3GSM 2004 にて携帯機器向け W3C 技術を講演及び展示

著者と公開日

出版日:

マルチモーダル、Device Independence、マルチメディアメッセージ送受信を実現する標準を中心に

 

http://www.w3.org/ — 2004年2月23日 — World Wide Web Consortium (W3C) は本日から26日まで、フランス、カンヌにて開催される 3GSM 2004 Congress に参加いたします。25,000人を超える来場予定者に対し、Multimodal Interaction音声による Web アクセスDevice Independence やマルチメディアメッセージ送受信といった分野における W3C の取組みや成果について報告する機会となります。

W3C が策定する携帯機器からの Web アクセスにも対応した相互運用可能な標準

W3C は現在、今後非常に重要な位置を占める2つの技術、マルチモーダルアクセスとシングルオーサリングを含む、携帯機器からの Web アクセスに関する様々な研究開発に取り組んでいます。W3C の Multimodal Interaction アクティビティは、マルチモーダルな Web サービス記述に相互運用性を提供する標準に取り組んでいます。W3C の Device Independence アクティビティは、個別の携帯機器やユーザ嗜好に合わせた Web コンテンツのオーサリングコストを明快に抑える標準に取り組んでいます。いずれの取組みも今日の Web 技術と、音声認識文法仕様 Speech Recognition Grammar Specification 、音声合成記述言語 Speech Synthesis Markup LanguageVoiceXML 2.0 などから構成される音声入出力インタフェースフレームワークを介した音声認識、手書き入力、InkML を用いたジェスチャー、といったようなこれからのモバイル技術とを組み合わせた新しい形態の刺激的で魅力的なモバイルアプリケーションを可能にします。

加えて、W3C のワーキンググループにおける作業の大部分で、多様な機器の要求を適えるための仕様のプロファイル化と適応化とが実現されています。本日、携帯機器向けの SMIL である SMIL Basic3GPP のマルチメディアメッセージ送受信サービス (MMS) の中核技術として採用された他、SVG の携帯機器向けプロファイルの1つ SVG Tiny や、XHTML の機能をモジュール化する Modularization of XHTML とそれによってサブセット化された携帯機器向けの XHTML Basic はモバイルアプリケーションですでに幅広く利用されています。これらの仕様は全て、高機能なコンテンツ体験を可能にし、XML 標準の機能と拡張性を強力なものとします。

広範なモバイルアプリケーションを取り扱う講演やデモを用意

W3C からは技術スタッフらが説明員として 3GSM 2004 Congress に参加し、Multimodal Interaction 、VoiceXML 及び音声入出力インタフェースフレームワーク、複数機器向けコンテンツのオーサリングといった質問にお答えするとともに、既に利用可能な W3C 標準のデモも行われます。次の技術スタッフ陣が説明員として参加します。

  • Stephane Boyera: W3C Device Independence アクティビティリード
  • Max Froumentin: W3C Multimodal Interaction 兼 Voice Browser アクティビティ担当スタッフコンタクト
  • Philipp Hoschka: W3C ヨーロッパ担当副技術統括責任者

Philipp Hoschka については、W3C における携帯機器向け Web 標準の策定についての講演も行います。講演時間その他の詳細につきましては、http://www.w3.org/2004/02/3GSM-2004.html をご覧下さい。

3GSM 2004 会場に設置される W3C 展示ブース

W3C 展示ブースは、展示ホール正面入口から通りを挟んだ "la Potinière du Palais" にある Telecom Valley Gallery の一角に設置されます。講演時間を含めた詳細につきましては Marie-Claire Forgue <marie@w3.org> までお問い合わせ下さい。

World Wide Web Consortium [W3C] について

W3C は、Web の発展と相互運用性を確保するための共通のプロトコルを開発することにより、Web の可能性を最大限に引き出すべく設立されました。W3C は、アメリカ合衆国マサチューセッツ工科大学計算機科学人工知能研究所 (MIT CSAIL)、フランスに本部を置く欧州情報処理数学研究コンソーシアム (ERCIM)、及び日本の慶應義塾大学がホスト機関として共同運営にあたっている国際産業コンソーシアムです。コンソーシアムにより提供されるサービスには、開発者及び利用者のための World Wide Web に関する豊富な情報、新技術を応用した様々なプロトタイプやサンプルアプリケーションの開発などが挙げられます。現在までに、400近い組織がコンソーシアムの会員となっています。詳しくは http://www.w3.org/ をご参照下さい。

 

お問い合わせ先 (アメリカ、オーストラリア)
Janet Daly, <janet@w3.org>, +1.617.253.5884 または +1.617.253.2613
お問い合わせ先 (ヨーロッパ、アフリカ、中東)
Marie-Claire Forgue, <mcf@w3.org>, +33.492.38.75.94
お問い合わせ先 (アジア)
平川 泰之, <chibao@w3.org>, +81.466.49.1170

関連RSSフィード