WCAG 2.0

萩野達也, 石川雅康
2003年6月1日

  1. Title Page
  2. W3CとWAI
  3. ウェブコンテンツアクセシビリティガイドライン (WCAG)
  4. WCAG 1.0に対するフィードバック
  5. WCAG 1.0と2.0の構成の違い
  6. WCAG 1.0のガイドライン
  7. WCAG 2.0のガイドライン

WCAG 2.0

萩野達也, 石川雅康

ウェブアクセシビリティに関するJIS化パブリックコメントの研究会

2003年6月1日

http://www.w3.org/2003/Talks/0601-jis-wai/

W3CとWAI

  • World Wide Web Consortium (W3C):
    • 1994年10月に設立
    • WWWに関する技術の標準化を行う
    • MIT/LCS (米国)、ERCIM (欧州)、 慶應義塾大学SFC研究所 (アジア) の3つのホスト組織
    • 400以上の会員組織
    • 4つのドメイン: Architecture、Interaction、Technology & Society、 Web Accessibility Initiative (WAI)
  • Web Accessibility Initiative (WAI):
    • 1997年4月に活動開始
    • Webを誰にとっても利用できるものにする — ユニバーサルアクセスの実現
    • コンテンツ、オーサリングツール、 ユーザエージェントなどに関するガイドラインを作成したり、他のW3C仕様のレビュー、 アクセシビリティに関する教育・啓蒙活動などを行う
萩野達也, 石川雅康 2003年6月1日 1 (6)

ウェブコンテンツアクセシビリティガイドライン (WCAG)

萩野達也, 石川雅康 2003年6月1日 2 (6)

WCAG 1.0に対するフィードバック

WCAG 1.0 に対するフィードバックから、 WCAG 2.0 に関する要求事項が作成された

  1. 要求事項が特定の技術に依存せずに適用できるようにすること
  2. 適合基準が明確であること
  3. 成果物が容易に利用できること
  4. より多様な人々を対象として記述すること
  5. アクセシブルなコンテンツによって誰が恩恵を受けるのかを明らかにすること
  6. 改訂は後方互換性を保つようにすること
萩野達也, 石川雅康 2003年6月1日 3 (6)

WCAG 1.0と2.0の構成の違い

  • WCAG 1.0:
    • 14のガイドライン、65のチェックポイント
    • 3段階の優先度/適合度: A, AA, AAA
    • テクニック文書: Core, HTML, CSS
  • WCAG 2.0の方向性 (5月23日時点での内部ドラフトに基づく):
    • 4つのガイドライン、約20のチェックポイント
    • テスト可能な合致条件 (Success Criteria) の提示
    • 2種類のチェックポイント: CORE, EXTENDED
    • テクニック文書: Core, HTML, CSS, SMIL, SVG, MathML
萩野達也, 石川雅康 2003年6月1日 4 (6)

WCAG 1.0のガイドライン

  1. 音声およびビジュアルのコンテンツは、代替形式も提供する
  2. 色だけに頼らない
  3. 適切なマークアップとスタイルシートを使用する
  4. 使っている言葉を分かりやすく説明する
  5. テーブルは正しい用途で利用する
  6. 新しいテクノロジーを使う場合は、代替形式を提供する
  7. 応答時間や表示時間に制限があるコンテンツは、ユーザが時間設定を変えられるようにする
  8. サイトに埋め込まれたオブジェクトのアクセシビリティを確認する
  9. ユーザ使用のハードウェアの種類にかかわらずアクセシビリティがあるようにデザインする
  10. 暫定的なソリューションを利用する
  11. W3Cが推奨するテクノロジーとガイドラインを使用する
  12. ページや要素の位置づけを示す情報を提供する
  13. 分かりやすいナビゲーションを実現する
  14. ドキュメントは明瞭でシンプルなものにする
萩野達也, 石川雅康 2003年6月1日 5 (6)

WCAG 2.0のガイドライン

何のために アクセシビリティを向上させるのかを考える

  1. コンテンツが誰にとっても認識可能であること (PERCEIVABLE)
  2. 全ての機能は誰にでも操作可能であること (OPERABLE)
  3. コンテンツの内容や操作方法が可能な限り多くの人に理解可能であること (UNDERSTANDABLE)
  4. 現在及び将来に渡ってコンテンツの力を最大限に発揮できる技術を用いること (ROBUST)
萩野達也, 石川雅康 2003年6月1日 6 (6)