余裕がないときは四分アキ)とするとよい.“0”とすることは避ける.

  6. ヘッダー行の一部のこまで,1行にすると列の幅のバランスがとれなくなるので,2行にしてある.行間は“0”にしている.

  7. ヘッダー列及びヘッダー行のこまに配置する文字列は,縦組にしたこま以外の漢字などの項目では,“合計”のこまを除き,均等割りにしてある(“合計”のこまは,合計対象の項目と区別するために,他のこまと差を付けている).

  8. ヘッダー列及びヘッダー行の左右の位置は,こまの左右中央に配置している.

  9. ヘッダー行及びヘッダー列以外のこま(いずれも数値)では,小数点のある2列の数値は小数点の位置をそろえ,金額の列の数値は右そろえで配置してある.数値のこまでは,最も長い文字列をこまのほぼ中央の位置に配置している(後ろの空き量は前の空き量よりは大きくしない).

  10. 罫線とこま内容の行送り方向の空き量は,可視の罫線との間は二分アキ,不可視の罫線との間は四分アキとしてある.したがって,ヘッダー列以外の部分は,見た目の行間が二分アキともいえる.なお,この表のヘッダー行では,2行になったこまがあるので,この部分の罫線との空き量をやむをえない場合の最小の空き量である四分アキにしている(図 4.105a及びbの空き量).1行のこまの罫線との空き量があまり大きくならないようにするためである.

    注1)

    項目と不可視の罫線との間は四分アキとして,見た目の部分では,一般に表の行間は,二分アキくらいが体裁がよいといわれている.しかし,1ページ大になるような大きな表では,二分アキの行間では空き過ぎに見える場合がある.こうした場合には,見た目の行間を四分アキくらいにすることがある.ただし,この場合は,5行又は10行のグループ分けして,グループ間の行間をやや大きくとると見やすい.

4.4.4 ページへの配置からみた表の種類

表のページへの配置という面から表を分類すると,次のように分けることができる.

  1. キャプション,表の本体,注を含めて一体として扱い,複数のページ又は複数のにわたっての分割を不可とする表.

    1. 表と対応がある本文の行(リンクの指定)の出現位置を基準に配置する表(4.3.5 JIS X 4051における図版配置の基本的な考え方で解説する用語でいえば,“相対位置指定”によるもの図 4.107)).

      “相対位置指定”により配置した表の例
      図 4.107 “相対位置指定”により配置した表の例
    2. 版面からの絶対的な位置を配置位置基準として配置する表(4.3.5 JIS X 4051における図版配置の基本的な考え方で解説する用語でいえば,“絶対位置指定”によるもので,見開きを単位とする領域からの絶対的な位置を配置位置基準とするものを除いたもの(図 4.108)).

      “絶対位置指定”により配置した表の例
      図 4.108 “絶対位置指定”により配置した表の例
  2. 見開きを単位とする領域からの絶対的な位置を配置位置基準として配置する表図 4.109).

    注1)

    見開きを単位として配置する表でも,基本版面の範囲内に配置することが望ましいが,このような例では大きな表となることが多く,図 4.109のように基本版面の範囲内に収まらない場合もある.

    見開きを単位として配置した表の例
    図 4.109 見開きを単位として配置した表の例
  3. 表と対応がある行(リンクの指定)の出現位置を基準に配置する表であるが,複数のページ又は複数の段にわたって行送り方向への分割を可として配置する表.JIS X 4051では,このような表の配置を“連続位置指定による配置”とよんでいる(図 4.110).

    分割を可として配置する表の例
    図 4.110 分割を可として配置する表の例

注1)

aの配置方法は,図版と同様である.

注2)

bの配置方法は,図版と似ているが,分割位置の処理で違いがある.

注3)

上記の表の種類と組方向との関係は,a及びbは,基本版面の組方向と異なってよいが,cは行送り方向の分割を行うために,基本版面と同じ組方向でなければならない.

注4)

上記のaの1は,図版などと同様に横組の書籍に挿入される表でよく利用されている.縦組でのこの形式は,漢数字を用いた表の使用が減っていることから,その例は少ない.aの2は,主に縦組の書籍に挿入される表(表全体の組方向は横組)で利用されている.bは,大きな表の場合に利用されているが,その例はあまり多くない.cは,年表・年譜などを表形式で掲げる場合に利用されている.

4.4.5 見開きに配置する表の処理

4.4.4 ページへの配置からみた表の種類のbに記述した見開きに配置する場合,配置の指示があった行(リンクの指定)と同じ見開きに表(又は図版)が配置できればよい.しかし,異なる場合も多い.この場合の処理方法も4.3.5 JIS X 4051における図版配置の基本的な考え方で解説したように(ただし,版面でなく,見開きの領域を単位に),リンクの指定が出現した時点における指定の出現位置と見開きの領域の最後までの距離を計算し(図 4.111),さらに,表(又は図版)をリンクの指定が出現した見開きに仮に配置した結果,次の見開きにはみ出した配置の指示があった行(リンクの指定)までの距離を計算し(図 4.112),両者の大きさを比べ,どの見開きに配置するかを決定する(図 4.113).

見開きの領域を単位として配置する場合の距離の計算1 (配置前)
図 4.111 見開きの領域を単位として配置する場合の距離の計算1(配置前)
見開きの領域を単位として配置する場合の距離の計算2 (仮配置後)
図 4.112 見開きの領域を単位として配置する場合の距離の計算2(仮配置後)
見開きの領域を単位として配置する場合の距離の計算3 (最終配置後)
図 4.113 見開きの領域を単位として配置する場合の距離の計算3(最終配置後)

次にどの位置で表を分割するかが問題となる.図版の分割の場合は,ある意味どこでもよいわけなので,指定によるか,版面内に入る範囲ということになる.これに対し表の場合は,分割位置に制限があり,また罫線の扱いも決める必要がある.次のような事項を考慮し,分割位置を決める.

  1. 列又は行を単位に分割する.ただし,ヘッダー列の後ろと,それに続くヘッダー列でない列の間,ヘッダー行の後ろと,それに続くヘッダー行でない行の間では分割しない.キャプションの直後でも分割しない.

  2. 分割する位置に罫線がある(可視とする罫線がある)場合の処理は,一般に次のようにしている.

    1. 表の全体における字詰め方向の外枠の罫線を可視とする場合,列の間の表の先頭部分を含む側の分割位置の罫線は不可視とし,表の末尾を含む側の分割位置の罫線は可視とする(図 4.114).

      見開きに配置する表の罫線の処理例1
      図 4.114 見開きに配置する表の罫線の処理例1
    2. 表の全体における字詰め方向の外枠の罫線を不可視とする場合は,列の間の表の先頭部分を含む側の分割位置の罫線は可視とし,表の末尾を含む側の分割位置の罫線は不可視とする(図 4.115).

      見開きに配置する表の罫線の処理例2
      図 4.115 見開きに配置する表の罫線の処理例2
    3. 表の行を単位とする分割の場合は,表の先頭部分を含む側の分割位置の罫線は不可視とし,表の末尾を含む側の分割位置の罫線は可視とする.

4.4.6 分割を可とする表の処理

分割を可とする表の処理は,次のようにする.

  1. 分割を可とする表は,配置の指示があった行(リンクの指定)の直後から,少なくとも指定された空き量を確保して開始する.

    注1)

    このような表は,一般には,改ページなどで開始されるケースが多い.

  2. 分割を可とする表の基本版面の字詰め方向の幅は,基本版面における行長を超えないようにする.多段組の場合は,段の範囲内にする.

  3. 版面又は段の末尾(すでに他の図版等が配置されている場合は,その空き量を確保した箇所)で,領域内に入る部分の表の行の境界で分割する.

    注1)

    表の行,つまりこまを単位に分割するということである.これはJIS X 4051の規定に従ったものであるが,表の内容によっては,必ずしもこまを単位とした分割ではなく,こまの中に複数の行が配置される場合は,このこま内の行を単位とした分割を可とする処理も行われている.

  4. キャプション及びヘッダー行は,次の箇所で分割してはならない.

    1. 複数行となったキャプションの行間

    2. キャプションとヘッダー行との間

    3. ヘッダー行の中

    4. ヘッダー行とそれにつづくヘッダーでない行との間

  5. ヘッダー行は,分割した次のページの冒頭にも先頭ページに掲げたものと同じ内容で掲げる.ただし,基本版面の組方向が縦組の場合は,次のページが奇数ページの場合は,ヘッダー行を掲げない.つまり,偶数ページの先頭だけ掲げるという方法が一般的である(図 4.116).

    分割を可とする表のヘッダー行の掲げ方例 (縦組)
    図 4.116 分割を可とする表のヘッダー行の掲げ方例(縦組)
  6. 表の行を単位とする分割の場合は,表の先頭側の分割位置の罫線は不可視とし,表の末尾側の分割位置の罫線は可視とする.ただし,両方を可視とする方法もある.

4.5 行・段落などの行送り方向の配置処理

4.5.1 ルビなどが付いた場合の行間の処理

各ページや段に行を配置していく場合,基本版面で設定した行位置にできるだけ配置するのが原則である.

また,1段組の版面,段組の段にあって,改ページ等の直前ページなど以外では,その版面又は段の末尾に配置する行は,原則として版面又は段の末尾に接して配置する必要がある.

そこで,次のような例では,行間に配置する

  1. ルビ

  2. 圏点

  3. 下線及び傍線

  4. 行間に配置する合印

次のような例では,文字の大きさなどにより行間にはみ出して配置する場合がある.

  1. 縦中横処理を行った文字列

  2. 添え字

  3. 割注

  4. 行送り方向の配置位置を文字単位で変更した文字列

  5. 段落で指定された文字サイズより大きいサイズの文字列(図 4.117

    段落で指定された文字サイズより大きいサイズの文字列の配置例
    図 4.117 段落で指定された文字サイズより大きいサイズの文字列の配置例

逆に,次のように段落で指定された文字サイズより小さいサイズの文字列が挿入される場合は,基本版面で設定した行位置を維持するために,見た目の行間が広くなる(図 4.118).

段落で指定された文字サイズより小さいサイズの文字列の配置例
図 4.118 段落で指定された文字サイズより小さいサイズの文字列の配置例

なお,行間に配置する次のa~cを版面又は段の領域の先頭行に配置する場合は,先頭行に接する版面又は段の領域の外側に配置する図 4.119).

  1. 縦組における親文字の右側に付けるルビ,圏点及び傍線

  2. 横組における親文字の上側に付けるルビ及び圏点

  3. 縦組及び横組みにおける行間に配置する合印

版面の外側に配置する例
図 4.119 版面の外側に配置する例

さらに,行間にはみ出して配置する次のa~eを版面又は段の領域の先頭行に配置する場合は,はみ出した部分を先頭行に接する版面又は段の領域の外側に配置する

  1. 縦中横処理を行った文字列

  2. 添え字

  3. 割注

  4. 行送り方向の配置位置を文字単位で変更した文字列

  5. 段落で指定された文字サイズより大きいサイズの文字列

また,行間に配置する次のa及びbを版面又は段の領域の末尾行に配置する場合は,末尾行に接する版面又は段の領域の外側に配置する.

  1. 縦組における親文字の左側に付けるルビ及び傍線

  2. 横組における親文字の下側に付ける下線

さらに,行間にはみ出して配置する次のa~eを版面又は段領域の末尾行に配置する場合は,はみ出した部分を末尾行に接する版面又は段の領域の外側に配置する(図 4.120).

  1. 縦中横処理を行った文字列

  2. 添え字

  3. 割注

  4. 行送り方向の配置位置を文字単位で変更した文字列

  5. 段落で指定された文字サイズより大きいサイズの文字列

版面の外側にはみ出して配置する例
図 4.120 版面の外側にはみ出して配置する例

4.5.2 段落間処理

段落と段落の間は,特に指定がない場合は,その段落で指定されている行間を確保すればよい.

注1)

JIS X 4051では,“異なる文字サイズや行間の段落が連続する場合は,基本版面の行間とする.”と規定している.

段落の間の空き量が指定されている場合は,その空き量にする.JIS X 4051では,段落の前の空き量を“段落前アキ”,段落の後ろの空き量を“段落後アキ”とよんでいる.“段落前アキ”又は“段落後アキ”が指定されている場合は,その空き量を段落の間にとる.このJIS X 4051でいう“段落前アキ”又は“段落後アキ”は,絶対的な空き量で指定する方法(図 4.121)と,行数で指定する方法がある(図 4.122).

“段落前アキ”及び“段落後アキ”の指定がある場合の処理1 (序文の末尾ページの例)
図 4.121 “段落前アキ”及び“段落後アキ”の指定がある場合の処理1(序文の末尾ページの例)
“段落前アキ”及び“段落後アキ”の指定がある場合の処理例2 (引用文を挿入した例)
図 4.122 “段落前アキ”及び“段落後アキ”の指定がある場合の処理例2(引用文を挿入した例)

注1)

“段落前アキ”又は“段落後アキ”が指定されている段落が版面又は段の先頭又は末尾に配置される場合は,JIS X 4051では,次のように処理するとなっている(行数での指定がある場合の処理は,後述の図 4.125図 4.126図 4.127).

  1. “段落前アキ”の指定があった場合,前の段落の最終行が版面若しくは段の末尾に接して配置されるとき,又は,前の段落の最終行から版面若しくは段の末尾までの間に,“段落前アキ”が指定されている段落の先頭行を配置するだけのスペースがないときは,次のページ(版面)又は段の先頭からを“段落前アキ”の指定の空き量とし,その段落を配置する(図 4.123).後者の場合,前の段落の後ろは,空けたままにする.

    “段落前アキ”の指定がある段落が版面先頭にきた場合の処理例 (中扉の例)
    図 4.123 “段落前アキ”の指定がある段落が版面先頭にきた場合の処理例(中扉の例)
  2. “段落後アキ”の指定があった場合,“段落後アキ”の指定がある段落の最終行が版面若しくは段の末尾に接して配置されるとき,又は,“段落後アキ”の指定がある段落の最終行から版面若しくは段の末尾までの間に,次の段落の先頭行を配置するだけのスペースがないときは,“段落後アキ”の指定がある段落の次の段落の先頭行は,ページ(版面)又は段の先頭に配置する(図 4.124).後者の場合,“段落後アキ”の指定がある段落の後ろは,空けたままにする.

    “段落後アキ”の指定がある段落が版面の末尾にきた場合の処理例 (中扉の例)
    図 4.124 “段落後アキ”の指定がある段落が版面の末尾にきた場合の処理例(中扉の例)

注2)

JIS X 4051では,前の段落で“段落後アキ”が指定され,後ろの段落で“段落前アキ”が指定された場合の段落間の空き量は,“段落後アキ”と“段落前アキ”との合計とする,となっている.

行数で指定する場合,その段落で指定されている文字サイズ及び行間を基準に段落の間を空ける.見出しの場合は,基本版面で設定した文字サイズ及び行間が基準となる.段落間の空き量を1行アキとした場合について図で示しておく(図 4.125図 4.126図 4.127).

段落の間の空き量を行数で指定した場合の処理例1 (版面の中ほど)
図 4.125 段落の間の空き量を行数で指定した場合の処理例1(版面の中ほど)
段落の間の空き量を行数で指定した場合の処理例2 (版面の先頭)
図 4.126 段落の間の空き量を行数で指定した場合の処理例2(版面の先頭)
段落の間の空き量を行数で指定した場合の処理例3 (版面の末尾)
図 4.127 段落の間の空き量を行数で指定した場合の処理例3(版面の末尾)

4.5.3 行送り方向の領域の調整処理

行などを配置していく場合,改ページ等の直前のページを除いて,版面の末尾又は段の領域の末尾に配置する行などは,版面の末尾又は段の領域の末尾にそろえて配置するのが原則である.しかし,次のような場合には,行などが末尾にそろわなくなる

  1. 基本版面で設定した文字サイズや行間とは異なったサイズの段落などを配置する.その結果,特に調整しない場合は,版面又は段の領域に配置する最終行が,版面の末尾又は段の領域の末尾にそろわない.別行見出しや段落の間に挿入される後注などが,その例である.

  2. 版面又は段の末尾への配置が禁止されている要素(例えば別行見出し)がきたために,それを次のページ又は次の段に配置し,その結果,版面又は段の末尾に空白の領域が発生する.

この場合,次のいずれにするか判断し,処理する必要がある.なお,ここでは,次のaの調整処理を“行送り方向の領域の調整処理”とよぶことにする.

  1. 版面又は段の領域に配置する最終行を版面又は段の末尾にそろえるため,発生した空白分を版面又は段の領域内の適当な箇所に追加して調整処理を行う.

  2. 版面又は段の末尾に発生する空白の領域は,そのままとしておく.

以下では,行送り方向の領域の調整処理に関連した事項をまとめておく.

まず,できるだけ行送り方向の領域の調整処理が必要にならないようにすることである.行への配置位置は,ずれることもあるが,後ろに配置されるものに影響を与えないようにする例としては,次がある.

  1. 別行見出し:別行見出しの行送り方向の配置領域を整数の行数で設定する(4.1.6 行取りの処理例).

    注1)

    行送り方向の幅が,その段落の文字サイズより大きくなる別行にする数式(例えば,やぐら組とする分数)では,見出しと同様に,行取りで指定する方法と,数式の行送り方向の前後の最低の行間(一般にその段落での行間)を設定し,行送り方向の予期せぬ半端が出た場合は,その版面又は段の中で調整を行う方法がある.なお,やぐら組とする分数とは,水平の分数罫の上下に分母と分子を配置する方法である.

  2. 段落間の空き量:空き量を整数の行数で設定する(4.5.2 段落間処理).

  3. その他,鑑賞するための俳句などを大きな文字サイズで掲げる場合などでも,行送り方向の配置領域を整数の行数で設定する.

    注1)

    俳句などを別行で引用する場合,本文に比べ字数の少ない俳句のバランスがとれない場合もある.そこで,字間を二分アキ若しくは四分アキにする,又は行長を一定に定め,字間を均等割りとする方法も行われている(図 3.102).

後ろに連続する部分があるが,横組の脚注などのように基本版面で設定した内容と異なる要素を版面又は段の末尾に必ず接して配置し,行送り方向の領域の調整処理の調整は,その末尾に配置したものと本文との間で行う例としては,次がある.

  1. 横組の脚注(4.2.5 横組の脚注処理).

  2. 縦組の傍注(4.2.6 縦組の傍注処理).

後ろに連続する部分があり,かつ,所定の空き量で配置していった結果,版面又は段の領域の末尾に空白が発生した場合で,行送り方向の領域の調整処理を版面又は段の途中で行う例としては,次がある.

  1. JIS X 4051でいうところの相対位置指定により配置した図版又は表が回り込みがなしで挿入された場合4.3.5 JIS X 4051における図版配置の基本的な考え方).この場合は,次のように調整する.

    1. 回り込みがない相対位置指定により配置した図版又は表が,版面又は段の先頭又は末尾に1点だけ配置される場合は,図版又は表と本文との間で領域の調整を行う(図 4.128).

      注1)

      絶対位置指定により配置した図版又は表(回り込みはなし)が,版面又は段の先頭又は末尾に1点だけ配置される場合も1と同様である.

      相対位置指定により配置した図版の領域の調整例1 (版面の先頭)
      図 4.128 相対位置指定により配置した図版の領域の調整例1(版面の先頭)
    2. 回り込みがない相対位置指定により配置した図版又は表が,版面又は段の中ほどに1点だけ配置される場合は,本文と図版又は表の前及び後ろで領域の調整を均等に行う(図 4.129).

      相対位置指定により配置した図版の領域の調整例2 (版面の中ほど)
      図 4.129 相対位置指定により配置した図版の領域の調整例2(版面の中ほど)
    3. 図版が2点以上挿入された場合は,本文と図版又は表の前及び後ろの複数の箇所で調整を均等に行う(図 2.41).

      注1)

      図版が2点以上挿入された場合,複数の箇所で調整を均等に行うと,本文の行の位置が基本版面で設定した行の位置とずれるケースも出てくる.そこで,図版の後ろに本文を配置する場合に,基本版面で設定した行の位置を基準に配置する方法もある(図 2.42).図 2.41の処理方法は,図版の前後の空き量が均一になるが,図 2.42の方法では,1つの図版の前及び後ろの空き量は均一にするが,異なる図版では異なるケースも出てくる.

      注2)

      絶対位置指定により配置した図版又は表(回り込みはなし)が,版面又は段の先頭及び末尾に各1点配置する場合も注1で述べた問題が出てくる.図版の前後の空き量を均一にする方法と,基本版面で設定した行の位置を基準に配置する方法とがある.

  2. 後注を挿入する場合4.2.4 縦組又は横組の後注処理).この場合は,原則として後注とその後ろにくる本文の間で行送り方向の領域の調整処理を行う.ただし,版面又は段の末尾にだけ後注を配置する場合は,後注とその前にくる本文の間で行送り方向の領域の調整処理を行う.

  3. 別行にした引用文などの文字サイズを基本版面で設定した文字サイズより小さく,行間も狭めた場合.この場合の字下げ及び行間の処理並びに行送り方向の領域の調整処理の方法は,段落の間に挿入する後注の処理と基本は同じである(図 4.130図 4.131).

    別行にした引用文の文字サイズを小さくした場合の配置例1
    図 4.130 別行にした引用文の文字サイズを小さくした場合の配置例1
    別行にした引用文の文字サイズを小さくした場合の配置例2
    図 4.131 別行にした引用文の文字サイズを小さくした場合の配置例2

なお,行送り方向の領域の調整処理が必要であるが,調整を行う箇所がない場合は,版面又は段の末尾を空けておく.例えば,後注の分量が多くなり,それだけで1ページを構成する場合などである.

後ろに連続する部分があるが,版面又は段の領域の末尾に空白が発生しても,そのまま空けておく例としては,次がある.

  1. 見出しが,版面や段の末尾に配置されるために,次のページ又は段に見出しを移動する場合(4.1.7 行取り処理した見出しがページ末にきた場合の処理

  2. 段落の間の空き量が指定されている場合において,その段落などを版面や段の先頭又は末尾に配置する場合(4.5.2 段落間処理

  3. 分割を可とする表の先頭部分の分割可能部分がなく,次の版面又は段の先頭に配置した場合の前の版面又は段の末尾.分割を可とする表を途中で分割した場合の,前の版面又は段の末尾.

附属書A 文字クラス一覧

3.9.2 文字・記号を振る舞い方により分けるで解説した文字クラスに従い,ISO/IEC 10646のサブセット(コレクション285“基本日本文字集合”及びコレクション286“拡張非漢字集合”)に含まれる非漢字の文字を分類して,以下に示す.

注1)

約物は国際文字符号化集合ISO/IEC 10646では基本的に特定の用字系に依存しない汎用的な記号として扱っているため,和文専用に符号化された例えば“和文用始め小括弧”というような記号は符号化されていない.しかしながら,実際の組版においては,用字系によって,字幅,字形デザイン,及び並び線の位置について違いがあるので,同じひとそろいの約物は,通常欧文と和文の双方に適用することはできない.この問題に対処するため,多くの実際の処理系では,その他の文字コード規格との往復保全の互換性を維持する目的で規格として別にコード化されている互換用の文字コードを使用している.例えば,この文書では“U+0028(LEFT PARENTHESIS,始め小括弧)”を始め括弧類(cl-01)の一つに分類しているが,多くの和文組版ソフトウェアでは,和文に適用する場合は対応する互換用の文字コードである“U+FF08(FULLWIDTH LEFT PARENTHESIS)”を使用している.なお,“通用名称”は,JIS X 0213の“日本語通用名称(参考)”である.

A.1 始め括弧類(cl-01)

字形 UCS UCS名称 通用名称 備考
2018 LEFT SINGLE QUOTATION MARK 左シングル引用符,左シングルクォーテーションマーク 横組で使用
201C LEFT DOUBLE QUOTATION MARK 左ダブル引用符,左ダブルクォーテーションマーク 横組で使用
0028 LEFT PARENTHESIS 始め小括弧,始め丸括弧
3014 LEFT TORTOISE SHELL BRACKET 始めきっこう(亀甲)括弧
005B LEFT SQUARE BRACKET 始め大括弧,始め角括弧
007B LEFT CURLY BRACKET 始め中括弧,始め波括弧
3008 LEFT ANGLE BRACKET 始め山括弧
300A LEFT DOUBLE ANGLE BRACKET 始め二重山括弧
300C LEFT CORNER BRACKET 始めかぎ括弧
300E LEFT WHITE CORNER BRACKET 始め二重かぎ括弧
3010 LEFT BLACK LENTICULAR BRACKET 始めすみ付き括弧
2985 LEFT WHITE PARENTHESIS 始め二重パーレン,始め二重括弧
3018 LEFT WHITE TORTOISE SHELL BRACKET 始め二重きっこう(亀甲)括弧
3016 LEFT WHITE LENTICULAR BRACKET 始めすみ付き括弧(白)
« 00AB LEFT-POINTING DOUBLE ANGLE QUOTATION MARK 始め二重山括弧引用記号,始めギュメ
301D REVERSED DOUBLE PRIME QUOTATION MARK 始めダブルミニュート 縦組で使用

A.2 終わり括弧類(cl-02)

字形 UCS UCS名称 通用名称 備考
2019 RIGHT SINGLE QUOTATION MARK 右シングル引用符,右シングルクォーテーションマーク 横組で使用
201D RIGHT DOUBLE QUOTATION MARK 右ダブル引用符,右ダブルクォーテーションマーク 横組で使用
0029 RIGHT PARENTHESIS 終わり小括弧,終わり丸括弧
3015 RIGHT TORTOISE SHELL BRACKET 終わりきっこう(亀甲)括弧
005D RIGHT SQUARE BRACKET 終わり大括弧,終わり角括弧
007D RIGHT CURLY BRACKET 終わり中括弧,終わり波括弧
3009 RIGHT ANGLE BRACKET 終わり山括弧
300B RIGHT DOUBLE ANGLE BRACKET 終わり二重山括弧
300D RIGHT CORNER BRACKET 終わりかぎ括弧
300F RIGHT WHITE CORNER BRACKET 終わり二重かぎ括弧
3011 RIGHT BLACK LENTICULAR BRACKET 終わりすみ付き括弧
2986 RIGHT WHITE PARENTHESIS 終わり二重パーレン,終わり二重括弧
3019 RIGHT WHITE TORTOISE SHELL BRACKET 終わり二重きっこう(亀甲)括弧
3017 RIGHT WHITE LENTICULAR BRACKET 終わりすみ付き括弧(白)
» 00BB RIGHT-POINTING DOUBLE ANGLE QUOTATION MARK 終わり二重山括弧引用記号,終わりギュメ
301F LOW DOUBLE PRIME QUOTATION MARK 終わりダブルミニュート 縦組で使用

A.3 ハイフン類(cl-03)

字形 UCS UCS名称 通用名称 備考
2010 HYPHEN ハイフン(四分) 字幅は四分角
301C WAVE DASH 波ダッシュ
30A0 KATAKANA-HIRAGANA DOUBLE HYPHEN 二重ハイフン,二分二重ダッシュ 字幅は半角
2013 EN DASH 二分ダーシ,ダッシュ(二分) 字幅は半角

A.4 区切り約物(cl-04)

字形 UCS UCS名称 通用名称 備考
0021 EXCLAMATION MARK 感嘆符
003F QUESTION MARK 疑問符
203C DOUBLE EXCLAMATION MARK 感嘆符二つ
2047 DOUBLE QUESTION MARK 疑問符二つ
2048 QUESTION EXCLAMATION MARK 疑問符感嘆符
2049 EXCLAMATION QUESTION MARK 感嘆符疑問符

A.5 中点類(cl-05)

字形 UCS UCS名称 通用名称 備考
30FB KATAKANA MIDDLE DOT 中点
003A COLON コロン
003B SEMICOLON セミコロン 横組で使用

A.6 句点類(cl-06)

字形 UCS UCS名称 通用名称 備考
3002 IDEOGRAPHIC FULL STOP 句点
002E FULL STOP ピリオド 横組で使用

A.7 読点類(cl-07)

字形 UCS UCS名称 通用名称 備考
3001 IDEOGRAPHIC COMMA 読点
002C COMMA コンマ 横組で使用

A.8 分離禁止文字(cl-08)

字形 UCS UCS名称 通用名称 備考
2014 EM DASH ダッシュ(全角) 処理系によっては,U+2015 (HORIZONTAL BAR)にも,同様の振る舞いを実装しているものもある
2026 HORIZONTAL ELLIPSIS 三点リーダ
2025 TWO DOT LEADER 二点リーダ
3033 VERTICAL KANA REPEAT MARK UPPER HALF くの字点上 縦組で使用
この文字の後ろにU+3035が配置される
3034 VERTICAL KANA REPEAT WITH VOICED SOUND MARK UPPER HALF くの字点上(濁点) 縦組で使用
この文字の後ろにU+3035が配置される
3035 VERTICAL KANA REPEAT MARK LOWER HALF くの字点下 縦組で使用

A.9 繰返し記号(cl-09)

字形 UCS UCS名称 通用名称 備考
30FD KATAKANA ITERATION MARK 片仮名繰返し記号
30FE KATAKANA VOICED ITERATION MARK 片仮名繰返し記号(濁点)
309D HIRAGANA ITERATION MARK 平仮名繰返し記号
309E HIRAGANA VOICED ITERATION MARK 平仮名繰返し記号(濁点)
3005 IDEOGRAPHIC ITERATION MARK 繰返し記号
303B VERTICAL IDEOGRAPHIC ITERATION MARK 二の字点,ゆすり点

A.10 長音記号(cl-10)

字形 UCS UCS名称 通用名称 備考
30FC KATAKANA-HIRAGANA PROLONGED SOUND MARK 長音記号

A.11 小書きの仮名(cl-11)

字形 UCS UCS名称 通用名称 備考
3041 HIRAGANA LETTER SMALL A 小書き平仮名あ
3043 HIRAGANA LETTER SMALL I 小書き平仮名い
3045 HIRAGANA LETTER SMALL U 小書き平仮名う
3047 HIRAGANA LETTER SMALL E 小書き平仮名え
3049 HIRAGANA LETTER SMALL O 小書き平仮名お
30A1 KATAKANA LETTER SMALL A 小書き片仮名ア
30A3 KATAKANA LETTER SMALL I 小書き片仮名イ
30A5 KATAKANA LETTER SMALL U 小書き片仮名ウ
30A7 KATAKANA LETTER SMALL E 小書き片仮名エ
30A9 KATAKANA LETTER SMALL O 小書き片仮名オ
3063 HIRAGANA LETTER SMALL TU 小書き平仮名つ
3083 HIRAGANA LETTER SMALL YA 小書き平仮名や
3085 HIRAGANA LETTER SMALL YU 小書き平仮名ゆ
3087 HIRAGANA LETTER SMALL YO 小書き平仮名よ
308E HIRAGANA LETTER SMALL WA 小書き平仮名わ
3095 HIRAGANA LETTER SMALL KA 小書き平仮名か
3096 HIRAGANA LETTER SMALL KE 小書き平仮名け
30C3 KATAKANA LETTER SMALL TU 小書き片仮名ツ
30E3 KATAKANA LETTER SMALL YA 小書き片仮名ヤ
30E5 KATAKANA LETTER SMALL YU 小書き片仮名ユ
30E7 KATAKANA LETTER SMALL YO 小書き片仮名ヨ
30EE KATAKANA LETTER SMALL WA 小書き片仮名ワ
30F5 KATAKANA LETTER SMALL KA 小書き片仮名カ
30F6 KATAKANA LETTER SMALL KE 小書き片仮名ケ
31F0 KATAKANA LETTER SMALL KU 小書き片仮名ク
31F1 KATAKANA LETTER SMALL SI 小書き片仮名シ
31F2 KATAKANA LETTER SMALL SU 小書き片仮名ス
31F3 KATAKANA LETTER SMALL TO 小書き片仮名ト
31F4 KATAKANA LETTER SMALL NU 小書き片仮名ヌ
31F5 KATAKANA LETTER SMALL HA 小書き片仮名ハ
31F6 KATAKANA LETTER SMALL HI 小書き片仮名ヒ
31F7 KATAKANA LETTER SMALL HU 小書き片仮名フ
31F8 KATAKANA LETTER SMALL HE 小書き片仮名ヘ
31F9 KATAKANA LETTER SMALL HO 小書き片仮名ホ
31FA KATAKANA LETTER SMALL MU 小書き片仮名ム
31FB KATAKANA LETTER SMALL RA 小書き片仮名ラ
31FC KATAKANA LETTER SMALL RI 小書き片仮名リ
31FD KATAKANA LETTER SMALL RU 小書き片仮名ル
31FE KATAKANA LETTER SMALL RE 小書き片仮名レ
31FF KATAKANA LETTER SMALL RO 小書き片仮名ロ
ㇷ゚ <31F7, 309A> <KATAKANA LETTER SMALL HU, COMBINING KATAKANA-HIRAGANA SEMI-VOICED SOUND MARK> 小書き半濁点付き片仮名フ

A.12 前置省略記号(cl-12)

字形 UCS UCS名称 通用名称 備考
00A5 YEN SIGN 円記号
0024 DOLLAR SIGN ドル記号
00A3 POUND SIGN ポンド記号
0023 NUMBER SIGN 番号記号,井げた
20AC EURO SIGN ユーロ記号
2116 NUMERO SIGN 全角NO

A.13 後置省略記号(cl-13)

字形 UCS UCS名称 通用名称 備考
° 00B0 DEGREE SIGN プロポーショナル
2032 PRIME プロポーショナル
2033 DOUBLE PRIME プロポーショナル
2103 DEGREE CELSIUS セ氏度記号
00A2 CENT SIGN セント記号
0025 PERCENT SIGN パーセント
2030 PER MILLE SIGN パーミル
33CB SQUARE HP HP, ホースパワー(馬力)
2113 SCRIPT SMALL L リットル
3303 SQUARE AARU 全角アール
330D SQUARE KARORII 全角カロリー
3314 SQUARE KIRO 全角キロ
3318 SQUARE GURAMU 全角グラム
3322 SQUARE SENTI 全角センチ
3323 SQUARE SENTO 全角セント
3326 SQUARE DORU 全角ドル
3327 SQUARE TON 全角トン
332B SQUARE PAASENTO 全角パーセント
3336 SQUARE HEKUTAARU 全角ヘクタール
333B SQUARE PEEZI 全角ページ
3349 SQUARE MIRI 全角ミリ
334A SQUARE MIRIBAARU 全角ミリバール
334D SQUARE MEETORU 全角メートル
3351 SQUARE RITTORU 全角リットル
3357 SQUARE WATTO 全角ワット
338E SQUARE MG 全角MG
338F SQUARE KG 全角KG
339C SQUARE MM 全角MM
339D SQUARE CM 全角CM
339E SQUARE KM 全角KM
33A1 SQUARE M SQUARED 全角M2
33C4 SQUARE CC 全角CC

A.14 和字間隔(cl-14)

字形 UCS UCS名称 通用名称 備考
  3000 IDEOGRAPHIC SPACE

A.15 平仮名(cl-15)

字形 UCS UCS名称 通用名称 備考
3042 HIRAGANA LETTER A 平仮名あ
3044 HIRAGANA LETTER I 平仮名い
3046 HIRAGANA LETTER U 平仮名う
3048 HIRAGANA LETTER E 平仮名え
304A HIRAGANA LETTER O 平仮名お
304B HIRAGANA LETTER KA 平仮名か
304C HIRAGANA LETTER GA 濁点付き平仮名か
304D HIRAGANA LETTER KI 平仮名き
304E HIRAGANA LETTER GI 濁点付き平仮名き
304F HIRAGANA LETTER KU 平仮名く
3050 HIRAGANA LETTER GU 濁点付き平仮名く
3051 HIRAGANA LETTER KE 平仮名け
3052 HIRAGANA LETTER GE 濁点付き平仮名け
3053 HIRAGANA LETTER KO 平仮名こ
3054 HIRAGANA LETTER GO 濁点付き平仮名こ
3055 HIRAGANA LETTER SA 平仮名さ
3056 HIRAGANA LETTER ZA 濁点付き平仮名さ
3057 HIRAGANA LETTER SI 平仮名し
3058 HIRAGANA LETTER ZI 濁点付き平仮名し
3059 HIRAGANA LETTER SU 平仮名す
305A HIRAGANA LETTER ZU 濁点付き平仮名す
305B HIRAGANA LETTER SE 平仮名せ
305C HIRAGANA LETTER ZE 濁点付き平仮名せ
305D HIRAGANA LETTER SO 平仮名そ
305E HIRAGANA LETTER ZO 濁点付き平仮名そ
305F HIRAGANA LETTER TA 平仮名た
3060 HIRAGANA LETTER DA 濁点付き平仮名た
3061 HIRAGANA LETTER TI 平仮名ち
3062 HIRAGANA LETTER DI 濁点付き平仮名ち
3064 HIRAGANA LETTER TU 平仮名つ
3065 HIRAGANA LETTER DU 濁点付き平仮名つ
3066 HIRAGANA LETTER TE 平仮名て
3067 HIRAGANA LETTER DE 濁点付き平仮名て
3068 HIRAGANA LETTER TO 平仮名と
3069 HIRAGANA LETTER DO 濁点付き平仮名と
306A HIRAGANA LETTER NA 平仮名な
306B HIRAGANA LETTER NI 平仮名に
306C HIRAGANA LETTER NU 平仮名ぬ
306D HIRAGANA LETTER NE 平仮名ね
306E HIRAGANA LETTER NO 平仮名の
306F HIRAGANA LETTER HA 平仮名は
3070 HIRAGANA LETTER BA 濁点付き平仮名は
3071 HIRAGANA LETTER PA 半濁点付き平仮名は
3072 HIRAGANA LETTER HI 平仮名ひ
3073 HIRAGANA LETTER BI 濁点付き平仮名ひ
3074 HIRAGANA LETTER PI 半濁点付き平仮名ひ
3075 HIRAGANA LETTER HU 平仮名ふ
3076 HIRAGANA LETTER BU 濁点付き平仮名ふ
3077 HIRAGANA LETTER PU 半濁点付き平仮名ふ
3078 HIRAGANA LETTER HE 平仮名へ
3079 HIRAGANA LETTER BE 濁点付き平仮名へ
307A HIRAGANA LETTER PE 半濁点付き平仮名へ
307B HIRAGANA LETTER HO 平仮名ほ
307C HIRAGANA LETTER BO 濁点付き平仮名ほ
307D HIRAGANA LETTER PO 半濁点付き平仮名ほ
307E HIRAGANA LETTER MA 平仮名ま
307F HIRAGANA LETTER MI 平仮名み
3080 HIRAGANA LETTER MU 平仮名む
3081 HIRAGANA LETTER ME 平仮名め
3082 HIRAGANA LETTER MO 平仮名も
3084 HIRAGANA LETTER YA 平仮名や
3086 HIRAGANA LETTER YU 平仮名ゆ
3088 HIRAGANA LETTER YO 平仮名よ
3089 HIRAGANA LETTER RA 平仮名ら
308A HIRAGANA LETTER RI 平仮名り
308B HIRAGANA LETTER RU 平仮名る
308C HIRAGANA LETTER RE 平仮名れ
308D HIRAGANA LETTER RO 平仮名ろ
308F HIRAGANA LETTER WA 平仮名わ
3090 HIRAGANA LETTER WI 平仮名ゐ
3091 HIRAGANA LETTER WE 平仮名ゑ
3092 HIRAGANA LETTER WO 平仮名を
3093 HIRAGANA LETTER N 平仮名ん
3094 HIRAGANA LETTER VU 濁点付き平仮名う
か゚ <304B, 309A> <HIRAGANA LETTER KA, COMBINING KATAKANA-HIRAGANA SEMI-VOICED SOUND MARK> 半濁点付き平仮名か
き゚ <304D, 309A> <HIRAGANA LETTER KI, COMBINING KATAKANA-HIRAGANA SEMI-VOICED SOUND MARK> 半濁点付き平仮名き
く゚ <304F, 309A> <HIRAGANA LETTER KU, COMBINING KATAKANA-HIRAGANA SEMI-VOICED SOUND MARK> 半濁点付き平仮名く
け゚ <3051, 309A> <HIRAGANA LETTER KE, COMBINING KATAKANA-HIRAGANA SEMI-VOICED SOUND MARK> 半濁点付き平仮名け
こ゚ <3053, 309A> <HIRAGANA LETTER KO, COMBINING KATAKANA-HIRAGANA SEMI-VOICED SOUND MARK> 半濁点付き平仮名こ

A.16 片仮名(cl-16)

字形 UCS UCS名称 通用名称 備考
30A2 KATAKANA LETTER A 片仮名ア
30A4 KATAKANA LETTER I 片仮名イ
30A6 KATAKANA LETTER U 片仮名ウ
30A8 KATAKANA LETTER E 片仮名エ
30AA KATAKANA LETTER O 片仮名オ
30AB KATAKANA LETTER KA 片仮名カ
30AC KATAKANA LETTER GA 濁点付き片仮名カ
30AD KATAKANA LETTER KI 片仮名キ
30AE KATAKANA LETTER GI 濁点付き片仮名キ
30AF KATAKANA LETTER KU 片仮名ク
30B0 KATAKANA LETTER GU 濁点付き片仮名ク
30B1 KATAKANA LETTER KE 片仮名ケ
30B2 KATAKANA LETTER GE 濁点付き片仮名ケ
30B3 KATAKANA LETTER KO 片仮名コ
30B4 KATAKANA LETTER GO 濁点付き片仮名コ
30B5 KATAKANA LETTER SA 片仮名サ
30B6 KATAKANA LETTER ZA 濁点付き片仮名サ
30B7 KATAKANA LETTER SI 片仮名シ
30B8 KATAKANA LETTER ZI 濁点付き片仮名シ
30B9 KATAKANA LETTER SU 片仮名ス
30BA KATAKANA LETTER ZU 濁点付き片仮名ス
30BB KATAKANA LETTER SE 片仮名セ
30BC KATAKANA LETTER ZE 濁点付き片仮名セ
30BD KATAKANA LETTER SO 片仮名ソ
30BE KATAKANA LETTER ZO 濁点付き片仮名ソ
30BF KATAKANA LETTER TA 片仮名タ
30C0 KATAKANA LETTER DA 濁点付き片仮名タ
30C1 KATAKANA LETTER TI 片仮名チ
30C2 KATAKANA LETTER DI 濁点付き片仮名チ
30C4 KATAKANA LETTER TU 片仮名ツ
30C5 KATAKANA LETTER DU 濁点付き片仮名ツ
30C6 KATAKANA LETTER TE 片仮名テ
30C7 KATAKANA LETTER DE 濁点付き片仮名テ
30C8 KATAKANA LETTER TO 片仮名ト
30C9 KATAKANA LETTER DO 濁点付き片仮名ト
30CA KATAKANA LETTER NA 片仮名ナ
30CB KATAKANA LETTER NI 片仮名ニ
30CC KATAKANA LETTER NU 片仮名ヌ
30CD KATAKANA LETTER NE 片仮名ネ
30CE KATAKANA LETTER NO 片仮名ノ
30CF KATAKANA LETTER HA 片仮名ハ
30D0 KATAKANA LETTER BA 濁点付き片仮名ハ
30D1 KATAKANA LETTER PA 半濁点付き片仮名ハ
30D2 KATAKANA LETTER HI 片仮名ヒ
30D3 KATAKANA LETTER BI 濁点付き片仮名ヒ
30D4 KATAKANA LETTER PI 半濁点付き片仮名ヒ
30D5 KATAKANA LETTER HU 片仮名フ
30D6 KATAKANA LETTER BU 濁点付き片仮名フ
30D7 KATAKANA LETTER PU 半濁点付き片仮名フ
30D8 KATAKANA LETTER HE 片仮名ヘ
30D9 KATAKANA LETTER BE 濁点付き片仮名ヘ
30DA KATAKANA LETTER PE 半濁点付き片仮名ヘ
30DB KATAKANA LETTER HO 片仮名ホ
30DC KATAKANA LETTER BO 濁点付き片仮名ホ
30DD KATAKANA LETTER PO 半濁点付き片仮名ホ
30DE KATAKANA LETTER MA 片仮名マ
30DF KATAKANA LETTER MI 片仮名ミ
30E0 KATAKANA LETTER MU 片仮名ム
30E1 KATAKANA LETTER ME 片仮名メ
30E2 KATAKANA LETTER MO 片仮名モ
30E4 KATAKANA LETTER YA 片仮名ヤ
30E6 KATAKANA LETTER YU 片仮名ユ
30E8 KATAKANA LETTER YO 片仮名ヨ
30E9 KATAKANA LETTER RA 片仮名ラ
30EA KATAKANA LETTER RI 片仮名リ
30EB KATAKANA LETTER RU 片仮名ル
30EC KATAKANA LETTER RE 片仮名レ
30ED KATAKANA LETTER RO 片仮名ロ
30EF KATAKANA LETTER WA 片仮名ワ
30F0 KATAKANA LETTER WI 片仮名ヰ
30F1 KATAKANA LETTER WE 片仮名ヱ
30F2 KATAKANA LETTER WO 片仮名ヲ
30F3 KATAKANA LETTER N 片仮名ン
30F4 KATAKANA LETTER VU 濁点付き片仮名ウ
カ゚ <30AB, 309A> <KATAKANA LETTER KA, COMBINING KATAKANA-HIRAGANA SEMI-VOICED SOUND MARK> 半濁点付き片仮名カ
キ゚ <30AD, 309A> <KATAKANA LETTER KI, COMBINING KATAKANA-HIRAGANA SEMI-VOICED SOUND MARK> 半濁点付き片仮名キ
ク゚ <30AF, 309A> <KATAKANA LETTER KU, COMBINING KATAKANA-HIRAGANA SEMI-VOICED SOUND MARK> 半濁点付き片仮名ク
ケ゚ <30B1, 309A> <KATAKANA LETTER KE, COMBINING KATAKANA-HIRAGANA SEMI-VOICED SOUND MARK> 半濁点付き片仮名ケ
コ゚ <30B3, 309A> <KATAKANA LETTER KO, COMBINING KATAKANA-HIRAGANA SEMI-VOICED SOUND MARK> 半濁点付き片仮名コ
セ゚ <30BB, 309A> <KATAKANA LETTER SE, COMBINING KATAKANA-HIRAGANA SEMI-VOICED SOUND MARK> 半濁点付き片仮名セ
ツ゚ <30C4, 309A> <KATAKANA LETTER TU, COMBINING KATAKANA-HIRAGANA SEMI-VOICED SOUND MARK> 半濁点付き片仮名ツ
ト゚ <30C8, 309A> <KATAKANA LETTER TO, COMBINING KATAKANA-HIRAGANA SEMI-VOICED SOUND MARK> 半濁点付き片仮名ト
30F7 KATAKANA LETTER VA 濁点付きワ
30F8 KATAKANA LETTER VI 濁点付きヰ
30F9 KATAKANA LETTER VE 濁点付きヱ
30FA KATAKANA LETTER VO 濁点付きヲ

A.17 等号類(cl-17)

字形 UCS UCS名称 通用名称 備考
003D EQUALS SIGN 等号
2260 NOT EQUAL TO 等号否定
2252 APPROXIMATELY EQUAL TO OR THE IMAGE OF ほとんど等しい
2243 ASYMPTOTICALLY EQUAL TO 漸進的に等しい,ホモトープ
2245 APPROXIMATELY EQUAL TO 同形
2248 ALMOST EQUAL TO 近似的に等しい,同相
2261 IDENTICAL TO 常に等しい,合同
2262 NOT IDENTICAL TO 合同否定
003C LESS-THAN SIGN 不等号(より小)
003E GREATER-THAN SIGN 不等号(より大)
2266 LESS-THAN OVER EQUAL TO より小さいか又は等しい
2267 GREATER-THAN OVER EQUAL TO より大きいか又は等しい
226A MUCH LESS-THAN 非常に小さい
226B MUCH GREATER-THAN 非常に大きい
2276 LESS-THAN OR GREATER-THAN 小さいか大きい
2277 GREATER-THAN OR LESS-THAN 大きいか小さい
22DA LESS-THAN EQUAL TO OR GREATER-THAN 小さいか等しいか大きい
22DB GREATER-THAN EQUAL TO OR LESS-THAN 大きいか等しいか小さい
2227 LOGICAL AND 及び(合接)
2228 LOGICAL OR 又は(離接)
2305 PROJECTIVE 射影的関係
2306 PERSPECTIVE 背景的関係
2282 SUBSET OF 真部分集合
2283 SUPERSET OF 真部分集合(逆方向)
2284 NOT A SUBSET OF 部分集合の否定
2285 NOT A SUPERSET OF 部分集合の否定(逆方向)
2286 SUBSET OF OR EQUAL TO 部分集合
2287 SUPERSET OF OR EQUAL TO 部分集合(逆方向)
228A SUBSET OF WITH NOT EQUAL TO 真部分集合2
228B SUPERSET OF WITH NOT EQUAL TO 真部分集合2(逆方向)
2208 ELEMENT OF 属する
220B CONTAINS AS MEMBER 元として含む
2209 NOT AN ELEMENT OF 要素の否定,元の否定
222A UNION 合併集合
2229 INTERSECTION 共通集合
2225 PARALLEL TO 平行
2226 NOT PARALLEL TO 平行の否定
21D2 RIGHTWARDS DOUBLE ARROW ならば(含意)
21D4 LEFT RIGHT DOUBLE ARROW 同値
2194 LEFT RIGHT ARROW 同等
223D REVERSED TILDE (lazy S) 相似
221D PROPORTIONAL TO 比例
22A5 UP TACK 垂直
2295 CIRCLED PLUS 直和
2297 CIRCLED TIMES テンソル積

A.18 演算記号(cl-18)

字形 UCS UCS名称 通用名称 備考
002B PLUS SIGN 正符号,加算記号
2212 MINUS SIGN 負符号,減算記号
× 00D7 MULTIPLICATION SIGN 乗算記号
÷ 00F7 DIVISION SIGN 除算記号
± 00B1 PLUS-MINUS SIGN 正又は負符号
2213 MINUS-OR-PLUS SIGN 負又は正符号

A.19 漢字等(漢字以外の例)(cl-19)

漢字等(cl-19)の文字クラスには,“CJK Ideographs”の他に,いくつかの記号類が含まれる.次は,この文字クラスに含まれる非漢字の文字・記号のリストである.

字形 UCS UCS名称 通用名称 備考
0026 AMPERSAND アンパサンド
002A ASTERISK 星印,アステリスク
002F SOLIDUS 斜線
0030 DIGIT ZERO 0
0031 DIGIT ONE 1
0032 DIGIT TWO 2
0033 DIGIT THREE 3
0034 DIGIT FOUR 4
0035 DIGIT FIVE 5
0036 DIGIT SIX 6
0037 DIGIT SEVEN 7
0038 DIGIT EIGHT 8
0039 DIGIT NINE 9
0040 COMMERCIAL AT 単価記号,アットマーク
0041 LATIN CAPITAL LETTER A ラテン大文字A
0042 LATIN CAPITAL LETTER B ラテン大文字B
0043 LATIN CAPITAL LETTER C ラテン大文字C
0044 LATIN CAPITAL LETTER D ラテン大文字D
0045 LATIN CAPITAL LETTER E ラテン大文字E
0046 LATIN CAPITAL LETTER F ラテン大文字F
0047 LATIN CAPITAL LETTER G ラテン大文字G
0048 LATIN CAPITAL LETTER H ラテン大文字H
0049 LATIN CAPITAL LETTER I ラテン大文字I
004A LATIN CAPITAL LETTER J ラテン大文字J
004B LATIN CAPITAL LETTER K ラテン大文字K
004C LATIN CAPITAL LETTER L ラテン大文字L
004D LATIN CAPITAL LETTER M ラテン大文字M
004E LATIN CAPITAL LETTER N ラテン大文字N
004F LATIN CAPITAL LETTER O ラテン大文字O
0050 LATIN CAPITAL LETTER P ラテン大文字P
0051 LATIN CAPITAL LETTER Q ラテン大文字Q
0052 LATIN CAPITAL LETTER R ラテン大文字R
0053 LATIN CAPITAL LETTER S ラテン大文字S
0054 LATIN CAPITAL LETTER T ラテン大文字T
0055 LATIN CAPITAL LETTER U ラテン大文字U
0056 LATIN CAPITAL LETTER V ラテン大文字V
0057 LATIN CAPITAL LETTER W ラテン大文字W
0058 LATIN CAPITAL LETTER X ラテン大文字X
0059 LATIN CAPITAL LETTER Y ラテン大文字Y
005A LATIN CAPITAL LETTER Z ラテン大文字Z
005C REVERSE SOLIDUS 逆斜線
0061 LATIN SMALL LETTER A ラテン小文字A
0062 LATIN SMALL LETTER B ラテン小文字B
0063 LATIN SMALL LETTER C ラテン小文字C
0064 LATIN SMALL LETTER D ラテン小文字D
0065 LATIN SMALL LETTER E ラテン小文字E
0066 LATIN SMALL LETTER F ラテン小文字F
0067 LATIN SMALL LETTER G ラテン小文字G
0068 LATIN SMALL LETTER H ラテン小文字H
0069 LATIN SMALL LETTER I ラテン小文字I
006A LATIN SMALL LETTER J ラテン小文字J
006B LATIN SMALL LETTER K ラテン小文字K
006C LATIN SMALL LETTER L ラテン小文字L
006D LATIN SMALL LETTER M ラテン小文字M
006E LATIN SMALL LETTER N ラテン小文字N
006F LATIN SMALL LETTER O ラテン小文字O
0070 LATIN SMALL LETTER P ラテン小文字P
0071 LATIN SMALL LETTER Q ラテン小文字Q
0072 LATIN SMALL LETTER R ラテン小文字R
0073 LATIN SMALL LETTER S ラテン小文字S
0074 LATIN SMALL LETTER T ラテン小文字T
0075 LATIN SMALL LETTER U ラテン小文字U
0076 LATIN SMALL LETTER V ラテン小文字V
0077 LATIN SMALL LETTER W ラテン小文字W
0078 LATIN SMALL LETTER X ラテン小文字X
0079 LATIN SMALL LETTER Y ラテン小文字Y
007A LATIN SMALL LETTER Z ラテン小文字Z
007C VERTICAL LINE 縦線
§ 00A7 SECTION SIGN 節記号
© 00A9 COPYRIGHT SIGN 著作権表示記号
® 00AE REGISTERED SIGN 登録商標記号
00B6 PILCROW SIGN 段落記号
¼ 00BC VULGAR FRACTION ONE QUARTER 4分の1
½ 00BD VULGAR FRACTION ONE HALF 2分の1
¾ 00BE VULGAR FRACTION THREE QUARTERS 4分の3
Α 0391 GREEK CAPITAL LETTER ALPHA ギリシア大文字ALPHA
Β 0392 GREEK CAPITAL LETTER BETA ギリシア大文字BETA
Γ 0393 GREEK CAPITAL LETTER GAMMA ギリシア大文字GAMMA
Δ 0394 GREEK CAPITAL LETTER DELTA ギリシア大文字DELTA
Ε 0395 GREEK CAPITAL LETTER EPSILON ギリシア大文字EPSILON
Ζ 0396 GREEK CAPITAL LETTER ZETA ギリシア大文字ZETA
Η 0397 GREEK CAPITAL LETTER ETA ギリシア大文字ETA
Θ 0398 GREEK CAPITAL LETTER THETA ギリシア大文字THETA
Ι 0399 GREEK CAPITAL LETTER IOTA ギリシア大文字IOTA
Κ 039A GREEK CAPITAL LETTER KAPPA ギリシア大文字KAPPA
Λ 039B GREEK CAPITAL LETTER LAMDA ギリシア大文字LAMBDA
Μ 039C GREEK CAPITAL LETTER MU ギリシア大文字MU
Ν 039D GREEK CAPITAL LETTER NU ギリシア大文字NU
Ξ 039E GREEK CAPITAL LETTER XI ギリシア大文字XI
Ο 039F GREEK CAPITAL LETTER OMICRON ギリシア大文字OMICRON
Π 03A0 GREEK CAPITAL LETTER PI ギリシア大文字PI
Ρ 03A1 GREEK CAPITAL LETTER RHO ギリシア大文字RHO
Σ 03A3 GREEK CAPITAL LETTER SIGMA ギリシア大文字SIGMA
Τ 03A4 GREEK CAPITAL LETTER TAU ギリシア大文字TAU
Υ 03A5 GREEK CAPITAL LETTER UPSILON ギリシア大文字UPSILON
Φ 03A6 GREEK CAPITAL LETTER PHI ギリシア大文字PHI
Χ 03A7 GREEK CAPITAL LETTER CHI ギリシア大文字CHI
Ψ 03A8 GREEK CAPITAL LETTER PSI ギリシア大文字PSI
Ω 03A9 GREEK CAPITAL LETTER OMEGA ギリシア大文字OMEGA
α 03B1 GREEK SMALL LETTER ALPHA ギリシア小文字ALPHA
β 03B2 GREEK SMALL LETTER BETA ギリシア小文字BETA
γ 03B3 GREEK SMALL LETTER GAMMA ギリシア小文字GAMMA
δ 03B4 GREEK SMALL LETTER DELTA ギリシア小文字DELTA
ε 03B5 GREEK SMALL LETTER EPSILON ギリシア小文字EPSILON
ζ 03B6 GREEK SMALL LETTER ZETA ギリシア小文字ZETA
η 03B7 GREEK SMALL LETTER ETA ギリシア小文字ETA
θ 03B8 GREEK SMALL LETTER THETA ギリシア小文字THETA
ι 03B9 GREEK SMALL LETTER IOTA ギリシア小文字IOTA
κ 03BA GREEK SMALL LETTER KAPPA ギリシア小文字KAPPA
λ 03BB GREEK SMALL LETTER LAMDA ギリシア小文字LAMBDA
μ 03BC GREEK SMALL LETTER MU ギリシア小文字MU
ν 03BD GREEK SMALL LETTER NU ギリシア小文字NU
ξ 03BE GREEK SMALL LETTER XI ギリシア小文字XI
ο 03BF GREEK SMALL LETTER OMICRON ギリシア小文字OMICRON
π 03C0 GREEK SMALL LETTER PI ギリシア小文字PI
ρ 03C1 GREEK SMALL LETTER RHO ギリシア小文字RHO
ς 03C2 GREEK SMALL LETTER FINAL SIGMA ギリシア小文字ファイナルSIGMA
σ 03C3 GREEK SMALL LETTER SIGMA ギリシア小文字SIGMA
τ 03C4 GREEK SMALL LETTER TAU ギリシア小文字TAU
υ 03C5 GREEK SMALL LETTER UPSILON ギリシア小文字UPSILON
φ 03C6 GREEK SMALL LETTER PHI ギリシア小文字PHI
χ 03C7 GREEK SMALL LETTER CHI ギリシア小文字CHI
ψ 03C8 GREEK SMALL LETTER PSI ギリシア小文字PSI
ω 03C9 GREEK SMALL LETTER OMEGA ギリシア小文字OMEGA
Ё 0401 CYRILLIC CAPITAL LETTER IO キリール大文字IO
А 0410 CYRILLIC CAPITAL LETTER A キリール大文字A
Б 0411 CYRILLIC CAPITAL LETTER BE キリール大文字BE
В 0412 CYRILLIC CAPITAL LETTER VE キリール大文字VE
Г 0413 CYRILLIC CAPITAL LETTER GHE キリール大文字GHE
Д 0414 CYRILLIC CAPITAL LETTER DE キリール大文字DE
Е 0415 CYRILLIC CAPITAL LETTER IE キリール大文字IE
Ж 0416 CYRILLIC CAPITAL LETTER ZHE キリール大文字ZHE
З 0417 CYRILLIC CAPITAL LETTER ZE キリール大文字ZE
И 0418 CYRILLIC CAPITAL LETTER I キリール大文字I
Й 0419 CYRILLIC CAPITAL LETTER SHORT I キリール大文字SHORT I
К 041A CYRILLIC CAPITAL LETTER KA キリール大文字KA
Л 041B CYRILLIC CAPITAL LETTER EL キリール大文字EL
М 041C CYRILLIC CAPITAL LETTER EM キリール大文字EM
Н 041D CYRILLIC CAPITAL LETTER EN キリール大文字EN
О 041E CYRILLIC CAPITAL LETTER O キリール大文字O
П 041F CYRILLIC CAPITAL LETTER PE キリール大文字PE
Р 0420 CYRILLIC CAPITAL LETTER ER キリール大文字ER
С 0421 CYRILLIC CAPITAL LETTER ES キリール大文字ES
Т 0422 CYRILLIC CAPITAL LETTER TE キリール大文字TE
У 0423 CYRILLIC CAPITAL LETTER U キリール大文字U
Ф 0424 CYRILLIC CAPITAL LETTER EF キリール大文字EF
Х 0425 CYRILLIC CAPITAL LETTER HA キリール大文字HA
Ц 0426 CYRILLIC CAPITAL LETTER TSE キリール大文字TSE
Ч 0427 CYRILLIC CAPITAL LETTER CHE キリール大文字CHE
Ш 0428 CYRILLIC CAPITAL LETTER SHA キリール大文字SHA
Щ 0429 CYRILLIC CAPITAL LETTER SHCHA キリール大文字SHCHA
Ъ 042A CYRILLIC CAPITAL LETTER HARD SIGN キリール大文字HARD SIGN
Ы 042B CYRILLIC CAPITAL LETTER YERU キリール大文字YERU
Ь 042C CYRILLIC CAPITAL LETTER SOFT SIGN キリール大文字SOFT SIGN
Э 042D CYRILLIC CAPITAL LETTER E キリール大文字E
Ю 042E CYRILLIC CAPITAL LETTER YU キリール大文字YU
Я 042F CYRILLIC CAPITAL LETTER YA キリール大文字YA
а 0430 CYRILLIC SMALL LETTER A キリール小文字A
б 0431 CYRILLIC SMALL LETTER BE キリール小文字BE
в 0432 CYRILLIC SMALL LETTER VE キリール小文字VE
г 0433 CYRILLIC SMALL LETTER GHE キリール小文字GHE
д 0434 CYRILLIC SMALL LETTER DE キリール小文字DE
е 0435 CYRILLIC SMALL LETTER IE キリール小文字IE
ж 0436 CYRILLIC SMALL LETTER ZHE キリール小文字ZHE
з 0437 CYRILLIC SMALL LETTER ZE キリール小文字ZE
и 0438 CYRILLIC SMALL LETTER I キリール小文字I
й 0439 CYRILLIC SMALL LETTER SHORT I キリール小文字SHORT I
к 043A CYRILLIC SMALL LETTER KA キリール小文字KA
л 043B CYRILLIC SMALL LETTER EL キリール小文字EL
м 043C CYRILLIC SMALL LETTER EM キリール小文字EM
н 043D CYRILLIC SMALL LETTER EN キリール小文字EN
о 043E CYRILLIC SMALL LETTER O キリール小文字O
п 043F CYRILLIC SMALL LETTER PE キリール小文字PE
р 0440 CYRILLIC SMALL LETTER ER キリール小文字ER
с 0441 CYRILLIC SMALL LETTER ES キリール小文字ES
т 0442 CYRILLIC SMALL LETTER TE キリール小文字TE
у 0443 CYRILLIC SMALL LETTER U キリール小文字U
ф 0444 CYRILLIC SMALL LETTER EF キリール小文字EF
х 0445 CYRILLIC SMALL LETTER HA キリール小文字HA
ц 0446 CYRILLIC SMALL LETTER TSE キリール小文字TSE
ч 0447 CYRILLIC SMALL LETTER CHE キリール小文字CHE
ш 0448 CYRILLIC SMALL LETTER SHA キリール小文字SHA
щ 0449 CYRILLIC SMALL LETTER SHCHA キリール小文字SHCHA
ъ 044A CYRILLIC SMALL LETTER HARD SIGN キリール小文字HARD SIGN
ы 044B CYRILLIC SMALL LETTER YERU キリール小文字YERU
ь 044C CYRILLIC SMALL LETTER SOFT SIGN キリール小文字SOFT SIGN
э 044D CYRILLIC SMALL LETTER E キリール小文字E
ю 044E CYRILLIC SMALL LETTER YU キリール小文字YU
я 044F CYRILLIC SMALL LETTER YA キリール小文字YA
ё 0451 CYRILLIC SMALL LETTER IO キリール小文字IO
2016 DOUBLE VERTICAL LINE 双柱
2020 DAGGER ダガー
2021 DOUBLE DAGGER ダブルダガー
2022 BULLET ビュレット
203B REFERENCE MARK 米印
2042 ASTERISM アステリズム
2051 TWO ASTERISKS ALIGNED VERTICALLY ダブルアステ
2121 TELEPHONE SIGN 全角TEL
2153 VULGAR FRACTION ONE THIRD 3分の1
2154 VULGAR FRACTION TWO THIRDS 3分の2
2155 VULGAR FRACTION ONE FIFTH 5分の1
2160 ROMAN NUMERAL ONE ローマ数字1
2161 ROMAN NUMERAL TWO ローマ数字2
2162 ROMAN NUMERAL THREE ローマ数字3
2163 ROMAN NUMERAL FOUR ローマ数字4
2164 ROMAN NUMERAL FIVE ローマ数字5
2165 ROMAN NUMERAL SIX ローマ数字6
2166 ROMAN NUMERAL SEVEN ローマ数字7
2167 ROMAN NUMERAL EIGHT ローマ数字8
2168 ROMAN NUMERAL NINE ローマ数字9
2169 ROMAN NUMERAL TEN ローマ数字10
216A ROMAN NUMERAL ELEVEN ローマ数字11
216B ROMAN NUMERAL TWELVE ローマ数字12
216B ROMAN NUMERAL TWELVE ローマ数字12
2170 SMALL ROMAN NUMERAL ONE ローマ数字1小文字
2171 SMALL ROMAN NUMERAL TWO ローマ数字2小文字
2172 SMALL ROMAN NUMERAL THREE ローマ数字3小文字
2173 SMALL ROMAN NUMERAL FOUR ローマ数字4小文字
2174 SMALL ROMAN NUMERAL FIVE ローマ数字5小文字
2175 SMALL ROMAN NUMERAL SIX ローマ数字6小文字
2176 SMALL ROMAN NUMERAL SEVEN ローマ数字7小文字
2177 SMALL ROMAN NUMERAL EIGHT ローマ数字8小文字
2178 SMALL ROMAN NUMERAL NINE ローマ数字9小文字
2179 SMALL ROMAN NUMERAL TEN ローマ数字10小文字
217A SMALL ROMAN NUMERAL ELEVEN ローマ数字11小文字
217B SMALL ROMAN NUMERAL TWELVE ローマ数字12小文字
2190 LEFTWARDS ARROW 左向矢印
2191 UPWARDS ARROW 上向矢印
2192 RIGHTWARDS ARROW 右向矢印
2193 DOWNWARDS ARROW 下向矢印
2194 LEFT RIGHT ARROW 同等
2196 NORTH WEST ARROW 左上向矢印
2197 NORTH EAST ARROW 右上向矢印
2198 SOUTH EAST ARROW 右下向矢印
2199 SOUTH WEST ARROW 左下向矢印
21C4 RIGHTWARDS ARROW OVER LEFTWARDS ARROW 右矢印左矢印
21E6 LEFTWARDS WHITE ARROW 左向白矢印
21E7 UPWARDS WHITE ARROW 上向白矢印
21E8 RIGHTWARDS WHITE ARROW 右向白矢印
21E9 DOWNWARDS WHITE ARROW 下向白矢印
221A SQUARE ROOT 根号
221E INFINITY 無限大
221F RIGHT ANGLE ファクトリアル,直角
222B INTEGRAL 積分記号
222C DOUBLE INTEGRAL 2重積分記号
2234 THEREFORE ゆえに
2235 BECAUSE なぜならば
2296 CIRCLED MINUS 丸付きマイナス
22BF RIGHT TRIANGLE 直角三角
2318 PLACE OF INTEREST SIGN コマンド記号
23CE RETURN SYMBOL リターン記号
2423 OPEN BOX 空白記号
2460 CIRCLED DIGIT ONE 丸1
2461 CIRCLED DIGIT TWO 丸2
2462 CIRCLED DIGIT THREE 丸3
2463 CIRCLED DIGIT FOUR 丸4
2464 CIRCLED DIGIT FIVE 丸5
2465 CIRCLED DIGIT SIX 丸6
2466 CIRCLED DIGIT SEVEN 丸7
2467 CIRCLED DIGIT EIGHT 丸8
2468 CIRCLED DIGIT NINE 丸9
2469 CIRCLED NUMBER TEN 丸10
246A CIRCLED NUMBER ELEVEN 丸11
246B CIRCLED NUMBER TWELVE 丸12
246C CIRCLED NUMBER THIRTEEN 丸13
246D CIRCLED NUMBER FOURTEEN 丸14
246E CIRCLED NUMBER FIFTEEN 丸15
246F CIRCLED NUMBER SIXTEEN 丸16
2470 CIRCLED NUMBER SEVENTEEN 丸17
2471 CIRCLED NUMBER EIGHTEEN 丸18
2472 CIRCLED NUMBER NINETEEN 丸19
2473 CIRCLED NUMBER TWENTY 丸20
24D0 CIRCLED LATIN SMALL LETTER A 丸A小文字
24D1 CIRCLED LATIN SMALL LETTER B 丸B小文字
24D2 CIRCLED LATIN SMALL LETTER C 丸C小文字
24D3 CIRCLED LATIN SMALL LETTER D 丸D小文字
24D4 CIRCLED LATIN SMALL LETTER E 丸E小文字
24D5 CIRCLED LATIN SMALL LETTER F 丸F小文字
24D6 CIRCLED LATIN SMALL LETTER G 丸G小文字
24D7 CIRCLED LATIN SMALL LETTER H 丸H小文字
24D8 CIRCLED LATIN SMALL LETTER I 丸I小文字
24D9 CIRCLED LATIN SMALL LETTER J 丸J小文字
24DA CIRCLED LATIN SMALL LETTER K 丸K小文字
24DB CIRCLED LATIN SMALL LETTER L 丸L小文字
24DC CIRCLED LATIN SMALL LETTER M 丸M小文字
24DD CIRCLED LATIN SMALL LETTER N 丸N小文字
24DE CIRCLED LATIN SMALL LETTER O 丸O小文字
24DF CIRCLED LATIN SMALL LETTER P 丸P小文字
24E0 CIRCLED LATIN SMALL LETTER Q 丸Q小文字
24E1 CIRCLED LATIN SMALL LETTER R 丸R小文字
24E2 CIRCLED LATIN SMALL LETTER S 丸S小文字
24E3 CIRCLED LATIN SMALL LETTER T 丸T小文字
24E4 CIRCLED LATIN SMALL LETTER U 丸U小文字
24E5 CIRCLED LATIN SMALL LETTER V 丸V小文字
24E6 CIRCLED LATIN SMALL LETTER W 丸W小文字
24E7 CIRCLED LATIN SMALL LETTER X 丸X小文字
24E8 CIRCLED LATIN SMALL LETTER Y 丸Y小文字
24E9 CIRCLED LATIN SMALL LETTER Z 丸Z小文字
24EB NEGATIVE CIRCLED NUMBER ELEVEN 黒丸11
24EC NEGATIVE CIRCLED NUMBER TWELVE 黒丸12
24ED NEGATIVE CIRCLED NUMBER THIRTEEN 黒丸13
24EE NEGATIVE CIRCLED NUMBER FOURTEEN 黒丸14
24EF NEGATIVE CIRCLED NUMBER FIFTEEN 黒丸15
24F0 NEGATIVE CIRCLED NUMBER SIXTEEN 黒丸16
24F1 NEGATIVE CIRCLED NUMBER SEVENTEEN 黒丸17
24F2 NEGATIVE CIRCLED NUMBER EIGHTEEN 黒丸18
24F3 NEGATIVE CIRCLED NUMBER NINETEEN 黒丸19
24F4 NEGATIVE CIRCLED NUMBER TWENTY 黒丸20
24F5 DOUBLE CIRCLED DIGIT ONE 二重丸1
24F6 DOUBLE CIRCLED DIGIT TWO 二重丸2
24F7 DOUBLE CIRCLED DIGIT THREE 二重丸3
24F8 DOUBLE CIRCLED DIGIT FOUR 二重丸4
24F9 DOUBLE CIRCLED DIGIT FIVE 二重丸5
24FA DOUBLE CIRCLED DIGIT SIX 二重丸6
24FB DOUBLE CIRCLED DIGIT SEVEN 二重丸7
24FC DOUBLE CIRCLED DIGIT EIGHT 二重丸8
24FD DOUBLE CIRCLED DIGIT NINE 二重丸9
24FE DOUBLE CIRCLED NUMBER TEN 二重丸10
25A0 BLACK SQUARE 黒四角
25A1 WHITE SQUARE 四角
25B1 WHITE PARALLELOGRAM 平行四辺形
25B2 BLACK UP-POINTING TRIANGLE 黒三角
25B3 WHITE UP-POINTING TRIANGLE 三角
25B6 BLACK RIGHT-POINTING TRIANGLE 右向黒三角
25B7 WHITE RIGHT-POINTING TRIANGLE 右向三角
25BC BLACK DOWN-POINTING TRIANGLE 逆黒三角
25BD WHITE DOWN-POINTING TRIANGLE 逆三角
25C0 BLACK LEFT-POINTING TRIANGLE 左向黒三角
25C1 WHITE LEFT-POINTING TRIANGLE 左向三角
25C6 BLACK DIAMOND 黒ひし形
25C7 WHITE DIAMOND ひし形
25C9 FISHEYE 蛇の目
25CB WHITE CIRCLE 丸印,白丸
25CE BULLSEYE 二重丸
25CF BLACK CIRCLE 黒丸
25D0 CIRCLE WITH LEFT HALF BLACK 左半黒丸
25D1 CIRCLE WITH RIGHT HALF BLACK 右半黒丸
25D2 CIRCLE WITH LOWER HALF BLACK 下半黒丸
25D3 CIRCLE WITH UPPER HALF BLACK 上半黒丸
25E6 WHITE BULLET 白ビュレット
25EF LARGE CIRCLE 大きな丸
2600 BLACK SUN WITH RAYS 晴マーク
2601 CLOUD 曇マーク
2602 UMBRELLA 雨マーク
2603 SNOWMAN 雪マーク
2605 BLACK STAR 黒星
2606 WHITE STAR 白星
260E BLACK TELEPHONE 電話マーク
2616 WHITE SHOGI PIECE 白将棋駒
2617 BLACK SHOGI PIECE 黒将棋駒
261E WHITE RIGHT POINTING INDEX 指示マーク
2640 FEMALE SIGN 雌記号
2642 MALE SIGN 雄記号
2660 BLACK SPADE SUIT スペード
2661 WHITE HEART SUIT ハート(白)
2662 WHITE DIAMOND SUIT ダイヤ(白)
2663 BLACK CLUB SUIT クラブ
2664 WHITE SPADE SUIT スペード(白)
2665 BLACK HEART SUIT ハート
2666 BLACK DIAMOND SUIT ダイヤ
2667 WHITE CLUB SUIT クラブ(白)
2668 HOT SPRINGS 温泉マーク
2669 QUARTER NOTE 四分音符
266A EIGHTH NOTE 音符
266B BEAMED EIGHTH NOTES 連こう(桁)付き八分音符
266C BEAMED SIXTEENTH NOTES 連こう(桁)付き十六分音符
266D MUSIC FLAT SIGN フラット
266E MUSIC NATURAL SIGN ナチュラル
266F MUSIC SHARP SIGN シャープ
2713 CHECK MARK チェックマーク
2756 BLACK DIAMOND MINUS WHITE X 四つ菱
2776 DINGBAT NEGATIVE CIRCLED DIGIT ONE 黒丸1
2777 DINGBAT NEGATIVE CIRCLED DIGIT TWO 黒丸2
2778 DINGBAT NEGATIVE CIRCLED DIGIT THREE 黒丸3
2779 DINGBAT NEGATIVE CIRCLED DIGIT FOUR 黒丸4
277A DINGBAT NEGATIVE CIRCLED DIGIT FIVE 黒丸5
277B DINGBAT NEGATIVE CIRCLED DIGIT SIX 黒丸6
277C DINGBAT NEGATIVE CIRCLED DIGIT SEVEN 黒丸7
277D DINGBAT NEGATIVE CIRCLED DIGIT EIGHT 黒丸8
277E DINGBAT NEGATIVE CIRCLED DIGIT NINE 黒丸9
277F DINGBAT NEGATIVE CIRCLED NUMBER TEN 黒丸10
2934 ARROW POINTING RIGHTWARDS THEN CURVING UPWARDS 曲がり矢印上がる
2935 ARROW POINTING RIGHTWARDS THEN CURVING DOWNWARDS 曲がり矢印下がる
⦿ 29BF CIRCLED BULLET 丸中黒
29FA DOUBLE PLUS 2プラス
29FB TRIPLE PLUS 3プラス
3003 DITTO MARK 同じく記号
3006 IDEOGRAPHIC CLOSING MARK しめ
3007 IDEOGRAPHIC NUMBER ZERO 漢数字ゼロ(レイ)
3012 POSTAL MARK 郵便記号
3013 GETA MARK げた記号
3020 POSTAL MARK FACE 郵便マーク
303C MASU MARK ます記号
303D PART ALTERNATION MARK 歌記号,いおり(庵)点
309F HIRAGANA DIGRAPH YORI より
30FF KATAKANA DIGRAPH KOTO コト
3231 PARENTHESIZED IDEOGRAPH STOCK 全角括弧付き株
3232 PARENTHESIZED IDEOGRAPH HAVE 全角括弧付き有
3239 PARENTHESIZED IDEOGRAPH REPRESENT 全角括弧付き代
3251 CIRCLED NUMBER TWENTY ONE 丸21
3252 CIRCLED NUMBER TWENTY TWO 丸22
3253 CIRCLED NUMBER TWENTY THREE 丸23
3254 CIRCLED NUMBER TWENTY FOUR 丸24
3255 CIRCLED NUMBER TWENTY FIVE 丸25
3256 CIRCLED NUMBER TWENTY SIX 丸26
3257 CIRCLED NUMBER TWENTY SEVEN 丸27
3258 CIRCLED NUMBER TWENTY EIGHT 丸28
3259 CIRCLED NUMBER TWENTY NINE 丸29
325A CIRCLED NUMBER THIRTY 丸30
325B CIRCLED NUMBER THIRTY ONE 丸31
325C CIRCLED NUMBER THIRTY TWO 丸32
325D CIRCLED NUMBER THIRTY THREE 丸33
325E CIRCLED NUMBER THIRTY FOUR 丸34
325F CIRCLED NUMBER THIRTY FIVE 丸35
32A4 CIRCLED IDEOGRAPH HIGH 丸付き上
32A5 CIRCLED IDEOGRAPH CENTRE 丸付き中
32A6 CIRCLED IDEOGRAPH LOW 丸付き下
32A7 CIRCLED IDEOGRAPH LEFT 丸付き左
32A8 CIRCLED IDEOGRAPH RIGHT 丸付き右
32B1 CIRCLED NUMBER THIRTY SIX 丸36
32B2 CIRCLED NUMBER THIRTY SEVEN 丸37
32B3 CIRCLED NUMBER THIRTY EIGHT 丸38
32B4 CIRCLED NUMBER THIRTY NINE 丸39
32B5 CIRCLED NUMBER FORTY 丸40
32B6 CIRCLED NUMBER FORTY ONE 丸41
32B7 CIRCLED NUMBER FORTY TWO 丸42
32B8 CIRCLED NUMBER FORTY THREE 丸43
32B9 CIRCLED NUMBER FORTY FOUR 丸44
32BA CIRCLED NUMBER FORTY FIVE 丸45
32BB CIRCLED NUMBER FORTY SIX 丸46
32BC CIRCLED NUMBER FORTY SEVEN 丸47
32BD CIRCLED NUMBER FORTY EIGHT 丸48
32BE CIRCLED NUMBER FORTY NINE 丸49
32BF CIRCLED NUMBER FIFTY 丸50
32D0 CIRCLED KATAKANA A 丸ア
32D1 CIRCLED KATAKANA I 丸イ
32D2 CIRCLED KATAKANA U 丸ウ
32D3 CIRCLED KATAKANA E 丸エ
32D4 CIRCLED KATAKANA O 丸オ
32D5 CIRCLED KATAKANA KA 丸カ
32D6 CIRCLED KATAKANA KI 丸キ
32D7 CIRCLED KATAKANA KU 丸ク
32D8 CIRCLED KATAKANA KE 丸ケ
32D9 CIRCLED KATAKANA KO 丸コ
32DA CIRCLED KATAKANA SA 丸サ
32DB CIRCLED KATAKANA SI 丸シ
32DC CIRCLED KATAKANA SU 丸ス
32DD CIRCLED KATAKANA SE 丸セ
32DE CIRCLED KATAKANA SO 丸ソ
32DF CIRCLED KATAKANA TA 丸タ
32E0 CIRCLED KATAKANA TI 丸チ
32E1 CIRCLED KATAKANA TU 丸ツ
32E2 CIRCLED KATAKANA TE 丸テ
32E3 CIRCLED KATAKANA TO 丸ト
32E5 CIRCLED KATAKANA NI 丸ニ
32E9 CIRCLED KATAKANA HA 丸ハ
32EC CIRCLED KATAKANA HE 丸ヘ
32ED CIRCLED KATAKANA HO 丸ホ
32FA CIRCLED KATAKANA RO 丸ロ
337B SQUARE ERA NAME HEISEI 全角元号平成
337C SQUARE ERA NAME SYOUWA 全角元号昭和
337D SQUARE ERA NAME TAISYOU 全角元号大正
337E SQUARE ERA NAME MEIZI 全角元号明治
33CD SQUARE KK 全角KK
4EDD CJK UNIFIED IDEOGRAPH-4EDD 同上記号

A.20 合印中の文字(cl-20)

どの文字も合印中の文字として使うことができる.

A.21 親文字群中の文字(添え字付き)(cl-21)

どの文字も添え字付きの親文字群中の文字として使うことができる.

A.22 親文字群中の文字(熟語ルビ以外のルビ付き)(cl-22)

どの文字も熟語ルビ以外のルビ付きの親文字群の文字として使うことができる.

A.23 親文字群中の文字(熟語ルビ付き)(cl-23)

どの文字も熟語ルビのルビ付きの親文字群の文字として使うことができる.

A.24 連数字中の文字(cl-24)

字形 UCS UCS名称 通用名称 備考
0020 SPACE 位取りの空白
字幅は四分角
, 002C COMMA コンマ 位取りのコンマ
字幅は四分角又は半角
. 002E FULL STOP ピリオド 小数点
字幅は四分角又は半角
0 0030 DIGIT ZERO 0 字幅は半角
1 0031 DIGIT ONE 1 字幅は半角
2 0032 DIGIT TWO 2 字幅は半角
3 0033 DIGIT THREE 3 字幅は半角
4 0034 DIGIT FOUR 4 字幅は半角
5 0035 DIGIT FIVE 5 字幅は半角
6 0036 DIGIT SIX 6 字幅は半角
7 0037 DIGIT SEVEN 7 字幅は半角
8 0038 DIGIT EIGHT 8 字幅は半角
9 0039 DIGIT NINE 9 字幅は半角

A.25 単位記号中の文字(cl-25)

字形 UCS UCS名称 通用名称 備考
0020 SPACE 位取りの空白
字幅は四分角
( 0028 LEFT PARENTHESIS 始め小括弧,始め丸括弧
) 0029 RIGHT PARENTHESIS 終わり小括弧,終わり丸括弧
/ 002F SOLIDUS 斜線 字幅は三分角,半角又はプロポーショナル
1 0031 DIGIT ONE 1 半角又はプロポーショナル
2 0032 DIGIT TWO 2 半角又はプロポーショナル
3 0033 DIGIT THREE 3 半角又はプロポーショナル
4 0034 DIGIT FOUR 4 半角又はプロポーショナル
A 0041 LATIN CAPITAL LETTER A ラテン大文字A プロポーショナル
B 0042 LATIN CAPITAL LETTER B ラテン大文字B プロポーショナル
C 0043 LATIN CAPITAL LETTER C ラテン大文字C プロポーショナル
D 0044 LATIN CAPITAL LETTER D ラテン大文字D プロポーショナル
E 0045 LATIN CAPITAL LETTER E ラテン大文字E プロポーショナル
F 0046 LATIN CAPITAL LETTER F ラテン大文字F プロポーショナル
G 0047 LATIN CAPITAL LETTER G ラテン大文字G プロポーショナル
H 0048 LATIN CAPITAL LETTER H ラテン大文字H プロポーショナル
I 0049 LATIN CAPITAL LETTER I ラテン大文字I プロポーショナル
J 004A LATIN CAPITAL LETTER J ラテン大文字J プロポーショナル
K 004B LATIN CAPITAL LETTER K ラテン大文字K プロポーショナル
L 004C LATIN CAPITAL LETTER L ラテン大文字L プロポーショナル
M 004D LATIN CAPITAL LETTER M ラテン大文字M プロポーショナル
N 004E LATIN CAPITAL LETTER N ラテン大文字N プロポーショナル
O 004F LATIN CAPITAL LETTER O ラテン大文字O プロポーショナル
P 0050 LATIN CAPITAL LETTER P ラテン大文字P プロポーショナル
Q 0051 LATIN CAPITAL LETTER Q ラテン大文字Q プロポーショナル
R 0052 LATIN CAPITAL LETTER R ラテン大文字R プロポーショナル
S 0053 LATIN CAPITAL LETTER S ラテン大文字S プロポーショナル
T 0054 LATIN CAPITAL LETTER T ラテン大文字T プロポーショナル
U 0055 LATIN CAPITAL LETTER U ラテン大文字U プロポーショナル
V 0056 LATIN CAPITAL LETTER V ラテン大文字V プロポーショナル
W 0057 LATIN CAPITAL LETTER W ラテン大文字W プロポーショナル
X 0058 LATIN CAPITAL LETTER X ラテン大文字X プロポーショナル
Y 0059 LATIN CAPITAL LETTER Y ラテン大文字Y プロポーショナル
Z 005A LATIN CAPITAL LETTER Z ラテン大文字Z プロポーショナル
a 0061 LATIN SMALL LETTER A ラテン小文字A プロポーショナル
b 0062 LATIN SMALL LETTER B ラテン小文字B プロポーショナル
c 0063 LATIN SMALL LETTER C ラテン小文字C プロポーショナル
d 0064 LATIN SMALL LETTER D ラテン小文字D プロポーショナル
e 0065 LATIN SMALL LETTER E ラテン小文字E プロポーショナル
f 0066 LATIN SMALL LETTER F ラテン小文字F プロポーショナル
g 0067 LATIN SMALL LETTER G ラテン小文字G プロポーショナル
h 0068 LATIN SMALL LETTER H ラテン小文字H プロポーショナル